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3.アメリカ市場に挑むラクサス児玉さん、東南アジアでサプライチェーンのDXを推進するAnyMind十河さん

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「グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?」、全6回シリーズの(その3)は、ラクサス児玉 昇司さんとAnyMind十河 宏輔さんが登場。アメリカでスタートしたばかりのラクサスが直面した問題とは? アジア13カ国で事業を展開する十河さんは、生産から物流までのサプライチェーンをDXで支援する事業を紹介します。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。


【登壇者情報】
ICCサミット FUKUOKA 2021
Session 11B
グローバルスケールのビジネスをいかに構築するか?
Supported by ノバセル

(スピーカー)

大塚 剛司
Playco
Co-Founder, SVP, Executive Producer

児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長

十河 宏輔
AnyMind Group株式会社
代表取締役CEO

玉川 憲
株式会社ソラコム
代表取締役社長

(モデレーター)

西條 晋一
XTech Ventures株式会社
代表パートナー

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最初の記事
1.グローバルに挑戦する登壇者たちが、現在進行系の取り組みを議論!

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2.DeNAの海外展開を皮切りに、在米のスタートアップで世界に挑むPlayco大塚さん

ブランドバッグの定額レンタル「ラクサス」児玉さん

児玉 よろしくお願いします。僕はこのスライド1枚だけです。


児玉 昇司
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役社長

広島市出身。シリアルアントレプレナー。個人投資家。累計120億円以上を調達。早稲田大学EMBA修了。1995年、早稲田大学入学半年後に最初の起業。会社売却などを経て、自身4度目の起業となるラクサス・テクノロジーズ株式会社を設立。
2015年2月、毎月定額でラグジュアリーブランドのファッションアイテムが無限に使い放題(貸したり借りたり)になるC2Cシェアリングプラットフォームアプリ「Laxus(ラクサス)」をローンチ。
ラクサスは内閣総理大臣表彰「日本サービス大賞」でファッション業界初の受賞するなど数多くの賞を受賞。2020年のニューヨーク進出をかわきりに、世界進出もスタート。ローンチから70ヶ月連続で拡大中。会員数は40万人、流通総額は630億円を突破してさらに拡大中。毎月の会員の継続率は95%以上を維持。国産のシェアリングサービスで利用率、第1位を獲得(※バルク調べ)。

4回目の起業で、ラグジュアリーブランドのカバンが6,800円で使い放題になるというシェアリングプラットフォーム「ラクサス」を展開しています。

大塚さんのところは1年で100億円集められましたけど、私たちは5年かかって120億円集めて、やっと米国でスタートしたというところです。

ファッションと違って、ラグジュアリーブランドのバッグは世界各国で同じ物が使われています。

今、マンハッタンで一応お客さんは来てくれてはいるのですが、(クレジット)カードの与信が通らないという地獄のようなことが起こっていて、今回相談できたらなと思っています。

よろしくお願いします。

アメリカ展開で直面したクレジットカードの決済問題

ラクサス・テクノロジーズ株式会社 代表取締役社長 児玉 昇司さん

西條 アメリカでラグジュアリーバッグのサブスクの反応が良くて結構登録が来るけど、なぜか決済情報を入れると1%しか審査が通らないんですよね?

児玉 そうなんですよ。ちゃんと住所も書いてくれて、カード情報を入れくれるのですが、通らないんですよね。

いろいろ考えて、向こうに銀行口座をオープンしたり、向こうの決済会社を使ったり、いろんなことをするんですけど、なんか通らないんですよ。

西條 サブスクの与信みたいな仕組みがないんですかね?

児玉 どうなのでしょうか。

西條 その1%が100%になったら100倍になるわけですから、そこを除けば結構良い初動が出ているということですよね。

児玉 そうなんですよ。そこ?みたいな感じですよね。

私が思っていた海外展開って、もっと違う難しさだったんですよ。

例えば、ハイヤリング、人を雇ったり、訴えられたり、いろんなことを考えたんですよ。

でもカードが通らないとは思っていなくて(笑)。

玉川 憲さん(以下、玉川) アメリカのカードは結構デビットが多いので、その設定とかですかね?

児玉 「デビットはやめてね」って言って、いちいち一人ひとりコミュニケーション取っていろんなカードを通してもらうとなると、うちがもう怪しすぎますよね(笑)。

玉川 あと、サブスクのチェックするときに枠設定みたいなのがあるので、何か月分見るかによっては…例えば2年とかで見ると、金額が大きくなりすぎて通らないとかあるかもですね。

児玉 米国ではデポジットを先にいただくようにしていて、2,000ドルという金額なんですよね。

でも、マンハッタンの人でいろんな人に聞いたら「2,000ドルは高いから、そういうお金を持っている人がいないんだよ」という声が返ってくるのですが、マンハッタンのマーケットが2,000ドルが通らないカードを持っている人だけで回っているとは到底思えません。

