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【速報】うにの再生養殖で水産資源の未来を創る「北三陸ファクトリー」がクラフテッド・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2022)

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「ともに学び、ともに産業を創る。」エクストリーム・カンファレンス 「Industry Co­-Creation(ICC)サミット KYOTO 2022」(2022年9月6日〜9月8日開催)、9月7日に「CRAFTED CATAPULT 豊かなライフスタイルの実現に向けて」Sponsored by Makuakeが開催されました。

第一線で活躍する審査員が注視する中、8社のものづくり企業が各7分間の熱いプレゼンテーションを繰り広げました。審査員の投票の結果、うにの再生養殖で水産資源の未来を創る「北三陸ファクトリー」が優勝いたしました!

結果速報

ICCサミット KYOTO 2022 Session 8A 「CRAFTED CATAPULT 豊かなライフスタイルの実現に向けて」優勝は、うにの再生養殖で水産資源の未来を創る「北三陸ファクトリー」(得点:54点)でした!

第2位は、”よき生活者になる”ためのモノ・コトのセレクトショップ「わざわざ」(得点:26点)でした。

第3位は、国内初の電子レンジ専用・国産ポップコーンを展開する「前田農産食品」(得点:22点)でした。

当日の中継映像もぜひご覧ください。

登壇プロダクト一覧

優勝:うにの再生養殖で水産資源の未来を創る「北三陸ファクトリー」

株式会社北三陸ファクトリーは、岩手県洋野町にある2018年創業の農林水産加工物の製造加工販売会社。同社の「四年うに」は、栽培漁業センターで育てた稚うにを沖に放流して、約3年かけて大きくした後、漁師が潜水して「うに牧場®」と呼ばれる天然岩盤を利用した増殖溝に移し、さらに1年育てたもの。約4年かけて育てた同社の天然生うには、旨味が強く、実入りが安定しているが、ここ数年うにの水揚げは減少傾向で、磯焼けによって実入りが悪化。磯焼けの原因の1つに、うに等が海藻を食べ尽くしてしまう食害が挙げられる。同社は、磯焼けを防ぐために駆除・廃棄されていた栄養不足の痩せうにを採取して2カ月間養殖し、実入りの良いうににすることに成功。この再生養殖の仕組みは、うにに与える餌の開発も含め、北海道大学と6年かけて開発した。再生養殖では、本来うにが流通しない秋冬にも出荷が可能になる。同社は、うに再生養殖と藻場再生の取り組みを国内外で展開することを目指し、2022年からオセアニアエリアで再生うに養殖をスタートする。


下苧坪 之典
株式会社 北三陸ファクトリー
代表取締役 CEO
HP

1980年岩手県洋野町生まれ。大学卒業後、自動車ディーラー、生命保険会社を経て帰郷。2010年に水産ローカルベンチャー「株式会社ひろの屋」を創業。その後3.11で洋野町が大きく被災。新たに「地域と水産業の未来を創る」というミッションを掲げ、2018年に戦略的子会社「株式会社北三陸ファクトリー」を設立。 2022年養殖×藻場再生で、日本と世界の海洋問題を解決するNPO法人MOOVAを設立。朝日新聞出版誌「アエラ」日本を突破する100人(2014年)。はばたく中小企業・小規模事業者300社(2016年)。地域未来牽引企業(2018年)。東北ニュービジネス協議会東北アントレプレナー大賞(2021年)

第2位:“よき生活者になる”ためのモノ・コトのセレクトショップ「わざわざ」

株式会社わざわざは、パンと暮らしの道具を、実店舗とオンラインストアで販売するセレクトショップ。2009年に、長野県東御市の山の上にある自宅の一部に手作りパンと日用品を置く店からスタートし、2017年に法人化した。現在わざわざで販売しているパンは、健康的で、余分なものは入っていない、薪窯とガス窯で焼く食事パン。販売している日用品や食品は、実際に使ったり、食べたりして心から良いと思ったもののみセレクトして、人々が健康であるために必要なものを、無理のない価格帯で、長く提供することにこだわる。消費者に作り手の思いを正しく伝えて共感を生むことで、良いものを販売し続け、人々の健康のために社会貢献していきたいとしている。


