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「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン3)」全11回シリーズの(その6)は、石川善樹さんによる「未来を構想するとは?」の解説です。未来を描くことは、人間だけに与えられた特権とも言えます。しかし、その未来が実現できるかどうかは、未来を構想する個人の“腕”にかかっています。石川さんが力説する、その方法論とは? ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プラチナ・スポンサーのリンクトイン・ジャパン様にサポートいただきました。
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【登壇者情報】
2020年2月18〜20日
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 2D
大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン3)
Sponsored by リンクトイン・ジャパン
(スピーカー)
石川 善樹
株式会社Campus for H
共同創業者
井上 浄
株式会社リバネス
代表取締役副社長 CTO
北川 拓也
楽天株式会社
常務執行役員 CDO (Chief Data Officer)
渡邉 康太郎
Takram コンテクストデザイナー /
慶應義塾大学SFC特別招聘教授
(モデレーター)
村上 臣
リンクトイン・ジャパン株式会社
日本代表
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▶「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン3)」の配信済み記事一覧
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最初の記事
1. 人気シリーズ第3弾!教養と科学で「人間の理解」はどこまで深まるのか!?
1つ前の記事
5. 帝国の作り方(おまけ):地方有力貴族を生かしたまま、官僚を送り統治する
本編
村上 これまでは過去に学んできましたが、ここからは未来の話をしたいと思います。
会場の皆さんは「帝国」を作っている途中だと思いますが、その帝国を400年持続させたいと考えたとき、重要なことは「人の配置」と「統治の仕組み」です。
▶編集注:本セッションPart2〜5では、楽天の北川さんが「帝国の作り方」を秦・ローマ帝国・オスマン帝国の歴史とともに解説しました。
やはり、何事も仕組み化しなければいけません。
ICCサミットでもモチベーションクラウドがスポンサーを務める完全オフレコシリーズ「組織の壁」が人気ですが、組織の成長フェーズに応じて20人・50人・100人の壁があるように、帝国の拡大フェーズによっても統治の仕方を変えることが重要です。
北川さんによると、その変化に失敗した帝国は滅びる運命をたどったとのことでした。
企業も、新しいことをし続けていかないと自滅するか、他の企業にとって代わられて政権交代のようになります。
そして今、常に新しいことにチャレンジし「未来」を強烈につくり出している男がいます。
それでは善樹さん。「未来を構想するとは?」ということで、よろしくお願いします。
「未来を構想する」とは、そもそも何か?
石川 先ほど、(北川)拓也から領地拡大の話がありましたが(本セッションPart3参照)、トップが「全軍前進!」と言って、なぜ「オーッ!」となるかというと、みんながその未来を信じているからです。
この半年ぐらい拓也ともよく話している「未来を構想するとは、そもそも何なんだ?」という問いの答えを考えた結果、一つの結論が出ました。
本セッションは「人間を理解するとは何か?」ですが、未来を構想、妄想できるのは、人間だけの特徴です。
それをお示しする図を用意しました。
▶石川善樹さんの新著もぜひご覧ください。
・『フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』(石川善樹/著)、NewsPicks Publishing、2020
未来を構想する際のハードルは「逆算ができない」こと
石川 人間が未来を構想するにあたり、あるジレンマがあります。
「10年後、高いところまで行くぞ」と言っても、10年後に目指すところが高ければ高いほど、逆算ができないという問題が生じます。
これだと、いくら10年後の未来を語るリーダーがいたとしても、人はついてきません。
村上 何をやっていいか、分かりませんからね。
石川 そうですね。
では未来からの逆算ではなくて、今から積み上げていくとどうなるか? というと、それでは大したところに到達できません。
村上 これは、だんだん人が辞めていく会社ですね。
さすがに「10年後までに売上を10%上げるぞ!」と言われたら、多分全員辞めます(笑)。
石川 でもこれは実際によく見る組織の姿ではないでしょうか。
トップは「いくぞ!」と言っているのに、現場の成果はこのように低空飛行でなかなか高みには届かない組織は少なくないと思います。
このジレンマをどう解消するのかを考えました。
かなりの衝撃を受けて、多分皆さんの人生観が変わってしまうと思います。
井上 ハードルが上がっていきますよ(笑)。
村上 ためるということは、皆さん、ちょっと覚悟したほうがいいですよ。
未来を構想できる人は「3年計画の作り方」がうまい
石川 僕は気づいたのですが、未来を構想できる人の特徴は、「3年計画の作り方がうまい」です。
解説します。普通に考えると、下の破線のようなグラフになります。
しかし未来を構想できる人は、その上の実線のように3年でぐっと上がるグラフを、実際に作ることができます。
村上 これは、決算資料などでよく見る中期経営計画ですね。
(会場笑)
石川 重要なのは、すごい人も普通の人も、1年後の姿はそんなに変わらないということです。
2年、3年で大きな違いが出るのです。
さらに能力がある人は「2段階の構想」がうまい
石川 さらに、もっとすごい人がいます。もっとすごい人は何ができるのか?というと、これです。
3年後におそらくここに立っているだろうから、その先の3年後はこうなっているだろうという「2段階の構想」がうまいのです。
そうなると、10年後、あれだけ遠かったものが「意外と近くに見えるぞ」となります。
例えば、資生堂の魚谷雅彦さんが代表取締役に就任したときに、最初に演説したのが、3年後と6年後の会社の姿でした。
資生堂の社員に聞くと、社長就任演説の内容を覚えているのです。
村上 それはすごいですね。
井上 でもなぜ3年なんですか? 2年でも、4年でも、5年でもなく。
(続)
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続きは 7.「産業構造を変えるレバー」を引く起業家、イーロン・マスクの未来構想のロジック をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/小林 弘美/戸田 秀成
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