世界のブロックチェーンを監視し、違法な仮想通貨取引を未然に防ぐ「Basset」(ICC FUKUOKA 2020)【文字起こし版】 | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

世界のブロックチェーンを監視し、違法な仮想通貨取引を未然に防ぐ「Basset」(ICC FUKUOKA 2020)【文字起こし版】

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ICCサミット FUKUOKA 2020 スタートアップ・カタパルトに登壇し、6位入賞に輝いた Basset 竹井 悠人さんのプレゼンテーション動画【世界のブロックチェーンを監視し、違法な仮想通貨取引を未然に防ぐ「Basset」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2020 プレミアム・スポンサーのラクスル様、プラチナ・スポンサーの日本アイ・ビー・エム様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2020年2月18〜20日開催
ICCサミット FUKUOKA 2020
Session 1B
STARTUP CATAPULT スタートアップの登竜門
Supported by ラクスル & 日本アイ・ビー・エム

(プレゼンター)
竹井 悠人
株式会社Basset
代表取締役
公式HP | STARTUP DB

東京大学理学部情報科学科卒業、同大学院コンピュータ科学専攻修了。在学中にGoogleやPFI(現PFN)等でのインターンを経験。2013年に経済産業省・IPAの行う未踏事業に採択された後、いくつかのスタートアップ創業を経験するも大きな成長には至らず。2016年にbitFlyerに入社、最高情報セキュリティ責任者(CISO)とブロックチェーン開発部長を歴任。ブロックチェーン製品miyabiの設計開発をゼロから行った他、同業他社による仮想通貨流出事件の際に金融庁等と連携してセキュリティ強化の施策等を行った。2019年7月にBassetを創業、仮想通貨交換業におけるコンプライアンスサービスを包括的に提供することを目指す。共著に「技術と法律」等。

「ICC FUKUOKA 2020 スタートアップ・カタパルト」の配信済み記事一覧


竹井 悠人さん こんにちは、株式会社Basset(バセット)の竹井です。

我々が取り組むのは、「RegTech」という、レギュレーションとテクノロジーの融合分野です。

金融機関など、巨額の資金が動く業界では、本人確認 (KYC、Know Your Customer)、反社チェック (取引先の反社・犯罪・訴訟などへの関与の調査)、顧客管理 (CDD、Customer Due Diligence) など様々な対応が必要です。

