月額6,800円、継続率91.6%!「ラクサス」はブランドバッグのレンタルで、新しいシェアリングエコノミーを創る【文字起こし版】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

月額6,800円、継続率91.6%!「ラクサス」はブランドバッグのレンタルで、新しいシェアリングエコノミーを創る【文字起こし版】

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ICCカンファレンス KYOTO 2017オムニバス・トーク- Eコマース特集-に登壇した、ラクサスの児玉 昇司さんのプレゼンテーションを公開!月々6,800円(税別)でブランドバッグが使い放題、平均91.6%という驚異の継続率のサービスについて紹介します。ぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2018は2018年9月3日〜6日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。


【登壇者情報】
2017年9月5〜7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2017
Session 3F
OMNIBUS TALK
– Eコマース特集-

(プレゼンター)
児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長

(ナビゲーター)
井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
プリンシパル


井上 真吾氏(以下、井上) ラクサス・テクノロジーズの児玉様、プレゼンテーションをどうぞよろしくお願い致します。

児玉 昇司氏 (以下、児玉) ありがとうございます。

私たちのビジネスは女性がお客様の98%を占めているのですが、ここには女性がお一方しかいらっしゃらないですね(笑)。一人で勝手に盛り上がっていきますのでよろしくお願いします。

ラクサスはブランドバッグのシェアリング・エコノミー・サービスです。

エルメス、シャネル、ルイ・ヴィトンなどのバッグが無限に使い放題です。

3つの特徴があります。1つ目は値段が非常にシンプルで、月額制であることです。

月々6,800円だけです。

平均30万円のカバンが使い放題で、送料などは一切不要です。

在庫は2万種類以上あります。
(※ 2018年4月末現在、在庫は26,500種類以上で推移)

1か月に1個カバンを借りたとしても、1,600年以上使え、一般的な女性の寿命だと一生分の在庫がありますよという世界観です。

3つ目は無期限、個数無制限。いつまでも何個でもお使いいただけます。

1つ返せば、次のものが借りられるというシステムなので、無限に借りられます。

また、カバンにはキズ保険が付いていますので、安心です。

こう覚えてください。

「月々 6,800円で」「一生分のブランドバッグが無限に借り放題」「保険も付いています」と。

コーディネートと合わせて提案でCVが2.7倍に

普通のECサイトではカバンの中や横、後などを見せるケースが多いと思いますが、私たちはコーディネートと一緒に提案しています。

コーディネートを見ることによって、これを全部再現すればいいよねということで、借りやすく、使いやすくなります。

コーディネートを提案するようになってから、コンバージョンが2.7倍変わりました。

20秒で予約完了、最短で翌日から利用可能

バッグを借りる際にはカードのお支払い登録が必要になります。

けれども、カード番号を16桁打つと、間違えることがあるんですよね。

我々は非常にシンプルに、写真を撮って送るだけのスキャン方式です。これで終わり。

これで支払い方法の登録が終了します。

続いて住所登録ですが、これも住所を入力するには、平均で200タップぐらい必要となります。

途中でLINEのメッセージなんかが入ると、登録途中でドロップしてしまったりするので、これも住所地を写真に撮って送るだけで登録が完了するようにしています。

カバンを選択してから20秒で予約が完了し、最短で翌日からお使いいただけます。

IoTで在庫管理

カバンには全てICタグが埋め込まれていて、全てネットにつながります。

IoTですね。

ネットにつながるので、このくらいの物量であったとしても、2人で発送が可能です。

カバンは全部同じ箱で送ることができるというメリットを活かし、最近、自動走行ロボットを開発しています。

同じ大きさの箱なので、結構難易度が低くて、アマゾンの出荷作業のように難しくないんですよね。

ものとしては既にできているのですが、ただ今のところ人間が運んだ方が早いという致命的な課題がありまして。

(会場笑)

