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「コミュニティナース」は、地域の人たちの元気をサポートして社会のインフラとなることを目指す(ICC FUKUOKA 2022)

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ICC FUKUOKA 2022 ソーシャルグッド・カタパルトに登壇いただき、見事2位に入賞した、Community Nurse Company 矢田 明子さんのプレゼンテーション動画【「コミュニティナース」は、地域の人たちの元気をサポートして社会のインフラとなることを目指す(ICC FUKUOKA 2022)】の文字起こし版をお届けします。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回300名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2022は、2022年9月5日〜9月8日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2022 ゴールド・スポンサーのSIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)にサポートいただきました。

【速報】未来を奪われた難民の、日本での活躍を支援する「WELgee」がソーシャルグッド・カタパルト優勝!(ICC FUKUOKA 2022)


【登壇者情報】
2022年2月14〜17日開催
ICC FUKUOKA 2022
Session 11A
ソーシャルグッド・カタパルト
– 社会課題の解決への挑戦 –
Sponsored by SIIF(一般財団法人 社会変革推進財団)

矢田 明子
Community Nurse Company株式会社
代表取締役

島根県出雲市出身。
2014年島根大学医学部看護学科を卒業、人材育成を中心に事業を運営する『NPO法人おっちラボ』を立ち上げ。雲南市が主催する課題解決人材育成事業「幸雲南塾」で地域に飛び出す医療人材によるコミュニティづくりを提案。2016年5月より「コミュニティナースプロジェクト」でその育成やコミュニティナース経験のシェアをスタート。2017年にCommunity Nurse Company株式会社を設立。2019年2月『コミュニティナース ―まちを元気にする”おせっかい”焼きの看護師』が木楽舎より刊行。


矢田 明子さん 皆さんこんにちは、Community Nurse Companyの矢田と申します。

島根から来ました。

今日は「コミュニティナースを社会のインフラにしよう」と、私のプレゼン終了後に皆さんに思って頂けるといいなと思っています。

応援の仕方は、お金かもしれませんし、我々と一緒に取り組んで頂くことかもしれません。

コミュニティナースのこれまでと現在地、今の状況をお伝えしますので、ご検討をよろしくお願いします。

地域の人々と交流しながら健康をサポートするコミュニティナース

まず、コミュニティナースについてご説明します。

こちらは、ガソリンスタンドの写真で、黄色い矢印がついているのがコミュニティナースです。

どういう会話をするか、ここでやってみますね。

「こんにちは、おっちゃん。久しぶりですね。2週間前のお孫さんの運動会、どうでしたか?」

「第2位!」

「すごいね、大きくなられましたね。ところで、ちょっと痩せたっぽいですが、大丈夫ですか?」

「全然大丈夫。こないだ気にかけてくれたおばあちゃん、病院に連れて行ったけど何ともなかったよ。声かけてくれてありがとうね」

「うん、じゃあ元気で行ってきてね」

こういう、普段の良い付き合いですね。

その人が思わず元気になるスイッチを押しながら、相談を受けたり、こちらからも働きかけたり、というのがコミュニティナースの役割で、今、日本中で挑戦中です。

孤軍奮闘で学校を運営し、2022年2月現在580人まで全国に広がる

どうやって作ってきたか、簡単にご説明します。

超簡単です!

