インキュベーション・プログラム「IBM BlueHub」に参加した理由②(PREVENT萩原)【F17-4F #3】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

インキュベーション・プログラム「IBM BlueHub」に参加した理由②(PREVENT萩原)【F17-4F #3】

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「今、IBM BlueHubが熱い」【F17-4F】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!8回シリーズ(その3)は、PREVENT 萩原さんに事業内容やIBM BlueHub参加のきっかけなどについてお話いただきました。是非御覧ください。

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ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、IBM BlueHub(日本アイ・ビー・エム株式会社)様に本セッションをサポート頂きました。


【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 4F
オープン・イノベーション特集「今、IBM BlueHubが熱い」

(スピーカー)

伊澤 諒太
株式会社ハタプロ
代表取締役

大山 健司
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM BlueHub Lead事業開発担当

萩原 悠太
株式会社PREVENT
代表取締役

(ナビゲーター)

坂本 達夫
AppLovin Corporation
Director, Business Development

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最初の記事
【新】今、IBM BlueHubが熱い【F17-4F #1】

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インキュベーション・プログラム「IBM BlueHub」に参加した理由①(ハタプロ伊澤)【F17-4F #2】

本編

「IBM BlueHub」についてはこちらからご覧ください。以下の動画もぜひご覧ください。

坂本 次に、萩原さんの会社の事業内容、そして今回IBM BlueHubに応募されたきっかけについてお聞かせください。ヘルスケア側のプログラムにご参加ですね。

萩原 はい。よろしくお願いします。株式会社PREVENTの萩原です。

私たちは名古屋大学医学部発の大学発ベンチャーで、元々研究畑で医学的な研究をずっとやっていて、創業して半年ぐらい(2017年2月時点)の会社です。

坂本 現時点で半年ですか。

萩原 去年(2016年)の7月に創業したので、約半年です。

坂本 IBM BlueHubに応募した時点でまだ2、3ヶ月ですね。

萩原 そうです、大山さんも「本当に参加するのかな」と思いながらお声がけくださって、「本当に来たのか」となったと思います(笑)

大山 武田薬品・第一三共・DeNAの3社が開催したデジタルヘルスのイベントで萩原さんが登壇されていて、そこでお声がけしました。

そこのイベントに出ていた他のスタートアップの会社も数社お誘いしました。

坂本 プログラムに参加した全16社のうちどれくらいですか。

大山 他はエルピクセル、メドケア、クオリアもそうでした。

医学部発ベンチャー「PREVENT」が解決する課題

萩原 私たちが大学で何を研究していたかといいますと。

脳梗塞になると半身不随になってしまい、日常生活が不自由になるというイメージが強いのですが、それは実は脳梗塞に疾患した人の3割ぐらいで、残りの7割の方は全く問題なく日常復帰できるのです。

ぱっと分からないのであまり知られていないのですが。

そういった方たちの間で非常に問題になっているのが、再発率が非常に高いということです。生活習慣病なので。

軽めにすんだ人たちは身体的にも精神的にもダメージが少ないので、元の生活に戻ってしまうことが多く、するとまた動脈硬化が進んでしまい、再発してしまいます。

そこになんとかアプローチできないかということで、私たちは薬での治療のみではなく、運動や食事などライフスタイルに介入することで再発を防げないかという研究を大学でずっとやっていました。

私自身もインターネットを使ってライフスタイル改善の支援ができないかという研究に携わっていて、大学でエビデンスという形ではしっかりと一流の場に出せるような論文になってきたのですが、現場のお医者さんはこのエビデンスを使っての指導は出来ません。

誰がそれをやるのかということになって、論文の次のフェーズがやってきました。

エビデンスはあるけれど社会実装ができていないので、次のソリューションとして社会のインフラとして届けていこうという形で立ち上げたベンチャーです。

研究自体は2008年からやっていますが、その研究をやっと社会実装というフェーズに移しました。

企業の健康保険組合さん向けの事業として健康保険組合から委託を受け、社員(被保険者)の方、、中でも病気を持った方たちに健康づくりを届けるという事業をやっています。

既存のヘルスケアの会社と違うのは、医学部発ベンチャーなので病気を持った人たちを対象にずっと研究を行っていたということが一番の強みです。

他の畑から来たのではなくもともと医療ベースなので、脳梗塞、心筋梗塞や糖尿病、高血圧といった病気に特化した指導ができるというのが当社の強みで、それをベースに企業の健康保険組合さんに対して事業を行う、ということを始めたところでした。

