▶カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
▶新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
▶ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!
ICC KYOTO 2025のセッション「徹底解説 – 生成AIの最新動向」、全7回の①は、モデレーターの尾原 和啓さんが、この場は生成AIの最前線と大宣言。集ったのは、Gen-AX砂金 信一郎さん、日本マイクロソフト西脇 資哲さん、NSV Wolf Capital柴田 尚樹さんです。米国のベンチャーキャピタルでAIスタートアップ投資を行う柴田さんは、AIありきの時代に、米国で起きている衝撃的な事実を紹介します。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット FUKUOKA 2026は、2026年3月2日〜 3月5日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションのオフィシャルサポーターはリブ・コンサルティングとノバセルです
▼
【登壇者情報】
2025年9月1〜4日開催
ICC KYOTO 2025
Session 3A
徹底解説 – 生成AIの最新動向
Supported by リブ・コンサルティング
Co-Supported by ノバセル
(スピーカー)
砂金 信一郎
Gen-AX
代表取締役社長 CEO
柴田 尚樹
NSV Wolf Capital
Partner
西脇 資哲
日本マイクロソフト
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト
(モデレーター)
尾原 和啓
IT批評家
▲
この会場は生成AIの最前線!
尾原 和啓さん(以下、尾原) 会場の皆さん、おめでとうございます!

WK3_1768.JPG
ここが、生成AIの最前線でございます!!
▼
尾原 和啓
IT批評家
京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、経産省対外通商政策委員等を歴任。現在13職目 、AI変革を描いた「努力革命」(伊藤羊一共著)はAmazonビジネス書にて新着3日連続1位「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。けんすう氏共催のPodcast「ハイパー起業ラジオ」はAppleビジネスカテゴリーで10週連続一位。
▲
75分のセッションですが、シリコンバレー最前線を柴田さんから!!
……ごめんなさい、A会場に慣れていなくて、声を張りすぎですね(笑)。
(会場笑)
その後、ビッグテック、巨人の肩に乗れということで、Microsoftの最前線が今どうなっているのか、日本とどうつながっているのかを、西脇さんに語っていただきます。
最後に、孫(正義)さんに振り回され続けて最前線で頑張り続ける、“1人1,000エージェント(※) ”の砂金さんから語っていただくという構成で進めてまいります。
▶編集注:ここで言うエージェントとは、ユーザーに代わって目標達成のために最適な手段を、自律的に選択してタスクを遂行するAIの技術。
皆さんからの質問に対して指名してお答えすることはできませんが、僕のほうで皆さんの質問を見て、代わりに聞くことができますので、slido.comにアクセスしてみてください。
Q&Aがちゃんと出ていることを確認できた方は、手を挙げていただけますか?
(会場を見渡して)大丈夫そうですね。ありがとうございます。
ということで、時間も75分と凝縮された時間ですので、まずは柴田さんのシリコンバレー最前線からお願いします。
もう「アフターAI」ですね。

『アフターAI』を出版、NSV Wolf Capital柴田さん
柴田 尚樹さん(以下、柴田) そうですね。

では、私から始めます。
柴田 尚樹と申します。
▼
柴田 尚樹
NSV Wolf Capital
Partner
NSV Wolf Capitalにて、パートナーとして、シリコンバレーの新興VCへのファンド投資、スタートアップへの直接投資を担う。エンジェル投資家として50社以上のスタートアップへ投資実績あり。楽天執行役員、東京大学助教を経て、スタンフォード大学の客員研究員として渡米。米国シリコンバレーでAppGroovesを起業。「決算が読めるようになるノート」を創業(2022年に事業譲渡)。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。著書は『アフターAI』(日経BP)、『MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣』(日経BP)、『テクノロジーの地政学』(日経BP)。
▲
皆さん、よろしくお願いします。
我々テクノロジー系のセッションは、普段は裏番組になりやすいのですが、今日はなぜか一番大きいA会場です。
主催者の小林 雅さんに聞いたら、「忖度は一切なく、ICCは民主主義です」と言われたので、皆さんが本当に生成AIに期待していただいているのではないかと思います。
尾原さん、砂金さんにも多大なご協力を頂きまして、『アフターAI』という本を出しました。

