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7. 「地方には何もない」を疑え。ローカルを超え強いブランドをともに創ろう【終】

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GOODNEWSの宮本さんは、「地方には何もない」という固定観念を疑えと提唱し、登壇者全員がそれに同意します。初期段階から地方の強みを引き出し、小さく始めながらも高い目標を掲げる「殻を破る狂気」と、共犯者と共にローカルを超えるブランドを創るためのアイデアが数々出されたセッション、最後までぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回500名以上が登壇し、1,200名以上が参加する。そして参加者同士が真剣に議論し、学び合うためのカンファレンスです。次回ICCサミット KYOTO 2026は、2026年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションのオフィシャルサポーターは中小企業基盤整備機構です。


【登壇者情報】
2026年3月2〜5日開催
ICC FUKUOKA 2026
Session 7D 
地方から強いブランドを創るには?(ローカル・コネクテッド連動企画)
Sponsored by EVeM

(スピーカー)

石川 勤
石川樹脂工業
専務取締役

井手 直行
ヤッホーブルーイング
代表取締役社長

門田クニヒコ
五島つばき蒸溜所
代表取締役

宮本 吾一
GOODNEWS
ファウンダー取締役CCO

(モデレーター)

岩田 真吾
三星グループ
代表

各務 亮
電通
クリエイティブ プロジェクト ディレクター

『地方から強いブランドを創るには?(ローカル・コネクテッド連動企画)』の配信済み記事一覧


高いところを狙ってはいるが小さく始めた

宮本 僕も、てんちょ(井手)さんと同じような考え方を持っています。

つまり、最初から狙っていることを設計できるかどうかがすごく大事だと思います。

ビールはたくさん飲まれますし、コンビニなどでも売れると思います。

でもお菓子、特に土産菓子は、実は2,000億円くらいの市場で、すごく小さいのです。

ただ、例えば「白い恋人」はみんな知っていますよね。

この、認知と市場の小ささがチャンスだと思ったのです。

那須に、チーズガーデンで有名な「庫や(くらや)」という会社があります。

僕らが始める前に、既に日本中に販売網を持っていらっしゃって、僕らが始めた時にはもう40億円くらいの売上で、多分、那須高原で一番大きい会社だったと思います。

庫やは、文字通り500m先にある会社でした。

僕がしていることは小さいけれど、近くにそういう会社があることで、先ほどの月の話のように、「もうその世界に到達している人がいるんだな」と思えたのです。

もう月まで行っている人がいたということと自分たちの間にあるギャップをどう埋めればいいか、と考えていました。

だけどお金もないので、小さく始めたのです。

狙っているところは高いところにあるが、小さく始めたというのが、「境界線を超えろ」というキーワードの意味です。

岩田 短くまとめていただいて、ありがとうございます。

強いブランドを創る循環を生み出すアイデアは何か?

各務 では、残り時間があと10分ほどになりましたので、最後の3つ目の問い、「それを実現し、強いブランドを創る循環を生み出すアイデアは何か?」に移りましょう。

これも、事前に面白いキーワードを頂戴しています。

岩田 その前に何人かから、感想や質問を受け付けたいです。

場がすごく盛り上がるので、まず、皆さん、知り合いではない人とバディを組んでください。

3人の場合は3人で大丈夫ですので、バディを組んだら、1分ずつ感想を聞き合ってください。

私が時間を測りますので、1分ずつ「今日の話について、どう思いましたか?」と意見交換をして、自分自身の考えを整理していただきたいと思います。

登壇者の皆さんも、よければ意見交換しましょう。

(会場内、意見交換)

岩田 はい、ストップです。皆さん、ありがとうございます。

では、時間の都合上、会場よりお一人だけ、感想か質問を受け付けます。

自分の意見でもいいし、バディが良いことを言っていたなら、それを共有してもらってもいいです。

サービスでローカルを超えていくには?

池田 和法さん 離島で引っ越し屋をしております、池田と申します。

門田さんはお客様でした(笑)。

デザインについての話がすごく響いたよねとバディと盛り上がったのですが、その中でもやはり、経営者の視座が反映されたデザインができたのは、泥臭さと、ロケットでなければ辿り着けないような未来を目指すような視座を育んできたことにあるのではないかと感じました。

PRを日々地道にやってきたという足元の地盤の硬さといいますか、地盤がローカルにある、日々の行動の中にあることが、ローカルを超えていこうとするなかで、勇気があるなと感じました。

質問ですが、皆さんはプロダクトがありますが、ものではなく、サービスでローカルを超えていくヒントがあればお聞きしたいです。

岩田 ありがとうございます。

各務 では最後に、3つ目の問いについてのキーワードを解説いただき、今のご質問にももし触れられるなら触れていただきながら、1人1、2分でコメントをお願いします。

田舎には何もないと言うけれど、それは本当なのか?

