「ニューロスペース」は、独自の睡眠解析技術で個々人に最適な眠りを提案する(ICC FUKUOKA 2018)【文字起こし版】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

「ニューロスペース」は、独自の睡眠解析技術で個々人に最適な眠りを提案する(ICC FUKUOKA 2018)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2018 リアルテック・カタパルトに登壇した、ニューロスペース 小林 孝徳さんの【「ニューロスペース」は、独自の睡眠解析技術で個々人に最適な眠りを提案する】プレゼンテーションの文字起こし記事を是非ご覧ください。

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(インターン)の募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

ICCサミット FUKUOKA 2018では 人類や地球の課題解決に挑戦するリアルテックベンチャーを応援する「リアルテックファンド」に本セッションの企画・協力をいただきました。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2018は2018年9月3日〜6日 京都市での開催を予定しております。


【登壇者情報】
2018年2月20日・21日・22日開催
ICCサミット FUKUOKA 2018
Session 2B
REALTECH CATAPULT
-リアルテック・ベンチャーが世界を変える-
Supported by リアルテックファンド

(プレゼンター)
小林 孝徳
ニューロスペース株式会社
代表取締役社長

1987年⽣まれ、新潟⼤学理学部素粒⼦物理学科卒。自身の睡眠障害の経験をきっかけに社会問題を解決すべくSleepTechベンチャー株式会社ニューロスペースを設立。睡眠の悩みを根本的に解決すべく、大学や医療機関と連携し『法人向け 睡眠改善プログラム』を開発。大企業を中心に30社の導入まで一人で営業をこなし、企業で働く多くの従業員の睡眠改善を実現。独自開発をしたコア・テクノロジーが2017年度NEDO研究開発型助成金事業STSに採択されリアルテックファンドから資金調達。AIとIoT技術を活⽤した大規模睡眠解析プラットフォームを企業向けに提供している。三大欲求の1つである睡眠を、現代の人々がレストランで食事を楽しむのと同じように、一人ひとりが睡眠をデザインし楽しめる世界を目指しています。

「ICC FUKUOKA 2018 リアルテック・カタパルト」の配信済み記事一覧


小林 孝徳氏(以下、小林) みなさん、いま眠くはないでしょうか?

私はこの時間帯(お昼過ぎごろ)にプレゼンテーションをする時は、少し恐怖を感じています。

なぜかというと、この時間帯というのは人間が眠りのリズムを感じる時間帯だからです。

何とかこの10分間だけは、寝ないで話をお聞き頂けたらと思っております。

自身の睡眠障害をきっかけに事業を始めた

実は、このニューロスペースという会社は、私の「眠れない」という睡眠障害をきっかけに始まった会社でございます。

私は受験生の頃からよく授業中居眠りをしていたり、社会人になってからもしっかりとした睡眠がとれずに短時間の睡眠で仕事をすることによってパフォーマンスが低下したり、上司からのアドバイスも人格を否定されたのでは、とネガティブに受け取ってしまったり、という実体験があります。

その社会問題を何とか解決したいと思い、5年前に会社を立ち上げました。

実際、睡眠に悩む方というのは約3,000万人おり、国内における経済損失額も年間15兆円と言われています。

そういった中で、最近日本国内でも企業が従業員の健康、特に睡眠を配慮するという流れが起きており、健康経営優良銘柄(※)が選出され、ストレス・メンタルチェックの義務化が行われています。

▶︎編集注:健康経営優良銘柄とは、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人のこと。(経済産業省

さらに2017年は、「睡眠負債」という言葉が流行語大賞の候補にもなっていました。

▶︎編集注:睡眠負債とは、日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼすおそれのある状態のこと。(Wikipedia

睡眠が特に大きなトレンドとして注目されています。

睡眠に特化したテクノロジーを開拓する「スリープテック」

一方で世界の睡眠に関するトレンドに目を向けてみると、現在、新しいテクノロジーの市場が生まれています。

それがスリープテックです。

特に2017年、2018年というのはCES(Consumer Electronics Show)で「スリープテック」が別カテゴリーで設けられています。

ヘルスケア×テクノロジーのみならず、睡眠に特化したテクノロジーを開拓しようとする「スリープテック」という産業が起こっています。

これまでは金融や農業等の昔から存在する産業×テクノロジーによって様々な産業が生まれてきましたが、ようやく睡眠に関してもそのタイミングが来たと感じています。

そのような時代の流れに応じまして、ニューロスペースとしては主に二つのサービスをご提供しております。

テクノロジーで睡眠をパーソナライズしていく

まず一つが、睡眠を改善するスキルとしての技術です。

そしてもう一つが、本当に睡眠が改善したのかを知る技術です。

現在、スマートフォンアプリや寝具等、様々な睡眠ビジネスが「スリープテック」という領域で行われています。

既存の睡眠ビジネス「スリープテック」の問題点は全てを標準化させようとする点です。

例えば、万人が眠れるソリューションの提案や、共通化・標準化したアルゴリズムを使用した睡眠の計測です。

ある脳波の波形が出た時、その対象者がAさんでもBさんでもCさんでも、誰でも85点だ、と評価されてしまいます。

ニューロスペースの強み・特徴としては、睡眠をパーソナライズしていく、ということです。

例えばみなさんも、自分に最適な睡眠時間が何時間か、睡眠負債が本日時点でどれほど溜まっているのかを、なかなかご存知ないと思います。

あるいは、例えば10時間寝たけれどもだるい、疲れが取れないという状況の時に、その原因や改善方法をきちんとパーソナライズされたソリューションとしてご存知の方はいらっしゃらないと思います。