(会場拍手)
ありがとうございます。
今日朝から会場で、「買ったんだけど、まだ読んでないんだよね、ごめん」と言われましたが、読んでください(笑)。
(会場笑)
買っていない方は、まず買っていただいて。
私も過去に何作かベストセラーがありますが、これが本当に一番良い本だと思いますので、ぜひ読んでください。
すごく売れているようで、丸善 日本橋店で平積みされて、啓文堂書店 渋谷店でも週間1位になりました。


丸善 丸の内本店でも、週間1位です。

非常に売れているということで、皆さん、買っていただくのもありがたいですが、ぜひ読んでいただけると、さらに嬉しいなと思います。
シリコンバレーのスタートアップ約100社に投資
柴田 私の自己紹介を簡単にさせていただきますと、日本生まれの日本育ちで、新卒で楽天に入社しました。

その後、スタンフォード大学に2年間留学して、本当は帰ってこなければいけなかったのですが、帰るのをやめて、自分で会社を創って起業家になりました。
起業家時代は1勝1敗という感じで、1社を売却して1社を清算しました。
ずっと事業をしていましたが、2024年からVCをすることになり、NSV Wolf Capitalに入社して、現在、パートナーとして生成AIの分野にたくさん投資しています。

ご存知の通り、生成AIのような新しい分野はアメリカが先行するので、私も累計で2,000社くらい生成AIのスタートアップを見ていると思います。
超大量に毎日のように、新しい会社を見ています。
尾原 しかもSequoia Capitalとか、Andreessen Horowitzとかと一緒にですね。
柴田 そうなのですよ。
NSVは普通のVCとはちょっと違ってスタートアップにも投資しますが、Fund of Fundsで他のVCにも投資しています。
NSVの間接ポートフォリオにある会社まで含めると、Scale AI、Shield AIなど、良い会社がたくさん入っています。

AIスタートアップへの投資は、直接と間接の両方を合わせて数えたら、378社ありました。
そのうち、100ミリオンドル以上資金調達している会社、ユニコーンになったぐらいの会社を合わせると36社で、10%ぐらいユニコーンなので、いい感じの投資ができているかなと思います。
皆さんとお話をすると、「AIで何をしたらいいですか?」とか「ChatGPTを社内に入れました」みたいな話が最初の頃ありました。
でも、今は皆さん、当然そんなのは多分もう?

尾原 卒業していますよね?
柴田 卒業していますよね。
尾原 はい。
柴田 その先に何をするのかという話を、今日はしていきたいと思います。
花形の職業だったソフトウェアエンジニアの今
柴田 大きく分けると、社内の話と社外の話がありますが、まず社内の話から始めます。

これから衝撃的な話をするのですが、数年前までは、アメリカではソフトウェアエンジニアが一番の花形でした。

職も安定しているし、給料も高いしということでしたが、ソフトウェアエンジニアや、コンピュータサイエンスやコンピュータ系の学部を卒業した人は、就職ができないという状態になっています。
西脇 資哲さん(以下、西脇) 柴田さん、これは本当によく聞く話で、こうなると、大学でソフトウェアエンジニアリングの学部を、選ばなくなるのではないですか?

そういう影響はありますか?
柴田 あると思いますね。多分、徐々にそういう変化が出てくると思います。
あるいは、ソフトウェアエンジニアリングについて、学ぶ内容が変わる可能性もあるなと思います。
今までは良いコードを速く書ける人が良いエンジニアでしたが、AIよりも良いコードを速く書くのは無理だと思います。
そうなってくると、いかにAIを使い倒してプロダクトを作っていくかみたいな、プロダクトマネージャー寄りの仕事が、ソフトウェアエンジニアリングの中に含まれてくるのではないかとも思います。
GAFAMの直近の売上×従業員数の衝撃データ
柴田 次に衝撃的なのが、これです。