従来まで多くの人手が必要とされてきたこれらの領域に、テクノロジーを持ち込むのがRegTechです。

その中でも、我々は暗号資産や仮想通貨の分野にフォーカスしています。

Know Your Transaction――仮想通貨取引を監視する「Basset」

我々は、健全な仮想通貨取引ができるよう、取引所や公的機関に向けて、コンプライアンスの観点からソリューションを提供しています。

我々が取り組んでいるのは、“Know Your Transaction” つまり仮想通貨取引の本質を見抜くことです。

例えば、仮想通貨ブロックチェーンを常に監視し、不審な取引があれば金融機関に対してAPI経由でアラートを上げ、水際で注意を促します。

例えるなら、「空港での保安検査」のようなものです。

この会場の皆さんも、福岡空港では金属探知機で鞄の中身をスキャンされましたよね。

2019年末には、カルロス・ゴーン氏が空港の保安検査をすり抜けるという事件がありました。

我々も、この仮想通貨の世界で同じような巨額のすり抜けが起こらないように、目を光らせておかねばならないのです。

残念ながら、仮想通貨が違法な取引に用いられることもあるのが現状です。

ダークネットと呼ばれるマーケットでは、麻薬のような違法な薬物が売買されています。

こちらは日本のパスポートです。

ダークネットでは、こんなものまで売買されているのです。

皆さんに今後どんなことが起ころうとも、国外に逃亡する目的でパスポートを買ったりしないでください。

我々Bassetが、皆さんのことを追わなくてはいけなくなります。

ダークネットでのパスポート違法売買の実態

本日は、特別にダークネットのWEBサイトをお見せしたいと思います。

通常のインターネットとは異なり、専用のネットワークを経由してアクセスするのがダークネットです。

では、通常のサイトと同じように、アカウントを作ってみましょう。

ユーザー名は仮に「カルロス」とつけて、パスワードを設定すればアカウント作成完了です。

面倒な本人確認も銀行口座の登録も、一切必要ありません。

皆さんは絶対に真似をしないでくださいね。

このページにたどり着くためには、実は複数の海外拠点を経由してインターネットにアクセスしなければなりません。

早速、今作ったアカウントでログインしてみましょう。

なお、顧客の本人確認もありませんので、このお店が本物かどうかも分かりません。

詐欺師が詐欺師を騙す、といったことも多々あります。

このログイン後の画面で買いたい商品を追加して、「チェックアウト」します。

こんなに簡単にパスポートが買えてしまいます。

画面に「Bitcoin Wallet」とありますが、ここに表示されているような仮想通貨のアドレスに送金することで、決済される仕組みになっています。

念押しとなりますが、皆さんは絶対にやらないでください。

テロ組織の資金調達にも仮想通貨が使われている

その他にも、仮想通貨がテロ組織に使われている実態があります。

最近のテロ組織は、日本のIT企業も驚くほどの高度な技術を持っています。

これは、イスラム系テロ組織がビットコインを使って資金調達を募っている様子です。

このような資金移動も、許すことができません。

仮想通貨取引のリスク評価・格付けをするAPIを提供

我々はこういった犯罪の水際対策として、各取引所や事業者に対し、全ての取引におけるリスク評価を行うAPIを提供しています。

仮想通貨事業者のシステムと連携し、個別の入金・出金に対してリアルタイムで仮想通貨の格付けを行い、実際にその取引を進めてよいか否かの判定を行うのです。

我々のの判断を支えているのは、インターネット上のあらゆるデータソースです。

先ほどのような違法なダークネットだけではなく、ソーシャルネットワークや、チャットツールや、掲示板なども含まれます。

仮想通貨の流れを常に監視し、リスク判定に生かす

さらに、我々はブロックチェーンの監視も行っています。

例えば、昨年や一昨年に起こった流出事件のようなケースを防ぐために、ブラックリストの作成を行っています。

これは、2019年7月に仮想通貨取引所のビットポイントで起こった事件を追いかけた時のものです。

左側の赤い部分が、仮想通貨取引所が管理していたアドレスでした。

仮想通貨が、ここから黒いアドレスを経由して漏れて行く様子が分かります。

犯罪者も人間ですので、まずは試しに0.1ビットコイン(当時で10万円相当)を送ってみて、それから残りの30億円を送るという方法を取っています。

さらに、実際に仮想通貨を送る際には、ピーリングと言って、小分けの送金を何度も繰り返し通貨の流れを分かりにくくするテクニックを使っています。
その後、別の犯罪者達も複雑なマネーロンダリングを行っていることが分かりました。

我々は、最終的に不正資金の流れがどこに集約されるのかを辿り、その情報をリスク判定に生かしているのです。

膨大な被害を抱える仮想通貨領域、世界2万以上の潜在顧客に向けて

このような追跡を可能にしているのは、我々Bassetのチームです。

創業者4人は、国内最大手の仮想通貨取引所ビットフライヤー(bitFlyer)の出身者で、長らく現場を見てきました。

その経験を生かしたビジネスが、金融機関におけるコンプライアンスの支援、特に仮想通貨取引にに特化したサービスです。

我々の潜在顧客は世界で2万を超えます。

今増加している仮想通貨サービス事業者、公的機関、その他捜査協力が必要な顧客に対してサービスを提供してまいります。

あるレポートによると、2019年前半だけで、仮想通貨に関連する犯罪被害総額が4,600億円に上るそうです。

仮想通貨流出による被害が深刻な今、コンプライアンスの重要性は無視できません。

Bassetは、健全な仮想通貨経済圏を支え続ける

3年前、実は、私はこのICCサミットの舞台袖でスタッフをしていました。

先輩起業家達のプレゼンテーションを拝見する中で、「社会に対してよいインパクトを与えたい」という思いを強く抱くようになり、この事業を起業するに至りました。

日本から世界を見据えて健全な金融を目指す我々を、是非応援していただければと思います。

「健全な仮想通貨経済圏を支える」

現在、このビジョンに賛同していただけるVCさんも探しています。

ご興味を持たれましたら是非お声がけください。

Visualizing On-chain Insights――仮想通貨取引の本質を見抜く。

株式会社Bassetでした。ありがとうございました!

(終)

▶実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/フローゼ 祥子/道下 千帆/戸田 秀成

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