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9. 水槽から学べる地中・水中の生態生物系。僕を火星に連れて行って!【終】

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ICCサミット KYOTO 2021のセッション「テクノロジーはどこまで進化するのか?」(シーズン4) は、ディープテックに精通する4人のスピーカーが集合! 全9回シリーズ(最終回)は、リバネス丸さんの語る閉鎖空間で再現する生態系の話と、雑談の感想のまとめ。雑談シリーズのモデレーターを務めてきた西脇さんから、昨今の話題の興味深い傾向が語られます。最後までぜひご覧ください。

CCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2021 プレミアム・スポンサーのベクトル にサポート頂きました。

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【登壇者情報】
ICCサミット KYOTO 2021
Session 9C
「テクノロジーはどこまで進化するのか?」(シーズン4)
Supported by ベクトル

(スピーカー)

北川 拓也
楽天株式会社
常務執行役員CDO(チーフデータオフィサー)グローバルデータ統括部 ディレクター
※登壇当時

清水 亮
ギリア株式会社
代表取締役社長兼CEO
※登壇当時

丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役 グループCEO

鷲谷 聡之
株式会社ACSL
代表取締役社長 兼 COO

(モデレーター)

西脇 資哲
日本マイクロソフト株式会社
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト
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最初の記事
1. テクノロジーの雑談シーズン4、まずは気になるスマホアプリの話題からスタート

1つ前の記事
8. リバネス丸さんの主張「コンテナはディープテックである」

本編

生物生態系を理論化できると火星に住める!

北川 やっぱり「閉鎖空間」(Par8t参照)は、物理学者的には興奮するなと思っていて。

丸 さすが!

北川 生物生態系って、今までシミュレーションがめちゃくちゃ難しかったわけじゃないですか。

でも閉鎖空間、クローズドシステムだと、シミュレーションしやすいんですよね。

丸 おっしゃる通りです。

北川 だから、生物生態系を理論化できますよね。

丸 これができると、火星に住めるんですよ。

北川 確かに。

丸 これができないのに、イーロン・マスクは「火星だ!」とか言っているでしょう?

▶火星への旅は「生きて帰れない可能性も」 イーロン・マスク氏(CNN)

「大丈夫ですか?」って思うわけです。

(一同笑)

北川 大丈夫じゃないです。

丸 あの研究チームに僕が入っていないことが、今地球の課題だと思っているんですよね。

だから推薦書を書いてほしいんです、僕は英語も一応できるので(笑)。

西脇 いやいや(笑)。

丸 ……誰も、だいぶ聞いていなくなったので、そろそろ。

北川 閉鎖空間でエビを飼うと、5年間生きられるのですね。

丸 エビを飼っている水槽の上で野菜を育てると、エビの排泄物を野菜が栄養分として吸収します。こんなふうに物質を循環させるんです。

やっぱり、生態系…、あと苔も大事になってきます。

▶二酸化炭素ガスを吸収して育ち、産業廃液から金属を回収する苔で地球環境の改善に挑む「ジャパンモスファクトリー」(ICC KYOTO 2021)

全部の生態系をどう再現していくのか、それぞれが食べられるようなものであると、きれいな生態系ができますよねと。

これに今、ハマっています。

水は少量だと不安定で、たくさんあると安定する

北川 コンテナは、どれぐらいの大きさじゃないとダメなんですか?

西脇 大きさが聞きたい。

丸 今、普通のコンテナですよ。あるじゃないですか。

西脇 トラックに乗せるコンテナ。

丸 これも、どの大きさが最適かというとすごく難しくて、水は20tぐらいの量だとすごく安定するんです。

北川 やっぱりそうなんだ。

丸 少なすぎると安定しません。

北川 そう! 僕も水槽が安定しないんですよ。

丸 小さいでしょう? 水槽。

北川 小さい。

西脇 つながったぞ。

(会場笑)

