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AI×スタイリストで、自分に似合う新しいファッションとの出会いを創る「DROBE」(ICC FUKUOKA 2022)

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ICC FUKUOKA 2022 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき6位に入賞した、DROBE 山敷 守さんのプレゼンテーション動画【AI×スタイリストで、自分に似合う新しいファッションとの出会いを創る「DROBE」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ダイヤモンド・スポンサーの <ノバセル にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル

山敷 守
株式会社DROBE
代表取締役CEO

1987年東京都生まれ。都立国立高校、東京大学経済学部卒業。大学在学中、学生向けSNS「LinNo」を立ち上げる。2010年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。提携事業「Yahoo!モバゲー」でプロダクトマネージャーを務めた後、アバター事業責任者、モバゲー事業責任者を歴任。
2012年、メッセージング&無料通話アプリ「comm」をcomm戦略室室長としてリリース。リリース2ヶ月で500万ダウンロードを突破。その後、シンガポール、アメリカ等を対象とする海外新規サービスほか、複数の事業立ち上げに従事。
2016年、ボストン・コンサルティング・グループ傘下の独立組織である、BCG Digital Venturesの日本拠点の立ち上げから参画し、Product Director として様々な大手企業との新規事業開発に取り組む。2019年4月、DROBEを設立し代表取締役CEOに就任。

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山敷 守さん DROBEの山敷です。

AIとスタイリストが選んだ洋服が自宅に届く、DROBEを運営しています。

自分に似合うアイテムが集まってくるファッション体験

ここにいくつかの女性服の写真を持ってきましたが、国内最大手のサイトでは、80万を超える商品の取り扱いがあるようです。

皆様は、その中で自分に合った洋服を選べていますか?

Netflixをお使いの方も多いと思います。

こちらは私の妻のアカウントのホーム画面ですが、観た履歴に合わせて子どもが観るアニメや韓国ドラマなどが出てきます。

このように、趣味嗜好やライフスタイルを理解してくれて、自分に合ったアイテムが集まってくる体験を、私はファッションでも実現したいと考えています。

スタイリストが選んだ服が届き、好きなものだけ購入

現在DROBEでは、15万を超える商品の取り扱いがあり(※2022年2月当時)、日本を代表する数々のブランドにご参画頂いています。

どのようにサービスを実現しているのか、デモをご覧ください。

まずお客様にプロフィールを記載頂き、好きなテイストや雑誌、体型などに関する70の質問に回答頂きます。

それに基づいてAIがウェブで商品をリスト化し、お客様に「送ってほしい」「いらない」の評価をつけて頂きます。

その後、スタイリストがプロフィールを拝見し、お客様につけて頂いた評価を参考にしながら商品を選びます。

映っているのは管理画面ですが、15万点の商品から、AIによって絞り込みと並び替えがされた状態になっているので、スタイリストは5~8点の商品を選びます。

そして、なぜその服を選んだのか、どうやって着こなせばいいのかという情報を記載したカルテを1人ずつ作り、商品と一緒に発送いたします。

ですから商品が届いた際、お客様は、印刷された紙のカルテと一緒に商品を見て、普段自分が着ている服と合わせるなどをした上で、購入するかしないかを決めて頂けるサービスです。

まとめると、プロフィールを記載頂き、AIにて事前提案し、それを参考にスタイリストが5~8点の商品を選び、それらをお客様のご自宅に届けるので、お客様は気に入った商品のみを購入してそれ以外を返送頂く、というものです。

このSTEP1から4を1~3カ月の間隔で繰り返して頂く、継続型サービスです。

自宅に届くセレクトBOXはスタイリング料が2,900円(税込3,190円)で、それに服の購入代金をプラスしたものがサービスの提供料金です。

加えて、1点からお買い求め頂けるストアというサービスも提供しています。

ユーザーの8割が「普段店舗で購入する人」

DROBEの特徴をご説明します。

ファッションの場合、およそ2割がECで、8割は店舗で購入されていますが、DROBEのお客様はこの8割から来ています。

実際のデータでは、DROBEのお客様の中で、ZOZOTOWNや楽天ファッションなどのファッションECモールを使っているのは4人中1人しかおらず、9割の方はECで失敗した経験を持たれています。

