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ICC FUKUOKA 2022 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき、2位に入賞した、日本こども支援協会 岩朝 しのぶさんのプレゼンテーション動画【次世代の虐待をなくす! 子どものトラウマケアを担う養育里親への理解とサポートを訴える「日本こども支援協会」】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!
ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回300名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ゴールド・スポンサーのSIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)にサポートいただきました。
▶【速報】未来を奪われた難民の、日本での活躍を支援する「WELgee」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2022)
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【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト
– 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by SIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)
岩朝 しのぶ
特定非営利活動法人 日本こども支援協会
代表理事
奈良県在住。宮城県仙台市出身。48歳。2010年5月5日日本こども支援協会設立。(*2015年3月法人化)虐待防止活動、里親啓発、里親支援を主に行っている。講演では11年で約2万人に伝えてきた。代表的な活動として『“10月4日里親の日”全国一斉里親制度啓発ONE LOVEキャンペーン』を2016年から開始。2019年は67自治体が参加、一般団体37団体、全国で計104ヶ所にて約800人規模で実施。2020年はコロナ禍の影響により路面キャンペーンを縮小しTwitterにてRTキャンペーンを実施。自身も養育里親として14歳女児と暮らしている。2021年4月3日よりFM大阪にて虐待死ゼロを目指したプロジェクト開始。ラジオ番組「こどもてらす」DJ。
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岩朝 しのぶさん 日本こども支援協会、理事の岩朝しのぶです。
次世代の虐待ゼロへ向けた『いま』。
皆さん、幼少期の日常はどんな日々でしたか?
どろんこになって遊びに明け暮れていた?
皆さんそれぞれ、あると思います。
子どもは自分の生きている環境しか知らない
私の幼少期はと言うと、こう見えて、実は私は生まれつき内臓障害を持っており、16回の手術を経て、今ここに立っています。
生かされています、この写真の真ん中が私です。
でも私は当時、自分が大変だともかわいそうだとも思ったことがなかったのです。
病院の世界しか知らなかったので、毎朝採血をされて、体温を測られてというのが日常で、他の世界を知りませんでした。
虐待を受けているこどもたちも同じです。
年々増え続ける児童虐待
他の家庭を知らないから、自分が虐待を受けているなんて分からないのです。
年々増え続ける児童虐待ですが、2018年、目黒で起こった結愛(ゆあ)ちゃんの事件は、皆さんも強く印象に残っていると思います。
▶令和 2年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数(厚生労働省)
▶目黒5歳女児虐待死で父親に懲役13年、なぜ結愛ちゃんは命を落としたのか(DIAMOND online)
結愛ちゃんが亡くなった後、ノートが見つかりました。
そこには、『もうパパとママにゆわれなくても じぶんから きゅうよりかあしたわ できるようにするから もうおねがいゆるしてください ゆるして』とありました。
5歳の小さな女の子が、許しを乞うて亡くなりました。
でも20年前に、対処法ではなく予防に力を入れていれば、この子たちを助けられたかもしれない。
養子ではない養育里親の仕組み
私は、養育里親をしています。
養育里親は、主に虐待を受けて保護された子どもたちを養護し、愛着形成をし直して、トラウマケアをする大変大切な役割を担っています。
養子縁組とは違い、親権はありません。
▶里親の種類(フォスタリングマーク・プロジェクト)
心身ともに傷ついた子どもたちの2割が里親家庭へ
私たち里親に託される子どもたちは、心身ともに傷ついており、とても大変な状態です。
お腹が空いたと言うと、コンビニでパンでも盗んでこいという父親がいたような子ども。
「大人になったらみんな、体に模様が浮かんでくると思っていた。私は、いつ、どこにどんな模様が出てくるのかなと思っていた」と、ある女の子が言いました。
母親のタトゥーを、そのように見ていたのです。
その子たちにとってはそれが日常なので、本当にそう思っているのです。
今、全国で45,000人、そういったこどもたちが保護されています。
このうちの8割が施設で暮らしていて、2割が里親に託されています。
しかし、国連による子どもの権利条約においては、原則、家庭養育となっています。
▶児童の権利に関する条約 全文(外務省)
日本はまだ2割ということで、国連から3回、是正勧告を受けています。
知っていましたか?
日本はそんな国なのです。
まだまだ託せる里親が足りないのです。
疲弊する里親に寄り添うサポート
なぜかと言うと、まず誤認があるのが1つの理由です。
皆さんが今日「養育里親」という言葉がどういう意味か分からなかったように、里親になることは養子縁組だと思っているからです。
そしてもう一つ、とっても大変な状態の子どもたちが来ること。
暴力を受けてきた子どもたちはとても暴力的である場合があり、泣き叫ぶような子どもたちもいます。
里親は、彼らに寄り添いながら、疲弊していくのです。
そして、4人に1人が、1年未満で里親をやめているのです。
▶里親80%「養育上困難」経験 NHKアンケート(NHK)
この現状に対し、日本こども支援協会は、里親のトレーニングとサポートに力を入れています。
14万世帯の里親登録があれば、子どもたちの人生を救える。
しかし今、登録はたった1万世帯しかないのです。
桁が全く違います。
人生を救ってあげられない。
9歳までにトラウマケアができなければ、大人になっても一生心と身体に大きく影響することが分かっています。
それでも、できていません。
▶潜在的な里親候補者は100万世帯!なぜ、里親・養子縁組制度が日本に普及しないのか(日本財団ジャーナル)
子どもは自分で自分を救えない
20年後もニュースを見て、「虐待って減らないね」「酷い親だね」と言いますか?
次世代にも同じ傾向が続きますが、いいですか?
日本に生まれたこの子たちを誰が助けてくれますか?
私たちです。
私たちしかいないんです。
子どもは自分で自分を救えないのです。
そういった日本こども支援協会の活動に賛同し、応援してくれる方々がいます。
安倍 昭恵さん、クレディ・スイス銀行プライベートバンキングの前日本代表の平尾さん、大沢 樹生さん、K-1チャンピオンの小比類巻 貴之さん、糸井 重里さん、ジム・ロジャースさん。
▶CROSS TALK 環境の不平等をなくす クレディ・スイス銀行 プライベートバンキング日本代表 平尾 恒明 氏(日本こども支援協会)
企業も応援してくださっています。
エイチ・ツー・オー リテーリングの社会貢献団体であるH2Oサンタ、SBI子ども希望財団、Yogibo、日本財団、アドバンスクリエイト、番組を1つ提供して頂いているFM大阪、Tokyo FM、積水ハウスなど。
情報のシェア、継続的なサポート、活動への応援を!
今日、皆様にお願いがあります。
今日知った話を、誰かにシェアしてください。
みんな、知らないのです。
認知を広げながら、継続的な活動ができるように、寄付付き商品を一緒に開発してください。
そしてマンスリーサポーターとして、活動をさせてください。
私を応援してください。
▶あなたにできること(日本こども支援協会)
皆さんの思いを託して頂ければ、私は生きている間、1人でも多く、1日でも早く、子どもたちを助けていきます。
全力でやっていきます!
どうぞよろしくお願いします。
(終)
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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸
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