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間伐材で作る「くみ木」の絵本で、子どもの感性を育て、豊かな森を守る「Ibiza(イビサ)」(ICC FUKUOKA 2024)

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ICC FUKUOKA 2024 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇した、Ibiza(イビサ) 高井 幸江さんのプレゼンテーション動画【間伐材で作る「くみ木」の絵本で、子どもの感性を育て、豊かな森を守る「Ibiza(イビサ)」(ICC FUKUOKA 2024)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2024は、2024年9月2日〜9月5日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。

【速報】元こども兵の社会復帰支援「テラ・ルネッサンス」と、思いやりをつなぐ遺贈寄付「日本承継寄付協会」がソーシャルグッド・カタパルト同率優勝!(ICC FUKUOKA 2024)


【登壇者情報】
2024年2月19〜22日開催
ICC FUKUOKA 2024
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ

高井 幸江
Ibiza(イビサ)
代表取締役
HP | X(旧Twitter)

1985年 新潟県燕市出身。グラフィックデザイナー / アートディレクター / くみ木デザイナー、「くみ木の森」ブランディング・ディレクター。デザイン事務所 Frame(株式会社フレーム)を経て、2020年独立。世の中を明るくするデザイン開発をモットーに、デザイン事務所 Ibiza(イビサ)を設立。2021年にくみ木のおもちゃブランド「くみ木の森」を立ち上げる。2022年株式会社Ibiza設立。2015年新潟ADC準グランプリ、2016年JAGDA新人賞ノミネート / 原研哉 This One! / ニイガタIDSコンペティション2022 大賞受賞 / iF Design Award 2023受賞 / DFAアジアデザイン賞2023 受賞 他。


高井 幸江さん 皆さん、こんにちは。

私は、新潟県より参りました、株式会社Ibiza(イビサ)の高井 幸江と申します。

弊社は、グラフィックデザイン会社です。

本日は、自社ブランド「くみ木の森」――「子どもも 森も 育てるおもちゃ くみ木の絵本」というものを、ご紹介したいと思っております。

天然ブナの間伐材で作る絵本付きどうぶつパズル

簡単にご説明しますと、木のパズルです。

まずは、プレゼンテーションをさせていただく前に、皆さんで一緒に遊んでみませんか?

▶編集注:プレゼン前に、審査員席に「くみ木の絵本 おかえりどうぶつはうす」が配布されました。

よろしければ、お手に取っていただいて、木の感触を確かめてみていただければと思います。

そして、少し組み立ててみていただけますでしょうか。

こちらは、天然ブナの間伐材から作られています。

3才から遊べるおもちゃです。

しかしながら、こちらは、おとなの方でも、組み立てるのは、非常に難しいです。

皆さん、いかがでしょうか。

組み立てられそうでしょうか。

では、なぜ3才の子どもでも組み立てられるかと言いますと、こちらの絵本が付属しているためです。

こちらを読むことによって、なんとくみ木を上手に組み立てられるようになっているのです。

朗読を聴きながらパズル組み立てに挑戦

今から、私が朗読いたしますので、皆さんで一緒に挑戦してみていただけますと幸いです。

こちらは、2パターンの置き方によって、難易度が変わります。

机に、平置きするか、立て置きにするかによって、難易度が変わりますので、ぜひ、お好きなほうで、チャレンジしてみてください。

それでは、スクリーンに映し出されているの絵本にも、ご注目くださいませ。

はじまり  はじまり、おかえりどうぶつはうす

「パカパカパカ キリンさんが どうぶつハウスに かえってきたよ

みんなのかえりを くびをながくして まっているよ

テクテクテク カメさんおかえり キリンさんのしっぽに ごっつんこ

スイスイスイ おさかなさんおかえり キリンさんと カメさんのうえに ぴょんととびのった

ミャオミャオ ネコちゃんおかえり ネコちゃんはキリンさんのせなかのうえがだいすき

パオパオー ぞうさんおかえり カメさんののうえにのって じょうずにバランス

ピョンピョン うさぎさんおかえり ぞうさんのおはなが おきにいりのゆりかご

パタパタパタ おおわしさんおかえり ぞうさんのあたまに じょうずにちゃくりく

ノロノロノロ ナマケモノさんおかえり キリンさんのおみみに だきついたよ

キラキラキラ あ! ながれぼし

スヤスヤスヤ おほしさまのあかりが ともったら みんなでいっしょに おやすみなさい」

はい、『おかえりどうぶつはうす』でした。

皆さん、(朗読を聴いていただきながらチャレンジしてくださり)ありがとうございました。

いかがでしょうか。

皆さん、上手に組み立てられましたでしょうか。

楽しかったという方は?

