Eco-Porkは、畜産業務を"見える化"し、持続可能な養豚ビジネスを実現する!(ICC KYOTO 2019)【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

Eco-Porkは、畜産業務を“見える化”し、持続可能な養豚ビジネスを実現する!(ICC KYOTO 2019)【文字起こし版】

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ICCサミット KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルトに登壇いただいた、Eco-Pork 神林 隆さんのプレゼンテーション動画【Eco-Porkは、畜産業務を“見える化”し、持続可能な養豚ビジネスを実現する!】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2019 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2019年9月3日〜5日開催
ICCサミット KYOTO 2019
Session 1A
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム

(プレゼンター)
神林 隆
株式会社Eco-Pork
代表取締役社長
公式HP | STARTUP DB | LinkedIn

東京理科大学経営工学科にてAI/統計解析の研究に従事、その後University of Michigan経営学修士(MBA)を成績優秀者として卒業。Ernst & Young Consulting社にて通信業界・製造業界の戦略担当コンサルタントとして戦略策定・新規ビジネス検討に10年間従事。その後、外資コンサルティング企業にてAI/統計解析を活用した新規ソリューション開発を責任者として主導し、大手自動車会社複数社に異常早期検知アルゴリズム、大手製造業に群生物の生産性向上AIアルゴリズムなどを開発。平成29年11月29日のイイニクの日に、養豚から持続可能な社会を構築するため株式会社Eco-Porkを創業。

「ICC KYOTO 2019 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


神林 隆さん 株式会社Eco-Porkの神林です。よろしくお願いいたします。

私はこれまでMBA、コンサルタントなど、一見華やかな人生を過ごしてきました。

しかし、運命の平成29年11月29日、“ニク・イイ・ニクの日”に、私は養豚の世界に飛び込みました。

その翌年にはアリババのジャック・マー氏も養豚参入を表明するなど、今、養豚の世界が大きく変わろうと熱く盛り上がっています。

ではなぜ、今豚肉の世界が熱く盛り上がっているのでしょうか?

皆さんが大好きな豚肉は、30兆円超の市場規模を誇ります。

米や小麦の市場規模を超え、世界の食料を支える一次産業として、最大級の産業です。

しかし、養豚業界には大きな課題があります。

それは、今のままでは将来、豚肉を食べられなくなってしまうかもしれないということです。

30兆円の豚肉市場がなぜ今、危機に瀕しているのか?

養豚業が危機に瀕している要因は、主に2つあります。

1つめは「需要と供給」の課題です。

今からたった2年後の2021年には、豚肉の需要と供給のバランスが崩れ、1人当たりの豚肉の配分量は減少に転じ、価格は40%近くも高まってしまうと予想されています。

そのため私たちは、豚肉の生産性は今すぐ変えていかなければならないのです。

2つめは「持続可能性」の課題です。

養豚は、全世界の米の生産量の1.3倍もの穀物、そして人類の使用量の1.2倍の抗生物質、18億トンの水など、多くの資源を必要とします。

このまま豚肉の生産量を増やしていくと、今後多くの社会課題の原因となる可能性があります。

そのため、資源効率性の改善にも取り組まなければなりません。

データ活用で養豚経営を改善するシステム「Porker」

そこで私たちは、養豚経営システム「Porker(ポーカー)」を開発し、データ活用による養豚業の生産性の改善から始めました。

まずは、Porkerの動画をご覧ください。

Porkerを活用することで、農場にスマートフォンやタブレットを持ち込み、現場で即時に生産記録を行い、データを蓄積することができます。

データを蓄積することができれば、成績の比較や改善点の抽出が容易になり、生産性の改善を行うことができます。

これが、Porkerによる業務改善の基本的な考え方です。

誰でも簡単に業務改善ができる、シンプルなUI設計

それでは次に、Porkerのユースケースをご覧ください。

Porkerでは、アイコン入力によって誰でも簡単に農場作業の記録が行えます。

実際に入力を行うと、わずか数秒で作業の登録が完了します。

Porkerには農場ダッシュボードがあり、母豚、子豚、育成豚など、工程別生産量やKPI、現場での作業記録がリアルタイムに反映され、農場の生産性や作業状況が把握できます。

