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ICCサミット KYOTO 2018 カタパルト・グランプリに登壇し、同率準優勝に輝いたPOL加茂 倫明さんの【POLは、理系学生データベース「LabBase」からLabTech市場を開拓する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
ICCサミット KYOTO 2018のプラチナ・スポンサーとして、AGSコンサルティング様に本セッションをスポンサー頂きました。
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【登壇者情報】
2018年9月4日〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
(プレゼンター)
加茂 倫明
株式会社POL
代表取締役CEO
大学勤務者の両親を持つ現役の理系東大生。高校時代から起業したいと考え始め、大学入学後ベンチャー数社で長期インターンを経験。2015年9月からは休学してシンガポールに渡り、HealthBank Pte. Ltd.にてプロダクトマネージャーとしてオンラインダイエットサービスの立ち上げを行った。帰国後、2016年9月にPOLを創業。LabTech(研究室×テクノロジー)領域で研究者や理系学生の課題を解決すべく、その一歩目として『理系採用を革新する研究データベース LabBase(ラボベース)』と『産学連携を加速する研究者データベース LabBase R&D(ラボベース アールアンドディー)』を運営している。
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▶「ICC KYOTO 2018 カタパルト・グランプリ」の配信済み記事一覧
加茂 倫明氏(以下、加茂) こんにちは、POL代表の加茂と申します。
早速ですが皆さん、インターネット・LED・ C言語、これらの共通点をご存知ですか?
実はこれらはいずれも、研究室発のイノベーションです。
日本の研究領域には「課題」が山積み
僕は、これまで同様、今後の社会の発展においても「研究室」が重要な役割を担うと思っています。
しかし日本の科学技術は停滞傾向にあると言われ、注目度の高い論文数のランキングも年々下がっています。
その深刻さは有名学術誌「Nature」が危惧のコメントを出すほどです。
現役の理系学生で、両親の影響で様々な研究室に小さい頃から訪れていた僕は、こんな課題に疑問を持ち、調べていきました。
そこで気がついたのは、研究領域には、ヒト・モノ・カネ・情報に様々な課題があるということです。
理系学生の研究データベース「LabBase」でダイレクトリクルーティングを可能に
そこで僕は、研究者の可能性を最大化させるプラットフォームを作ることをビジョンとして描きました。
そしてビジネス経験豊富なメンバーをパートナーにし、2年前POLを創業しました。
僕たちはまずは「ヒト」の課題、特に機会損失の大きな理系就職活動の課題解決から始めました。
理系学生の多くは採用サービスを使わず、「推薦」や「OB紹介」で就職先を決めています。
逆に企業は、理系学生にリーチができないという課題を抱えており、ここに、大きな機会損失の構造が生まれています。
それを解決するのが「LabBase」です。
LabBaseでは、どこの研究室で・どんな人が・どのような研究をしているか、を検索することができ、スカウトを送ることができます。
次のスライドのように、企業側は、学生の研究情報・プログラミングスキル・受賞歴・これからやりたいことなど様々な情報を見ることができます。
そして、「いいな」と思う人がいればスカウトを送ることができます。
登録学生数は順調に成長し、7,000人を突破しました。
旧帝大早慶の、4人に1人以上の理系学生が登録しています。
そして現在、100社以上の企業様に有料でご利用いただいています。
収益モデルは企業からのデータベース利用で、SaaS型のサービスとなっています。
また平均顧客単価は年間100万円以上です。
MRRは前年比10倍と順調に成長し、キャッシュフローも単月黒字化を達成しました。
マッチング数はそれ以上に急増しています。
平均返信率は25%と高水準で、顧客満足によりネガティブチャーンを達成しました。
▶編集中:ネガティブチャーンとは、サービスの解約に伴い減少した収益を、既存顧客へのエクスパンション/アップセル/クロスセルによる増加収益が上回ること。(参照:SUCCESS LAB)
学生・企業の双方から、以下のような多くの満足の声が届いています。
オフラインの学生ネットワークでユーザー獲得に成功
では、どのように採用市場に出にくい理系学生を集めたのでしょうか?
僕たちがもつ競争優位の最大の源泉は、学生ネットワークによるオフライン獲得です。
全国100名以上の学生メンバーが、各大学においてオフラインでユーザーを集めています。
そして毎月1,000研究室以上を訪問し、広告の1/10程度のCPAでユーザー獲得ができています。
今後は、こうした学生リソースを、ユーザー獲得だけでなく、イベント開催などの学生のエンゲージメント向上にも投下していきたいと考えています。
そして僕たちはユーザーを卒業後も捕捉しており、今後は研究職、技術職の中途領域にも入っていく予定です。
僕たちは「Lab × HR」の事業によって、研究者の可能性が最大化される人材配置を実現したいと思っています。
アナログで非効率な共同研究市場を「LabBase R&D」で変える
ここまでHRの話をしてきましたが、僕たちは単なるHRTechの会社ではありません。
研究関連市場をテクノロジーで革新する、LabTechスタートアップです。
僕たちは理系人材市場から参入し、周辺の研究関連領域に参入していきます。
そして次に狙うのは「共同研究市場」です。
従来の共同研究先探しは、アナログで非効率でした。
多くの研究者情報はデータ化されておらず、研究者情報の網羅性や検索性は非常に低いものでした。
これを解決するのが「LabBase R&D」で、現在クローズドβ版を運用しています。
LabBase R&Dでは、共同研究の検討に必要な研究者情報を、簡単に網羅的に検索でき、コンタクトができます。
LabBase同様、データベースと接触機会を提供するサービスですが、ユーザーは学生だけでなく、研究者や教員です。
そして用途は「採用」ではなく「共同研究」となっています。
POLの「産学連携市場」における競争優位性
この事業には、3つの強みがあります。
1つ目は学生ネットワークによる研究室訪問です。
僕たちにしか取ることのできない研究者情報を対面で集めています。
特に、「これからやってみたいこと」「どういう協業相手を求めているか」といった未来に関する情報を集めています。
2つ目はこれまで研究者イベントやオウンドメディアでの取材など、研究者との接点作りに投資してきたことです。
3つ目は「LabBase」と「LabBase R&D」では対象企業が大きく被るため、顧客獲得のシナジーがあることです。
既にクローズドβ版でのマッチング事例がたくさん発生しています。
月額45万円以上の課金をする企業様もいらっしゃり、僕はこの事業が、LabBaseを超える事業になると確信しています。
研究者の可能性を最大化し、科学と社会の発展を加速する
僕たちは、「LabBase」での採用支援、「LabBase R&D」での共同研究支援に続き、研究機材の流通効率化や、先端研究支援など、研究関連の様々な課題を解決し、相互にシナジーが効く「LabTech事業群」を構築しようとしています。
まさに、研究者版エムスリーのような戦略展開をイメージしています。
僕たちには、解決しなければいけない大きな課題や、実現するべき明るい未来がたくさんあります。
その鍵を握るのが、研究者なのです。
そのために、研究者の可能性を最大化し、科学と社会の発展を加速させたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/本田 隼輝/尾形 佳靖/KYOU MARKETING
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