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1. コンテンツ・コミュニティの今後を語る!登壇者紹介①:クラシコム青木さん/Voicy緒方さん

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ICCサミット FUKUOKA 2019の好評セッション「コンテンツ・コミュニティのグロース戦略を徹底議論」を全11回シリーズでお届けします。(その1)は、人気ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムの青木耕平さん、熱狂的なファンコミュニティを有するボイスメディア「Voicy」の緒方憲太郎さんの自己紹介からスタートです。ぜひご覧ください!

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(インターン)の募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回ICCサミット FUKUOKA 2020は、2020年2月17日〜20日 福岡市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2019のダイヤモンド・スポンサーのMotivation Cloud(Link and Motivation Inc.)様にサポートいただきました。

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【登壇者情報】
2019年2月19〜21日開催
ICCサミット FUKUOKA 2019
Session 10E
コンテンツ・コミュニティのグロース戦略を徹底議論
Supported by Motivation Cloud(Link and Motivation Inc.)

(スピーカー)
青木 耕平
株式会社クラシコム
代表取締役

緒方 憲太郎
株式会社Voicy
代表取締役CEO

武田 和也
Retty株式会社
代表取締役

前田 裕二
SHOWROOM株式会社
代表取締役社長

(モデレーター)

占部 伸一郎
コーポレイトディレクション
パートナー

「コンテンツ・コミュニティのグロース戦略を徹底議論」の配信済み記事の配信済み記事一覧


本編

占部伸一郎さん(以下、占部) こんばんは。本セッションのモデレーターを務めますコーポレイトディレクションの占部です。


占部 伸一郎
コーポレイトディレクション
パートナー

2001年東京大学経済学部卒。新卒で株式会社コーポレイトディレクションに入社し、19年間の間、一貫してコンサルタントとして活動。2012年にパートナー就任しCDIの経営に携わる。途中、三菱商事の金融事業本部M&Aユニットへの出向経験がある。ネット/通信/モバイル分野、アパレル/消費財、不動産関係向けに中期計画の策定、新規事業の立上げ、アジア展開、事業再生、組織改革などに取り組んでいる。大企業向けのプロジェクトを手掛けるかたわら、近年では成長ベンチャーの支援に力を入れている。Fringe81株式会社社外取締役を兼任。経済ニュースメディア「NewsPicks」プロピッカー。

本日最後のセッションとなりますので皆さまお疲れもあると思いますが、登壇者の皆さんと一緒に熱量高く進めていきたいと思っています。

今回は「コンテンツ・コミュニティのグロース戦略を徹底議論」というテーマのもと、自社サービスでコンテンツやコミュニティを展開されている4人の登壇者をお迎えしています。

ちなみに、今日聴きに来られている皆さんの中でコミュニティ的なものを自社のサービスとして運用されている方は、どれくらいいらっしゃいますか?

(会場を見渡して)そんなに多くないですね。

では逆に、今後自社事業においてコミュニティをどう使うべきかを考えたい、と思って来られた方は?

こちらの方が多いですね。他にはどのような可能性があるでしょうか?

緒方 憲太郎さん(以下、緒方) 手を挙げていない人で、前田くんが目当てだという人は?

前田 裕二さん(以下、前田) いやいや(笑)。

占部 こんな感じで始めていきたいと思います(笑)。

さて、本セッションをどういう内容をするか簡単にお話ししておくと、そもそもコミュニティをどういった定義で考えるとよいのか、すなわち「コミュニティとは何か?」というところからスタートしたいと思っています。

