1. 課題解決に取り組む５人が、社会にインパクトを生む事業について徹底討論！

2025年3月24日

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ICC KYOTO 2024のセッション「社会課題を解決するインパクト・スタートアップを生み出すためには？」、全5回の①は、ビジネスで社会課題解決を目指す起業家が集結。スピーカーは、ECOMMIT川野輝之さん、SHE福田恵里さん、ヘラルボニー松田崇弥さん、UntroD永田暁彦さん、モデレーターはリージョナルフィッシュ梅川忠典さんです。5人の事業にかける思いを、ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。次回ICCサミット KYOTO 2025は、2025年9月1日〜 9月4日京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページのアップデートをお待ちください。

本セッションのオフィシャルサポーターは EVeM です。

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【登壇者情報】
2024年9月2〜5日開催
ICC KYOTO 2024
Session 2E
社会課題を解決するインパクト・スタートアップを生み出すためには？
Supported EVeM

(スピーカー)

川野輝之
株式会社ECOMMIT
代表取締役CEO

永田暁彦
UntroD Capital Japan株式会社
代表取締役/リアルテックファンド代表

福田恵里
SHE株式会社
代表取締役CEO

松田崇弥
株式会社ヘラルボニー
代表取締役Co-CEO

(モデレーター)

梅川忠典
リージョナルフィッシュ株式会社
代表取締役社長
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▶「社会課題を解決するインパクト・スタートアップを生み出すためには？」の配信済み記事一覧

日本の水産業の復活、タンパク質危機解決を目指す、リージョナルフィッシュ梅川忠典さん

梅川忠典さん（以下、梅川）　モデレーターを務めさせていただくリージョナルフィッシュの梅川です。

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梅川忠典
リージョナルフィッシュ株式会社
代表取締役社長
NTTグリーン＆フード株式会社取締役CSO

デロイトトーマツコンサルティング㈱にて経営コンサルティング業務に従事。株式会社産業革新機構に転職し、大手・中堅企業に対するバイアウト投資および投資先の経営に従事。京都大学技術イノベーション事業化コースに参加して、昆虫食のアイデアで優勝後、エリー㈱を設立、その知見を活かし、2019年4月、リージョナルフィッシュ㈱を設立し、代表取締役社長に就任。「J-Startup」「J-Startup Impact」、「京都・知恵アントレ大賞」、「オープンイノベーション大賞」農林水産大臣賞、「大学発ベンチャー表彰」経済産業大臣賞、ICCスタートアップカタパルト優勝など多数受賞。NTTとの合弁会社、NTTグリーン&フード株式会社を設立して取締役CSOに就任、その他スマート育種協議会理事長などを兼務。
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私が何者かを説明した方が良いと思います。

私は、ゲノム編集技術を使って魚の品種改良をし、水産業や食に関わる課題を解決しています。

▶ゲノム編集による高速品種改良で、日本の水産業の復活を目指す「リージョナルフィッシュ」（ICC FUKUOKA 2023）

よく、「ディープテック」と言われますが、ディープテックが世界の社会課題を解決すると信じており、ゼブラ企業認定を受けたり、J-Startup Impactに選定されたりしています。

▶ゼブラ企業とは？注目される背景とユニコーン企業との違いについて解説（パソナ）

▶官民によるインパクトスタートアップ育成支援プログラム「J-Startup Impact」を設立30社のインパクトスタートアップを選定 2023年10月6日（経済産業省）

私自身は理系顔だと言われますが、実は文系でして。

（一同笑）

経済学を修了した後、コンサルティング会社、投資ファンドで働いていました。

では、1分くらいの目安で、各スピーカーに自己紹介をしていただきたいと思います。

松田さんから、お願いします。

「障害」のイメージ変容に取り組む、ヘラルボニー松田崇弥さん

松田崇弥さん（以下、松田）　ヘラルボニーの松田です、よろしくお願いします。

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松田崇弥
ヘラルボニー
代表取締役 Co-CEO

小山薫堂が率いる企画会社オレンジ・アンド・パートナーズ、プランナーを経て独立。４歳上の兄・翔太が小学校時代に記していた謎の言葉「ヘラルボニー」を社名に、双子の松田文登と共にヘラルボニーを設立。「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験カンパニーを通じて、福祉領域のアップデートに挑む。ヘラルボニーのクリエイティブを統括。東京都在住。双子の弟。世界を変える30歳未満の30人「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」受賞。著書「異彩を、放て。―「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える―」。
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今日、私と経営顧問をしていただいている永田さんはお揃いのシャツを着ているのですが（笑）、行っている事業は、主に知的障害のある作家さんのアート作品を著作権IP化して、様々な展開を行うというものです。

▶「障害＝欠落」を変えるブランドへの挑戦!　支援的な福祉から、持続可能なビジネスを作るアートIPカンパニー「ヘラルボニー」（ICC KYOTO 2024）

世界28ヶ国から2,000点以上の作品の応募のあった国際アートアワード（HERALBONY Art Prize 2024）を開催し、その展覧会を行いました。

JALのビジネスクラス、ファーストクラスのアメニティにも、アートが使われています。

▶10月1日から「JAL賞」受賞アートを起用した紙コップ、全路線で提供開始。11月より一部路線でビジネスクラスアメニティにも登場（ヘラルボニー）

「ヘラルボニー」とは、重度の知的障害を伴う自閉症だった、4歳上の兄が生み出した言葉です。

今日は「インパクト・スタートアップ」というセッションテーマですが、知的障害や障害のイメージを本気で変えていくにはスタートアップの力が必要ではと考え、起業しました。

