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年の瀬も迫る12月19日と20日の2日間に渡って、ICC初の公認イベント、信州コネクテッドが開催されました。フード&ドリンクアワードのアルムナイを中心とした約50名が参加、ヤッホーブルーイング佐久醸造所の見学から、組織を学ぶディスカッション、ReBuilding Center JAPAN(リビセン)の見学まで、学びにあふれた時間をともに過ごしました。駆け足ですがその模様をレポートします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

ICC KYOTO 2025の終了直後に開催した石川・能登コネクテッド。これはICCサミットが主体的に企画運営するものでしたが、今回の信州コネクテッドは一味違います。回を重ねるごとにコミュニティとして成熟してきたフード&ドリンクアワードの運営チームと、過去参加企業のアルムナイが主体、つまりICCのコミュニティで企画された自主企画なんです。

初日のイベントを引受けてくださったヤッホーブルーイングと、フード&ドリンクアワードの統括パクリサさん、ヤッホー所属でICCサミットには運営チームとして参加している公文 晃生さんを中心に企画し、それをICC代表の小林 雅に報告したり相談したりしているうちに「いいじゃん!公認イベントにしよう」ということになり、地域性が強い企画でもあるため、コネクテッドの名が付けられました。
「信州コネクテッド」は、フード&ドリンクアワードやSAKEアワードのアルムナイページで参加が呼びかけられ、参加を表明いただいた方々とICCの運営チーム、ヤッホー側ではてんちょこと井手 直行さんを始め、オフライン含めなんと35名が参加となり、見学やディスカッション、懇親会で議論を重ねました。
2日目は、諏訪まで足を伸ばして、ICCサミットにも参加いただいている「真澄」で知られる宮坂醸造の見学と、ReBuilding Center JAPANとまちづくりの現場を見学しました。2日間に渡ってICCならではの全員対等、全員真剣ならではの深い学びと、交流が深まる時間を過ごしました。
ヤッホーブルーイングを堪能、組織文化を学ぶDAY1
信州コネクテッド参加メンバーは、初日の12時にヤッホーの佐久醸造所から見学をスタート。

ICCでは過去に訪問、見学したこともあります。詳しいレポートはこちらもご覧いただければ。










工場見学が終わると一行は、今度はヤッホーブルーイングのオフィス見学へ。
扉を開けて中に入ると……。

ヤッホーの皆さんが大歓迎で迎えてくださいました!

元はパチンコ場だったという天井の高い気持ちのいいオフィスを見学した後は、近くの公共施設に移ってディスカッションです。

はじめに稲とアガベの岡住 修平さん、J-CATの飯倉 竜さん、GOOD NEWSの宮本 吾一さんに事業をプレゼンいただき、それぞれに質疑応答がありました。ヤッホーの方々が次々に鋭い質問を投げかけスピーカーたちはたじたじ。今までのプレゼンや登壇では聞けないようなエピソードも数々飛び出しました。








続いてはてんちょが登場して、パネルディスカッション「顧客とどうつながるか?〜ファンを生む“体験”や関係づくりのヒント〜」がスタート。どうやってよなよなエールをはじめとするヤッホーのファンが増えていったのか、超宴などイベントの成長の話は聞いたことがあるかもしれませんが、今回ボリュームが厚めだったのは、組織の話でした。

「いろんなステークホルダーがいて、それもみんな大事だけど、一番はスタッフファースト、スタッフが幸せであること!」
こういうビールを造っているんだから、造っている側が幸せでないと伝わっちゃうでしょう?という話をすると、客席側に座っているものづくりの参加者たちも、ヤッホーの社員の皆さんも、ウンウンとうなづいていたのがとても印象的でした。

ここで前半でプレゼンした3名は、今度はてんちょに質問する側に回りました。組織がうまく行かなかった当初、セミナーを受けて人が変わったように心を入れ替えたてんちょにどう思った?と聞かれ、古参のちょーさんは「やばい、洗脳されて帰ってきた…」と思ったそうです(笑)。

続いては小グループに分かれたラウンドテーブル。ヤッホーの「マーケティングやブランディング」「ものづくり(製造・品質管理など)」「顧客接点・ファン作り」「人的資本・経営管理・サプライチェーンマネジメント」「法人営業」について、それぞれの部署の方々を配置いただいて、ディスカッションが進みました。









ラウンドテーブルの後は、ディスカッションを経て自分自身がこれからこうする、と心に決めたことを紙に書いて記念撮影しました。この日、ヤッホーブルーイングの組織に影響を受けた宣言をご紹介しましょう。






各代表の会社に所属の皆さん、おそらく代表は組織改革に着手すると思うので、ご留意ください!

まだまだ終わらない話は懇親会へ続きました。ここでは参加者の皆さんが持ち寄ったフード&ドリンクと、ヤッホーの皆さんが地元で一番美味しいと太鼓判のピザが届き、みんなで美味しくいただきました。









美味しいピザとお酒を囲んでの懇親会は、出席者の皆さんのスピーチで締め。ヤッホーの皆さんがたくさん参加してくださったおかげで、私たちもすっかり陽気なカルチャーに染まってしまったような夜でした。


宮坂醸造とリビセンを見学したDAY2

12月20日は佐久平の駅を車で出発して、歴史ある「真澄」を造っている1662年創業の宮坂醸造へ。



「ここに来たからには、酵母の話を聞かないと!」と岡住さんが意気込んでいたのは酵母室。そう、宮坂醸造は1946年に発見された優良清酒酵母「協会七号」発祥の地なのです。
▶︎【ちょっとコアな日本酒講座】現代日本酒の基礎を築いた酵母「協会7号」を徹底解説(nomoo)



お米が炊き上がる香りがしてきました。磨いて丸くなったお米を試食させていただくと、意外と水分が少なくてびっくり。ここから分解されて、美味しいお酒になっていきます。


「真澄」の最上の酒、「夢殿」を醸す部屋や、


床下の巨大な樽をかき混ぜる工程などを見学させていただき、


搾りたての「真澄」の試飲もさせていただきました!

