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エアロネクストは、新発明の重心制御技術で“Drone2.0/次世代ドローン革命”を牽引する(ICC KYOTO 2018)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2018 リアルテック・カタパルトに登壇し、見事同率優勝に輝いた、エアロネクスト田路 圭輔さんの【エアロネクストは、新発明の重心制御技術で“Drone2.0/次世代ドローン革命”を牽引する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

ICCサミット KYOTO 2018のゴールド・スポンサーとして、電通様に本セッションをサポート頂きました。


【登壇者情報】
2018年9月4日・5日・6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 3A
REALTECH CATAPULT リアルテック・ベンチャーが世界を変える
Supported by 電通

(プレゼンター)
田路 圭輔
株式会社エアロネクスト
代表取締役 CEO

兵庫県姫路市出身。大阪大学工学部建築工学科卒。1991年、株式会社電通入社。主にセールスプロモーション領域の業務に従事した後、新規事業開発を担当。 1999年、テレビ放送のデジタル化を契機に電子番組表(EPG)に着目し、電通と米国ジェムスター社の合弁で株式会社インタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG)を共同設立。代表取締役社長としてEPGのデファクトスタンダードとなった「Gガイド」の普及・市場化を実現。 2017年7月、株式会社DRONE iPLAB(DIPL)を共同創業し、取締役副社長に就任。DIPLとの資本業務提携を機に同年11月より株式会社エアロネクストに代表取締役CEOとして参画。