宮本 この3つ目の問いは、僕が一番時間を使いたかったものなのですが(笑)。

(一同笑)

「網様体賦活系(もうようたいふかつけい)」という言葉に出会ったのですが、知っている人はいますか?(挙手を促す)

あ、1人いましたね。

ラスという言葉の方が知られているかもしれませんが、脳の器官らしいです。

人間は一度情報をもらう時、全部の情報を得られてないということで、脳の後ろにあるフィルターを使って、受け取りたいものだけ受け取っているらしいのです。

そこに、錯覚のようなものがあると思ったわけで、つまり、自分を疑えということだと思うのです。

田舎には何もないと言うけれど、それは本当なのか?と。

(一同頷く)

ここに集まる皆さん共通のキーワードになると思いますが、そもそも体の中にある器官に、疑ってもいいものがあるということですよね。

もう少し詳しく話すと、例えば、赤い車が欲しいと思っていると、赤い車だけが浮かび上がって見えたり、満員電車の中でも友達の話だけが聞こえてきたりする体験があると思います。

田舎には何もないと言われていることを、器官を通じて疑ってみて、そうではないということを選んだ時、強いブランドを創る循環を生み出すアイデアが根幹にあるのではないかと思い、このキーワードを選びました。

3つのおいしさをどう組み合わせるか

門田 「『クチ』+『アタマ』+『ココロ』のおいしさ」と書いたのですが、これはもう、15年大事にしていることです。

嗜好品の商品開発の話だという前提で聞いてください。

美味しさと言うと、「クチの美味しさ」はもちろん大事です、美味しくないと売れません。

でも美味しさはクチだけではなく、例えばミシュラン一つ星などのように、情報を通じて感じる「アタマの美味しさ」があり、さらに、安心安全などのような「ココロの美味しさ」があります。それらの複合が本当の「美味しさ」だと思います。

ものを作る時に、クチで感じる美味しさやデザインにこだわる人は多いと思いますが、加えて、「『クチ』+『アタマ』+『ココロ』のおいしさ」があるということを意識しておくことは重要だと思っています。

自分の「殻を破る狂気」と共犯者

石川 僕の好きな言葉の一つに、「諸君狂給(諸君、狂い給え)」という、吉田松陰が言っていないのに吉田松陰の言葉とされているものがあります。

(会場笑)

いや、実は言っていないらしいのですが、彼の思想が反映された言葉らしいです。

ICCに参加する度に、自分の狂気、そして出会う人に対し、「この人、狂っているな」と良い意味で思います。

地方で事業をしていると、少し成功するとチヤホヤされて、これでいいのではという思いにさせられることが正直たくさんあります。

その時に、自分の「殻を破る狂気」がすごく大事だと思います。

同時に、強いブランドを創る時にはやはり共犯者が不可欠です。

僕の場合はseccaというクリエイターであったわけですが、一人でできることはないので、一緒に狂える共犯者をどう作るかがすごく大事なポイントですし、僕がICCに参加している理由ですね。

初期段階で地方としての強みをたくさん作る

井手 強みを活かすのが大事と最初に言いましたが、特に、初期はそれが厳しいですよね。

初期段階で、いかに地方としての強みをたくさん作るかが大事です。

先ほども軽井沢だからと言われましたが、逆に、軽井沢だから結構厳しいのです。

というのも、夏は観光客が来ますが、冬は来ないからです。

ですので、常設店はかなり厳しいですし、地元の人はかなり保守的なので、我々のように革新的なビールは、昔は全然飲んでくれなかったのです。

でも、そこばかりに焦点を当てていても前に進まないので、意図して強みを作った結果、今は良い評価を頂いています。

これを、いかに初期段階、特に経営が大変な時に作るかが大事です。

僕は、その地域限定であれば、本当にブランドの力だけで乗り切れるのではないかと思いますが、全国展開となるとやはり経営者の力は大事です。

後見役というのは、我々の場合なら星野、メンターは初期の頃お世話になった楽天や(小林)正忠さんなどのすごい人たち。

東京にいるとすごい人たちと会う機会も多いと思いますが、地方だとなかなかないのです。

育成環境の整備については、昔はなかったこのICCが、後見役やメンターを見つけられるめちゃくちゃ良い場だと思います。

石川さんは共犯者と表現しましたが、僕らは今、共創パートナーとこういう場でつながって、もっと大きくしていこうとしています。

設備投資をしなくても、共創パートナーにどんどんビールを造ってもらっています。

地方にいると難しい後見役やメンターについては、このICCみたいな場で見つけて、つながって、特に大変な初期の事業が小さい時期を乗り越えていくのが絶対に大事ではないかと思います。

ありがとうございます。

各務 ありがとうございました。

岩田 想定通りの時間で終わりそうですが、もう一つ最後に申し上げたいことがあります。

てんちょがおっしゃったことにさらに追加しますが、このセッションを聞いて、答えをもらって帰るのがICCに払う参加費の価値ではありません。

セッションの後、少し話しましょうとか、こういう事業をしていますとか、会話ができることがICCに皆さんが投資している価値だと思います。

ですので、ぜひこのセッションを一つのきっかけにし、登壇者の皆さんと共創をしていただければと思います。

今日はありがとうございました。

各務 ありがとうございました。

この後もいろいろ聞かせていただきたいと思いますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/小林 弘美/戸田 秀成

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