それだけでは終わりません。

生産量の予実、時系列推移なども確認することができるため、問題をすぐに発見することができます。

さらに、問題の原因を特定することも可能です。

問題発生時期の環境状況を詳しく分析することで、この例では、温度管理に異常があったことが原因だと分かりました。

データ蓄積により、Porkerの農場改善能力は高まり続ける

養豚における課題に対して、もう農家だけで悩む必要はありません。

Porkerを使えば、担当獣医師や農場指導者にオンラインでデータを共有し、改善に向けた相談・指導を受けることができます。

このように、Porkerは農場の全データを記録するのみならず、生産の見える化・課題の抽出・オンラインでの課題解決を助け、豚肉の生産性を高めるシステムなのです。

そして、ユーザーがPorkerを使えば使うほど、私たちのシステムには教師データが蓄積され、Porker自体の農場改善能力は高まり続けます。

これが、「Porker」によって実現する世界観です。

私たちのこうした取り組みは、業界誌でも特集が組まれるなど、今非常に高い注目を集めています。

農家向けSaaSから展開、巨大市場へのデータ提供を目指す

次に、Porkerのトラクションです。

1年間で80万頭分の農家と契約し、伊藤忠グループとも販売提携を開始しました。

伊藤忠飼料株式会社と養豚経営支援システム「Porker」の販売協業にて業務提携

2019年度中にシェア15%を獲得し、デファクト・スタンダードを目指します。

Porkerのビジネスモデルですが、現在は養豚農家向けにSaaSとしてサービスを提供しています。

まずは農家向けSaaSとして450億円市場を創出し、さらに今後は、ハム・ソーセージなどの加工業者、小売り企業など、養豚に関連する数千億プレーヤーにもデータ提供を行い、さらなる市場を開拓していきます。

成長めざましい東南アジア市場への展開も計画

私たちは日本市場だけではなく、アリババなども注目しているグローバル市場、とくにアジア市場を攻めていきます。

ご存知のとおり、アジアの人口は増加を続けています。

しかしそれ以上に、炭水化物からタンパク質中心の食事に代わりつつある東南アジアでは、豚肉市場は人口増加率の2倍以上の成長を遂げています。

私たちはこの点に着目し、アジア市場をターゲットに展開していきます。

Porkerは、データ資産を活用したAIサービスへ進化する

今後のサービス展開について、ご紹介します。

私たちは、Porkerにより農家の生産性を改善するとともに、80万頭分の生産・教師データを取得しています。

今後はこのデータ資産を活用した工知能(AI)サービスを提供し、養豚の生産性・資源効率の未来を変えていきます。

そもそも養豚とは、豚に対して、180日で120キロのボディビルを行う産業です。

現在は人手不足により、そのボディビルは最適化できていません。

しかしここに最適な“トレーナー”を付ければ、生産量やコストが削減できることは、人間だけでなく豚でも実証されています。

私たちはこの“トレーナー”の部分をAIで代替し、生産性や資源効率性の改善が得られるように、コミットします。

Porkerは、世界の資源効率性の課題をも解決する

さらに、Porkerがもたらすビジネスインパクトについてご紹介します。

豚の体重を増加させるための因子の組合せは、実は無量大数(10の68乗)を超えるとされています。

そのため、その最適な組み合わせは、今まで解くことはできませんでした。

しかし、AIトレーナーはシナリオ選定と統計解析を駆使することで、最適解を導出します。

それにより、年間6億トンも使用されている穀物の30%に当たる6兆円の削減を達成し、2兆円のサービス収入を生み出します。

さらには、世界の穀物不足・資源効率性の課題も解決します。

これが、私たちがもたらすビジネスインパクトです。

持続可能性を追求し、安心して食を楽しむ未来を

私たちは、ICTの「Porker」を開発し、データを活用したAIの研究開発を行っています。

このAIによる最適値を養豚設備に展開し、最適なオペレーションを達成します。

データを中心としたエコシステムを構築することにより、養豚の自動最適化を成し遂げます。

そして年間15億頭生まれ、ボディビルされている豚肉の生産性・資源効率性を高め続けていきます。

つまり、私たちは豚肉の生産性だけではなく、社会的コストの最小化も成し遂げ、皆さまに安心な食の未来を提供します。

私たちは、「安心して、食を楽しむ未来」を守ります。

株式会社Eco-Porkでした。ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/小林 弘美

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