平田 はる香
株式会社わざわざ
代表取締役
HP

1976年生まれ 2009年長野県東御市の山の上に趣味であった日用品の収集とパンの製造を掛け合わせた店「わざわざ」を一人で開業する。段々とスタッフが増え2017年に株式会社わざわざ設立した。2019年東御市内に2店舗目となる喫茶/ギャラリー/本屋「問tou」を出店。現在はECサイト2つと実店舗2店で事業を行い、リモートワークと移住者で構成された働き方も注目を集める。2020年度で従業員20数名で年商3億3千万円を達成。2023年度に3店舗目となる体験型施設「よき生活研究所」を同市内に出店予定。

第3位:国内初の電子レンジ専用・国産ポップコーンを展開する「前田農産食品」

前田農産食品株式会社は、1899年の開拓から120年以上続く農場を営む、北海道十勝の畑作農業法人。小麦、甜菜、ポップコーン、ひまわりの生産・販売を事業としている。同社の「十勝ポップコーン〜黄金のとうもろこし畑から〜」は、国内では珍しい爆裂種とうもろこしを、自社農場で栽培し乾燥させて使用。商品開発の過程では、霜当たりによる廃棄を経験したり、乾燥時のひび割れでコーンが弾けないなどの苦労を重ねたが、5年の試行錯誤を経て、国内初、電子レンジアップのポップコーンの商品化に成功。「十勝ポップコーン」は粒が大きめでサクサクとした軽い歯ごたえが特徴で、沖縄の海水から採れた塩を使用し、おかきのような味わいだという。


前田 茂雄
前田農産食品株式会社
代表取締役
HP

1974年生まれ、北海道十勝出身。地元本別高校、東京農業大学卒業後、テキサスA&M、アイオワ州立大留学中に多くの現地農家に出逢い、現場経験のなさを痛感し帰国。2000年~実家の前田農産食品に就農、現在140haの畑で小麦5品種、ポップコーン、ビートなどを栽培する。2009~顔のみえる小麦粉を販売開始し、小麦農家とパン屋の情報共有の必要性感じ“北海道小麦キャンプ”を育種、農家、製粉会社、流通、パン屋など地元小麦関係者と継続開催。2014年、当年収穫小麦をパン屋や麺屋と組んで消費者還元する“新麦コレクション”を発足し全国60社のベーカリーに小麦粉を提供。2013年~北海道農業の最大課題の農閑期(冬季間)の雇用維持と付加価値増加を目指し、ポップコーン栽培開始。4年の歳月を経て2016年国産初の電子レンジ専用“北海道十勝ポップコーン(うま塩味)”販売開始。北海道知事賞など受賞、累計250万袋突破。現在、絶品キャラメル味の開発中。“食と農の笑顔の関係人口を世界につくり、地域農業を持続可能にする”をモットーに営農中。また、世界最大の農業者ネットワークを持つ国際農業奨学金制度「Nuffield」の日本代表理事を務める。

米の旨味と酸味が際立つ原酒を新潟県柏崎市で醸す「阿部酒造」

阿部酒造株式会社は、新潟県柏崎市にある1804年創業の酒蔵。「発酵を楽しむこと」を理念に掲げ、知的好奇心を軸に、手間暇をかけて圧倒的にうまいプロダクト作りにこだわる。2015年に販売開始したすべての酒を原酒(加水調整していない酒)とし、米の旨味と酸味を味わいの軸とする「あべシリーズ」、基本の造り方から進化したレシピの「★(スター)シリーズ」、田んぼ毎の味を楽しめる「圃場(ホジョウ)別シリーズ」などの日本酒造りに加え、ノンアルコールの甘酒クラフトコーラ「kuracola」にも挑戦。Makuakeに出品して目標金額の7倍以上の応援購入を達成した。2017年からは酒蔵の起ち上げを志す若者の支援を開始し、wakaze、 LIBROM、haccobaが起ち上がっている。将来的には、酒粕を使った蒸留所製造事業への挑戦、酒造りの担い手育成の研修所設置、世界への挑戦を視野に入れている。


