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ICCサミット KYOTO 2018 Honda Xcelerator カタパルトに登壇した、夏目綜合研究所 臼倉 正さんの【夏目綜合研究所は、瞳孔解析テクノロジーで安全・快適なドライブ空間を提供する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2019は2019年2月18日〜21日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
ICCサミット KYOTO 2018のゴールド・スポンサーとして、Honda R&D Innovations様に本セッションをスポンサー頂きました。Honda Xceleratorは、Hondaのオープンイノベーション・プログラムです。
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【登壇者情報】
2018年9月4日〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 7A
Honda Xcelerator カタパルト
Sponsored by Honda R&D Innovations
(プレゼンター)
臼倉 正
株式会社 夏目綜合研究所
代表取締役社長
大学卒業後外資系消費財メーカーで営業、CRM、マーケティング、新規事業開発業務に従事。2005年に起業。テレビ番組連動のフリーペーパー事業に始まり、PPC広告やスマホアプリ事業などに拡大。2011年に現研究所所長の菊池と出会い、瞳孔解析技術に興味を持ち、会社売却後の2016年に夏目綜合研究所の代表取締役に就任。
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▶「ICC KYOTO 2018 Honda Xcelerator カタパルト」の配信済み記事一覧
臼倉 正氏(以下、臼倉) 夏目綜合研究所の臼倉でございます。
1986年に私が人生で初めて買ったバイクは、Hondaのスカイでした。
(会場笑)
さて私ども夏目綜合研究所は、人間の目の「瞳孔」の動きを解析し、数値化を行っている会社です。
人間の目の瞳孔の働きは自律神経(交感神経と副交感神経)によるものなので、自分自身でコントロールすることはできません。
私どもはHondaさんと一緒に実現したい未来として、以下のことを考えています。
・感情解析ができるロボット
・感性によるデザイン評価
・安全運転指導を行うドライブシュミレーター
・車両に搭載された居眠り運転防止センサー
・視界を含む快適なコックピット
・ヘルメットに搭載されたライダーのコンディショニングチェック
などです。
私たちは、瞳孔解析の可能性は非常に広がっていると考えています。
人の興味・関心を分析する「瞳孔解析」テクノロジー
人間の目の瞳孔は興味・関心があると拡大し、興味・関心がないと縮小します。
また、見ているものが明るいと縮小し、見ているものが暗いと拡大します。
この明暗の反応を除去し、興味・関心、注目度だけを計測して解析するというのが、私ども夏目綜合研究所が持っているコア技術になります。
脳波解析・アイトラッキングにはない、瞳孔解析の強み
次に、瞳孔解析の優位性についてです。
興味・関心を計ることができる技術の1つに「脳波解析」があります。
しかし脳波解析では、“どこを見て”反応した結果なのか分かりません。
また高度な知識がないと解析結果の判断が難しいという問題もあります。
私どもの瞳孔解析は基準値を設定しておりますので、高度な知識がなくても簡単に結果を判断することができます。
さらに、脳波解析は頭に重い装置をつけなければなりません。
最近は軽くなってきましたが、被験者の方に少々ストレスを与えてしまいます。
私どもの瞳孔解析は非接触で解析しますので、被験者の方に与えるストレスは少なくて済みます。
では、「アイトラッキング(視線計測)」と比較するとどうでしょうか。
アイトラッキングは確かに“どこを見ているか”は分かりますが、動的なものを捉えることが非常に苦手とする技術です。
一方で私どもの瞳孔解析は、動的なものを捉えることを非常に得意としている測定方法です。
これらの特長をまとめると、次のスライドのようになります。
世界初「瞳孔計測専用デバイス」の開発
次にお見せするのは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)さんの助成金によって作ることができた、世界初の瞳孔計測専用デバイスの試作機です。
四角く囲った近赤外センサーによって瞳孔を捉え、手前の丸く囲った部分は輝度計になっています。
この近赤外センサーと輝度計により、瞳孔の測定・解析を行っております。
まだ試作機ですので非常に無骨ですが、これからHondaさんと一緒に、よりスマートなものにできると考えています。
瞳孔解析で、安全なドライブ・快適な車内空間を実現
次のスライドの右側のグラフは、健常者の方とパーキンソン病患者の方の瞳孔反応を比較したものです。
瞳孔に同じ刺激を与えると、健常者の方は綺麗な波形が見られますが、パーキンソン病の方の波形は乱れてしまいます。
これは高齢者の事故対策に活用できるのではないかと考えています。
また、視野を含めた最適なコックピットのデザインや、ドライバーだけでなく同乗者の方のコンディショニングチェックも可能です。
そして、瞳孔は視覚だけでなく味覚・聴覚・嗅覚・触覚といった五感全ての刺激に対して一番早く反応します。
瞳孔解析を応用することで、快適な車内空間のデザインができると考えております。
これは4人の瞳孔測定結果を組み合わせたものですが、赤い部分が注目しているところ、青い部分が注目していないところを表しています。
このようにゾーニングし、アンケートや表現力に頼るのではなく、瞳孔解析を通じ、感性による車のデザインを行うことが可能になります。
また、目は心の窓、目は口ほどに物を言うなどと言いますが、ロボットに瞳孔解析システムを搭載することによって、パートナーの反応を学習し、よりカスタマイズしたコミュニケーションロボットを作ることができると考えています。
以上、夏目綜合研究所でございました。
引き続き宜しくお願い致します、ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/平井 優花
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