清水 量子力学的な話になってきました。

北川 だから、毎日水替えをしているんですよ。

丸 水って本当にまだまだ分かっていなくて、何かに適切なある一定の量というものがある。

だから体積の大きな海って、やっぱり母のようなものなんですよ。

大きいからすごくいろいろなものを受け容れられるんだけど、逆に小さな中で生態系を再現するときには、めちゃめちゃエネルギーが必要です。

水を替えるというエネルギーが必要なんです。

西脇 水は少量だと不安定で、たくさんあると安定して、いろいろなものを受け容れる。

丸 身体もそうなんです。

だから、お水をできるだけ飲んでください。

人間は、こんな大きさの身体でも2L飲まないといけません。

水は、ある一定の場所に、ある一定以上の量が無いと、実は安定しないんです。

北川 そうです。だから、20L水槽だと2日で水換えしないといけなくて、60L水槽だと1週間もつんですよ。

西脇 きれいなまま汚れない?

北川 そうそう。

丸 生態系の浄化能力の時間軸が変わってきます。

北川 これは経験則的に、水槽の水換えをしていると知っているんですよ。

西脇 じゃあ、大きい水槽のほうがメンテナンスしやすいんですか?

北川 もう完全にそうです。だから、何にもしなくていいんです。

丸 おっしゃる通りです。実は大きいほうが楽なんです。

清水 じゃあ、水族館の水槽はすごく理想的ということですか?

北川 まあ、水族館は入れすぎだから。

水質の浄化に最適な生き物、「苔」

丸 魚だけとかになると生態系ができません。

北川 安定させると、水草ばかりになってしまうから、たぶん見た目があまり良くないです。

清水 なるほど。

ちゃんと野菜とか虫とかもちゃんと入れて。

北川 そうそう。

丸 本当に水質を浄化するのに最もいい生き物を、今日皆さんに初めて教えます。

何だと思いますか?

「苔」なんです、苔。

西脇 だいぶ会場がひきましたよ、今。

丸 いやいや、明日、苔のベンチャー(※) が出ます。

▶編集注:ソーシャルグッド・カタパルトに、ジャパンモスファクトリーの井藤賀 操さんが登壇。

苔を持ってきていますから、皆さん見てください。

苔は、水の中の重金属系をかなり吸着してくれています。

北川 苔が無いと魚がすぐ死にますから、これは大事なんですよ!

西脇 そうなんですか?

北川 そうなんですよ、すぐ死にます。

丸 (会場に)ね、小橋(正次郎 KOBASHI HOLDINGS)さん。

北川 だから、魚を入れる前に基本的にまず水を作って、苔を作って、それから水を投入するんです。

▶水槽設置当日に魚を入れたい!非常識を可能に変えるプロのバクテリア定着術(東京アクアガーデン)

西脇 魚まで遠いですね。

北川 遠いですよ。水槽を作ってから魚を入れるまでに、2週間ぐらいかかるんですよ。

西脇 はー。

丸 水の環境生態を作るのと、野菜だと土の環境生態、この2つの環境生態が、まだ実は人間にとってはブラックボックスなんです。

北川 そう。だからみんな経験すべきですよ。

水と土を作る経験をぜひ家でやっていただきたい。

丸 そうですね。

清水 ちょっとやりたくなってきました。

北川 でしょう? めっちゃ面白いですよ。

西脇 ちょっと、ちょっと…(笑)。

北川 一緒に行きましょう、水槽を買いに。

清水 ぜひぜひ。

丸 今日僕が伝えたかったポイントは、「最先端の話ばかりしちゃいけないよ」ということです。

身近なものでサイエンスはできるということを、僕は言いたいんですよ。

北川 確かに。

丸 分かりますか?

北川 コンテナの話をしている場合じゃないと。

テクノロジーの進化で変えたいもの

西脇 そろそろ時間なので、まとめたいと思います。

皆さんが出されたものを、もう1回並べましょうよ。

なんとなく自然…、そんなにIT、ITしていないですね。

「Audio First」や「ストリーミング」(Part 4参照)もそうですが、割と音を届けるとか、流れを届けるとか、「ドップラーライダー」(Part 5参照)もそうですよね。

雑談(シリーズ)を続けてきた中で、ちょっと前ぐらいから、自然とか、そういったことに話が割りと振られるようになってきました。

北川 丸さんのせいじゃないですか?

