天才研究者の構想を事業化して人類の進化を促したい(千葉功太郎)【F17-6F #6】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

天才研究者の構想を事業化して人類の進化を促したい(千葉功太郎)【F17-6F #6】

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「今、リアルテックが熱い」【F17-6F】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その6)では、化学少年だった千葉さんがなぜインターネット企業で働いたのちに投資家となったのかについて語っていただきました。是非御覧ください。

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【登壇者情報】
2017年2月21〜23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 6F
「今、リアルテックが熱い」

(スピーカー)

千葉 功太郎
投資家・Drone Fund / General Partner

永田 暁彦
株式会社ユーグレナ
取締役 財務・経営戦略担当
リアルテックファンド 代表

丸 幸弘
株式会社 リバネス
代表取締役CEO

(ナビゲーター)

井上 真吾
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
プリンシパル

「今、リアルテックが熱い」の配信済み記事一覧

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最初の記事
【新】「リアルテック」とは何か?-人類の進化に貢献する新技術【F17-6F #1】

1つ前の記事
リアルテックファンドが千葉功太郎氏を必要とした理由とは?【F17-6F #5】

本編

 リアルテックファンドは、テック系ベンチャー業界でIPOをどんどん促せるような経験者をずっと求めていたんです。

ただ、マインドがリアルテック寄りでないと、絶対にまた私の大嫌いな金融ITの方向へ行ってしまいますから、ずっと「ビジョンはこちら、経験はそちら」という極めて贅沢な条件を持っている人を探していたんです。

本当に、「やっぱり無理だよ、ITの人を入れないと無理だよ」とずっと2人で言っていたところでした。

悔しいですけれど、チャラテック(※)が必要だよと。

▶編集注:チャラテックとは丸さんが生み出したIT系の会社を指す言葉です。

2人で何とか探そうねという話をしていたら、たまたま……

永田 出会ってしまいました。

千葉 その線引きでいくと、私自身はチャラテックの中のリアルテック寄りの人間なんですね。

(左)千葉 功太郎氏 (右)リバネス 代表取締役CEO 丸 幸弘氏

井上 なるほど。

千葉さん「少年時代に化学者を目指していた」

千葉 永田さんと、丸さんと3人で食事に行った時にも話していたのですが、私は高校の時に理系だったんですね。普通に超理系で、化学専攻でした。

化学者を目指していて、クラスメートも全員、(東京大学の)理Ⅰ、理II、理IIIのどこにいくか、というようなクラスでした。

私は理IIに進学して、カーボンナノチューブの研究をしたかったんですね。

とにかく炭素原子に憧れていました。これは美しいと。

(科学雑誌の)ニュートンだけをひたすら読んで過ごしていた幼少時代、中学・高校時代……思い出します。

その頃にやはり炭素原子に憧れて、こんな素晴らしいもの、何でも開発できる素材を開発できたらいいなと思っていたんです。

それを研究しているのは、当時、東京大学だけでした。

 そうですよね。

千葉 東京大学に行きたいなと、そう思っていた時に、ふと神様が降りてきまして。

SFCというのがあるぞと。

(全員笑)

千葉 慶應義塾大学にSFC(湘南藤沢キャンパス)ができると聞いて、たまたま説明会に行ったら、面白いと。これは変わっているなと。

理系と文系の境界を曖昧にして、インターネットをやるぞ、新しいキャンパスだぞと言われて、ピンときたんですよね。

このまま白衣を着て試験管を回していく理系の幸せな人生を送るという道もあるけれど、でもクラスの全員がそちらの方向に行く中、私には多分、もう少し違う人生があるんじゃないかなと。

井上 なるほど。

研究とビジネスを繋げる役が必要だと思った

千葉 その時に思ったのが、ブリッジやプロデュースといった感覚で、研究の道へ進む友人たちを、社会そしてビジネスと繋げる役、世界の間に立つ人が将来は絶対に必要になるはずだとい
うことでした。

そのような人がいないと、試験管を回している人たちはいつまでも試験管を回し続け、ビジネスの側はずっとこちら側でというように、バラバラになってしまうので、その間に立つ人間がいてもいいのではないかと。

そしてそのようなことが学べるのがSFCなのではないかと高3の時に思いました。飛び出して、AO入試でとりあえず受験もせずに、1人でポンと逃げるような形でSFCに行ったんです。

実はこのように、高3で大転換をしているんです。

 早いですね。

永田 そういえば、SFCの時は何を勉強していたんですか。

千葉 大学では、ずっとネットについて学んでいました。

村井純先生がいましたから、インターネットのプロバイダの立ち上げ方の授業もありましたし、プログラミングにサーバ管理と、インターネット三昧でした。

永田 ネットだろうと、リアルテックだろうと、一つの領域に強い興味を持ってフォーカスして深掘りしていく人たちと、浅く広く見ている人たちと、そこを引き上げる人たちと、いろいろなレイヤーと機能が存在していますよね。

丸 チームだよね。

永田 千葉さんは、どちらかというと深掘りしていくタイプなのかなと感じています。

リアルテックファンド 代表 永田 暁彦氏

千葉 でも興味もポツポツと広く持っています。

永田 確かに。

千葉 ただやはり、テクノロジーとか科学、つまり先ほどのニュートンの世界がすごく好きなんですよね。天文部を6年間続けて、部長まで務めましたから。

将来の夢は宇宙飛行士で、今でも全く諦めていません。

 諦めていないんですか!