「ICC KYOTO 2018 リアルテック・カタパルト」の配信済み記事一覧


田路 圭輔氏 皆さんこんにちは、エアロネクストです。

今日は新しいパラダイムのマルチコプターについてプレゼンテーション致します。

どうぞよろしくお願い致します。

上空100m、強風との戦いだったバルーン空撮事業

エアロネクストの創業者の1人、鈴木陽一は、バルーン空撮のエキスパートです。

彼は、タワーマンションの眺望撮影では第一人者です。

彼のこの10年間のキャリアは、上空を吹き荒れる強い風との戦いでした。

新しい撮影方法を模索し、ドローンに巡り合いました。

そして鈴木は、風に強いドローンの研究を開始します。

自宅でドローンを作り、飛ばし、落とし、経験を積み、ある発明に辿り着きました。

現在のドローンの弱点の解決には新たな機体フレームが必要

さて、改めてドローンの弱点は何でしょうか。

このスライドにあるように、ドローンは耐風性能に加えて安全性、それから飛行時間、飛行速度といった問題を抱えています。

これまでの開発者は、主にそれをソフトウェアで解決しようとしてきました。

しかし我々は、技術開発のセオリー通り、ハードウェアのアプローチを試みています。

確かにドローンは今注目を集めていますし、そのことを非常に感じています。

しかし、ドローンの産業利用では圧倒的に機体のオプションが足りません。

私は、根本的な機体の構造を変えなければ、ドローンはこれ以上の劇的な進化を望めないと考えています。

それはなぜか。

キーエンスがジャイロソーサーを1989年に発明してから30年間、機体フレームが一切変わっていません。

ハードウェアのドローンは今、壁にぶつかっていると私は思っています。

新発明ドローン重心制御技術「4D Gravity®」

我々はドローンの機体フレームのあるべき姿を実現するために、エアロネクストを設立しました。

我々が発明した「4D Gravity®」は、重心制御技術です。

ドローンの機体の中で、飛行部と搭載部、もっと分かりやすく言うと、プロペラと本体を分離します。

それをジンバルで結合することで独立制御させていくという貫通ジンバル構造が我々の特徴です。

これまでの機体と、我々の機体の比較映像をご覧ください。

一目瞭然ですね。

我々のドローンは、本体の軸が一切ぶれません。

これからドローンの産業利用を考えていくうえで、本体の搭載物は多岐にわたります。

たとえば、AED、カメラ、荷物、もしくは人間が乗る場合もあります。

軸がぶれないということは、ユースケースとして様々な応用範囲が考えられます。

ラーメンだって運ぶことができます。

改めて模型で説明します。

我々の機体は、機体の傾きに対して重心が移動しません。

これにより、すべてのモーターを均質化でき、運用回転数を一定に保てるので、圧倒的な燃費向上を実現できます。

つまり、ドローンの機動性、効率性、安定性、こういったものがすべて解決できます。

結果として、ドローンの持っている課題である、この4点がすべて解決できます。

それはつまり、基本性能がアップするということになります。

4D Gravity®であらゆる産業用ドローンに革命を

我々はこの技術を搭載した機体を、現在(2018年9月)、3種類発表しています。

まずはデモフライトの映像をご覧ください。

1機目は、カメラがぶれない360度VR撮影用のドローンです。

続いて荷物が傾かない宅配物流用のドローン。

そして最後が、対象物と機体を遠ざけてカメラ、センサーだけを近くに近づける産業用ドローン。

それぞれどういった用途が考えられるかというと、1機目の「Next VR™」は、災害報道現場や災害救助などに役立ちます。

2機目の「Next DELIVERY™」は、物流、宅配です。将来的には、エアモビリティの領域に活用されます。

3機目の「Next INDUSTRY™」、調査、点検、測量、農業、あるいは警備といった幅広い分野での活用が可能です。

我々エアロネクストが実現を目指すのは、こういった従来のドローンのケイパビリティに対して、4D Gravity®を搭載することで、すべてのドローンの性能をアップさせること、それから様々な用途に活用していくことです。

これからの産業用途のドローンに関してはすべて、この4DGravity®という機構を搭載して、結果として、ドローンに新しい革命をもたらすことです。

知財戦略でグローバルで勝ち抜く

我々には、もう1つ特徴があります。

それは知財戦略です。

グローバルで勝負していくうえで、知財は欠かせません。

4D Gravity®だけはでなく、ドローンの基本性能をアップさせるためのポートフォリオを既にたくさん作っています。

設立後たった1年ちょっとの会社で、なぜこれ程たくさんのポートフォリオを作れるのか。

それはマネージメントチームに秘密があります。

我々のチームには、CIPO、つまり最高知財責任者がおり、知財ポートフォリオをすべて内製しています。

我々は経営資源として知財を大変重視しています。

産業ごとのアライアンス・パートナーとワンストップ開発

次に事業スキームですが、我々のコアコンピタンスは、知財と施策です。

ここに集中特化します。

そしてアライアンス・パートナーとJV(ジョイントベンチャー)を機体のカテゴリーごとに作っていきます。

そしてJVが用途開発、マーケティング、ファイナンス、専用機体の開発、そしてソリューションをワンストップで提供することで事業を組み立てています。

2022年には市場が1,300億円規模になる見込みなので、我々は同年の売上総利益65億円の達成を目指しています。

既に消防大手と点検大手からのオファーをいただいていますが、こういった会社との取り組みを加速します。

エアロネクストは、ドローン時代の「Intel Inside」に

また、エアモビリティに関してはフランス・アメリカ・台湾からも様々なアプローチをいただいています。

国際展開に関しては、インテルインサイドのマーケティングモデルを採用しています。

つまり、4D Gravity®を様々なメジャープレイヤーに対してライセンスしていくというマーケティングです。

この2つで、日本と海外で事業を組み立てていきます。

最後に、我々が新しく発表している「Next VTOL™」をご覧ください。

これは長距離飛行とピンポイント・ランディングを実現する、テールシットのVTOL(垂直離着陸機)です。

世界で戦っていくためには、マルチコプターとVTOLの両輪が必要だと考えています。

本日我々は、カタパルトパークで展示を行っています。

もし興味を持っていただけましたら、ぜひお立ち寄りいただき、色々とお話をさせてください。

ご清聴ありがとうございました。

(終)

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/本田 隼輝/尾形 佳靖/鈴木ファストアーベント 理恵

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