これは早くしないといけないなと考えています。

91.6%の平均継続率

月々6,800円を払い続けていただくというモデルですが、これは非常に継続率が高いです。これはKPIでもあります。

継続率は91.6%です。

グラフにすると結構自慢っぽいですが、こういう感じです。

分かりにくいと思うので、上の方だけを拡大します。

9か月を超えると、継続率が95%以上、最後は100%になっています。

30か月前にサービスをローンチしましたが、その時に入っていただいたユーザーの半分以上が今も6,800円を払い続けてくれています。

サービス実績

続いて実績です。

シェアの累計は、サービスのスタートから2年3か月で100億円を突破しました。

足元では、130億円くらいで推移しています。
(※ 2018年4月末に、200億円を突破)
先ほど申し上げたように課金ユーザーの平均継続率は91.6%。

在庫の回転率が99.9%で、EBITDA(本業の収益性を表す財務指標)が黒字で推移しています。

2つの人工知能で好みを提案

重要なKPIである継続率が、これがなぜ高いのかというと、2つの人工知能 (AI) を実装していることがその理由に挙げられます。

1つ目のエンジンは、好き嫌いを答えてもらうものです。

これは、好みを直接聞くというよりは、心理テストのようなものです。例えば、日が昇ってくる朝日の絵が好きな人というのは、シャネルが好きなんですね。

なので、朝日を「Like」しているのだけれど、シャネルを借りていない方に、シャネルのバッグをお見せすると、もう1か月借りてくれると、そういったマーケティングに活用しています。

2つ目のエンジンはもう少しアクチュアルなものです。

例えば、ミュウミュウとバレンシアガを借りられるお客様が、次に何を借りるかというのが大体分かってきたんですね。

ミュウミュウとバレンシアガの次は、プラダを借りる傾向があります。

ですので、ミュウミュウとバレンシアガを借りているのだけれど、まだプラダを借りていない人にプラダのバッグを見せると、もう1か月借りてくれると。

一方で、シャネルを借りない方、シャネルが嫌いな方が、何を借りるか、これも分かってきています。

シャネルが嫌いなお客様は、グッチを借りることが多いです。

これは逆もそうで、グッチを嫌いな方というのは、シャネルが好きなので、そのようなユーザーの画面からはグッチのバッグの画像を見せないようにします。

バッグを持ってブランド店に入ると通知が届く

ラクサスには2つの企業価値があります。

1つはEC企業、ECカンパニーとして、ライフタイムバリュー × 会員数というのが、価値だと思っています。

2つ目はデータカンパニー。GPSデータですね、我々は行動データを取っているのですが、このデータが2つ目の価値ということです。

分かりやすくいうと、我々のユーザーがスマホとカバンを持ってシャネルの店舗に入るとプッシュ通知が届きます。

「今シャネルのお店に入っていますよね。シャネルはラクサスでもお借りになることができますが、買っていいのですか?」と。

(会場笑)

嫌なアプリですね (笑)。

こういったメッセージをお送りするわけですね。

もう1つは、家に帰ってきて夜アプリを開いてみると、昼に立ち寄ったシャネルの特集になっていると。

勝手にシャネル祭りが始まっているんですね。

(会場笑)

昼間お店で見たカバンが買えなかったとしても、高すぎて買えなくても、「ここにありますよ」と勝手にお祭りが始まっているということです。

その他にも、シャネルがお好きな方というのは、デパートAよりもBにチェックインする傾向があるとか、パリではなくてマンハッタンにチェックインしているよということが分かってきたり、その一方でルイ・ヴィトン派はデパートBではなくてAがいいと思っているとか、マンハッタンではなくてパリにチェックインしているよねとか、そういうことが分かってきています。3

これは世界のルイ・ヴィトンストアを全部手で入力しているんですね。

52ブランドを扱っているので、これと同じものを52種類、更にはホテルやスパなど、富裕層が多く集まりそうなところを全部、しつこく、しつこく入力しています。

マンハッタンの事前登録は日本の3倍の反響

次に成長戦略についてご説明します。

世界の38都市で先にアプリをローンチし、事前登録をします。

事前登録が進捗して、黒字が決定した都市から、ローンチ、サービスインしましょうということを考えています。

2017年、マンハッタンで事前登録を開始したのですが、1週間で2,000万円以上の受注がありました。

これは日本の3倍以上の受注をいただいた計算になります。

2018年はこの38拠点、全部で3万人くらいなのですが、少しスモールなものをローンチしようと思っていまして、それぞれ現地の専用にエクスパンション(拡大)してもらうという計画を持っています。