(会場から挙手と拍手)

ありがとうございます。

心地よくチャレンジしていただけたのではないでしょうか。

子どもたちは思い思いの遊び方を発明

こちらのくみ木が、はまったとき、気持ち良かったのではないでしょうか。

はまったときの「アハ体験」(※) は、脳みそがとても喜びます。

▶編集注:「アハ体験」とは、何かのきっかけで、これまで理解できなかったことが突然理解できたり、「あ!」とひらめいたりという体験のこと(マイナビウーマン)。

そのため、子どもたちは、こちらを組み立てられると、非常に喜びます。

組み立てが難しいぶん、達成感があるのです。

また、こちらのくみ木は、はめて遊ぶだけではなく、積み木のように高く積み上げたり、どうぶつのピースで、ごっこ遊びをしたり、ときには、美味しく食べちゃったりと、子どもたちは、様々な遊び方を発明していきます。

正解のない遊び方、それが、正解なのです。

くみ木に使用する間伐材は新潟県魚沼産

ところで、こちらのくみ木の原材料は、新潟県魚沼産です。

「魚沼」と聞いて、思い浮かぶことは、何でしょうか。

そう、日本一美味しいお米、魚沼産コシヒカリです。

その水源となる山の木、原生林の間伐材から作っています。

間伐材を用いた商品作りで森の健康を守る

かつて、こちらの木々は、木炭や薪など、生活の燃料として、欠かせないものでした。

しかし、現在は、生活様式が変わり、なかなか使用される機会がありません。

使われることがないからといって、山の間伐をしなければ、せっかく100年かけて育った、ブナを含めた森の木は、元気をなくしてしまいます。

また、水害や山崩れの原因にもなってしまいます。

太陽の光を、まんべんなく、森の中に通すための間伐と、その材木を用いた商品の需要を作ることは、森の健康にもつながるのです。

子どもの感性を育て、美味しい米作りを応援

くみ木で遊ぶことは、子どもの感性を育てるだけでなく、森の環境を整え、山を守り、回りまわって、美味しいお米を作ることへの応援にもなります。

本日は、皆さんが、くみ木で遊んでくださいました。

今年のお米も、きっと美味しくできあがります。

間伐材でくみ木を作る、子どもたちがくみ木で遊ぶ、遊んでくれるほど森の環境が整う、そのような優しい循環を、「くみ木の森」は作っていきたいと考えています。

『おかえりどうぶつはうす』が国内外のデザイン賞を受賞

このような活動を評価していただき、昨年、世界三大デザイン賞である、iF Design Awards 2023のベビーキッズ部門で受賞しました。

また、そのほかにも、国内外で8つの賞を頂くことができました。

組み木の絵本「おかえりどうぶつはうす」がアジアデザイン賞受賞(PR TIMES) 

にいがた組み木の会、地元障害者施設の入居者と製作

くみ木は、「にいがた組み木の会」の皆さんが、電動糸ノコギリで、ひとつひとつ丁寧に切り出してくださっています。

https://youtu.be/cKKttMp1MMM?si=yU GGM3 CQo-0VZ4

研磨作業は、地元の障害者施設の皆さんが、一生懸命に手伝ってくださっています。

皆さんそれぞれが、高い技術と能力を持っていらっしゃいます。

ここにデザインが加わることによって、さらに良いものができ、それぞれの得意なことやできること、そして、好きなことを集結させて、デザインで束ねる――そうすることにより、くみ木の絵本は、作られてきました。

会社自体は、私ひとりで運営しています。

しかし、一緒にくみ木を作ってくださる仲間たちが、前に進む大きな力を分けてくださいます。

小さな活動から世界中に愛される地域産業へ

まだまだ、小さな活動ではありますが、ものづくりで、周りの人を元気にしたいと思っています。

このような活動を、おばあさんになるまで続けて、地元の方々、そして、世界中の方々に愛される、地元の産業にしていきたいと考えています。

2024年の春に、『こねこのきょうだいとお花ばたけ』という、新しいくみ木の絵本シリーズも登場します。

出産祝いやプレゼントにも、ぜひくみ木の絵本を。

本日は、くみ木の絵本について、皆さんに覚えていただけましたら幸いです。

応援をよろしくお願いします。

株式会社Ibiza、高井 幸江でした。

▶実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/森田 竜馬/小林 弘美/正能 由佳/中村 瑠李子/戸田 秀成

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