西脇 全体的にそうなんですよ。

丸 そうなんですよね。大事なんですよ。

西脇 どうしてかと言うと、人間の心の中に、ITを進化させて、さらに進化させて変えていこうと思っているものって、地球とか人とか、優しさとか食物とか、なんかそういうものにすごく戻ってきているんですね。

地球の流れを知ろう、空気の流れを知ろうという。

丸 まさに空気の流れや音の流れ、量子の流れ、全部流れが循環していないと、物事は成り立たないんですよね。

西脇 だからそこになんとなくテクノロジーの進化の行き先が合っていって、そこに対してどういう直近のものを当てていくかを、メリット・デメリットを考えながらやっていくんじゃないかなという気がしましたね。

さあ、もうお時間です。

今日こういう話をお届けしてきましたが、お一人お一人の感想をいただきながら終わりにしたいと思います。

では、鷲谷さん、お願いします。

今日の雑談の感想を発表!

鷲谷 はい、とても楽しい時間をありがとうございました。

前半の部分はかなり雑談気味になってしまいましたが、でもこういう話は本当はお酒を飲みながら居酒屋とかで話すと、実はすごく正しい未来が見えるのかなと思ったりするので、ぜひこういうセッションを続けていただければと思います。

ありがとうございます。

西脇 ありがとうございます。

では、丸さん、お願いします。

丸 はい、ありがとうございます。

日々たくさんのテクノロジーに投資をしてきていますが、何のために投資をしているんだっけ?と特に最近思うことがあって、リターンがお金ではなくて、地球が良くなることや、そういうものに投資をしたいなと思っています。

それだけではなく、教育の話(Part 7参照) もしましたが、サイエンスとテクノロジーをもっと理解する人、結構身近なものを活用することが、実は新しいビジネスを生むというところともう少しつながってくれるといいなと思って、今日はその提案をさせていただきました。

本日はありがとうございました。

西脇 ありがとうございます。

そして、清水さん、お願いします。

清水 僕はどちらかというとコンピュータのほうなので、閉鎖系の話で、流れと閉鎖系、エマ―ジェンスがあるじゃないですか。

その中で、宇宙際タイヒミュラー理論でABC予想を解いた、京都大学の望月(新一)先生の理屈で、掛け算と足し算、素数の世界と足し算の世界は、足し算と掛け算の世界の大きさが全然違うからまとめられなかったのが、巨大な素数「L」を置いて宇宙全体を「-L」と「L」の間で閉じると、一気に問題が解決するというのを、今の閉鎖系の話を聞いて急に思い出したんです。

閉鎖することはすごく大事だし、水槽が大きくなると問題が解決するみたいな話もすごい大事で、実はすごくバラバラなことを最初聞いたかのようで、最後すごくまとまっていて、丸さんは今日初対面ですが、すごいなと思いました。

ありがとうございました。

西脇 ありがとうございました。

そして、北川さん、お願いします。

北川 やっぱりこのメンバーは相性いいですね。

ぜひ次回も、このメンバーでやりたいと思います。(ICC代表小林)雅さん、いないか?(笑)

このメンバーで何か生めそうな感じがすごくするので、日本はこういうメンバーで盛り上げていきたいなと思いますので、会場の皆さんもぜひ、一緒にやりましょう!

西脇 ありがとうございました。

ファシリテーターはまとめるのが結構大変なんですが、雑談セッションをずっとやっていると、先ほども申しましたように、「優しさ」という言葉が結構見え隠れするんです。

というのは、今まで速くするとか、すごくたくさんの量を処理することをITやテクノロジーで追いかけてきたけれど、「優しさ」はなかなかテクノロジーで実現することができなかったのですが、セッションの3回目ぐらいから、そういうキーワードが背景ににすごくあるんですよね。

だから、人間味があるテクノロジーの進化を目指しているなとすごく感じました。

今日のセッションも、そんな話が登場したのではないかなと思っています。

もう一度お話しくださった方々に拍手をお願いいたします。

ありがとうございました。

(終)

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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成

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