だからちょっとテクニックがあって、100ドルずつ課金していくと通ったりするんですよ。

2,000ドルを一気にいくと駄目だったりして、そういう悩みがあります。

大塚 僕もアメリカのカードあるので、試しに後でやってみます。

児玉 ありがとうございます。何ならそのまま借りていただければ(笑)。

大塚 分かりました。妻が喜びます(笑)。

西條 はい、ありがとうございます。では、十河さん、お願いします。

東南アジアで生産からサプライチェーン全体のDXに注力する「AnyMind」十河さん

十河 宏輔さん(以下、十河) 皆さんこんにちは。AnyMindの十河(そごう)と申します。


十河 宏輔
AnyMind Group
代表取締役CEO

1987年生まれ。香川県出身。
海外事業・拠点立ち上げの経験を生かし、2016年4月AnyMind Group(旧AdAsia Holdings)を創業。
現在、同社では13の国・地域に17拠点を展開、800名以上の社員が勤務している。インフルエンサー等の個人、メディア・ブランド運営企業向けに、商品企画・生産からECサイトの構築・運用、マーケティング、消費者に届けるまでのブランドサプライチェーンのDXを支援するソフトウェアを開発・提供している。
Forbes JAPAN誌「日本の起業家ランキング」TOP20に2020、2021年と2年連続で選出される等の複数の賞を受賞。

僕は西條さんと同じサイバーエージェントグループの出身で、マイクロアドというアドテク会社の東南アジアの立ち上げをずっとやっていました。

僕の場合は2012年からベトナムの立ち上げをやって、そこからシンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピンなど、東南アジアの拠点をカバーするようなことをやっていました。

今日の登壇者の中では僕が一番アジア系かなと思っていて、僕らはヨーロッパとか欧米で事業をまだやっていないので、今日はアジアに特化した話は僕の方からできるかなと思っています。

何をやっているのかというと、元々僕はアドテクの出身なので、マーケティングのところは結構力を入れていました。

今はブランドのマーケティング以外のところ、サプライチェーン全体をDXするような事業をやっています。

具体的には、生産のところではものづくりプラットフォーム「AnyFactory」を提供しています。

昨今D2Cのブランドが結構立ち上がりつつありますが、彼らはどういう工場とどういう物をつくったらいいかが分からないんですね。

物をつくりたい人はいっぱい溢れているけれど、ものづくりをやったことがない人たちが物をつくり始めている状況なので、そこの課題を解決する形で、中国や東南アジアのアパレル工場やコスメ工場をネットワーク化して、プラットフォーム上でマッチングしています。

生産管理の機能も追加しているので、ソフトウェアをうまく活用しながら効率的に、簡単に誰でもものづくりができるような仕組みを提供しています。

さらに、物をつくり終わった後のストア構築や販売、マーケティングのところに関しては、ECの構築サービス、ウェブアプリの解析プラットフォームなどを提供しています。

その後の世の中に広めていく、認知を上げていくマーケティングのところでは、インフルエンサーマーケティングのプラットフォームやデジタルマーケティングのプラットフォームなども提供しています。

そして、直近やり始めているのがロジ周りですね。

物流管理のプラットフォームも提供を開始したので、一気通貫で、生産、EC、構築、マーケティング、物流まで支援できるソフトウェアを提供しているような状況です。

4年半くらい前に起業したんですが、ありがたいことに急成長を続けることができていて、去年の売り上げは110億円を達成しています。

元々シンガポールベースでスタートしている会社なので、最初からグローバルでやっていて、13か国で展開していて従業員数は800名、これまでに約68.6億円の資金調達を実施しています。

西條 レベニューの110億円って、ほとんど海外から来ているんですか?

十河 60%が海外で、40%が国内です。

西條 日本のお客さんも結構いるんですね。

十河 そうですね。日本は後発ですが、最近は結構注力して進出してきているので、この2年くらいで日本比率が上がってきたという感じです。

児玉 インベスターは誰なんですか?

十河 最初ジャフコさんに入っていただいていて、現在はジャフコさんと未来創生ファンドさんにメインで入っていただいているという感じですね。

各事業拠点のカントリーマネージャー採用を強化

十河 このスライドの左側が事業拠点です。

先ほど西條さんからもありましたが、僕も結構ローカライズが大事だと思っているので、ローカルのカントリーマネージャー、各国のカントリーマネージャーの採用をすごく強化しています。

かつ、日本人ではなく現地の人をしっかりと採用して、ローカルの知見を持っている人たちがちゃんと各国の事業の意思決定をできるような体制を整えています。

ボードメンバー、いわゆる取締役クラスは日本人3名とインド人2名の5名でやっていて、各国のカントリーマネージャーは本当に各国ごとにやっていて、国籍豊かです。

インドネシアだったらインドネシア人がやっているし、香港、台湾は中華系の方がやっているし、テックのところも日本人とインド人の2トップという形で事業展開しております。

西條 人材について、海外において特に組織をどう作るのかとか、インセンティブをどういう設計にして辞めないように、やる気を出してもらうようにするのかといった点についても、後で聞いていきたいと思います。

インドの急成長市場にフォーカス

AnyMind Group株式会社 代表取締役CEO 十河 宏輔さん

十河 僕らがフォーカスしているのは成長率の高い市場で勝負をしていくということで、やはり直近で注力している市場はインドです。

皆さんご存じだと思いますが、インドは今どの産業も伸びている国なので、成長率の高い市場からどれだけしっかりと事業を立ち上げられるのかを意識しています。

従業員の比率で考えると、基本的にはタイと東京とベトナムが多くて、その後インドが続きます。

最近ではテックの拠点をタイ、東京、ベトナム、インドに置いているので、比較的人数が増えてきています。

西條 はい、ありがとうございます。では、玉川さん、お願いします。

(続)

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続きは 4.ソラコムがKDDIグループ傘下にいながら、IPOを狙う理由 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/浅郷 浩子/戸田 秀成/SNOWLIGHT

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