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ビッグ・ベンチャーの資金調達の考え方

「経営と所有を分けて、リスクマネーを出してくれる人がいるのであれば、そのおカネを使って自分(ラクスル)の実現したいビジョンを作っていこうと、この腹決めをしたのが5年目6年目くらいの時でした。恐らくこれを最初からやるだろうなという大きな絵を描きつつ、世の中をよくしていきたいというビジョンに賛同してくれる投資家の方を回って、最初から一定額の資金を集めておくことは必要だと思います。」

経営者同士が「ビッグ・ベンチャーの作り方」を真剣に議論。「その3(最終)」の「ビッグ・ベンチャーの資金調達の考え方」を是非ご覧ください。

登壇者情報
2016年3月24日開催
ICCカンファレンス TOKYO 2016
Session 1A  
「ビッグ・ベンチャーの作り方」

(スピーカー)
井上 高志  株式会社ネクスト 代表取締役社長   
鉢嶺 登   株式会社オプトホールディング 代表取締役社長CEO 
松本 恭攝  ラクスル株式会社 代表取締役  
吉田 浩一郎 株式会社クラウドワークス 代表取締役社長CEO 

(モデレーター)
南 壮一郎  株式会社ビズリーチ 代表取締役社長

前編はこちらをご覧ください:ビッグ・ベンチャーの定義はそもそも何か?
後編はこちらをご覧ください:ビッグ・ベンチャーの組織の作り方


 ホームズやオプトでは、新規事業の規模が結構大きくなりつつありますよね。その定め方や、誰が新規事業をやろうと決めているかについて教えていただきたいです。

鉢嶺 弊社では1兆円と決めましたが、広告代理店だけですと、1兆円いかないと分かります。
これは頑張っても3,000億円だなって。「残りの7,000億円をどうやって作ろうか」となると、新規事業をやるしかないので、今はもう、シェアリングエコノミーと、ダイレクトトレーディングという、売り手と買い手を直接繋げるというビジネスモデルにターゲットを絞って、そこに外部への出資や、自社での立ち上げや、買収という形で作っていっているという感じです。

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 その1兆円ということを考えた時、大企業になると必ずこうなっていくと思うんですけれど、一つ一つの事業を大きくしなければならない、もっと大きな機会を狙っていくビジネスしかやる意味がないという風についつい思ってしまいがちですよね。

こんなに面白い、5億円絶対儲かるチャンスがある。だけどこれ、5億円しか儲からないよねというような気持ちになってしまうと思うんですよね。そこはどういった考えでやればいいのでしょうか?

鉢嶺 それはそれでいいじゃないですか。100人100社、100社でやるので、一社一社は5億円でもやる価値はあります。

吉田 新規事業における、社長の発案と現場発案の比率はどれくらいですか?

鉢嶺 管理職発案のほうが多いんじゃないかな。

吉田 管理職発案発案ですか?

鉢嶺 僕発案のものは、役員会でほぼ否決されます。(笑)

井上 いい会社ですね。(笑)

 井上さん、結構M&Aもされていらっしゃいますよね。

新規事業の生み出し方

井上 はい。両方ですね。内部から生み出すのと、M&Aと。新規事業は、メンバーからくるのが大体年間150案件位で、役員に関しては、執行役員が10人いますが、ノルマは一人7案件なので合計70案件出てくるんですね。

結局、年間二百数十案件くらいの中から、どれをどういう風にやっていくかというのを、一応アンゾフのマトリックスの4象限で、中期的に5年で、ここには何十億、ここには十数億、ここには何億という風にポートフォリオを作っています。

成功確率を振り返ると、ホームズに関連する染み出し型の周辺事業だと、大体50パーセントくらいです。打率としては悪くないですよね。

完全に多角化のド・新規になると、10パーセント位なんですよね。ただ、ド・新規でもちゃんと張りますので、それを内部でやるのか、出資なのか買収なのかということはちゃんと考えていますよ。

 今隣で、吉田さんが必死にメモを取っていらっしゃいます。(笑)

役員の方が出してくるノルマですが、一つ一つの事業計画の精度はどの程度のものなのでしょうか?