コミュニティナースの学校を運営してきたのです。

社会実験だと言って、北海道から沖縄まで、全国に580人が潜伏していました。

時には投げ出されたりしながらも、孤軍奮闘して、このモデルを作ってきました。

最新の情報を研修やモデルに反映させるのですが、その方法は、右下にあるように、オンラインミーティングでそれぞれがチャットで情報をシェアしたり、話したり、です。

まるで人力Facebookのように(笑)、1人1人が知恵を出し、それらを束ねて共有することで、ここまで何とかやってまいりました。

この580人の挑戦が、小さな奇跡を、特に教育分野で起こしたのです。

次の春から、日本の看護の教科書の基礎教育部分に、この取り組みが入るのです。

2025年には、年間70,000人のコミュニティナースが日本に誕生するのです。

郵便局の局員がコミュニティナースに

でも、社会実装のインフラが全く完成していないというのが、私たちの現状です。

しかし、協力してくださる企業が現れ始めていますので、1つ紹介します。

郵便局の方々です。

みんなコミュニティナースの研修を受け、コミュニティナースについて理解してくれました。

郵便局がコミュニティナース付きのステーションになれば、先ほどのガソリンスタンドの例のように、郵便局で声をかけられるのではないかと思っています。

そこで、地元の人にも協力してもらい、郵便局に派手なペイントをして盛り上げながら、コミュニティナースを設置しています。

ガソリンスタンドでのおじさんとの会話の例のようなやりとりが、日々行われていますが、上手にスイッチを押せるコミュニティナース、少し恥ずかしがり屋なコミュニティナースなど、様々です。

会話データを見える化して知見を共有

そして、人力Facebookをしなくても、上手にスイッチを押せるコミュニティナースたちが知見を、ナースや郵便局に共有し、みんなコミュニティナースになれるような環境作りを加速させたいと思いました。

そう思い、素朴な工夫を始めました。

コミュニティナースが地元の方と話をしている会話データをアップロードしてもらい、解析をして、やりとりを見える化するという取り組みです。

とてもシンプルです。

例えば、「コルセット」というワードが書かれていますよね。健康についての会話では、コルセットの話題がよく出るためです。

スライドでは見えにくいですが、このおじさんは明確に「俺の元気の源は女子高生との交流だ!」と言っています。

そうするとコミュニティナースは、「いいですね、じゃあぜひ交流しようよ。応援するよ、私たち、学生を呼んでくるよ」と言います。これがコミュニティナースの特徴的な仕事です。

つまり、その人がより元気になるためのスイッチをコミュニティナースが押して、元気になることを一緒に叶えていくのです。

日本中で人を元気にするインフラ事業になりたい

そして、実際に叶えている場面の写真がこちらです。

このおじさんはそば打ちを叶えるまでに、小さい手術も乗り越えました。

80歳を超えるまでしていなかったのに、健康管理のため、ラジオ体操も始めました。

皆さんの故郷をはじめ、日本のいたるところでコミュニティナースがインフラになれたなら、叶えたいのはこういうことです。

何千、何万人が元気になることを叶えたいです。

素朴で、派手さはないのですが、日本中でこんな景色が見られるといいなと思い、本気で事業化したいと考えています。

アドバイス、事業参加を募集中

2025年にはコミュニティナースを知っている人がたくさん出てくる、その前に、ぜひここにいる皆さんに、お金、ビジネス経験からのアドバイス、もしくは現職を退職しての事業参加などの形で、一緒に取り組んで頂きたいと思っています。

皆さんのお得意な分野は存じ上げませんが、それぞれ、ご両親がおられると思います。

彼らに元気でいてほしいと思う人は、必ずいると思います。

そういう気持ちがあれば、皆さんの今までの経験を、コミュニティナース事業にアジャストする工夫は実現可能だと思っています。

ぜひ、力を貸して頂きたいです。

「それコミ!!!」ということで、皆さんもコミュニティナースになれますし、なって頂きたいと思って、今日は島根からやってまいりました。

今朝、私の携帯には、たくさんのコミュニティナースからの応援メッセージが届きました。

また、ICCサミットなんて知らないだろう70代のおじさんたちから、「今日福岡で登壇するらしいね、ライブ中継見てるよ」と言われました。

何百、何千といった本当にたくさんの人たちが、今までコミュニティナースを応援し、支えてきてくださっています。

この後、みなさんとたくさんお話ししたいと思っていますので、よろしくお願いします。

拍手ありがとうございます。

小林さん、機会を頂戴して、本当にありがとうございます。

ありがとうございました。

実際のプレゼンテーション動画もぜひご覧ください。

(終)

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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