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なぜ今、研究開発ベンチャーに投資すべきなのか?(リバネス丸)【F17-6F #3】

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「今、リアルテックが熱い」【F17-6F】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その3)では、リバネス丸さんになぜ研究開発ベンチャーに投資すべきなのか?について語っていただきました。ITベンチャー投資との違いなども注目しながら、是非御覧ください。

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ICCサミットは新産業のトップリーダー600名以上が集結する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2018は2018年2月20日〜22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。


【登壇者情報】
2017年2月21〜23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 6F
「今、リアルテックが熱い」

(スピーカー)

千葉 功太郎
投資家・Drone Fund / General Partner

永田 暁彦
株式会社ユーグレナ
取締役 財務・経営戦略担当
リアルテックファンド 代表

丸 幸弘
株式会社 リバネス
代表取締役CEO

(ナビゲーター)

井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
プリンシパル

「今、リアルテックが熱い」の配信済み記事一覧

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最初の記事
【新】「リアルテック」とは何か?-人類の進化に貢献する新技術【F17-6F #1】

1つ前の記事
技術愛から生まれた研究開発ベンチャーのための「リアルテックファンド」【F17-6F #2】

本編

 先ほどエコシステムの話がありました。投資を受けて大きく成功(成長)した会社がまた投資して…というサイクルです。

あたかも昔はモノづくりがあって、その後ITの時代が来て、ITのエコシステムが形成されてきた一方で、モノづくりのエコシステムはできていないかのように言われていますよね。

それは違います。

生態系にはエコサイクルがありますね、生態学者にしたら当たり前のことですが。

ITのエコサイクルというのは、10年できちんと回るようになっています。

しかし、モノづくりのエコサイクルは50年周期なんですよ。

50年前を振り返ると、1963年頃からベンチャー支援策の整備が始まり、1970年代前半にキーエンスなどが誕生しています。

ちょうど50年が経ち、我々は今、エコサイクルの2周目に入り始めたばかりなんです。

リバネス 代表取締役CEO 丸 幸弘氏

 ですから、今リアルテックに投資をするという判断は間違っていなくて、なぜ大企業が我々に100億円を拠出したかというと、「リバネス丸、ユーグレナ出雲・永田、2周目のエコサイクルを回してくれ」という期待からだと思います。

2つ目のエコサイクルに金を渡すよと。

サイクルは50年ですから、ちょうどいいタイミングでお金がここに集まってきたということです。これでようやくエコサイクルの2周目に入れます。

50年に1回ぐるりと回るエコサイクルなので、ここにきてようやく、張るべきタイミングが訪れたということです。

今からもう1度、日本において、リアルなモノづくりであったり、バイオ、そしてロボテックスなどが回り始める時代がスタートするわけです。

井上 ワクワクしますね。

 おっしゃる通りです。

ITはその点、周期が短いですから、1990年代に出てきて10年で1度、エコサイクルがきちんと回っています。

10年おきにエコシステムが回っていますから、あたかも生態系ができているように見えるけれど、それはそうですよ。それはもう勢いよく右肩上がりで伸びていきます。

井上 もう3周目くらいということですね。

ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン プリンシパル 井上 真吾氏

 そうです、3世代くらいまで来ています。

モノづくりのサイクルはというと、1945年に戦争が終わり、第1次ベンチャーブームが大体1970年頃から始まって、そこからようやく50年のワンクールが終わったところです。

そのような感覚でいると全く不思議ではありません。

ユーグレナは創業からもう11年くらいですか?

永田 12年ですね。

リアルテックファンド 代表 永田 暁彦氏

 まだ何もできていないですものね。

永田 何もできていないというのは言い過ぎです!

(全員笑)

人類を進化させる。50年待ってくれ

 でも、実現したいと思っていることの1割くらいしかまだやっていないと思いますよ。

永田 そういう意味ではそうですね。

 逆に言えば、50年後のユーグレナを想像してみてください。

確実に「兆円企業」になっているはずです。

その代わり、50年ですよ。後40年待ってくれと言っているわけです。

これは、株主がどの目線で見るかだけの違いなんですよ。

井上 時間軸が違うということですね。

 ユーグレナ社は、売上高 8,000億、9,000億円は当たり前で、多分兆円企業になると思います。

しかし、実現するのは50年後です。

そういうことを感覚的に理解しなくてはいけません。

そのような、モノづくりに関する感覚をもう1度投資家にも伝えていきたい。リアルのテクノロジーは絶対に人類を進化させますから50年待ってくださいということを、このリアルテックファンドで発信できたら面白いかなと考えています。

井上 なるほど。

 井上さん、ここで、なぜ千葉さんか、ですよね。

▶編集注:本セッション実施の「ICCカンファレンス FUKUOKA 2017」にて、千葉功太郎さんがリアルテックファンドに参画されることが発表されました。

【速報】千葉功太郎氏、リアルテックファンドのメンバーとして参画!

井上 そうなんです、いつ話を振ろうかなと思ってたんです!

なぜリアルテックファンドに千葉さんが参画したかというところ、ぜひお話し頂きたいです。

(続)

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続きは 千葉功太郎氏のリアルテックファンド参画につながる運命の出会い をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/本田 隼輝/鈴木ファストアーベント 理恵

【編集部コメント】

リアルテック領域のエコサイクルの周期は長いので、その国の社会にどれくらい余裕があるかが、リアルテック領域の発達にも関わってきそうですね。(横井)

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