井上 これもいろいろとトライアンドエラーしたんですけれど、最初はかなり精緻に、PL持ってこい、キャッシュフロー計算書を持ってこいというような感じだったんです。

そうすると案件が少なくなるんですよね。だからそれをやめて、取り敢えずアイディアレベルでよいということにしました。

フォーマットは、役員もメンバーも一枚。たった一枚だけ書いてくればいんです。リーンキャンバスに、その業界の何を変えるのかというのを1から10まで書き出して、簡単な計算式を入れて、ビジネスの規模を書くのです。

そういったものを、これいけそうとかこれ厳しそうとかいう風に、年間ざっと二百数十見ているという感じです。

 井上さんが全部見ていらっしゃるのでしょうか?

井上 はい、全部見ています。

鉢嶺 そこから事業化されるのは何件位なのですか?

井上 そこから事業化されるのは、現実的に、年間3件から4件くらいなんですね。このペースだと、10年で100社間に合いません。

今は出資先も含めて、子会社13社、投資先が4社で合計17社の状態なんですけれど、残り9年間で86社作るので、このペースでいくと間に合いません。

100パーセント全部生き残るわけでもないですしね。大体、かなり手前味噌で、生存確率70パーセントとみても、年間15社ペースで作っていかないと間に合いません。

 新規事業の経営者を、そのプランを出してきた方がやるケースが多いのでしょうか?

井上 原則、言いだしっぺが情熱リーダーで、その人に任せます。一番早い場合だと、新卒2年目の子が提案してきて、始めた時はその人は3年目になっていたんですが、4月1日に会社ができて社長をやっています。

ただ、まだまだ経験も能力も足りない部分があるので、役員がメンターとして付きますけれどね。

 そのメンバーは、社内からリクルーティングしてもいいルールなんでしょうか?

井上 新規事業ができると、常に、公募案件としてメールで流れてきます。海外戦略でこんなのやるから手を挙げる人とか、今度トラベル系の事業をやるけどやりたい人とか。

吉田 それは、いつ頃からされていますか? 要するに、基幹事業というのがありますが、その基幹事業のキーマンが公募に流れたら困るということはありませんでしたか?

井上 ありました。現場の人間からすると、せっかく5年もかけて育てたのに、これからという時に持っていかれるみたいなことは、往々にしてあるんですけれど。

内発的動機を重要視するかどうか、つまりその本人がやりたという情熱を重要視して、それを正とするのか、目先の売り上げとポテンシャルの方を取るのかでいくと、前者の方に舵を切ったんですよ。

これで売上が下がるんじゃないかとか、年間5億円や10億円 売っていたエース級の営業マンがどうなるか分からない新規事業をやるとか、やっぱりロスや恐れはありますよね。

でも、本丸の事業部の方は、人材輩出部署だという風に割り切ってやってみると、組織の蘇生能力、再生能力が想像以上にすごいなというのが見えてきます。

やはり誰かがいなくなるとそこを埋めるように成長してくるので、そちらのほうが活性化してくるなというのが結論です。

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吉田 事業の管掌役員は、今、何人くらいですか?

井上 執行役員が10人で、取締役は4人です。

吉田 事業に関する。バックヤードを除いて。

井上 バックヤードを除くと、僕も入れると3人くらいですね。

吉田 取締役がですか?

井上 はい。執行役員は10人中8人がフロント系ですね。

吉田 なるほど。

 今日はいろいろな方が聴きに来てくださっていて、まだ事業を始めたばかりの方も何人かいらっしゃると聞いています。

例えば、松本さんがもう一回事業始めようと思ったときに、例えば資金調達、これもヒト・モノ・カネのおカネの部分だと思うんですが、ここをどう考えてやっていかれますか?非常に多くのお金を集めていらっしゃると思いますけれども。

ビッグ・ベンチャーを実現する大型の資金調達

吉田 総額でいくらくらい?

