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ICCサミット KYOTO 2018の好評セッション『最近「面白い」と思っていることを雑談!』の書き起こし記事を全8回でお届けします。(その1)は、マイクロソフト西脇さんが注目する“ペットテック”の雑談からスタート。私たち人間は、動物の心をどこまで理解できるのでしょうか? ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
本セッションは、ICCサミット KYOTO 2018 プレミアム・スポンサーのLexus International Co.様にサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2018年9月4〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 11A
Fireside Chat シリーズ
最近「面白い」と思っていることを雑談!
Supported by Lexus International Co.
(スピーカー)
尾原 和啓
千葉 功太郎
投資家 / Drone Fund General Partner
丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役 グループCEO
村上 臣
リンクトイン・ジャパン株式会社
日本代表
吉藤 健太朗
株式会社オリィ研究所
代表取締役CEO
(モデレーター)
西脇 資哲
日本マイクロソフト株式会社
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト
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▶『最近「面白い」と思っていることを雑談!』の配信済み記事一覧
本編
西脇 資哲さん (以下、西脇) 皆さん、おはようございます!
本日は、朝一番のセッションをお預かりしております。
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西脇 資哲
日本マイクロソフト株式会社
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト
日本経済新聞で紹介されたIT「伝道師/エバンジェリスト」。2013年には日経BP社から “世界を元気にする100人”にも選出。1996年から13年間、日本オラクル株式会社にてマーケティング担当として従事し、現在はマイクロソフトにて多くの製品・サービスを伝え広めるエバンジェリスト。講演や執筆活動も行い、IT企業だけでなく、製造業、金融業、官公庁から小学校、中学校、高校や大学でのプレゼンテーション講座を幅広く手がける。著書に「エバンジェリストの仕事術」、「プレゼンは“目線”で決まる」、「新エバンジェリスト養成講座」など。TOKYO FM「エバンジェリストスクール!」を乃木坂46とともに放送中。
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こんな早い時間にお集りいただき、ありがとうございます。
村上 臣 さん (以下、村上) このICCサミットであえて「雑談セッション」に足を運ぶとは、皆さんかなり奇特な方々ですよね!
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村上 臣
リンクトイン・ジャパン株式会社
日本代表
大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。その後統合したピー・アイ・エムとヤフーの合併に伴い、2000年8月にヤフーに入社。一度退職した後、2012年4月からヤフーの執行役員兼CMOとして、モバイル事業の企画戦略を担当。2017年11月にLinkedInの日本代表に就任。複数のスタートアップの戦略・技術顧問を務めている。
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西脇 しかも、開催前のセッション選択率が一番高いということで、一番大きい会場をいただいております。
セッションの時間は75分しかなく、この6人がしゃべって大丈夫かと心配になるくらいの時間です(笑)。
さて本セッションは、LEXUSさんがスポンサーとなっております。
このあと、LEXUSも乗らないといけないですよ、千葉さん。
千葉 功太郎 さん (以下、千葉) え? も、もちろん乗りたいです。
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千葉 功太郎
Drone Fund
創業者/代表パートナー
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。2000年より株式会社サイバードでエヴァンジェリスト。2001年に株式会社ケイ・ラボラトリー(現 KLab株式会社)取締役就任。2009年株式会社コロプラに参画、同年12月に取締役副社長に就任。採用や人材育成などの人事領域を管掌し、2012年東証マザーズIPO、2014年東証一部上場後、2016年7月退任。現在、慶應義塾大学SFC研究所 ドローン社会共創コンソーシアム 上席所員、国内外インターネット業界のエンジェル投資家(スタートアップ52社、ベンチャーキャピタル31ファンドに個人で投資)、リアルテックファンド クリエイティブマネージャー、Drone Fund 代表パートナーを務める。
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西脇 そうですよね、乗りたいですよね。
ぜひ、スポンサー様にご配慮をよろしくお願いします(笑)。
▶編集注:ICCサミット KYOTO 2018では、LEXUS様のスポンサードにより、LEXESの試乗体験を実施しておりました。その模様については、こちらのレポートをご覧いただけます。
テーマは「最近『お面白い』と思っていること」!