また、コミュニティを運営する上で直面する問題や課題、気を付けられていることなども色々とあると思いますので、この辺も話していきたいと思っています。

まず、お一人ずつ簡単な自己紹介と自社サービスの紹介、それから今どのようなコミュニティを運営されているのかお話しいただければと思っています。

では、青木さんからお願いします。

ECサイト運営の傍ら、ドラマ・映画も制作「クラシコム」

青木耕平さん(以下、青木) クラシコムの青木と申します、本日はよろしくお願い致します。


青木 耕平
株式会社クラシコム
代表取締役

1972年埼玉県生まれ。株式会社クラシコム代表取締役。2006年、実妹である佐藤と株式会社クラシコム共同創業。単独、共同創業通算で同社で3社目。翌年、賃貸不動産のためのインターネットオークションサイトをリリースするが、1年ほどで撤退。2007年秋より北欧雑貨専門のECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開業。現在は、北欧雑貨のEC事業のみならず、オリジナル商品開発販売、広告、出版(リトルプレス発行)事業など多岐にわたるライフスタイル事業を展開中。

我々クラシコムは、北欧、暮らしの道具店という雑貨のECサイトを運営している会社です。

その中でたくさんのお客さまに集まっていただくためにメディアを展開していたり、そのメディアの集客力を活用した広告事業を行ったりしています。

最近はオリジナルドラマや映画の制作にも着手していて、僕の頭の中の8割くらいはそれらのコンテンツ制作になっています。

【いよいよお披露目】西田尚美さん主演、当店オリジナルの「短編ドラマ」をつくりました。(編集注:2019年7月には、長編映画化も決定しました)

本セッションのテーマは「コンテンツ」と「コミュニティ」ですが、私以外のお三方は基本的にはプラットフォーム事業を展開されています。ですからまさに、コンテンツホルダーに「コミュニティ」を提供されている会社さんたちかなと思っています。

逆に我々の立場はコンテンツホルダーでありコンテンツプロバイダーなので、プラットフォーム上で「コンテンツ」をお届けする立場にあるという温度感で捉えていただきたいと思います。

そうでないと、「コミュニティでもないしプラットフォームでもないし、あいつ何だよ」みたいな話になってしまうので、一応そういうキャラクターとしてお許しください(笑)。

よろしくお願いします。

占部 ありがとうございます。では緒方さん、お願いいたします。

音声配信インフラの構築からボイスメディアまで「Voicy」

緒方 こんにちは、株式会社Voicy代表の緒方と申します。


緒方 憲太郎
株式会社Voicy
代表取締役CEO

大阪大学基礎工学部卒業後、大阪大学経済学部卒業。同年公認会計士合格。2006年に新日本監査法人へ入社。その後Ernst&Young NewYork、トーマツベンチャーサポート、にてスタートアップから大企業まで経営者のブレインとなるビジネスデザイナーとして多数の会社を支援。現在も5社以上のベンチャー企業の役員や株主として参画中。2016年次世代音声市場のリーディングカンパニーの株式会社Voicyを創業し、新しい音声文化づくりとワクワクする価値を生む会社づくりに挑戦中。

この中でVoicyをご存知の方はいらっしゃいますか?

(会場を見渡して)結構いらっしゃいますね。ありがとうございます。

私は元々ベンチャー企業の社長のブレインのようなことをずっとしていて、2016年に起業しました。

ボイスメディア「Voicy」は、音声コンテンツの発信を簡単に行えるアプリサービスです。

リスナー同士のコミュニティができたり、パーソナリティのコミュニティができたり、そういうものを色々とやっています。

「Voicyは単なる音声メディアだ」と思われがちですが、実際には音声コンテンツの制作からインフラ設計、そして音声メディアの運営まで、音声発信まわりの全てをやっている会社でもあります。

例えばGoogle Homeで「OK Google、ニュースを流して」と言うと15個のチャンネル(登壇当時)からニュースを流してくれますが、そのうち毎日新聞、スポニチ、野村證券などの6つは僕らが流していています。