松本 今、エクイティ(株式)の調達金額だと58億円です。

吉田 すごいですね。未上場で。

松本 ダイリューション(株式持分の希薄化)に関する考え方というのは、結構大きく変わってきていてラクスルの場合、シリーズCまでやっているんですよ。

エンジェルラウンドA、B、Cそれぞれ30パーセントずつダイリュート(希薄化)していて、アメリカのMBAのファイナンスとかでよく教科書的にあるようなファイナンスをしていて、経営と所有を分けて考えるようになって、自分は経営をしていて、それを最大化するにはお金はあったほうがいいと。

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吉田 30パーセントって、最終的には当初の3分の1くらいになっているということですよね?

松本 計算通りですよね。

吉田 すごいな。

松本 経営と所有を分けて、リスクマネーを出してくれる人がいるのであれば、そのおカネを使って自分の実現したいビジョンを作っていこうと、この腹決めをしたのが5年目6年目くらいの時でした。

恐らくこれを最初からやるだろうなという大きな絵を描きつつ、世の中をよくしていきたいというビジョンに賛同してくれる投資家の方を回って、最初から一定額の資金を集めておくことは必要だと思います。

 吉田さんは何回か起業なさってますけれど、もう一回、今日参加している方で起業する方へ、ファイナンシングという観点ではどういうアドバイスをされますか?

吉田 今は、国内のベンチャーキャピタルの方も事業経験がとても豊富ですし、上場経験、売却事例もたくさん生まれてきているので、積極的にファイナンスした方がいいと思いますね。

お金はコモディティーで、どんどん増えていっているので、ひょっとすると同じ100円の価値って下がっていってるんですよね。

そういった意味だと、資本のレバレッジをかけなきゃ損というか、かけないと意味がないみたいな局面にあると思っています。

ベンチャーなんてそもそも、利益が低いとか人がやらないとか面倒くさいとかいうことしか残っていないわけですよね。あとは市場がないとか。

そうではないと大企業がやるわけですから。ということは、それをどうやってサバイブして伸ばしていくかというと、資本のレバレッジしかないわけですよね。

だからそういう意味では、30パーセントずつダイリュート(希薄化)するとはすごいですけど、それくらいファイナンスした方がチャレンジができますよね。チャレンジできた方が、今の時代は幸せなんじゃないかなと思いますよね。

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 鉢嶺さんなんかは、かなりいろいろなベンチャーを資金面でご支援されていますよね。今回のテーマでいうと、ビッグベンチャーを目指すベンチャーに、今後やはり投資していかれたいのか、どんなベンチャーに投資していかれたいのかを聞かせていただければなと思います。

鉢嶺 やはり資金はとても重要だと思っています。孫さんが95年にジャスダックに上場された後、2年間でいくら調達したかご存知ですか?

松本 分からないです。

鉢嶺 7,000億円調達されているんですよ。桁違いな人ですけれど、やはりあれくらい調達するから大きくなるんじゃないでしょうか。

やはり資金量、調達量に会社の規模が比例してくると思います。

僕らが94年に上場した時には、公募で7億円しか調達できませんでした。当時はライバルがサイバーエージェントさんだったのですが、彼らはネットバブルの時に上場して150億円持っていきました。

7億円と150億円では全然勝てないなということで、翌年の僕の最大の仕事は資金調達でした。100億円絶対に調達すると決めて、僕らもその後、結局合計で150億調達することができました。

でもそれを全部松本さん(ラクスル)に投資しちゃって、もうなくなっちゃいました。(笑)

吉田 150億円をそのままスライドですか?(笑)

鉢嶺 冗談です。

 井上さんは、資金調達とベンチャーというテーマでもいかがですか?

井上 僕も今の時代だったら吉田さんと同じで、世界的に超金余りで投資先がない状態なので、だからフルにレバレッジを効かせたほうがいいと思います。

ベンチャーの場合でも、自信があればリスクマネー、直接金融で調達してレバレッジをかけまくったほうがいいと思います。

出資者が非常に増えてますからね。僕らの時は、そういう出し手があまりいなくて、実績がないとお金も貸してくれないし投資もしてくれないし、レバレッジをきかせるどころではなかったんですけれど、今は非常にいい関係があるなと思っています。

僕らは2006年に上場しましたが、その時に36億円調達しました。当時の我々からしたら、「やった!こんなに調達できた!」なんですけれど、松本さんのお話を聞くと、「そんなに調達してるの?!」っていうくらい、時代の変化があるわけですよね。

