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小規模生産者とロースターのダイレクトトレードで、生産者の収益向上と、コーヒーに旬の美味しさを実現する「TYPICA」(ICC FUKUOKA 2022)

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ICC FUKUOKA 2022 スタートアップ・カタパルトに登壇いただき見事優勝した、TYPICA Holdings 後藤 将さんのプレゼンテーション動画【小規模生産者とロースターのダイレクトトレードで、生産者の収益向上と、コーヒーに旬の美味しさを実現する「TYPICA」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ダイヤモンド・スポンサーの ノバセル にサポート頂きました。

【速報】コーヒー生産者と価格の透明性を確保した小ロットからのダイレクトトレードを実現する「TYPICA」がスタートアップ・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2022)


【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 1A
STARTUP CATAPULT
スタートアップの登竜門
Supported by ノバセル

後藤 将
TYPICA Holdings株式会社
代表取締役

1984年大阪生まれ。2003年19歳で起業。初年度より粗利1億達成後、EC事業、アート事業を立上げ全てを黒字化。2009年長女の誕生を機にソーシャル・イノベーション事業開始。2010年盛和塾へ入塾し、京セラ・KDDI創業者の稲盛和夫氏とフェリシモ創業者の矢崎勝彦氏より永続的発展のための経営哲学を学び2014年より4年間大阪塾の世話人を担当。2012年世界経済フォーラムよりGlobal Shapersに選出され、ダボス会議など世界各地で開催される様々な国際会議に出席しグローバルなソーシャル・イノベーションの先進的事例を学ぶ。2014年 関西学院大学非常勤講師に就任し「SDGs実践入門」の講義を担当。2019年 コーヒー産業の革新を目的としてTYPICAを創業。アル·ゴア元米副大統領よりClimate Reality Leaderに承認される。2021年 TYPICAがグッドデザイン賞BEST 100、特別賞グッドフォーカス賞の受賞。


後藤 将さん 初めまして、TYPICA(ティピカ)代表の後藤 将と申します。

私たちTYPICAは、旬のコーヒーを取り扱っています。

審査員の皆さん、いかがでしょうか?(※審査員席には試飲用の2種類のコーヒーを配布)

「C」と書かれているカップのコーヒーは、コロンビア産で、ピーチやライチのような味わいです。

「E」と書かれているカップのものはエチオピアのコーヒーで、オレンジやワインのような風味を感じていただけると思います。

コーヒーに、特別な加工は何もしていない、ピュアでフレッシュなコーヒーです。

ぜひ、お楽しみいただきながらお聞きください。

世界59カ国に展開する、オランダ発スタートアップ

TYPICAは、コーヒーの原材料取引を麻袋1袋単位でダイレクトトレードできるオンラインプラットフォームを運営する、2019年11月にオランダで起業したスタートアップです。

現在、日本、韓国、台湾に拠点を置き、世界59カ国にサービスを提供しています。

サービス提供範囲を世界59ヶ国に拡充。コーヒー生豆のダイレクトトレードを推進する「TYPICA(ティピカ)」の新たな挑戦。(PR TIMES)

小規模生産者の高品質な豆の個性が失われている現状

世界では1日30億杯のコーヒーが消費されていますが、そのバックグラウンドについて考えたことはありますか?

まず、こちらの映像をご覧ください。

コーヒーの原材料である生豆は、全体の67%が小規模生産者によって生産されています。

彼らが手摘みで丁寧に収穫したコーヒーの豆は、とても品質が高く、個性豊かなフレーバーがそれぞれにありますが、流通の過程で他の豆と混ざってしまい、その個性は失われてしまいます。

また、1970年代から始まった大量生産により、コーヒーは石油に次ぐ国際商品の1つとなり、先物市場で定量的に価格が決められるようになりました。

厳冬到来でコーヒー相場が2年間で6倍に急騰!なぜ?(トウシル)

その時、コーヒーは飲み物なのに、「美味しさ」という価値を失ったのです。

1袋60kgからのコーヒー豆取引が可能にするもの

これらの問題を解決するため、TYPICAは、小規模であってもコーヒーの生豆を世界とダイレクトトレードできるオンラインプラットフォームを作りました。

TYPICA」は、小規模生産者であっても、コーヒーの生豆を少量から世界とダイレクトトレードできるオンラインプラットフォームです。

通常、コンテナ単位で18トン、麻袋で言うと300袋を基本とするのがコーヒー豆の取引ですが、TYPICAは、麻袋1袋、つまり60kgからの取引を可能にしました。

プラットフォームでは、生産者自身が販売価格を決め、味を評価したロースターから直接購入してもらうことが可能です。

サプライチェーンをシンプルにし、全商品の販売価格の内訳を透明化しました。

日本では2021年4月に正式ローンチし、同年10月、世界59カ国へのサービス提供を開始しました。

コーヒー生豆流通のDXを加速!世界初のオンラインプラットフォームTYPICA(ティピカ)が本格ローンチ。コーヒー生産者とロースターによる、麻袋一袋単位でのコーヒー生豆ダイレクトトレードが可能に。(PR TIMES)

