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ICC KYOTO 2024 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき5位に入賞した、ローカルフラッグ 濱田 祐太さんのプレゼンテーション動画【生まれ育った地域の衰退を止めたい! 地産ホップの「ASOBI BEER」で京都・丹後から挑戦する「ローカルフラッグ」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2025は、2025年2月17日〜 2月20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはICCパートナーズです。
▶【速報】アフォーダブルハウジング市場をつくり、母子家庭の暮らしを支える「LivEQuality大家さん」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC KYOTO 2024)
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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト – 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by ICCパートナーズ
濱田 祐太
ローカルフラッグ
代表取締役
公式HP | 公式X① | 公式X②
1996年生まれ。京都府与謝野町出身。2019年7月、関西学院大学在学中に、㈱ローカルフラッグを立ち上げ、京都府与謝野町を中心に、若者によるチャレンジ(起業・事業承継等)を促進して、地域の雇用や地域課題解決につなげるべく挑戦中。2020年秋には、地元産ホップを使用したクラフトビール「ASOBI」をリリースし、ECサイトを中心に商品販売に取り組む。2023年7月に、京都丹後鉄道「与謝野駅」前に自社醸造所&飲食店であるTANGOYA BREWRY&PUBLIC HOUSEを開業し、沿線の再開発と地域コミュニティの活性化に挑む。『FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2023』受賞。
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濱田 祐太さん 「京都・丹後から地域の旗振り役に」――株式会社ローカルフラッグ 代表取締役 濱田 祐太と申します。
私は、京都府与謝野町で生まれ育ち、関西学院大学在学中の2019年に、地元で起業しました。
現在、27歳です。
私たちは、京都の丹後という地域から参りました。
日本三景の天橋立や伊根の舟屋があり、また、300年続く、丹後ちりめんという産業が盛んな町です。
そして、このような広大な農地が広がる、自然豊かな町で生まれ育ち、事業に取り組んでいます。
「君みたいな若者が頑張ってくれれば」という声で奮起
私は、高校時代、本当に冴えない学生でした。
偏差値38を叩き出し、どの大学にも進学できないと言われたこともありました。
そのような高校時代に、地域の行事に参加して、友人と漫才をしたり、イベントの手伝いをしたりしました。
その際に、地域の方々が「君みたいな若者が頑張ってくれれば、これから地域は盛り上がるのだ」と、期待の声をかけてくださいました。
この出来事が、自分が変わるきっかけでした。
そして、奇跡的に大学へ進学して、地域が次々と衰退していく、そのようなことを学び知り、「自分の町がなくなっていく。どうしたらよいのだろうか」と、考えさせられました。
生まれ育った、好きな町がなくなるのに、このまま傍観者でいてよいのだろうか、地域のために何かできないだろうか、そう思い、行動し始めました。
地域を残すために何ができるのか
初めは、政治家の事務所でインターンをしたり、全国各地の地域づくりの視察をして回ったりしました。
その際に感じたのは、「地域を変えるには、政治や行政だけでは難しい。民間企業がリスクをとってチャレンジする」――それこそが、地域を変えられる方法だということです。
そう思い、大学4年生のときに、株式会社ローカルフラッグという会社を創業しました。
自治体や金融機関と移住促進などをプロデュース
創業時は、様々な苦労もありました。
「大学生は、事業ではなく、授業に出席しなさい」――この言葉は、議員から言われた一言でした。
実績のない私たちでしたが、その後、さまざまな活動ができ、自治体や金融機関とともに、移住促進や研修事業のプロデュースをしてきました。
ただ、そのような中で、地域コーディネーターだけでは、雇用も産めない。そして、地域に投資もできない」──そういった、もどかしさを感じていました。
与謝野町のホップでビールづくりに挑戦
そのような折に、目を向けたのが2015年から与謝野町で始めた、ビールの原料である「ホップ栽培」でした。
当時の与謝野町は、ホップの栽培はしていましたが、ビールもビール工場もなかったのです。
このような収穫体験イベントも開催していましたが、まだビールとして商品化していなかったのです。
そのため、まず、クラウドファンディングで委託醸造し、ビールづくりに挑戦し始めました。