工場の見学だけでも大満足でしたが、諏訪市内のショップも見学させていただきました。



発酵・日本酒図書館のようなコーナーも
ここはショップだけでなく、様々な体験空間を用意しています。窓越しに300年の松を臨むテイスティング室や、


半世紀前からのビンテージ真澄(夢殿)を格納した「壱番蔵」、


そして、その奥には重厚なセミナールームがありました。


酒造りのモチーフを様々に使った、酒の香りのするセミナールームです。隣にはまだ酒蔵が残っており、ここで再び何かが始まりそうな予感もしました。
たっぷりお買い物をした後は、みんなで記念撮影をして見学終了です。

宮坂さん、どうもありがとうございました!
さて、次に見学したのは、真澄のショップからほど近いリビセンことReBuilding Center JAPANを訪問。




ここで東野 唯史さんに迎えられ、リビセン内のカフェで美味しい「リビセンカレー」とりんごジュースでランチ。人気商品というスコーンを買っていた人も多くいました。


ランチが終わると、東野さんからリビセンと諏訪のエリアリノベーションについてのプレゼンがスタート。ソーシャルグッド・カタパルトの入賞したプレゼンでご存じの方も多いと思いますが、さらにアップデートされた内容で、地域活性に取り組む参加者は感心することしきり。「東野さんが地域に欲しい!」という声も上がっていました。



プレゼンの後は、リビセンの見学です。解体された家屋から取り出された様々な木材やドアなど、DIYショップではお目にかかれない味のある素材がたくさんあります。リビセンは、回収業者やリサイクル業者が入った後、最後に現場に入って様々なものをレスキューしているそう。お値段も手頃なため、美大などの学生にも活用されているのだとか。


2階は、古道具やアンティークが好きな人にはたまらない空間です。素材、食器、家具、道具などいくら見ても尽きないほど、たくさんのものがあります。ランプシェードや家具など、リビセンがリメイクしたアイテムもあります。


お好きな方は、ぜひ現地に行っていただくか、オンラインストアをご覧ください。時間が溶けること請け合いです。
諏訪の街歩き
リビセンを起点として広がる素敵な店を訪ねて、みんなで街を歩いてみました。
スポット①太養パン
太養パンは創業1916年、リビセンよりずっと前にできたお店ですが、リビセンが店内のリノベを担当。長野産の小麦を使ったドイツ風のパンや、様々な種類のパンが毎朝並びますが、訪れた2時すぎには残りわずか。店に入った稲とアガベチームが「男鹿にパン屋欲しいな…」と言ったのを聞きました。

▶︎創業104年目、諏訪の「太養パン店」をリノベーションしました(ReBuilding Center JAPAN)
スポット②花屋 olde

oldeもプレゼンで紹介されていたお店。季節のお花がゆったりと飾られています。
スポット③古本屋 言事堂

生活と芸術の本を集めた言事堂は、なんと沖縄からの移住者が作った本屋さん。店内には薪ストーブがあるそう。
スポット④わざマート

ICCでもファンの多い、わざわざのコンビニ、わざマートも諏訪にあります。ICCサミットに参加するお馴染みのブランドや商品がぎっしりと並び、チェーンのスーパーにはない品揃えを実現しています。

スポット⑤ポータリ―

ポータリ―は飲食店やレンタルスペースなどが集まる複合スペース。この街に来たら一度は食べたい「麻婆食堂どんどん」や、東京のガレット人気店で修行を積んだオーナーが開店した「Caline」、カフェ、リラクゼーションサロンなど、東京でもこんなにいい感じの店が集まることはないのでは?という店が一角にまとまっています。

歩く途中で、神社に寄ったり、リビセンの社員寮まで見せていただくことができました。

以前の社員寮は寒くて、社員がかわいそうだということになり、社宅を自らリノベして断熱材をしっかり入れたら、天井埋め込みのエアコン1台のみで、戸建てでもしっかり温まる作りに。住む場所もザ・リビセンで本当に素敵でした!



リビセンは、ご覧の電柱看板のみを広告費として、次々と案件が入るそうです。そして、不用品を処分するときは、まずリビセンという流れも地元でできているのだとか。

日本の津々浦々から、様々な事業を営む経営者が集まるICCサミット。年に2回のサミットで顔を合わせて議論に没頭する4日間だけでも十分刺激的であるものの、そんな彼ら・彼女らの”ホーム”を訪ね、学ぶ意欲の高いICCのコミュニティの皆さんとともに実際の現場を体験することは、全く異なる価値があることを改めて実感しました。
たとえ事前によく知っている企業であっても、経営者自らの案内でその土地の空気を感じ、規模を目撃すると、解像度が高くなります。肌で感じる刺激と、歴史まで感じられるような学びがあり、「信州コネクテッド」の全てのプログラム終了後は、感謝を伝えるメッセンジャーがしばらく飛び交っていました。
地域を訪ねて学ぶ「コネクテッド」シリーズ、公認イベントは、ICCサミットではない時期に今後も開催を予定しています。ここを訪ねてみたい、逆に自分のところで開催したい、という希望があればぜひお知らせくださいね。以上、現場から浅郷がお伝えしました。
(終)
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