千葉 全く諦めていません。

永田 宇宙へ行きましょう。

千葉 その夢への一番の近道は、お金を持つことだと思っています。

JAXAに行っても自分は宇宙飛行士にはなれないだろうと。

それならばお金を手にした方が宇宙飛行士になれる可能性が高いに違いない。ならば、起業しなければ、という思いが実はありまして……。

井上 一理ありますね。

天才研究者をプロデュースして人類の進化を促す

 今の話もすごく似ていて、私はマスター(修士課程)の時に、ブリッジ役を思い付いたんです。

ですから千葉さんは早いなと思っています。

私は大学院から東京大学に進学したのですが、周囲が皆天才なんですよね。

白衣を着た天才で、知財も持っていて。

私はまだ論文の1本も出してないのに、周りには論文を既に発表している天才たちがいて、とても勝てないなと思ったんですよね。

同時に、でもこの天才たち「使われてないな」とも感じました。

千葉 そう、天才はね、スタンドアローンなんですよ。

「天才スタンドアローン」で存在していて、放っておくと、そのまま人生終わってしまうんです。天才のまま。

 天才のままね。

千葉 そう。これはもったいないことです。

 人類の進化に使いたいぞと。

千葉 その通り!

そのまま社会に出しても、天才の能力が発揮されません。

 だからプロデュースしてあげないといけない。

千葉 自分はインターネットの人間なので、繋げてなんぼじゃないですか。天才リソースは、オープン化してこそ意義があるんですよね。

それをやりたいなと思って。

 私は現場にいましたから。

千葉 そのような天才をいかにプロデュースするかというのが、私の大きなテーマです。

KLabもコロプラも「テッキー」なベンチャー

千葉 これまで関わったKLab、コロプラの2社はどちらもその想いが強い会社でした。

KLabはもともとケイ・ラボラトリーという社名でスタートして、キロバイトサイズのJAVAアプリケーションを研究開発する、いわゆる研究開発型企業でした。私がKLabに加わった時には、私以外全員マッドサイエンティスト・エンジニアしかいませんでした。

何せケイ・ラボラトリーですから。

 研究所ですよね。

千葉 本当にもう技術者だけで、会社の当時のテーマが、「技術者パラダイスなベンチャーを創ろう」というものでした。

とにかく「テッキ―」でした。

 昔からそちら側だったんですね。

千葉 役員構成も、自分以外は全員エンジニアというような会社でしたので、ドキドキするくらいでした。

その時に出会った、馬場という若くして天才的なエンジニア、Ph.D(博士号)少し手前の大学院生だった彼を、KLabで一緒にやろうよと誘って、一緒に入りました。

そして、その彼が独立して創ったのが、コロプラです。

高専卒技術者の起業を成功させたい

千葉 私がもう一つ人生でやりたいのは、日本のスタートアップベンチャーの世界に、高専卒技術者のような人が、起業して、超金持ちになって、フォーブスに載るというような、アメリカだったら当たり前のことを実現させることです。

 当然ですよね。

千葉 日本ではそれがなぜ見られないのだろうなと思っています。

もっと技術者やエンジニアに光が当てられて、輝いて、きちんと地位と金と名誉を手にすることができなくてはなりません。

 そうしたら、またその人たちが研究に投資しますからね。

千葉 おっしゃる通りです。

井上 なるほど。

千葉 そのような側面がないと、日本はいつまでたっても文系ベンチャーしか生まれないのではないかと思います。文系ベンチャーには、私はもともとあまり興味がありませんから。

 それを言い切るあたり、もはやチャラテックじゃないですよね。

千葉 チャラテックですよ(笑)?

(全員笑)

その中で、チャラテックをしっかりやるということです。

先ほどの、グイッと右上がりの軌道をしっかり実現していきたいと思います。

 本当に、こういう人が欲しかったんですよね。

永田 はい。

O2O領域ではテックが必要になってくる

千葉 そのような意識を強く持ちながら、インターネットというフィールドを私は真剣にやってきたつもりです。

でも、特に、丸さんの定義でいうチャラテックだけだと、最近限界も感じてきています。

もっと深みが欲しいなと。

それには、よりリアルなテクノロジーなど、いろいろなものが必要になってきます。

特に私が興味を持っているのは、「O2O(Online to Offline)」という、オンラインーオフライン領域のようなベンチャーが多いです。

オンラインは全てエンジニアリングで、言い換えればプログラミングで解決できますが、オフラインというのは、プログラミングでは解決できないことが多いので、ここにもやはりテクノロジーが必要になります。

両方が合わさることにより、これからの社会課題の解決がテーマごとにできるようになるのだろうと思っています。

しかし、自分の知識が足りなさ過ぎて、「分からん」と思い、悶々としながらアグリテックベンチャーに投資したり、ドローンベンチャーに投資したりしている時に、前回ICC(ICCカンファレンス KYOTO 2016)での丸さんとの出会いがありました。

「お互い何だこの人」は、という先ほどの話です(笑)。

 お互いに常日頃からそのように考えていて出会ったから、化学反応が起きたのでしょうね。

(続)

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/本田 隼輝/鈴木ファストアーベント 理恵

【編集部コメント】

千葉さんが化学少年だったという話は驚いたと同時に腑に落ちました。昔、ICCと千葉さんのDrone Fundが同じシェアオフィスにあって、千葉さんがDroneをオフィスで飛ばしてることもあったのですが、その時の楽しそうなご様子はまさに、理科好きな少年の面影を思わせるものでした。(横井)

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