よく、レム睡眠は浅い睡眠、ノンレム睡眠は深い睡眠で、ノンレム睡眠が多ければ多いほど良いと言われますけれども、それも間違いです。

実は人それぞれ、レム睡眠、ノンレム睡眠についても最適なパーセンテージがあり、それをパーソナライズされた形で知ることが、いい睡眠をとっていくうえでの最初のステップになります。

睡眠を正確に知る技術の獲得

そのような情報を提供していくうえで、ニューロスペースとしてはまず睡眠を正確に知る技術を得るべく、筑波大学で睡眠の研究を行っていた技術者に弊社のCTOとしてジョインしてもらいました。

2016年に約1万匹のマウスを大規模スクリーニングし、睡眠の特徴をパーソナライズして解析するという論文が発表されました。

▶参考:睡眠・覚醒制御の分子ネットワーク解明への道を拓く新規遺伝子の発見(筑波大学)

彼はマウスの大規模スクリーニングシステムやハードウェアの設計をした技術者です。

その技術をベースにした睡眠解析のプラットフォームがNEDOにも支援事業として採択され、リアルテックファンド様からも資金調達しました。

睡眠を高精度かつパーソナライズされた形で計測するデバイス、および「スリープクラウド」と呼んでいる睡眠解析のアルゴリズム、さらに具体的に睡眠が良くなるのかというソリューションを提供するスマートフォンアプリという3つを開発しております。

実際のアウトプットのイメージとして、こちらがスマートフォンの画面になります。

昨晩どれくらい眠れたかという睡眠時間が表示されていますが、非常に高度な技術が使われております。

さらに、最適な睡眠時間や入眠時間、リズムとして眠気が起こってくる時間帯や、眠気に襲われないための仮眠タイミング等、最適なソリューションを提供しています。

ソリューションというのは、食事や活動、また環境設計などで、様々な要素が連携しております。

24時間シフト勤務体制の吉野家にて有償で実証実験

今回、デバイス及びスマートフォンアプリを使った実証実験に、吉野家さんの24時間営業店舗にご参加頂いております。

▶参考: 国内初、AI やIoT 技術を活⽤した睡眠解析プラットフォームβ版スタート 第⼀弾として吉野家との実証実験が決定(PR TIMES)

現在進行形で吉野家の店長様が30名ほど、我々のデバイスおよびスマートフォンアプリを使って睡眠改善に頂いています。

また、このプラットフォーム及びサービスに対して、現在、航空会社、商社、通信会社にも実証実験に有償でご参加頂いております。

少し長くなりましたが、もう一つ睡眠を改善するための技術についてご紹介します。

企業に密着したオーダーメードのソリューション提供が強み

実は私は、創業してからの4年間はかなり地道に泥臭く、企業に密着しておりました。

睡眠に関して従業員の方々にアンケートを取り、現場のお悩みや実態を調査すべく吉野家の店長様とも一対一で面談をし、睡眠のお悩みや原因を調査していました。

その結果を踏まえ、まずはアプリなどを使わずに、オーダーメードの研修会を何度も行ってきました。

この4年間で様々な企業様にご協力頂きまして、例えばシフト勤務の吉野家さんだったらどのようなソリューションが最適か、またANA(全日本空輸)さんのような時差ぼけに悩む従業員が多くいる企業だったらどうしたら良いか、そういった企業ごとのオーダーメードのソリューションをあらゆる業界・職種で持つことができました。

この点がニューロスペース最大の強みになります。

実際に睡眠が改善しているのか、という点ですが、なかなか寝付けない入眠困難、中途覚醒、起床困難、寝ても疲れが取れない熟睡困難などについて、全般的に睡眠の改善が見込まれております。

一人ひとりが睡眠をデザインできる社会へ

我々の将来的な構想としては、一言で表しますと、「一人ひとりが睡眠をデザインできる社会」を目指しております。

例えば、食事といえばイタリアン、フレンチ、中華、など様々に楽しむことができます。

一方、睡眠に関しては、今日は睡眠時間が短いからその質をどのように最大限上げようか、明日は時間に余裕があるから癒しの眠りができるのではないか、というように、現状は楽しめる状態にはなっていません。

我々は一人ひとりの睡眠をパーソナライズし、それぞれに最適なソリューションを提供し、睡眠を楽しくデザインできる社会を実現していきたいと思っております。

最後になりますが、メンバーの紹介を致します。

私(小林 孝徳)および技術者の佐藤 牧人、エムスリーで事業開発を担当しておりました北畠 勝太、プロダクトマネージャー、そして今回のICCのスポンサーとなられている(内田・鮫島法律事務所の)鮫島 正洋先生にも、特許など技術の観点でアドバイザーとしてご参加頂いております。

仲間、協業企業、資金調達など募集しておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

ありがとうございました。

(終)

ニューロスペース小林 孝徳さんのプレゼンテーション動画をぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/浅郷 浩子/三木 茉莉子/尾形 佳靖/平井 優花

【編集部コメント】

一人ひとりに最適化された睡眠を提供する「ニューロスペース」のプレゼンテーションでした。ご自身の睡眠障害をきっかけに起業されたとのこと。同じような悩みをもつ方が1人でも多く、より良い睡眠と健康を手にいられると素晴らしいなと思います!(尾形)

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンス「Industry Co-Creation サミット/ICCサミット」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。