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“子どもを願うすべての人に” 夫婦に寄り添い、適切な妊活をサポートする「ファミワン」(ICC KYOTO 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルトに登壇いただいた、ファミワン 石川 勇介さんのプレゼンテーション動画【“子どもを願うすべての人に” 夫婦に寄り添い、適切な妊活をサポートする「ファミワン」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年9月3日〜5日開催
ICCサミット KYOTO 2019
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム

(プレゼンター)
石川 勇介
株式会社ファミワン
代表取締役
公式HP | STARTUP DB | LinkedIn

愛知県犬山市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。2015年6月に、石川自身が妊活・不妊当事者として感じた課題を解決するため、株式会社ファミワンを創業。妊活コンシェルジュ「ファミワン」では、「信頼性の低い情報が氾濫している・夫婦間で意識や行動にズレがある・相談できる相手がいない」などの状況に対し、各種専門家が夫婦に合わせた信頼性の高いサポートを妊活初期から後期まで幅広く提供することで対応。ユーザーの意思決定と行動変容に深く寄り添うことでリテラシー向上を含む必要な支援を行う。妊活に取り組む夫婦へのサービス提供だけでなく、企業の福利厚生提供、行政との協力、そして医療機関との提携など、多くの関係各社を巻き込みながら様々な展開を実施。東京大学の産婦人科と多施設共同での臨床研究も開始中。2018年にはフジテレビのドラマ「隣の家族は青く見える」(深田恭子・松山ケンイチ主演)の医療監修を担当。

「ICC KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


石川 勇介さん こんにちは。ファミワンの石川です。

私たちが取り組む課題は、妊娠するための活動、「妊活」です。

皆さんは、こんな相談を受けたことがあるでしょうか?

「実は本気で子どもが欲しくて悩んでいるんだ」

あるいは今日、友人・後輩・部下・同僚・奥さん・旦那さん・パートナーから相談を受けたとしたら、何と答えますか?

相談されたときをイメージしながら、以下の動画をご覧ください。

実は私自身も、妊活の当事者でした。

自分が経験しなければわからなかった感情が数多くあります。

例えば、Facebookで投稿されたこのような出産報告。

どれだけ仲の良い友人の投稿であっても、素直に「おめでとう」と言えず、焦り・妬み・不安・悲しさ・悔しさを感じ、さらにそんなことを感じてしまう自分に自己嫌悪感を強く抱いてしまいました。

もう一度、冒頭の質問を思い出してください。

大切な誰かから「実は本気で子どもが欲しくて、悩んでいるんだ」と相談を受けたとき、あなたなら何と答えるでしょうか?

LINEで簡単登録、妊活コンシェルジュ「ファミワン」とは?

私たちが提供する妊活コンシェルジュ「famione(ファミワン)」は、このようなデリケートな妊活の課題を解決するサービスです。

ファミワンは、妊活を行う夫婦が必要とする情報をステージごとに整理し、精神的なケアとともにサポートします。

妊活を始めた直後から使用可能で、病院選びから治療中、そして治療のやめ時も含めて、継続的に支援していきます。

利用方法は、非常にシンプルです。

ステップ1として、ファミワンのサービス紹介ページからLINEで友だち登録を行っていただきます。

その後、送られてきたチェックシートに回答すると、無料で専門家のアドバイスが届きます。

専門家のアドバイスをもとに、夫婦ふたりで妊活に取り組んでいただきます。

そして、ステップ2「チェックシートに回答する」、ステップ3「専門家のアドバイスが届く」を数カ月ごとに繰り返すことで、夫婦で振り返りを行い、さらにそのときに必要なアドバイスを、必要なケアとともに受けることができます。

チェックシートは、自分自身とパートナーの双方について、年齢・身長・体重・月経周期といった基本情報から、なぜ子どもが欲しいか、妊活に際して感じるプレッシャーといった精神面まで網羅されています。

専門家から届くのは、チェックシートに基づいてまとめられた、3,000字〜4,000字ほどのアドバイスです。

その中では、ご自身に対してだけではなく、パートナーとどう話し合えばいいのかについても情報提供を行っています。

チャットではなく、予め決められた約40問の回答に応じたアドバイスが届きます。

アルゴリズムを組んで分析を行うことで、質を担保したまま、ある程度の自動化も行えています。

不妊症看護認定看護師を中心とした専門家チームが親身にサポート

アドバイスを行うのは、不妊症看護認定看護師や臨床心理士、ピアカウンセリングを学んだ妊活不妊経験者といった専門家のチームです。

「アドバイスを読んで思わず泣いてしまいました」

「ずっと1人で不安でした」

そういった声が、数多く届いています。

そして、実に93%の方が「またアドバイスを受けたい」と回答しています。

提携医療機関とのマッチング・送患による収益モデル

基本的に、ユーザーの方は無料でサービスを利用することができます。

そこでビジネスモデルの大きな柱としているのは、医療機関等とのマッチングです。

妊活中のカップルが、不足した知識の中で病院を選ぶのは、実はとても難しいことです。

まずは検査だけを考えているのか? 体外受精まで考えているのか? 共働きを続けながらの妊活なのか? 専業主婦の妊活なのか? あるいは男性不妊や不育症など、さまざまな事情・要望について弊社の看護師がヒアリングを行い、それに合わせた病院の候補の提示し、予約代行まで行っています。