5%の不健康な人が医療費の50%を使っている

坂本 具体的には、健康組合さんと組んでどういったことをやられるんですか。

萩原 1つは、企業の健康保険組合さんの中のデータをお借りして行っています。

レセプトデータと言って、どの社員さんがどのような病気で、どれだけお金を使ってどのような治療を受けているかというデータを健保は持っています。

あとは、企業の健康診断のデータ、どの方の健康の状態がどれくらいかというデータを我々の方で分析させてもらい、「この人に予防的措置をしないと将来医療費が上がりますよ」とか、疾病が発症しやすい人をピックアップする仕組みを我々は持っています。

それをもとにピックアップして指導プログラムを提供し、実際の発症予防や医療費を下げる、といったソリューションです。

例を出すと、大企業さんにびっくりされるのですが、我々のお客さんになっているある健保さまでは、年間医療費の約半分を社員の方の5%のみで使ってしまっているというデータがあります。

つまり、医療費は社員の方がまんべんなく使っているのではなく、本当に一部の人たちが使ってしまっていると。

坂本 要するに、不健康な5%の人たちが使ってしまっているんですね。

萩原 そうです。そこに適切にアプローチするというのが我々が今やっていることです。

このような形でソリューションとしてやっていけそうだというのはありましたが実績がなく、しかもビジネス感覚がない医学部発の大学発ベンチャーなので、実際にどのようにビジネス展開していくか、というところがやはり難しいわけです。

坂本 創業メンバーの中にビジネス経験がある方はいらっしゃらなかったんですか。

萩原 そうなんです。私たちは医療のプロフェッショナルチームなので。

企業さまとお話をしていると、やはり「実績はあるのか」というお話になってくるわけです。

サービスには絶対の自信があるが、実績が必要だった

坂本 分かります、日本は特にそうですよね。

萩原 ゼロイチを作るというのが非常に大事なところで、今回、IBM BlueHubさんのオープンイノベーションで参加させていただいたのも、その理由が大きいです。

つまり、参加される企業さんが新しいものを作っていきたいというところと、我々もソリューションで何かしらサービス実績、すなわち「イチ」を作っていきたいというところとマッチするのではないかと思い、今回応募させていただいたというのが一番大きなところです。

坂本 そこにいけば、スタートアップと組んで何か一緒にやりたいという大企業の人が集まっているので、実績はなくても一緒にできるでしょう、というところですね。

萩原 そうですね。サービスとソリューションには絶対の自信を持っているので、あとはどうやって実績を作っていくかというところで場所をお借りしたかったというのが大きいですね。

大山 デモデイの時のこの数字がすごくインパクトが強かったんです。

坂本 脳梗塞の再発予防研究のデータですね。

大山 はい。この34.3%の再発率が、外来診療プラス医療専門職の指導によって2.8%まで下がりました。

坂本 10分の1以下ですね!

萩原 いかに退院後のフォロー(=生活習慣の改善)が日常の医療現場で行われていないかということでもありますが、ただそこまで手が回らないですからね。

坂本 お医者さんって確かに患者さんが来て治して、治ったらおしまい、という感じですよね。

萩原 医療現場で考えることとしては、まず救命が最も大事なので「命を救いましょう」というところと、2番目はいかに家に帰るか、自宅退院できるかというところがメインになっていて、この2つに関しては注力してもらえるのですが、自宅に帰ってからのフォローはなかなか手が回りません。

そこに対して、我々のような医学部発のベンチャーが何とかできないかと思っている領域です。

坂本 大山さんはイベントでそれを最初に聞いて、うちのところに来ないか、とお声をかけられたわけですね。

大山 そうですね、「是非入ってください」とお願いしました。

萩原 こんなに出来立てのところは多分手を挙げてこないだろうと思ったと思いますが、上げちゃいました。

大山 結構早いタイミングでシードまで入ったんですよね。

萩原 立ち上げて2ヶ月ぐらいの時点なので、応募するかしないかぐらいのタイミングです。

大学の研究のシーズを使い、実際にどこの事業に振っていこうかというところのアクセルを(IBMさんに)お手伝いいただいた形ですね。

坂本 元々こういうのができるという自信があり、資金面は大学からフォローしてもらい、ビジネスを加速させる面ではIBM BlueHubさんに支援してもらったと。

萩原 そうです。

坂本 いいタッグですね。

(続)

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続きは 「IBM BlueHub」の仕組み①:ハタプロ伊澤氏が語る企業間のコラボレーションによる新事業創出の成果【F17-4F #4】 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/城山 ゆかり

【編集部コメント】

サービスはよいものだという自信があっても実績がなければ使ってもらえないというのはスタートアップ創業期あるあるですね。。(立花)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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