誰が・いつ・どこで離脱したかのデータをどんどん集めていき、リスナーにとって一番心地よい形で音声コンテンツを提供しようというインフラ事業が根幹です。

「人間の生活のどんなところにも音声がリーチできる」そんなインフラを目指しています

その上で「声って絶対面白いから、そういうメディアを1つだけつくろう」と言ってつくっているのがVoicyです。

Voicyを見て、どうやって稼いでいるのかとよく言われますが、それで稼ぐ気はあまりありません。

ただVoicyでは、おかげさまで色々なチャンネルにスポンサーがつくようになってきています。

最近ではトップのパーソナリティには月80万円ほどがスポンサー企業からついているので、1,000万円プレイヤーが出てきている感じになってきています。

「Voicyに貢献したい」と願う熱狂的なファンコミュニティ

緒方 次にコミュニティの話ですが、Voicyという会社のファンコミュニティが非常に熱くて、特にコアなファンが集まる「Voicyファンラボ」には、“月額1万円を払ってVoicyのコンテンツを拡散するチーム”があるほどです。

そして特筆すべきは、その中から5人をVoicyの従業員として採用したことです。

割合にして、社員の4分の1をファンコミュニティから採用している計算になります。

もう一つ、「Voicy応援団」というのもあり、ファンラボのようにアクティブに動けない人のために、お金だけを払える仕組みをつくりました。

(会場笑)

これはウィキペディアと同じモデルで、“声援を送る”と“1,000円を送る”を掛けて一口1,000円から送れるようにしているのですが、なんと8口分、つまり月8,000円=年間10万円近くを払ってくれている方が2人もいらっしゃいます。

あとは、Voicyのチャンネルごとにもコミュニティができています。

中でも「ベンチャーニュースで言いたい放題」というチャンネルは特徴的で、月額1万円で120人くらいのユーザーが集まるコミュニティができています。

秘密結社Kサロン ~ベンチャーニュースで言いたい放題 by Voicy~(CAMPFIRE)

このチャンネルのVoicyサービス内のフォロワー数が8,000人くらいなので、その中で1万円払っている人が120人もいるというのは結構コアなコミュニティではないかなと思います。

あとは、「Voicyファンフェスタ」というイベントも開催しています。

2,000円のチケットをノンプロモーションで販売し、約600のチケットが売れました。

でも開催前日の夜にそれを全部無料にすることに決め、全て返金してキャンセルチケットを持って入場していただくというクレイジーなことをしました。

するとものすごい量の「いいから、お金を貰ってください」というメールが来てしまいました。

実はこれを狙って仕込んだことで、「それだったらぜひ応援団に入ってください」と言うことで、LTV(life time value=顧客生涯価値)としては結局プラスになるのです。

事業会社との連携、および総額7億円の資金調達を実施

緒方 また「このプラットフォームに乗っていることに価値がある」と思っていただけるブランドづくりのために、色々な事業会社さんとの連携も進めています。

最近では日本経済新聞さんやTBSさんとの連携も発表しました。

そして、ちょうど一昨日発表したのですが、7億円の資金調達をしました。

声のブログ「Voicy」がVC2社およびTBS、電通、中京テレビから7億円調達(TechCrunch)(編集注:翌月3月には1.2億円の追加調達を行い、同ラウンドでの調達額は8.2億円となりました)

これまでエンジェルラウンドを2回行っており、4,000万円の調達から一気に7億円というジャンプアップの調達をしています。

占部 ありがとうございます。

緒方さんのところは、Voicyというサービスにおける発信者側、パーソナリティにファンが付くという意味でのファンコミュニティがありつつ、お話いただいたようなVoicyという会社・サービス自体にファンコミュニティができているのですね。

緒方 少し紹介させていただくと、僕らのプラットフォームを使ってコミュニティづくりをしている方は実はたくさんいらっしゃいます。

クリエイター・エージェンシーのコルクが運営するコルクラボさんも、「コルクラボの温度」という放送をされながらコミュニティを醸造されています。

占部 本日はその辺も含めてお話を伺えればと思っています。それでは次に、Rettyの武田さんお願いします。

(続)

次の記事を読みたい方はこちら

続きは 2. コンテンツ・コミュニティの今後を語る!登壇者紹介②:Retty武田さん をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/小林 弘美/尾形 佳靖/戸田 秀成/Froese 祥子

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