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「急成長する『SHOPLIST』『メルカリ』の本質に迫る」【F17-5C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その9)は、メルカリ小泉さんとクルーズ張本さんに、さらなる成長に向けた取り組み・意気込みについてお話いただきました。ぜひ御覧ください。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。
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【登壇者情報】
2017年2月21〜23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 5C
「急成長する『SHOPLIST』『メルカリ』の本質に迫る」
(スピーカー)
小泉 文明
株式会社メルカリ
取締役(当時)
「メルカリ」
張本 貴雄
クルーズ株式会社
取締役
「SHOPLIST」
(モデレーター)
齋藤 剛
SMBC日興証券株式会社
株式調査部シニアアナリスト
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【前の記事】
【本編】
小泉 僕、ちょうど先ほどFacebookに上げたのですが、最近、僕らはアスリート支援を始めたのです。
齋藤 え?
小泉 アスリート支援。
障害者雇用の延長線上も含めて、アスリート支援を始めたんですよね。
今回、パラリンピックに出る選手2人を支援し始めたのですが、メルカリ自身はこれからスポーツ支援などをしていこうかなと思っています。
それには社会性的な理由もあるのですが、どちらかというと男性ユーザー獲得のためにそちら側もマーケティング要素としてやっていこうかなと思っているところです。
そういった取り組みでないと、もう男性ユーザーの獲得は難しいですね。
何なのでしょうね。ZOZOTOWNさんはどうやって男性ユーザーを獲得されてきたのですか?
ブランドに紐付けて持ってくる?
ファッションECで男性ユーザーを集めるのは至難!
齋藤 ファッション系のeコマースというのは、大体どこも女性90パーセントなのですけれども、ZOZOTOWNは2004年に男性100パーセントから始まっているので、なぜ集まったかよく分からないのです。
小泉 裏原(裏原宿の通称)のあの辺から始まっていますからね。
齋藤 ドブ板営業ではないけれども、やらせてくれと言って裏原系のところを集めてきて、そこにファッションの好きな人達が集まってきていました。
集めたというよりは、集まってきたという感じですね。
自分の好きなものをネットで扱えるようにして、当然最初の創業メンバーは全員男性なので、男性ブランドしかないから男性ユーザーしか集まらないというだけで、社員に女性が増えてきたら女性ブランドが徐々に増えてきたという訳で。
男性を素で獲りにいこうとするのは、やはり難しいですよね。
小泉 成長するのだったら、男性は捨てろということですね(笑)。
齋藤 女性向けによる成長がマチュア(成熟)になるタイミングで、今度は男性と言わないとやはり次の成長がないので。
齋藤 では残りがあと5分になりましたので、まとめに入りたいと思います。
お二方から、今日の感想などを頂ければ。
完成形から逆算して、失敗を恐れずに行動しよう
小泉 C to Cのマーケットも、先ほどのグラフにあったように、100万から1,000万の中で僕らがすごく大事にしていたのが、成功するというところから全てを逆算するということでした。
ベンチャーをやっていると、どうしても目先のものを積み上げてばかりになり、遠くを見ないで進めていくと、先ほど申し上げたように、カスタマーサポートでトラブルに見舞われて急に破綻するとか、色々なところで問題が起きると思うのです。
でも、僕らは完成形から逆算してカスタマーサポートは仙台に作ろうとか、ファイナンスはこのタイミングでやろうとか、UIはこういう感じで変えようとかという意見を出してきました。
そのように逆算して行動してお金を使っていくというのは怖いことかもしれませんが、メルカリ自身の成長というのは、ある意味そこから経営陣が一番信じて進めて来られたというのが非常に大きいのではないかなと思っています。
また、その一歩一歩を間違わずに来れたことが、社員の経営陣への信頼に繋がり、更に強い組織になっているのではないかなと思っています。
今日はこのことについてまだお話していませんが、人や組織というのは、成長するサービスを支える上でとても大事だと思うんですよね。
カスタマーサポートの話に近いかもしれないのですが。
メルカリの場合、スライドに少し載っていたのですが、採用戦略を400万から500万ダウンロードくらいから変えているんですよね。
テレビCMをやる前までは、社名もあまり知られていないので、エージェントを使って上手く口説くということをやっていたのですが、テレビCMをやったり、ダウンロード数が大きくなる過程で、徐々に自分達のことをブランディングできるようになりました。
その瞬間からエージェントをやめて、リファラルリクルーティング(社員紹介)や、Wantedly(ウォンテッドリー)や、自社メディア(メルカン)などの採用手法に変えています。
1つの会社の中でサービスの成長に合わせて色々なものが変わると思うのですが、それを積極的に変えることがすごく大事なのではないかなと思います。
立ち上げ時のマインドを組織が拡大しても残したい
張本 SHOPLISTとしてはもう、先ほどお伝えした通りですね。
まず重要になっているのが、先程申し上げた、ユーザーが求めるブランドをどれだけ集められるかということですが、加えて、僕らの課題でもあるロジスティクスの部分ですね。
やはり僕らは弊社の倉庫に集めた商品をユーザーさんに配送しているので、メリットもあればデメリットもあるのです。
そのデメリットのところをどれだけ縮められるかというのが、今後SHOPLISTが成長していく過程で重要になってくるのではないかなと思っています。
組織のところに関しても、現在のSHOPLISTは100人弱くらいの組織なのですが、基本的に、ブランドさんがグッと増えたタイミングで、人もグッと増やしているんですね。
この1年で本当に20~30人くらい増えているので、その人達に、僕らが一番最初に立ち上げた時からのマインドをどれだけ伝えられるか、そしてそのマインドで一緒に前に向かっていけるかというところは、今後SHOPLISTが成長していくにあたっての鍵になるかなと思っています。
齋藤 ありがとうございます。
B to Cの場合は物流が肝なので、本当はもっと深堀りしてお聞きしたかったのですが、そうなると僕も色々と話さなければならないかなと思って(笑)、敢えてお聞きしませんでした。
そこはまた別の機会に教えて頂ければと思います。
皆さん、遅い時間までお付き合い頂きましてありがとうございました。
僕の公開取材のようになってしまいましたが、皆さんに何か一つずつでもお気づきがあったならば、よい会になったのかなと思います。
最後にお二方に拍手を頂ければと思います。
どうもありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/Froese 祥子
【編集部コメント】
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