阿部 裕太
阿部酒造株式会社
6代目兼製造責任者
HP

2010年(株)ぐるなびへ入社。法人営業部新潟県担当として第四北越銀行(当時:北越銀行)とのビジネスマッチングサービス基本契約書の締結を行い、「新潟の生産者や自治体」と「飲食店」をつなぐプロモーション営業に従事。2016年阿部酒造株式会社へ入社し、2017年より現職。2021年より酒蔵の伝統的な米麹造りを生かし、米麹由来の甘酒を使った「ノンアルコールドリンク製造販売」を開始し、第一弾として「クラフトコーラシロップ」製造販売を開始。2022年よりクラフトコーラ製造所を立ち上げ、ノンアルコールドリンクの量産に着手。2017年より業界の活性には新たな造り手の登場が必須と考え、若手蔵人の育成にも力を入れ始め、主な卒業生に「wakaze」杜氏 今井 翔也、「LIBROM」 製造責任者 穴見 峻平や「haccoba」 CEO 佐藤 太亮がいる。2022年現在、2名が醸造所立ち上げの準備を行い、1名の研修生が当社で研修を行っている。

自然栽培米の特長を生かした“米を磨かない”酒造り。秋田県男鹿市の「稲とアガベ」

稲とアガベ株式会社は、秋田県男鹿市にある2021年創業のクラフトサケ醸造所。同社の酒造りの特徴は、無肥料・無農薬で育てられた米(自然栽培米)を、食用米程度の90%にしか磨かずに使用し、過剰な精米による食品ロスを抑えること。日本酒製造で米を磨く理由は、米の外側にあるタンパク質を除去し雑味を防ぐためだが、無肥料で育てるとタンパク質は減らせるという。過剰な精米をしないことで浮いた費用は、米農家への支払い、従業員の賃金、酒販店のマージンとしてより多く還元し、持続可能な酒造りを追求する。酒造りで出る酒粕や、廃棄リスクのある農作物から新商品を作る食品加工場「SANABURI FACTORY」をオープンするために募ったクラウドファンディングでは、同社の酒粕を主原料としたマヨネーズ風調味料「発酵マヨ」で、1,205%の支援額を達成した。清酒造りの参入規制緩和に挑むことで、若い人たちが酒造りできる未来を切り開き、男鹿に”日本酒特区”を新規創出することを目指している。


岡住 修兵
稲とアガベ株式会社
代表取締役
HP

1988年、福岡県北九州市出身。神戸大学経営学部を卒業後、秋田県・新政酒造で酒造りを学ぶ。その後、秋田県大潟村の自然栽培のパイオニア農家の下でお米づくりを学んだのち、東京都・木花之醸造所で初代醸造長を務める。2021年に秋田県男鹿市に「稲とアガベ醸造所」をオープン。無肥料無農薬の自然栽培米を「あまり磨かずに」用いて、新ジャンルのお酒「クラフトサケ」造りを行うとともに、完全予約制のレストラン「土と風」を経営。年内には、廃棄される食材を宝物に変えるというコンセプトの食品加工所「SANABURI FACTORY」を立ち上げ、酒造業界において廃棄リスクが非常に高い酒粕をマヨネーズに加工生産する計画。その後は、オーベルジュ、ラーメン屋などを建設して、多くの優良な雇用を創出することを目指す。クラフトサケブリュワリー協会会長。

使い心地と佇まいが調和した生活道具で使う人の五感を満たす「キントー」

株式会社キントーは、1972年に滋賀県彦根市で食器の卸売業からスタートした、生活雑貨の企画販売メーカー。取り扱う商品はテーブルウェア、タンブラー、コーヒーウェアなどの生活雑貨で、使い心地の良さと佇まいの美しさの調和を大切にしたものづくりをしている。同社は、大手OEMの企画販売をしてきたが、自分たちが作りたい、使いたい商品を作るとの決断から自社ブランド「キント―」を立ち上げた。2010年からは国内だけでなく欧州、アジア、北米、中東などへの商品展開を開始し、 2016年には欧州、2019年には米国で子会社を設立した。素材や質感を追求するため、ガラス、磁器、ステンレス、木などの、長年ものづくりに携わってきた国内外の職人たちとパートナーシップを結ぶ。日常で触れるたび、使うたび、心が満たされるようにと作られた商品は、 東京中目黒とロサンゼルスのフラッグシップストアで手に取ることができる。


小出 慎平
株式会社キントー
Chief Branding Officer 兼 KINTO USA/EU社長
HP

1985年奈良県奈良市生まれ。2007年に慶應義塾大学卒業後、米系消費財メーカーのマースジャパンリミテッドに入社。「シーザー」「ペディグリー」などのペットフードブランドのブランドマネージャーに従事。2019年より父・美樹が代表を務めるKINTOへ入社。ドリンクウェア・テーブルウェア・コーヒーウェアなどの商品群を取り扱う同社において、チーフブランディング・オフィサーとしてマーケティングから組織開発までブランディングの司令塔として企業活動に携わる。またKINTO USA/EU社長として、KINTOのグローバル展開をリードする。

