【NEW】ICC サミット FUKUOKA 2025 開催情報詳しくはこちら

「ADDress」は、都会と地方の課題を解決する多拠点居住生活で、全国創生を目指す(ICC FUKUOKA 2021)

新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

ICC FUKUOKA 2021 カタパルト・グランプリに登壇いただき第5位に入賞した、アドレス 佐別当 隆志さんのプレゼンテーション動画【「ADDress」は、都会と地方の課題を解決する多拠点居住生活で、全国創生を目指す】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 プラチナ・スポンサーのAGSコンサルティング様にサポート頂きました。

【速報】自律分散型水循環システムの社会実装に挑む「WOTA」がカタパルト・グランプリ優勝!(ICCサミット FUKUOKA 2021)

【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICC FUKUOKA 2021
Session 7A
カタパルト・グランプリ
– 強者が勢揃い –
Supported by AGSコンサルティング

佐別当 隆志
株式会社アドレス
代表取締役社長

2000年株式会社ガイアックスに入社。広報・事業開発を経て、2016年一般社団法人シェアリングエコノミー協会を設立し事務局長に就任。2017年内閣官房IT総合戦略室よりシェアリングエコノミー伝道師を拝命。総務省シェアリングエコノミータスクフォース委員就任。2018年、経済産業シェアリングエコノミーにおける経済活動の統計調査による把握に関する研究会委員。月額4万円で全国住み放題のCo-Livingサービスを展開する株式会社アドレスを設立し、代表取締役社長に就任。2019年シェアリングエコノミー協会常任理事に就任。


佐別当 隆志さん 皆さん、おはようございます。アドレスの佐別当(さべっとう)と申します。

全国各地で多拠点居住ができる定額制サービス

私たちは、全国各地で多拠点居住ができるサービスを提供しています。

私自身も色々な地域で多拠点居住して、山登りなどにはまっています。

今、テレワークが普及して、これからMaaS(Mobility as a Service)や自動運転、モビリティも進化していく中で、1人1住所、1カ所で暮らすという社会から、1人が複数の場所で暮らせる社会にしたいと思っています。

ADDressというサービス名は、「複数の住まい」をイメージして、”Address”の”Add(加えるの意)”を大文字にしています。

物件オーナー・会員・家守をテクノロジーでつなぐ

簡単にビジネスモデルをご紹介いたします。

料金は税込みで月4.4万円からで、全国どこでも住み放題です。

シェアハウス型ですが、個室が確保できて、リビング・キッチンが共有という形です。

オーナーから物件を貸していただき、それを会員に月4.4万円で貸し出します。

また、物件だけを用意しているわけではありません。

ADDressの一番の特徴は、地域に住んでいる方々に「家守(やもり)」として管理人になっていただくことです。

家守がいることで地域の方と交流できたり、食事をしたり、それこそスナックへ行ったり、温泉へ行ったり、そういった地域での「暮らし」が体験できます。

それをテクノロジーでつなぎ合わせています。

契約形態は、オーナーとはサブリース契約、会員とは年間の賃貸借契約をしています。

そのため1~2泊の観光宿泊とは違い、会員コミュニティを非常に大事にしており、入居審査では個人情報の提出を義務付け、本人確認・反社チェックを行い、面談を経た上で会員になれるという形をとっています。

別荘や古民家など多様な物件

物件は、別荘、民宿で目の前が海という物件、温泉がついている物件、古民家もあります。

こういった物件をリノベーションして快適に暮らせるようにしています。

敷金・礼金は不要、月額4.4万円で光熱費・水道代・光回線代、家具・家電・食器、フライパンも洗濯機もついていますので、どこでもバックパックひとつで暮らせるという状況になっています。

▶参考:利用料金 ルール、ご利用の流れ(ADDress)

1年で30拠点から120拠点に増加

1年前、ICC FUKUOKA 2020でピッチをさせていただいた時には、物件は30拠点でした。

多拠点生活×コミュニティで全国創生!定額制全国住み放題サービス「ADDress」(ICC FUKUOKA 2020)【文字起こし版】

今は、北は北海道から南は沖縄まで、全国120拠点と1年前に比べて物件数が4倍以上になり、間もなく全都道府県にADDressがあるという状況になります。

緊急事態宣言下ではありますが、先月(2021年1月)、単月の新規契約数が100人を超えるという大台にのりました。

ホテルとの提携で客室利用が可能に

最近はホテルやゲストハウスとも提携し、宿泊施設の1部屋を4.4万円の月額料金内で会員が利用できるようになりました。

シェアハウスで交流に疲れた方には、ホテルワークや温泉旅館という選択肢もあります。

新宿のホテルなども物件に入っています。

サーフィン後にテレワーク、普通の会社員のADDress生活

会員がどんな生活をしているか、ご紹介します。

こちらは千葉県の一宮町で、東京2020オリンピックのサーフィン会場となる場所です。

ADDressの物件から歩いて行けるところでサーフィンができるので、このサーフィンが大好きな会員の方は毎朝サーフィンをした後、物件に帰ってきて、朝ごはんを作ってテレワークをしています。