これまでにない唯一無二のプラットフォームとして、世界中のメディアに取り上げられ、飛躍的な成長を続けています。

TYPICAでは既に、国際価格の3~30倍でコーヒー豆の取引が行われ、生産者は収益性と情熱を取り戻し始めています。

TYPICAはダイレクトトレードにより彼らの情熱を育み、生活を豊かにし、コーヒーをより美味しくサステナブルな飲み物へと進化させる、グローバルなコミュニティです。

旬のコーヒーを売買できるプラットフォーム

次に、市場の整理です。

コーヒー市場の全体は世界で50~100兆円規模であり、その中の2兆円規模のコーヒー原材料取引市場において、私たちTYPICAは、これまでにない全く新しい売買を提案しています。

私たちのビジネスモデルです。

旬のコーヒーが、世界各地の生産者から出品され、世界中のロースターが予約します。

予約頂いたコーヒーのみをコンテナに入れて輸出入し、倉庫に入れます。

ロースターは、オンラインで配送依頼ができます。

流通額の15~35%が私たちの手数料です。

TYPICAの流通量が増えれば増えるほど、コーヒーが旬の飲み物へと変わります。

TYPICAが世界一を目指せる根拠

私たちの計画です。

2030年に世界一高品質なコーヒーのダイレクトトレードマーケットを作るという目標から、逆算しています。

創業時より世界だけを見て、世界全体をマーケットとして、世界一のサービスを作ることに集中してきました。

現在3年目ですが、すでに計画以上の進捗です。

すなわち、世界一を作りたいという思いだけではなく、現在進行形で世界一を作っています。

こちらは進捗です。

世界一という目標から逆算した全てのKPIが、計画以上に進んでいます。

流通額は、今期の7月で10億円を上回る予定です。

直近では、グローバルでの流通額が、日本国内の流通額を超えてきました。

世界一を目指すためのスタート地点に立った、というのが私たちの現状です。

高品質な豆を求め、世界各国から予約殺到

ポテンシャルについてお話しします。

TYPICAに登録をしているロースターが、彼らが扱う豆の100%をTYPICAで購入した場合、流通額は3,000億円を見込めます。

しかし現在、流通額は10億円であり、シェアは0.3%しかありません。

こんなに美味しいコーヒーなのに、365日のうち、たった1日しか飲んで頂いていません。

アンケートデータでは、各ロースターは平均3社から仕入れているので、本来、今の100倍である30%のシェアが見込めます。

このポテンシャル自体も日々伸び続けていますが、供給量が足りておらず、コーヒー豆の完売が続出しています。

例えば先週から始まったケニアのコーヒー豆のオファーサンプルは、1週間の受付期間があったにもかかわらず、たった1時間でなくなり、システム不具合ではないか?という問い合わせが殺到していました。

また、昨晩(※2022年2月14日)から予約受付が始まった1袋10万円ほどのコーヒー豆は、1時間で300袋近く予約され、完売ロットも多数出ています。

理由はシンプルです。

コーヒー市場の中でも、自家焙煎コーヒー市場は特に伸び続けており、高品質なコーヒーのダイレクトトレードを、世界中のロースターが求めているからです。

67%を占める小規模生産者とコーヒー愛飲家が幸せになる世界へ

だからこそTYPICAは急成長しているのですが、ポテンシャルに対する供給量がまだまだ圧倒的に不足しているのが、私たちの抱える問題です。

理由としては3つあります。

まず、ロースター側のグローバル展開により、登録数やその規模が想定をはるかに超えていたこと。

また、1袋から取引できることを強みとして始めたサービスですが、コンテナ単位や300袋単位で注文したいというニーズが出てきていること。

さらに、日本の5大商社のうちの1社は既にTYPICAを活用しており、国外商社からの需要も増えてきたことがあります。

TYPICA(ティピカ)と住商フーズが共働開始。小規模コーヒー生産者のニュークロップ流通を一部保証しSDGsに貢献。(PR TIMES)

ですから現在は、出品者を増やすことに注力しています。

同じコーヒーなのに、3~30倍の価格で販売できるマーケットに出品しない理由はありません。

ちなみに、世界にいる2,000万人のコーヒー豆生産者のうち、67%が小規模生産者であり、そのうちの44%が貧困状態にあります。

いわば、世界が、時代が、新しいマーケットであるTYPICAの成長を待っているのが現状です。

「世界」とは、皆さんのことでもあります。

皆さんの日常を彩るコーヒーが、TYPICAでダイレクトトレードされた旬のコーヒーに変わる日が、そう遠くないことを確信しています。

是非、世界を一緒に変えましょう。

よろしくお願いします。

ご清聴ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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