借りるだけではなく貸すこともできる

実はラクサスは借りるだけではありません。

今までは1対nという形で、我々の持っているアセットをお貸しするという世界観だったのですが、ユーザーの不要なバッグ、家に余っているカバンを我々に預けてもらい、それを他のユーザーにお貸しするサービスも提供しています。

例えば、家にある使っていないセリーヌのバッグを、他の人に貸し出します。それにより、ユーザーもプロフィットを得ることができるわけです。

いつも誰かがどこかでカバンを欲しがっているので、これはかなりワークしています。

仕組みは非常にシンプルです。

ユーザーからカバンを預かって、貸し出して、料金の一部をキャッシュバックしますよというシステムです。

これも3つの特徴があります。1つ目はカバンを送るだけです。

送るだけでお小遣い稼ぎができます。

先日はめざましテレビで取り上げていただきました。

取材を受けた女性は、10万円のカバンを貸すことで、(それまでに)約6万円の収入を得られています。

2つ目の特徴は、プロが無料で修理することです。

角の擦れなどを、借りられた後はもちろん、貸し出しがなかったとしても、新品同様にプロがメンテナンスをします。

シミも完全に抜いてしまうので、安心ですね。

3つ目は、収納がすっきりすることです。

適温適湿で、プロが管理をします。日焼けもしません。

現在、開梱不可能なほどカバンが殺到していまして、このような状態です。

箱を開けられない状態のカバンが倉庫に眠っていますが、今どんどん開けているところです。

コーディネート投稿サービス

最近は、コーディネートの投稿アプリ「ラクサスコーデ」を始めました。

コーデのシェア、つまりWEARのブランドバック版です。非常に多くの投稿をいただいており、これからECの方に誘客できるのではないかなというように考えています。

ラクサスは、『Forbes Japan』、先ほどの「めざましテレビ」や、「情報ライブ ミヤネ屋」「真相報道バンキシャ!」さんでも紹介していただいています。

ラクサスの経営チーム

ところで、私についてですが、これで4回目の起業になります。

私の今回のチームは、通販歴が最大20年あって、私を含めてエンジニアが3人です。

世界85の国で販売の経験があります。

WiLを中心に現在20億円を調達しています。もう1度、ラストファイナンスしたいなと思っています。

サービス開始から今30か月ですが、20か月の時点で認知率が、国内では、Uber、Airbnbに続いて、ラクサスは3位です。

利用率も3位です。

これを女性に限ると、利用率は第2位になっています。

今、世界で頑張っていこうと思っているのですが、エンジニアとマーケッターが全然いないんですね。

というか、ほぼすべてのポストがガラガラに空いているので・・・

(会場笑)

エンジニア、マーケッター、皆さんお知り合いにいらっしゃいましたら、ご紹介いただくか、もしくは一緒にジョインしていただいて、世界を変えたいなと思っています。

あとは、ただただファッションが大好きな方でも結構ですので、ご紹介いただければと思っています。

ありがとうございます。

(会場拍手)

番外編:クーポンコードあります

最後に、時間が余ってしまったのでご紹介しますが……こちらがクーポンコードです。

(会場大爆笑)

L3000と書くと、3000円分ご利用いただけます。

今アプリをダウンロードするだけで、大体平均1万円分が付与されるので、1万3千円分、2か月無料でお使いいただけます。

ダウンロードして1万円、L3000を入力して1万3千円となっているので、2か月よろしければ無料で使ってみてください。

ありがとうございました。

井上 ありがとうございました。

ラクサス、児玉さんでした。

ICCにも女性をもっと呼ばなくてはいけないなと反省しました(笑)。ありがとうございます。

では質疑応答に移らせていただきますが、どうでしょうか、ご質問がある方はいらっしゃいますか?

扱うものはなぜカバンなのか?

質問者1 今後は、高級バッグ以外にも展開を考えていらっしゃいますか?