彼は大手の建築会社で働いている一級建築士ですが、普通の会社員が今やこんな生活を手に入れています。

住民票登録可能な専用ドミトリー

会員には、個人会員と法人会員があります。

個人会員の場合、家族でも使って欲しいと思い、会員と同伴であれば二親等以内、また結婚されていない方は固定パートナーの1名は追加費用なしで利用できます。

そのため、個人会員は結婚されている方やパートナー登録されている方が6割を超えており、家族やパートナーとの利用も多いです。

それに加えて、単身の方には、「専用ドミトリー」というオプションで、自分だけのベッド(専用ベッド)を借りられ、住民票が置けるサービスもあります。

今月(2021年2月)から、月2万円の専用ベッドを借りている方に限り、多拠点の物件から月に7日まで予約ができる月27,500円のプランも発売して、約5万円でADDressだけで生活できるということも、実現しています。

▶編集注:ADDressの個室利用には「同じ個室の連続予約は最長7日間まで(空いていれば延泊は可)」というルールがあり、固定ベッドには利用期間の制限がない。そのため、固定ベッドの物件住所に住民票を置き、多拠点生活を送るという利用の仕方もある。

実際に会員にアンケートを取ると、自宅や賃貸物件を引き払いADDressを主な生活拠点にしているという方は40%ほどいらっしゃいます。

全会員の中で、住民票を移したという方は13%、専用ドミトリーを契約している方の3分の1が住民票を移しているという状況です。

その方たちはADDressの中だけで生活をし、ADDressの中で引っ越しをし、多拠点生活をされています。

空き家の有効活用で地域の課題解決へ

コロナ以降、地方に行きたいという人の数は急増しています。

私たちは「移住・定住までは難しい」という方々、観光よりも深く地域に関わりたい「関係人口」と言われている莫大なマーケットに対して、ビジネスを行っています。

さらに、地域ではこれから空き家が800万戸から2,000万戸まで増えると言われています。地域の社会課題解決にも、本気で向き合っています。

物件のリノベーションは、オーナーにやっていただいていますが、初期費用数百万円で2~3年くらいで回収できるようなプランを提示して、導入していただいています。

広がるADDressコミュニティ

会員は20代から40代が多いですが、50代、60代、70代の方もいらっしゃいます。

会社員が40%、フリーランスが30%を超えています。

さらに、特徴としては会員同士のコミュニティが強くなっています。

ADDressを始めてから、80%以上の方が「友達ができた」とおっしゃっています。

会員同士が、もう一つの家族というか、共同生活をしている仲間になっていて、最近は部活動も始め、サウナ部や山登り部など、色々な部活が立ち上がっています。

ADDress拠点でつながる新たなコミュニティ「部活」を発足(ADDress Webマガジン)

また、家守さんを中心に地域交流を非常に活発にやっていただいています。

ビーチクリーン・キャンペーンや、イベント、ファーマーズマーケットなど、色々な形で地域との交流も広がっています。

退会者が地方で起業

ADDressを退会する方の中には、気に入った地域に移住をして、そこで空き家を活用しゲストハウスを起業する方もいらっしゃいます。

退会は会員の売上は下がりますが、移住して住民税を払ったり、仕事や農業をしたり、地域で生産活動をする方々が増えていて、また彼らがADDressの仲間になっている状況にあります。

こういった色々な交流が進んでいますが、私たちは地方と都市で人口をシェアしていき、分散型の共同体をつくっていきたいと思っています。

遊休資産を持つ地方自治体と連携

地方自治体との連携も、どんどん進んでいます。

色々な補助金もいただいています。

昨日、佐賀県武雄市に行ってきましたが、空き家の改修費用を出していただいたり、空き家の募集をしていただいたりしています。

ADDress×佐賀県武雄市、全国初!多拠点居住促進事業の物件オープン(PR TIMES)

山梨県では、県全体として補助をしていただいています。

都会と地方の課題を同時に解決する「#全国創生」

「地方創生」というよりは、都市から地方に行きたいという都会の課題と、地方の課題を同時に解決する、「#全国創生」というスローガンを、ずっと大事にしています。

デュアルスクールの実現

その仕組みをサポートするために、小学生たちが、「デュアルスクール」という地域の学校と都市の学校のどちらにも行ける制度をつくってくれた自治体もあります。

▶参考:【ADDress会員インタビュー】全国でデュアルライフを広めたい!子どものデュアルスクールも実現した 「vol.03:関 達也さん」(ADDress Webマガジン)

シェア農場や畑作りをやったり、

料理人が地域で飲食店を開けるサービスも行っています。

住まい×移動の定額制へ向けて提携

また、移動の定額制とのコラボレーションとして、JR東日本スタートアップやANAと連携をしています。

多拠点居住プラットフォーム「ADDress」正式ローンチ、MaaSとの定額組み合わせサービス提供も(TechCrunch )

ADDressは、将来的に100万人が使えるサービスを目指しています。

以上、ご清聴ありがとうございました。

▶︎実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!

編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!