インターネットで検索すれば医療機関は山のように出てきますが、知識がなければその中から適切な医療機関を選ぶことはできません。

“ほけんの窓口の妊活版”、とイメージしていただければわかりやすいと思います。

なんとなく分かったつもりで自分で選ぶのではなく、知識を持った専門家が介在する意味と意義は、非常に大きいです。

市場規模は、シンプルに送患だけでも3,500億円の規模です。

医療機関からは導入費や固定費はいただかず、治療費の10%にあたる金額を請求させていただいています。

体外受精は1回あたり約30万〜50万円、それを年間2〜3回行いますので、100万円以上かけている患者さんも多くいらっしゃいます。

そうした治療費の一部を、医療機関からファミワンにマッチングフィーとして請求させていただくモデルです。

すでに国内有数の不妊治療の専門機関など、いくつかの医療機関と提携を開始しています。

病院側のメリットは、集患だけではありません。

妊活では、病院の治療方針に誤解をもたれたり、過度な不安や期待を抱かれたりするケースが多く、それが病院側の課題となっています。

ファミワンでは、夫婦で妊活に関する理解を深め、またその病院のスタンスも分かった方が受診してくるため、病院側にとって非常に大きなメリットがあります。

夫婦の受診タイミングはそれぞれ。だから継続支援が大事

ファミワンのユーザーの12%以上が、ファミワンを通じて受診まで進んでいます。

ファミワンは、サイトにアクセスした人をその場で送客するのではなく、継続的に支援する中で、必要なタイミングで病院に送患します。

最初は受診の考えがなかった夫婦でも、「半年たっても妊娠できなかったので」と改めて受診を考えるケースは少なくありません。

そして、そうした夫婦の比率は時間が経つほど大きくなっていきます。

私たちが継続的なサポートを大事にするのはそのためです。

そして送患先は病院だけではなく、鍼灸や漢方、サプリメントなどの代替医療の分野にも広げることができます。

企業の福利厚生としてのサービス導入も広まる

私たちは、ファミワンのサービスを夫婦向けに提供するのみならず、大企業を中心に、福利厚生やセミナーの形でも提供しています。

ある調査によると、妊活している2割の方が妊活と仕事を両立できずに仕事を辞めているというデータもあり、企業による妊活サービスの導入は、離職防止・採用訴求・既存社員のロイヤリティ向上にもつながります。

ファミワンとして、妊活の当事者向けだけではなく、管理職者や新入社員向けにもセミナーを開催することにより、会社の風土自体を変えていっています。

また2018年には、深田恭子・松山ケンイチ主演のドラマ「『隣の家族は青く見える』」の医療監修を担当しました。

さらに2019年からは、東京大学との共同研究も開始し、より科学に基づいた妊活サービスの開発も進めています。

諸説あふれる妊活ノウハウに決定打_東京大学とファミワンによる「生活習慣が妊活に与える影響」を解明する共同研究を開始〜男女共同参画が進む中、妊活も男女一緒に〜

妊活から妊娠出産まで、継続的なサポート体制を目指す

以上のように、私たちはユーザーと医療機関の両面から、妊活・不妊のネットワークを強固に構築することに取り組んでいます。

しかし、ユーザーの声として非常に多かったのが「妊活以降も継続して支援をしてほしい」という声です。

妊娠してから安定期に入るまで、親や友人にもなかなか相談できないケースは多いです。

そこで私たちは、ファミワンの仕組みを応用し、妊活から妊娠・出産・育児まで継続的に利用でき、必要なタイミングで、必要な専門家のサポートが受けられる仕組みをつくっていきたいと考えています。

妊活が、誰にとっても“自分ごと”になる社会の実現に向けて

最後に、ファミワンのチームのご紹介です。

妊活を経験した当事者であり、エムスリーでヘルスケア領域の新規事業開発を担当した私石川を中心に、エンジニア、デザイナー、不妊症看護認定看護師、臨床心理士からなるメンバーで構成されています。

私たちファミワンは、妊活の在り方を変えていきます。

3年後には、妊活を行うすべての夫婦が使うサービスに育て上げたいと考えています。

ここにいる皆さんの誰もが、広い意味では妊活の当事者です。

ご自分のこととして、また周囲の方・社員の方への提供などを通じてご一緒できればと考えています。

ご清聴ありがとうございました。

(終)

▶︎以下のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください!

編集チーム:小林 雅/小林 弘美/尾形 佳靖/戸田 秀成

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