児玉 カバンはかなり奥深いので、しばらくカバンで行こうかなと考えています。

質問者1 そのカバンですが、元々色々な考えがあって、最終的にカバンに行き着いたのでしょうか。

児玉 そうなんです。

2006年にこの会社を創った当時、実は、シェアリングエコノミーをやろうと思っていて、いろいろなことを考えました。

アメリカでちょうど2006年にシェアリングエコノミーという概念が生まれたと思うんですよね。

いろいろなところでフィルタリングして、やはりブランディングされていないといけないし、洋服などは変数が多すぎて検証できなかったんですね。

ということで、カバンにしたという経緯です。

質問者1 なるほど、ありがとうございます。

質問者2 メディアジーンの芹澤と申します。

GPSデータを取っているというお話でした。今後そこのデータを広告に利用するとか、データの使い道のような観点、用途を考えられていらっしゃったりしますか?

児玉 そうですね、そういったものも使えたらいいなと思って取っているのですが、正直なところ何に使っていいかまだ分からないので、大企業の皆様をはじめ、いろいろな方にアドバイスをいただければ嬉しいなと思っています。

年代と利用シーン・心理

井上 では続いて、私から。

お客さんの層は女性がもちろん中心だと思うのですが、年代がどうなっているのかということと、そこの中でどういう利用シーンで使われるのか教えてください。

私は古い人間なので、やはりまだ所有欲があるというか、レンタルでもいいという感覚がよく分かっていません。

毎回毎回違うカバンを持っていると、「何で違うカバンを持ってるの?」「レンタルなの?」「レンタルなんだ…」というような反応がないのだろうかと勘ぐってしまいます。

そういう心理があるのかないのかというところも含めて、ぜひ伺いたいなと思います。

児玉 ユーザーの年齢グラフは24歳でパッと立ち上がって、50歳までまっすぐ伸びて、そこからゆっくり下がっていくという形なのです。

よくメディアで「買うから借りるへ」というように書かれていますが、そうではないと私は思っています。要するに、買える人は買えばいいと思うのですが、買えないんですよね。

もっとファッションを楽しみたい一方で、カバンは30万円とかするので、失敗が許されないんですよね。

だから赤いカバンなんかはなかなか購入できないとなってしまいます。

その点、私たちラクサスは「失敗がない通販」なんですね。

唯一失敗のない通販。

価格でソートする必要もないですし、ワンプライスなので、非常にシンプル、どれを借りても6,800円ですから、失敗のない、ストレスがない通販です。

平均のウェブストア滞在時間は30分なんですよ。読み物のようにずっと見てくれていたりもします。

また、新しいカバンが出るとその瞬間蒸発したりとかします。

非常に熱心なユーザーもいらっしゃって、ラクサスがいつ新しいものをアップするか、補充するか、突き止めている人がいまして、

(会場笑)

商品が一気になくなってしまったりするので、バラバラにアップしてみたりとか、そういう工夫もしています。

井上 ありがとうございます。

他に質問はありますか?

質問者3 パルコの林です、ありがとうございました。

ユーザーの方は、1か月で平均何個くらいのバッグを使われるのでしょうか。

児玉 1.5か月に1個ですね。

質問者3 1.5か月に1個ですか。

児玉 3か月で2個のカバンをお使いになるパターンが多いですね。

質問者4 貸す方のユーザーと借りる方のユーザーがいると思うのですが、それぞれ今使わないから置いておこうというブランドであったり、貸し出すバッグの形態、それから借りる方とのバランスというのはどのような感じなのでしょうか。

児玉 今カバンが1万2,000個くらい送られてきているんですが、実際、在庫入りしたのは2,000個を少し超えるぐらいなんですね。

なので、現在2万種類ある中の10%くらいがC to Cということになりますが、これからはC to C の方に、一気にユーザーのカバンの方を盛り上げていこうとしているところです。

質問者4 ありがとうございます。

井上 それでは、時間になりましたので、ラクサス児玉様のプレゼンテーションをこちらで終わります。

ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/鈴木ファストアーベント 理恵/立花美幸/浅郷 浩子

【編集部コメント】

欧米だとブランドバッグを使う人は、日本よりも年齢層が上のイメージがあります。ニューヨークでの事前登録は日本の3倍だったとのこと、どんな層の人たちが反応しているのか気になります。新作に飛びついたり、ファッションのようにバッグを取り替えたりと、日本と同じような行動をするのかどうか興味津々です。(浅郷)

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンス「Industry Co-Creation サミット/ICCサミット」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。