【NEW】ICC サミット KYOTO 2024 開催情報詳しくはこちら

「Expand Our Planet」HAKUTOプロジェクトを展開するispace社のビジョン【F17-6D #4】

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D

平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! Youtubeチャネルの登録はこちらから!

「民間発の月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦」【F17-6D】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!12回シリーズ(その4)は、ispace袴田さんに、HAKUTOプロジェクトを推進するispace社のグローバルな組織づくりと宇宙での資源開発ビジネスの可能性についてお話頂きました。是非御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております

 


【登壇者情報】
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
2017年2月21日〜23日開催
Session 6D
宇宙資源開発ビジネスは宝の山! – 民間発の月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦

(スピーカー)
石田 真康
A.T. カーニー株式会社 プリンシパル / 一般社団法人SPACETIDE代表理事

袴田 武史
株式会社ispace
代表取締役

水島 淳
西村あさひ法律事務所
パートナー

(モデレーター)
千葉 功太郎
慶應義塾大学
SFC研究所 上席所員

「民間発の月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦」の配信済みの記事一覧

【前の記事】

あわせて読みたい
「HAKUTO」が切り拓く宇宙産業の新たなビジネスモデルとは?【F17-6D #3】 「民間発の月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦」【F17-6D】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!12回シリーズ(その3)は、HAKUTOプロジェクトにおける、従来の宇宙開発とは全く違うビジネスモデルについて議論しました。ぜひ御覧ください。

【本編】

袴田 HAKUTOは我々にとって最初のプロジェクトであり、第一のステップです。

少し時間が長くなりますが、続けて「株式会社ispace」として今後どういったことをやっていきたいか、という点について少しお話ししたいと思います。

弊社は今、20人くらいのフルタイムスタッフが働いています。

世界中からいろいろな人材を引き寄せています。

グローバルな人材が集まるispace社

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D

今回のプロジェクトも、次にやろうとしているプロジェクトも非常に魅力的なせいか、世界中から有能な人材を集めることができています。

4割くらいは日本人以外の人材です。

何をしたいかというと、ビジョンに、「Expand our planet. Expand our future.」を掲げているように、宇宙に人間が生活圏を築く時代を作っていきたいと思っています。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D

人間が宇宙に生活圏を築く時代というのは、宇宙の新たな生活圏へ移って人間が豊かになるという前提がなくてはならないと思っています。

豊かになるということは、まずやはり経済だろうと、そしてその経済を最初に切り開くのが、宇宙資源開発なのではないかと考えています。

ちょうど宇宙資源開発への流れが現れてきています。

例えば水を宇宙で採取できるようになると、水素と酸素に分けてロケットの燃料として使えます。

燃料を提供するガスステーションが宇宙にできてくると、輸送システムが大きく変わってきます。

それによりいろいろなことができるようになってきますので、経済が回っていくだろうと。

そういう世界を作りたいと思っています。

宇宙での資源開発とその技術

袴田 3分くらいの動画があるので、ご覧いただければと思います。

▼▼
水、私たちの生活と切り離せない大切なもの
宇宙でもそれは貴重な資源だ

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

水は水素と酸素に分解されると燃料になる。
実はロケットにとってそれは効率のよいエネルギー源。

近年の研究では、月には約60億トンの水が存在すると言われている。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

私たちispaceはその水を見つけ、資源として様々な月面基地に供給したい。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

地球から打ち上げるロケットに搭載する燃料が大幅に削減され、より多くのペイロードを積めるようになるのだ。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

ispaceが月面を探査の場所に選んだ理由は、月が地球から早くて4日で行ける距離にあり、最も高頻度でアクセスし易いから

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

更に重力があり、地球での採掘技術を応用し易いからだ。
月着陸船から出発していくのは、ネットワーク化された超小型ローバーたち。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

センサーが搭載された複数のローバーが月面を走り、水を探す。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

発見した水をマッピングしていき、どの場所にどのくらいの水があるかを把握する。

ICC FUKUOKA 2017 Session6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

それと同時に収集した月の環境情報とも統合。
これにより、どこで水を採取すると最も効率的かを分析することができる。

採取の有力な候補地、永久影のクレーターは太陽光が当たらず、常にマイナス200度の極寒の地。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

そのため、こんな工夫をしている。
未来のローバーをテザーで結び、片方が電気を供給し、もう片方がクレーター内を探査するのだ。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

地表に埋まっている水を手に入れるため、こんな新しいローバーを開発する必要もある。
水を掘り起こし、運ぶことのできるローバーだ。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

もし月面から安定した資源を供給する仕組みを作れたら

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

地球と月の間の宇宙空間に高頻度で多様な輸送システムが生まれ、経済が回り始めるだろう。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

そしてそこに生活圏が生まれ、人類は月やその先の宇宙に活動の範囲を広げていくことができる。

Expand our Planet. Expand our Future.
ispace

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D出所:ispace Vision Movie | Expand our planet. Expand our future. からキャプチャー

▲▲

袴田 こういう世界を、2030年くらいを目指して作っていきたいと思っています。

千葉 早い、そんなに近い話なのですか。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/鈴木ファストアーベント 理恵

続きは 月面資源開発は2030年に約4兆円の市場になる(HAKUTO袴田) をご覧ください。

あわせて読みたい
月面資源開発は2030年に約4兆円の市場になる(HAKUTO袴田)【F17-6D #5】 「民間発の月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦」【F17-6D】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!12回シリーズ(その5)は、月面資源開発の市場性と、宇宙資源開発ビジネスで日本の強みが活かせるポイントを議論しました。ぜひ御覧ください。

【公式LINE@はじめました! 平日 毎朝7時に新着記事を配信しています。】友達申請はこちらから!
【ICCの動画配信をスタートしました!】ICCのYoutubeチャネルの登録はこちらから!

【編集部コメント】

2030年には、月に行き来する人もかなり多くなっているかもしれないと思うと、ロマンがありますね!記事中、動画の書き起こしをしておりますが、絵が非常に繊細で綺麗ですので、ぜひ動画もご覧ください(榎戸)

他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

ICC FUKUOKA 2017 Session 6D

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!