その後、ご好評につき、こちらの缶ビール「ASOBI Pale Ale – アソビ ペールエール」として商品化されました。
全国500店以上に出荷、プロバスケチームとコラボ
フルーティーで飲み疲れない、そして、与謝野町産ホップを使用している、みずみずしい味わいやストーリー性が受け、現在、500以上の店舗でお取り扱いいただいております。
年間15万本を出荷しています。
NATURAL LAWSONでも販売していますので、ぜひ、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県にお住まいの方々は、お帰りになられたあとも、お買い求めいただけましたら幸いです。
そして、昨年(2023年)、京都のプロバスケットボールチーム「京都ハンナリーズ」のオフィシャルビール「ASOBI Pale Ale – アソビ ペールエール 京都ハンナリーズver.」にもなり、試合会場にて、数多く販売していただいております。
約1億円を投資して、ビール醸造所を立ち上げ
このような取り組みの中で、私たちは、新しい挑戦をスタートしました。
何もない、与謝野駅前の土地200坪を、買いました。
本当に何もない駅前です。
その与謝野駅前に、約1億円を投資して、ビール醸造所を立ち上げたのです。
こちらの醸造所で、自分たちでビールを作り、これまで15種類のビールを製造してきました。
全国からファンが訪れる直営ブリューパブ
そして、週末は、こちらの醸造所内のスペースを活用して、直営のブリューパブも営業しております。
自分たちで作った、与謝野産ホップを使用したビールを、直接、楽しんでいただきたい、そのような思いで、飲食店業も行っています。
ブリューパブを作ったことによって、「ASOBI Pale Ale – アソビ ペールエール」を飲んでくださったお客様が、東京や大阪、そして、海外からも、私たちの醸造所にお客様がお越しくださる、そのような流れに変わってきています。
老舗旅館の復活や新店など、駅前が続々活性化
ただ、醸造所周辺の与謝野駅前は、本当に何もなく、空き地・空き家で、あふれています。
「与謝野駅前を、どうにかして盛り上げていきたい」――そのような思いで、現在、活動しています。
そうして活動しているうちに、7年前に休業した旅館「大正亭」が復活しました。
また、平日昼間のみ営業のワッフル屋「あそびのワッフル」というカフェがオープンしました。
そして、ご近所の皆様と、空き地と鉄道・線路を活用したイベント「ヨサノガーデンフェス2024」を企画しました。
何もない与謝野駅前に、600名のお客様が週末にお越しくださる、そのようなイベントを開催することができました。
そして、現在、与謝野駅前で、地域おこし協力隊の方々が参入してくださったり、米粉を使ったパン屋やお菓子屋を新しく開店しようという方々がいらっしゃったりと、新たなプレイヤーが現れつつあります。
▶️【京都府与謝野町】#求ム、ヨサモノ。地域おこし協力隊を募集します(PR TIMES)
実は、来年度、与謝野駅は100周年なのです。
こういった活性化の流れもあり、この100周年というタイミングに合わせて、もしかすると、与謝野駅自体をリニューアルするかもしれない、そういった計画を、現在、行政が作ってくださっています。
何もなかった与謝野駅前に、リスクをとってチャレンジすることで、エリアの空気が本当に大きく変わり、景色が変わりかけているのです。
また、丹後地域は、与謝野駅前だけでなく、まだまだポテンシャルがあります。
そして、課題も多くあるのですが、使われていない場所や施設も数多くある──そのような場所です。
新会社を設立、さらに多角的にエリアを開発
さらにスピード感を持って、エリア自体を開発するために、私はパートナーとともに株式会社京都丹後企画 を作りました。
現在、天橋立のお土産屋を事業承継したり、旧料亭で茶室の一棟貸しをしたり、また、重要伝統的建造物地域での空き家を活用したホテルの再生、そして、ホテルの運営委託などの計画を進めようとしています。
スライドに掲載している事業プランの半分ほどは、2025年の春には開始予定という、そのようなスピード感で、現在、進行しています。(登壇時は2024年9月)
そして、2024年9月末には、天橋立の一等地にあるお土産屋を事業承継し、リニューアルオープンしました。
こちらは、これまで地域で活動してきたという信頼と実績があったから、お声がけをいただけて、また、新しくともに進めていく、そういった仲間が集まったからこそ実現できる事業です。
私たちの挑戦は、まだまだこれからだと思っております。
なにもない若者でも、リスクをとって、地域にコミットし、事業を行っていくことで、地域は少しずつ変わっていく──そういった思いを持って、取り組んでいきたいと思っております。
そして、私たちでもできるのであれば、多くの地域で誰しもができるのではないかと思っていただける、そのような地域の旗振り役として、各地域でチャレンジする、すべての方々に勇気を与えられる活動を、京都・丹後から取り組んでいきたいと思っております。
ぜひとも、応援いただけたらと思っております。
ご清聴、ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/星野 由香里/浅郷 浩子/正能 由佳/中村 瑠李子/戸田 秀成