よろしくお願いします。

衣類の大量廃棄問題に取り組む、ECOMMIT 川野輝之さん

川野輝之さん（以下、川野）　皆さん、こんにちは。

株式会社ECOMMITの川野と申します、鹿児島県からまいりました。

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川野輝之
株式会社ECOMMIT
代表取締役CEO

中古品輸出企業に就職後、2007年にECOMMITを創業。創業後、中国に輸出された日本の電子ごみによる環境負荷を目の当たりにし、トレースできない中古品の海外輸出を一切停止し、2014年からトレーサビリティシステムを自社開発。資源循環サービス「PASSTO」や、企業・自治体のサーキュラーエコノミー推進事業を全国で展開。
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ECOMMITは、「捨てない社会をかなえる。」をテーマに、鹿児島県発のサーキュラーエコノミーを生業にしている会社です。

▶不要な衣類の回収から選別・再流通まで一気通貫の循環インフラを構築する「PASSTO」（ECOMMIT）（ICC FUKUOKA 2024）

今日皆さんが着ていらっしゃるお洋服はいずれ要らなくなると思いますが、ゴミにするのではなく、回収して何かにつなげる仕組みを展開しています。

「サーキュラーバリューチェーン」という、循環型のバリューチェーンを作ります。

全国にある弊社のセンターで回収し、それを再流通させます。

原料として生産側に戻す、もしくは製品として再度市場に戻すことで、ゴミの量を減らすだけではなく、ものづくりにおける天然資源投下量の削減を目指すことを事業として展開しています。

アナログで泥臭い仕事ですが、テクノロジーの力でなるべく効率化を図っています。

今、回収のための青いボックスを全国に置かせていただいています。

手紙を届けるための郵便ポストとかけ合わせて、不要になったものを次の方にお届けする「PASSTO（パスト）」というサービスを全国で展開しています。

回収したものは資源に戻るのですが、製品として市場に戻すか、自動車メーカーや繊維メーカーに原料として納品しています。

洋服に関しては、リユース・リサイクル率は98%以上で、何かしら次につなげることを実現しているスタートアップです。

本日はよろしくお願いいたします。

本質的価値があるのに社会的に報われない人を支援、UntroD Capital 永田暁彦さん

永田暁彦さん（以下、永田）　UntroD Capitalの永田です。

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永田暁彦
UntroD Capital Japan株式会社代表取締役
リアルテックファンド代表

2008年から2024年3月まで株式会社ユーグレナを経営。2015年にリアルテックファンドを立ち上げ。2023年末にユーグレナCEOを退任し、リアルテックファンドを運用するUntroD Capital Japanの代表取締役に就任。
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昨年（2023年）末にユーグレナのCEOを退任しました。

僕の経営者人生16年間の信念は非常にシンプルでして、スライドにもある通り、「事業が10倍になれば社会が10倍良くなる事業を創る」、これに人生を懸けています。

ずっと懸けています。

そして、本質的価値があるのに社会的に報われない人の状況を改善したいと考えており、この2つの項目を重視しています。

ユーグレナはバイオ燃料とヘルスケア事業を行う会社ですが、バイオ燃料は、使っていただいた分だけ、CO₂排出量が50%削減されます。

売上が100倍になれば、地球上のジェット燃料からのCO₂排出量が半分になります。

私がCEOになった時、ヘルスケア事業で最初に行ったのは、健康食品会社であるにもかかわらず、人を対象にした臨床試験です。

通常、絶対しなくていいのに、全件行いました。

なぜかと言うと、飲んだ人が健康になるという証明をしないと、人生やってられないと思ったからです。

ユーグレナはバングラデシュでの活動もずっと続けていますが、売上に合わせて支援するプログラムを10年以上行っています。

▶ユーグレナGENKIプログラム（ユーグレナ）

現在、1日1万食以上を、ご飯を食べられない子供たちに供給し続けています。

これはユーグレナの売上のグラフですが、「これがすなわちソーシャルインパクトを表したものだ」と言えるような人生を歩みたい、と考えて、これまで働いてきています。

現在、知的障害者やソーシャルワーカーなど、まさに本質的価値があるのに社会的に報われない人たちのためヘラルボニーで、そしてNPOとしてスタートし、昨年ソーシャルインパクトIPOをした雨風太陽で活動しています。

▶岩手・雨風太陽、初のインパクト上場「責任重い」（日本経済新聞）

雨風太陽には、地方の一次生産者を救いたくてファウンダーとして参画し、ずっと携わっています。

また、「リアルテックファンド」というファンドを運営しています。

これも同様に、価値があるが報われていない科学者たちがいつか報われることを信じて、10年間ずっと活動してきました。

最近ようやく報われ始めたかなと思い、テンションが変わってきているという事実があります。

よろしくお願いします。

女性のキャリア課題に取り組む、SHE 福田恵里さん

福田恵里さん（以下、福田）　皆さん、こんにちは。

ミレニアル世代の女性向けのリスキリングプラットフォーム「SHElikes」を運営している、SHE代表の福田です。

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福田恵里
SHE株式会社
代表取締役CEO

大学在学中に女性向けWebスクールを立ち上げた後、リクルートホールディングスに入社。2017年にミレニアル女性向けのキャリア支援を行うSHE株式会社を設立し、これまでに約24億円の資金調達を実施。累計会員数は14万人を突破。IVS launchpad2021優勝。forbes起業家ランキングTOP20 2年連続受賞。
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▶リスキリングプラットフォーム「SHElikes」で、女性がより活躍し、自己実現できる社会をつくる「SHE」（ICC FUKUOKA 2024）