550年を超える歴史を持つ西陣織と今を共創する「リニスタ」

リニスタは、実家が西陣織の織元のサカイタカヒロさんが、2014年に立ち上げたブランドを前身とする、西陣織のものづくりを行うブランドグループ。現状のままでは5年のうちに産業は衰退するといわれるなか、伝統的な西陣織の生地の使いにくさに着目。広幅150cmでの織り、裏糸のない薄手生地、耐久性も兼ね備えた化学繊維の使用と、従来の制約を解決した西陣織の製造に成功した。「西陣織が彩る日常の創造」をビジョンに掲げ、現代のライフスタイルに合う西陣織のあり方を探求し、ウェスティン都ホテル京都にも納品された西陣織テキスタイルブランド「Starrain Japan」、西陣織ライフスタイルブランド「k-cs(ケイクス)」、ガラスに西陣織を特殊コーティングした皿「ORI-ZARA」などを展開している。


サカイタカヒロ
西陣織ブランド<リニスタ>
代表
HP

1988年京都市出身。生まれた頃から西陣織の糸と生地に囲まれた幼少期を過ごし、大学卒業後に営業職を6年経験し「この西陣織の技術がなくなるのはもったいない」と家業に戻る。2014年より西陣織ブランドを立ち上げ、数多くの納入やクラウドファンディングを成功させ、光る西陣織の開発や大手ホテルや海外での納入など多岐にわたり活動。現在は職人として父と西陣織元として従事しながらD2Cブランド「k-cs(ケイクス)」の立ち上げを行うなど、「西陣織が彩る日常の創造」をテーマに精力的に活動を続ける。2017年第11回京都文化ベンチャーコンペティション「京都府知事賞最優秀賞・近畿経済産業局長賞」W受賞。2018年アトツギピッチ 京都信用金庫賞。2019年スタアトピッチ・ビジコンOSAKA ファイナリスト。

澄み切った音色が心地良い余韻を残す佐波理製おりん「南條工房」

有限会社南條工房は、京都府宇治市にある創業190年余りの鳴り物神仏具の工房。寺や家庭で仏具として使われる佐波理(さはり)製おりんを中心に、祇園祭で使われる鉦(かね)を制作している。「佐波理」とは、正倉院宝物にも用いられた銅と錫の合金。同工房の佐波理製おりんは、窯で焼いた土製の鋳型に独自配合の佐波理を流し込み、鋳型を割って取り出した原型に削りと磨きを何度も施して焼き入れを行い、1つ1つ手作りしたもの。真鍮製の一般的なおりんと比較すると、音が真っ直ぐ良く伸びることが特徴である。2018年には、おりんの音色をもっと身近に楽しんでほしいと「LinNe(リンネ)」ブランドを立ち上げた。澄みきった音色で心地良い余韻を残すLinNeは、瞑想やヨガ、お祈りなど、日常のシーンに取り入れられている。おりんは人が心地良いと感じる周波数に合わせて調律・製作が可能なことから、音楽療法、アート作品への展開など、多くの可能性を秘めている。


南條 和哉
有限会社 南條工房
取締役
HP

1979年、京都市生まれ。高校卒業後、好きだった料理の道を目指すが23歳で転職。2003年、妻の家業である鳴物神仏具製造とおりんの音色に衝撃を受け、南條工房に就職。鳴物鋳物師としての伝統の鋳造・加工技術の習得に努め、現在20年目。2011年「京もの認定工芸士」認定。2018年から新しいおりんのプロダクト開発とブランディングを開始。2019年、もっと身近におりんの音色を楽しんでほしいという思いから佐波理製鳴物のブランド「LinNe(リンネ)」を立ち上げる。自由な用途で使えるおりんのプロダクトから、日々の暮らしの中で楽しむ音色の用途や魅力を提案。その他、アーティストとのサウンドインスタレーションの制作や作曲家・音楽家へのおりんの提供、瞑想やヨガイベントでのコラボレーション、Apple京都でのワークショップの開催など工房が生み出す音色を発信。2021年には「京ものユースコンペディション2021」グランプリを受賞。

表彰式

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/古川 琢郎/榎戸 貴史/原口 史帆

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