DROBEは9万名を超えるお客様がいらっしゃいますが、この規模のサービスになっているにもかかわらず、お客様をオンラインサービスではなくオフラインサービス、つまり店舗の方から集めています。

ですから、店舗代替としての価値が、DROBEの特徴の1つです。

スタイリストはリモート、データドリブンで働く

また、DROBEは115名のスタイリストを抱えていますが、フルリモートかつフルフレックスで働いています。

さらに、データドリブンでのPDCAなど、いわゆるIT企業の働き方をしているのが2つ目の特徴です。

スタイリストは個人それぞれがダッシュボードを持っており、全体成績と個人成績を比較できるようになっています。

例えば、自身のサイズフィット率が低い場合、なぜ低いのか、大きなサイズを送りがちなのか、特定のカテゴリーや特定のユーザーセグメントが苦手なのかなどを深掘りし、過去のベストプラクティスを参照して改善するPDCAを回しています

AI活用で1人あたりのスタイリングは15分

その裏側にいるのが、DROBEのチームです。

私を中心に、DeNAやGREEなどのソーシャルゲーム企業で、ひたすらデータドリブンなPDCAを回してきたメンバーと、ファッションバックグラウンドを持つメンバーのかけ合わせが、スタイリストの働き方を支えています。

1人あたりのスタイリング時間は、過去240分かかっていたものが、今はAIのおかげで、15分でできるようになりました。

AIは、時間を削減するだけではなく、購入KPI、つまりスタイリングのクオリティ向上にも大きく貢献しています。

つまり、AIがDROBEの3つ目の特徴です。

DROBEでは、ファッションにおける重要なモジュールである、テイスト、サイズ、プライスそれぞれでモデルを組んでおり、協調動作させる仕組みになっています。

正解データをスタイリストとし、新しい出会いや発見を創る

中でもポイントとなるのが、顧客を正解データとしておらず、スタイリストの発想を正解としている点です。

どういうことかと言うと、これは、実際のお客様のクローゼットの写真です。

我々は、例えば、ベーシックカラーのアイテムを中心にお買い求めになるお客様に対し、どんどんベーシックカラーのアイテムを送ることが正解だとは考えていないのです。

セレンディピティ、つまりお客様にとっての出会いや発見を創ることが大事だと考えているので、モデル化の「教師データ」をスタイリストにおいています。

DROBEの実績は、サービス開始から2年の現時点で、月商1億円、年商10億円を超える規模です。

また、利益ベースのユニットエコノミクスも3倍以上になっており、規模が大きくなっても健全な成長を続けています。

商品のAIスコアを活用して、定価消化率が90%超の生産を実現

最後に、DROBEの目指す世界についてお話しします。

今、アパレルの世界は、30億着の服が年間に投入されて、そのうちの15億着しか買われていないという状況で、DROBEはこれを解決したいと考えています。

こちらは先ほど見て頂いた管理画面ですが、この裏ではAIが全商品についてのスコアを管理しています。

このスコアは、販売開始時ではなく生産開始前に手に入ります。

そこで我々は今期から、一部商品のAIによる生産計画を開始しました。

1,000項目を超える商品情報をインプットし、お客様ごとにスコアを算出し、それに基づいて、何をどれだけ生産するかを決めます。

その結果、定価での商品消化率が90%を超えるという圧倒的な実績を出しました。

パートナー企業との取り組みも決定しています。

スタイリスト×AIの力で、ファッションの新しい未来をつくる

これを推進することで、将来的には、売れるものを売れる分だけつくる世界も実現可能ではないかと考えています。

ビジネスの話だけではなく、シンプルな服しかお召しにならなかったお客様が、ファッションが変わることで、気持ちが変わり、笑顔が増えることがあります。

DROBEは、このような笑顔を増やしていきたいと考えています。

ファッションx店舗の8兆円市場を、スタイリスト×AIの力で切り開き、ファッションの新しい未来をつくる。

DROBEです。ぜひ応援をよろしくお願いします。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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