僕は以前、「決算が読めるようになるノート」を書いていて、決算を読むことが趣味なので読んでいたら、色々な異変に気づきました。
これは、西脇さんがいるから、ちょっと(笑)。
西脇 これは面白いよ~(笑)。
柴田 棒グラフがGoogleの時系列の売上で、折れ線グラフが従業員の数です。
見ていただいたら分かる通り、Googleは大変優秀な会社で、あの規模で毎年売上が2けた成長しています。
しかし、どうやら従業員の数が最近フラットになってきています。
GAFAMを全部調べようということでAIに調べてもらいましたが、Apple、Meta(Facebook)、Amazon、Microsoftを並べると、みんな同じ感じです。

5社分の売上と従業員数をそれぞれ足し算すると、売上は右肩上がりですが、2022年頃から従業員の数がフラットになっていることが、顕著に出ています。

これは、今はまだGAFAMだけの世界ですが、おそらく次に起こることは、アメリカで上場しているSaaSの会社が、こういう風になるように株主からプレッシャーを受けるということだと思います。
この会場にいらっしゃる方はソフトウェア会社の方が多いかもしれませんが、おそらくその次に、それ以外の一般の会社にも同じ波が来て、株主からのプレッシャーで、こういう決算になっていくのかなと思います。
我々が好むと好まざるとにかかわらず、アフターAIの上場企業の決算がこういう決算になるというのが、少なくとも投資家からの期待なのかなと思います。
まとめると、従業員数は横ばいで、設備投資はデータセンターやチップを買うことで急増しています。

R&D、ソフトウェアのエンジニアがものすごく増えていて、売上が伸びていて、フリーキャッシュフローの利益率が一時的に減っているというのが、おそらくアフターAIの過渡期の決算かなと思います。
半導体、インフラ、アプリケーション、各市場の変化は?
柴田 次に、社外向けの話です。

社内向けの話では、とにかく生産性を上げまくる、特に営業とエンジニアリング、ソースコードを書くところで、AIを使い倒して1従業員当たりの売上を上げていくということでした。
社外向けの話としては、皆さんの会社で提供しているサービスやプロダクトにAIを追加していくという話だと思いますが、AIと言っても、皆さんは、多分LLM(大規模言語モデル)のモデルを作ったりチップを作ったりはしないと思います。

基本的に皆さんが提供するサービスのほとんどが上の2つのレイヤーで、一番多いのが一番上の「業界特化型アプリケーション」のレイヤーかなと思います。
これはすごく正しくて、インフラとアプリケーションのうち、生成AIで儲かるのはどちらかという話です。

ニュースを見ると今日現在では、これを見ていただいたら分かりますが、左側がSaaS、クラウドで、右側が生成AIです。

上がアプリケーション、真ん中がインフラ、下がチップです。
SaaSはもう成熟しきっているので、一番市場規模が大きいのはアプリケーションのレイヤーです。
生成AIは、「今は」(編集注:2025年9月)チップが大きいです。
NVIDIAが一番大きいですね。
これが、今後変わっていきます。
尾原 そうですね。
これは1年ぐらい前のブログだから、この半年で劇的にこの三角形は変わってきていますよね。
柴田 変わってきていると思いますね。
一番右上の5ビリオン(50億ドル)が、もっと大きくなっていると思います。
これがさらに5年、10年していく中で、上がとがっている三角形だったのが、下がとがっている三角形に変わっていき、アプリケーションのところがどんどん大きくなるということで、多分皆さんもこれからそういうビジネスをされていくのではないかと思います。

(続)
▶カタパルトの結果速報、ICCサミットの最新情報は公式Xをぜひご覧ください!
▶新着記事を公式LINEでお知らせしています。友だち申請はこちらから!
▶ICCの動画コンテンツも充実! YouTubeチャンネルの登録はこちらから!
編集チーム:小林 雅/小林 弘美/原口 史帆/浅郷 浩子/戸田 秀成