だったらこのチャンスを掴まない手はないよなと思います。上場したら上場したなりに、資金調達の仕方が広がりますよね。

ファイナンスとIPOとあとはデットをうまく組み合わせていって、今はマイナス金利でレバレッジをきかせられるので、ビビらずに踏み込むしかないなと思います。

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 時間も残り少なくなってきましたので、会場から4人の方へ質問を受けたいと思います。いかがですか?では前の方、どうぞ。

質問者1 貴重なお話をありがとうございました。ビッグベンチャーを作るためには、創業事業から新たに新規事業を生み出していかなければならないというお話がありました。

ネクストの井上社長のお話にも関連しますが、僕も、内発的動機を重要視して、社員が新しく社内ベンチャーや子会社の社長になることを容認するかどうかについて結構悩んでいます。

弊社は創業10年で、社員数130名くらいです。新規事業にに投資できるといっても、2億くらいで2事業くらいしかやれない中で、一発一発当てていかないといけないので、内発的動機を重要視してやらせてしまうと、リソースが分散してしまうなと思っています。

10年ほどで20人位が独立し、20社程生まれましたが、既存事業と全くシナジーがないような、全然違うことをやっています。

社内ベンチャーをやっていくに際して、売り上げが数十億円で社員数300人とかを超えてこないと、抜けた穴を埋める再生力みたいなのが生まれないのかなと思っていまして、どれくらいの規模から、そうった内発的動機を重要視して社内ベンチャーを認めるのかとか、そういった部分で皆さんからアドバイスを頂ければと思っています。

井上 ステージによると思うんですが、100人くらいの規模であれば、5パーセントから10パーセントくらいの人材はそちらに振ってもいいと決められると思うんですね。

それから、2億円もできるんであれば、今、スタートアップ作るのってものすごく安いじゃないですか。アパレルだって200万円〜300万円でそこそこの作れますし、昔に比べると、事業を立ち上げるコストなんかも本当にたかが知れているし、人をそこに割けて選任に当たらせる、会社の中で許容する「ヒト」と「カネ」の枠を決めて、その中だったら自由にやらせようって決めればいいと思うんですよね。

それが、ステージが上がってくればその枠をもっと広くとれるし、今だったら、言ってみればまあまあ最大10人、1億、一人当たり1000万までで、だめならそこでポシャらせるみたいな形で何かルールを決めていけばいいと思うんですよね。

鉢嶺 僕もいいですか?

現場から出てくる社内ビジネスコンテストみたいなものと、幹部クラスから出てくる新規事業の成功確率が全く違って、やはり現場から出てくるものは、ノウハウも人脈も経験もないアイディアベースのものなので、ほとんど失敗します。

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だから、やるんだったら研修と割り切ってやるほうがいいんじゃないかなと思いますけどね。

 私はラクスルさんに伺いたいんですけれど、今はまさにハコベルという新規事業をされていますよね。既存の印刷事業とのバランスはどうなのですか?

松本 ハコベルで、`Uber for Track`みたいなことをやり始めたんですけど、あれは完全に私が起案者でやると決めました。

新規事業を作るつもりは今後なくて、新規事業の数にも興味はありません。ただ、ハコベルはハコベルでそれぞれシード、シリーズA、B、Cみたいに、いわゆるスタートアップと同じような見方をして、このフェーズを抜けたらこのくらいの投資をして、このくらいの採用をしてと、単独で作っていくような形で考えています。

 楽天の北川さんからも質問があるそうです。

質問者2 楽天の北川です。大変ためになるお話をありがとうございました。

ちょっとお聞きしたいのですが、組織を運営されたり、いろいろな会社を立ち上げられる中で、どういったポイントを見られて、その組織がポテンシャルを発揮しているかどうかとか、健康であるかということを判断されるのでしょうか。

もしも簡潔に見られる方法があれば、教えていただきたいです。

井上 リンクアンドモチベーションのEMS(Employee Motivation Survey)で社員のモチベーションの状態を64項目見られるんですけれども、一人当たり5,000円なんですね。

