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ICCサミット KYOTO 2018 カタパルト・グランプリに登壇した、DouZenの三浦 謙太郎さんの【DouZen「Hale Orb (ハレ・オーブ)」は、“分散型インターフェース”で生活空間における新しいユーザー体験を創造する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
ICCサミット KYOTO 2018のプラチナ・スポンサーとして、AGSコンサルティング様に本セッションをスポンサー頂きました。
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【登壇者情報】
2018年9月4日〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 6A
CATAPULT GRAND PRIX (カタパルト・グランプリ)- 強者が勢揃い –
Sponsored by AGSコンサルティング
(プレゼンター)
三浦 謙太郎
DouZen, Inc.
Founder and CEO
ソニー(株)にてVAIOやCLIEの商品企画を担当。2011年にDouZen, Inc.をサンフランシスコにて創業。遠く離れた家族を繋ぐ次世代のコミュニケーション体験であるHale Orbを開発・販売。米国在住歴25年以上。スタンフォード大学理学部卒。
https://haleorb.com/
kmiura@douzen.com
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▶「ICC KYOTO 2018 カタパルト・グランプリ」の配信済み記事一覧
三浦 謙太郎氏(以下、三浦氏) おはようございます、三浦です。
我々はDouZenという会社をサンフランシスコでやっていて、ハードウェアも含んだ新しい洗練されたユーザーインターフェースの製品を開発しています。
現在、チームは約6人で、ファウンダーは私とジュリアンという人間です。
彼は私がソニーにいた時、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボにいました。
滑らかなキネティックスクロール、ズーミングといったUIを、iPhoneが出る6、7年前から既に開発していた、UIのエキスパートです。
過去に関わったプロダクトは、VAIO(バイオ)や、CLIE(クリエ)というPDA、シリコンバレー発のMISFITという初期のウェアラブル端末などでした。
生活空間で新しいユーザー体験を作り出す
我々のミッションは、『生活の「場や空間」における新しいユーザー体験を作る』というものです。
今春、「Hale Orb(ハレ・オーブ)」という製品を、量産体制を経て、アーリーユーザーに出荷しました。
“Halē”というのは、ハワイ語で「家」という意味です。
どのようなハードウェアか、簡単に説明させていただきます。
このように光ります。
そして回して押すだけで、クラウド上にあるビジュアルコンテンツを簡単に閲覧できます。
これから、写真だけでなく動画閲覧もアップデートで対応します。
ズーミングなどもできます。
ただ回すだけでなく、これは開発中ですが、振ることで「いいね」ができます。
またマイクモードにすると、このようにボイス・インターフェイスになります。
ここにはもちろん、スマホやPCからも参加できます。
このように我々は、新しいフィジカル・コンピューティングの体験を作っています。
バージョン1.0の他の主な機能としては、ソーシャルメディアやメッセンジャー上で散らばっている色々なメディアデータを1つのストリームにまとめるサーバー機能があります。
そして我々がこだわっているのは、ヴァーチャルな共有ではなく、その場で体験するというところです。
「家族コミュニケーションの再発明」を追求する
Hale Orbは2017年、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)のスマートホーム部門で、イノベーションアワードを受賞しました。
我々がアプリケーションの軸としてまず置いたのは「家族のコミュニケーションの再発明をしたい」ということです。
これからやることも含めて、まだ説明しづらいところがありますが、コンセプトとしては、「様々な人々のリビングルームが緩やかにつながっている体験」です。
これは写真・ボイス・動画で送り合うということもありますが、例えば気配を感じるとか、単純にボイスメッセージを昔の留守録のように残すといった、色々なものが複合的にちょうどいい距離感でやり取りできるイメージです。
まさにまだ存在していないコミュニケーションです。
例えば遠方のおばあちゃんに、音声はリアルタイムでストリーミングしながら、リモートで画面共有をするようなコミュニケーションができます。
フィジカルインターフェイスと触覚へのこだわり
もう1つ我々が大事にしているのは、「触れる」「触る」といった触覚へのこだわりです。
ビルや家の中でのボイス・インターフェイスが注目されていますが、建物の中でのインターフェースはモーダル(※)で、色々なものが分散されている状態にあります。
ですので、声だけで全てが完結するとは思っていません。
ドアやボタン、あるいは無意識で壁を触るような操作がなくなることはないので、我々はこういったハプティック(※)やタッチに、非常にこだわりを持っています。
▶編集注:モーダルとは、「モードがある状態」すなわち「システムが特定の機能の使用に制限された状態」を意味する。ハプティックとは、「触覚の、触覚による」という意の英単語。触覚を通じた情報伝達の技術分野を形容する語として用いられる。
またHale Orbの特徴はハード・ソフト・サービスが三位一体になった統合UXですが、実は その裏でサポートしているのが「Orb OS」と呼んでいるプラットホームです。
Orb OSのプラットフォーム上で、我々は家族用のインスタのような体験を目指していますが、これ以外にもB2Bのヴァーティカルマーケットで使いたいという問合わせも多数いただいています。
上記のイメージのように、不特定多数の方が来る美術館のようなところで、パッと触れるインタラクティブ・サイネージや、モール、ホテルなどで使うものです。
それらを全てゼロから作ると大変ですが、我々はOrb OS上で、APIとUIのSDK(※)を提供することによって様々なアプリケーションに応用していこうとしています。
▶編集注:SDK(Software Development Kit)とは、あるシステムに対応したソフトウェアを開発するために必要なプログラムや技術文書をひとまとめにしたもの。
最近、『エンジェル投資家』を出版して有名なジェイソン・カルカニスという、Uberの初期の投資家の方がいますよね。
我々は最近、彼のファウンダー・ユニバーシティに参加し、ピッチをしました。
彼は辛口で非常に有名なので覚悟して行きましたが、参加した約20名人の中で一番反応が長かったんですね。
要はアプリケーションのはまり具合というのは、様々なトライ&エラーがありますが、ユーザーインターフェースをゼロから作る会社や人間は、非常に上振れするときが大きいので続けるべきだと。
予想外の温かい言葉をいただきました。
今Pre-Seedの段階ですが、MISTLETOEさんに一番支援をいただき、様々な方に支援をいただいています。
最近はTEPCOさんや、Foxconn関係の2020,Inc.さんといった事業シナジーを目的とした戦略的投資もいただいています。
Hale Orbはプロダクトかつプロジェクトである
Hale Orbはある種、プロダクトでありプロジェクトでもあると我々は思っています。
例えばTEPCOさんの場合、住宅系でこれを使った色々なサービスを一緒に作っていきたいということでご出資をいただきました。
その他にも、まだここではお話できませんが、商業施設や不動産系でこれを組み込んでいきたいというお話をいただいています。
資金調達はPre-Seedが終わり、初めて優先株のラウンドをやり、約1/4が集まったところです。
もしご興味あればお話できればと思います。
我々はあらゆる空間に、ハードに関わらず、このOrb OSを使った新しい分散型のユーザーインターフェイスを入れていきたいと思っています。
kmiura@douzen.comにメールをいただければお話しできますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/上原 伊織/尾形 佳靖/戸田 秀成/KYOU MARKETING
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