ハードウェアの開発・販売中止を判断するためのマネジメント術【F17-8D #7】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

ハードウェアの開発・販売中止を判断するためのマネジメント術【F17-8D #7】

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「社会をより良くする革新的なハードウェア・スタートアップは日本から生まれるのか?」【F17-5B】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!10回シリーズ(その7)では、どのような判断軸、スピード感で開発や販売を中止するのか、について議論しました。中止されたプロジェクトメンバーのモチベーション管理方法まで話が及びます。是非御覧ください。

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【登壇者情報】
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
2017年2月21日・22日・23日開催
Session 8D
社会をより良くする革新的なハードウェア・スタートアップは日本から生まれるのか?

(スピーカー)
岩佐 琢磨
株式会社Cerevo
代表取締役

町野 健
KAMARQ HOLDINGS PTE. LTD.
取締役CCO

吉藤 健太朗
株式会社オリィ研究所
代表取締役CEO

三宅 徹
株式会社未来機械
代表取締役社長

(モデレーター)
守屋 彰人
ダイソン株式会社
Head of Direct

「日本発の革新的なハードウェア・スタートアップ」の配信済み記事一覧

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最初の記事
【新】革新的なハードウェア・スタートアップは日本から生まれるのか?【F17-8D #1】

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ハードウェア・スタートアップの製品開発に適したPDCAとは?【F17-8D #6】

本編

守屋 この4社様の中で、町野さんの会社と、岩佐さんの会社は複数の商品を作っているのかなと思います。

作ってみたけれど、なんだかあまり面白くないなという場合は、どのようにされているんでしょうか?

メンバーは当然命をかけて取り組んでいるけれど、マネジメントサイドとしては止めたいという時、どのような判断軸、スピード感で見切るのか?

止めた時のメンバーのモチベーションがどうなったのかお聞きしたいのですが。

デザイナーへのウケ次第で製品開発をやめる

町野 企画段階では色々なアイディアがあるのですが、ものを作る机上の段階で判断をしています。

町野 第一弾の「SOUND TABLE」については、amadanaのデザインをされているインテンショナリーズさんにお願いしました。

弊社はデザイナーのキーマンとなる知り合いが多いので、紙の段階でキーマンの方となるべく話をしいただき、その盛り上がり具合でイケる、イケないの判断を実はもうしています。

ダメそうなものはその場でほぼ即断で切り、本当に最後の1個に絞り作るという形で取り組んでいます。

守屋 ジェームズ・ダイソンは5,000台以上の試作を作ったということですが、それと比べると一層スピーディーに、プレゼンをしてみて盛り上がり具合が想定よりも低ければ次に行くということですね?

町野 そうですね。

決まったものについてはもちろん試作を重ねますが、序盤の段階で精度を上げる工程を入れていると自分では理解しています。

守屋 なるほど。

岩佐さんはどうですか?

Cerevo岩佐「少なくとも500台は生産する」

岩佐 先程お話したように、基本的には規模から決めていて、イニシャルロット、頭の500台ですとか1,000台という規模で作ります。

守屋 コストとリーズナブルにマッチする規模感ということですか?

岩佐 はい。

予想段階で1,000は難しそうだなと思った時は500、大丈夫そうだなと思った時は1,000か2,000作ります。

無理そうだなと思っても、とりあえず500は作ります。

そこまでは数千万円前半で作れるので、イニシャルロットを売ってみてどのような反応が来るのか見ます。

次の段階は追加生産をするか、しないか。

追加生産をする場合は、リビジョンを変えて出荷するのかということも決めます。

ほとんどのプロジェクトは、イニシャルロットの500台を売るまでの間に1度展示会に出します。

家電はCESやIFAといった世界的な大きな展示会が沢山あるので、そういった所に持っていき、「どう?」と提示してみて、反応がなければ「まずいな、これは台数を絞った方がいいぞ」と。

あるいは、仕様に何か問題があるようだとか、販売店の人から「これでは売れないよ」「こういう風にしてくれ」という意見がくるので、それを製品化までの間に盛り込み、イニシャルを売ってみて、その先行くか行かないか決めます。

守屋 なるほど。

生産終了したプロジェクトの社員をどうマネジメントするか?

守屋 売り始めてから、売れ行きが芳しくないというときはどうするのですか?

岩佐 シンプルに販売を終了しますね。

守屋 その時のメンバーのリアクションですとか、マネジメントで悩んだことはありますか?

岩佐 たまに「どうして売ってくれないんだ?」と言われることがありますが、「それは売れないからしょうがない」と答えます。

ほとんどのケースでは「うちの会社は、こういう会社だから」という文化を作ってしまっています。

要するに、20製品程を一気に売り、これとこれは当たったけれど、これとこれは外れたねということです。

ソーシャルゲームの会社と若干近いのかなと思っています。

モンストはヒットしたけれど、〇〇ストはヒットしなかった。

でもこのチームは、次のモンストになるゲームをまた作るということです。

守屋 会社によるとは思いますが、ゲーム会社とはいえ、クローズした時はハレーション(悪影響)が起こりやすいと想定しています。そのあたりはどうモチベーションを保っているのでしょう?

岩佐 多分それは、弊社の採用にディペンド(依存)していると思います。

弊社の社員は作ることが好きな人たちが多いんです。

同じものを作り続けるよりは、どんどんチャレンジングなものにタッチしていく方がモチベーションが高いという人を意図的に選んでいます。

ダメだったとしても「よし、次!」、「またこんなヘンなものを作るぞ!」という温度感をうまく回すよう会社として意識しています。

守屋 なるほど、ありがとうございます。

(続)

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続きは ハードウェア・スタートアップの差別化戦略とは? をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/本田 隼輝/鎌田 さくら

【編集部コメント】

岩佐さんのハードウェアをソーシャルゲームに例えて販売ポートフォリオのような考え方をしているのが面白いですね。通常、ハードのほうが製造やら流通やら色々とカバーしなければいけないことが多そうですが、Cerevoの体制ならソフトウェアのように開発できるということなのでしょう(榎戸)

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