なので100人の組織だったら50万円とか、そのくらいのコストで組織の健康診断ができるので、これはお勧めです。

これは僕はもう10年くらい使っていますけれど。そうすると、例えば部門毎でも見られますし、職種別でも見られますし、正社員と派遣別でも見られますし、年次別でも見られますし、いろんなクロス集計をしていくと、やはりこの人のマネジメントが問題だなみたいなのが、経年変化を追っていくと全部見えるので、ピンポイントで誰をどう変えればいいのかというのが見えてきます。あとは活性度も見えてきますね。

資料提供:リンクアンドモチベーション

資料提供:リンクアンドモチベーション

松本 弊社でも去年からリンクアンドモチベーションを使い始めて、組織の健康状態が可視化されて事前対処できる頻度がすごく上がってきたなというのがありますね。定期的にサーベイをとるというのは、いい対処なのかなと思います。

 もうそろそろ時間ですので、最後のラップアップに入りたいと思います。最後に、この4人の方から、今日のテーマである「ビッグベンチャーの作り方」について熱いメッセージを発していただければなと思います。先輩を最後に残しながら、吉田さんからいきましょうか?

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吉田 ここにいらっしゃる皆さんは、私よりも先輩の経営者もたくさんいらっしゃるので、私から申し上げるのはおこがましいんですけれども、20年で営業利益1兆円というのを吹き続けて前に進んでいきたいなと思っていますので、是非また次回会った時に、お互いが切磋琢磨できるように、心のどこかに、そんな挑戦してる奴がいるなと思いながら、共に世の中を変えていきましょう。ありがとうございました。

 松本さんお願いします。

松本 ラスクルの場合は、先程の話にも出たように、ファイナンスが特徴で、大きくお金を集めたというのはあるんですけれど、そういうダイリューション(希薄化)に関する考え方、創業者の持分に関する考え方、経営や所有やガバナンスなど、その辺の考え方がもっと変わっていくと、レバレッジをもっともっときかせて大きなベンチャーを作りやすくなってくるんじゃないのかなと個人的に思っていて、そういうベンチャーが増えるといいなと思っています。

 ありがとうございます。では鉢嶺さんお願いします。

鉢嶺 かなり大きく、みんな1兆円って言っているんですけれど、現実ベースはかなり大変な数字です。僕、一回調べたんですけれど、営業利益が100億円以上出ている、創業社長の上場企業の会社って34社しかないんですよね。

これくらい難しいということなので、更にその上の1兆円行くことなので、かなり難しいと思いますけれど、それをやっぱり真剣に目指さなければいけないじゃないですか。

そういう意味では、ここでみんな真剣にそういうのを考えているんだなっていうのは、すごく刺激にもなりましたし、会場の皆さん、ここにいる誰かから1兆円が生まれたらいいなと思いましたね。

 ありがとうございました。井上さんお願いします。

井上 ビッグベンチャーの作り方ということなので、みなさん1兆円単位のことを言っていて、それこそ昔の(ソフトバンクの)孫さんを思い出すような感じですけれども、これが単なるほら吹きで終わるのか、それとも本当にそれを実現するのか、それは多分どうやってやるのということと、どれだけクレイジーになりきれるのかというその2つじゃないかなと思うので、どうやってやるのっていうのは今日は時間がなかったので、またこの5人で飲み会でもやって、営業利益1兆円ってどうやるのよって後で突っ込んでぐりぐり掘り返してみたいと思います。

是非皆さん、日本発、兆円単位ベンチャーみたいなのを作れるように頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

 ありがとうございました。ICCの第一回目のSession 1Aということで、5人でこういう形でパネルディスカッションをできて、私自身が一番勉強になりました。

とにかくいろんなお金の単位も出ましたけれども、ICCカンファレンスの小林さんが目指している姿というのは、産業を創ること、国を創ること、経済を再発見するということだと思いますので、ここにいる5人だけではなくて、皆さんと力を合わせながら切磋琢磨して日本経済をみんなで盛り上げてみたいなと思っています。本日はありがとうございました。

session1a-3-01

(完)

編集チーム:小林 雅/Froese 祥子

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