西脇 さて本日のセッションのお題は「最近面白いと思っていること」です。
私はモデレーター役ですが、皆さんと一緒にお話をさせていただこうかなと思います。
登壇者の皆さんには、フリップを渡しています。
このフリップに、実際に最近面白いと思っていることを書いてもらいながら、雑談を進めていこうと考えています。
では皆さん、早速書いてください。1つでも、2つでもいいですよ。
皆さん、いいですか? それではフリップを見せてください!
(会場大拍手)
西脇 モデレーター泣かせですよ、本当にもう……悪ふざけですねぇ。
私は、こう書きました。
はい!
(会場笑)
丸 幸弘 さん (以下、丸) なんかこのアナログな感じ、楽しくない?
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丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役 グループCEO
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了、博士(農学)。大学院在学中に理工系学生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合せて新事業のタネを生み出す「知識製造業」を営み、世界の知を集めるインフラ「知識プラットフォーム」を通じて、200以上のプロジェクトを進行させる。ユーグレナなど多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わるイノベーター。リアルテックファンドの共同代表も務める。
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西脇 大事でしょう? こういうのが大事なんですよ、実は。
村上 こんなアナログ形式ですけど、西脇さんマイクロソフトですよね?
西脇 そうです。でも今日はマイクロソフトとしては来てませんので(笑)。
村上 そういう私も、マイクロソフト・グループですからね。
▶編集注:村上さんが日本代表を務めるLinkedIn社は、2016年12月、米マイクロソフト社によって262億ドルで買収されました。
西脇 と言っている間に皆さん、今面白いと思っていること書いてくださいよ。
1つでもいいし、2つでもいいですよ。
ちなみに私が最近面白いと思っているのは、猫なんですね。
猫がすごく面白いと思っています。
というのも、「ペットテック」がものすごく来ていると思うです。
尾原さんも、そう思いますよね?
尾原 和啓 さん (以下、尾原) いやもうその通りです。
そもそも日本では、12歳以下の子どもの人口よりもペットの数の方が多いんですよね。
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尾原 和啓
IT批評家、藤原投資顧問書生。京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。現在13職目 、シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡いでいる。ボランティアでTED日本オーディション、Burning Japanに従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。著書は三作全てAmazon電子書籍で総合一位を獲得。「モチベーション革命」(幻冬舎)、「ザ・プラットフォーム」「ITビジネスの原理」(NHK出版)「ITビジネスの原理」はKindle 年間ランキングビジネス書部門 2014、15年連続Top10のロングセラー(2014年7位、2015年8位)。韓国語、中国語版にも翻訳されている。
*15/6/11 Kindleランキングにて、書店はABC六本木、渋谷Book 1st 6/15調べ
*:14/8/30 ランキングにて、年間でも2014年Kindleビジネス書7位
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西脇 そうなんです、アメリカが先に逆転したんですよね。
ベンチャーとして「どこにお金が動くか」ということを考えると、やはりペットに流れが来ているのかなと思っているのですが、丸さん、どうでしょう?
「動物の気持ち」に迫る、最先端ペットテック
丸 いやぁ、面白いですよ。ペットテックでいうと、犬の気持ちが分かる会社があってですね……。
西脇 ずいぶん抽象的な(笑)。
尾原 それって、それバウリンガル(※)みたいなやつでなくて?
▶編集注:バウリンガルとは、2002年にタカラ(現タカラトミー)より販売された犬とのコミュニケーションデバイス。マイクで検出した犬の鳴き声からリアルタイムで感情表現を分析し、それを液晶に映し出すことができる。猫向けの「ミャウリンガル」のほか、2010年にはTwitter連携機能を実装した「バウリンガル for iPhone」がリリースされました。
丸 いやいや違うんですよ。しかも吠えなくていいんですよ。
解説しましょう。
その会社のテクノロジーはすごく面白くて、毛の上からでも心拍を測定できるデバイスを開発してるんですよ。
▶編集注:丸さんが言及されているのは、ラングレス社が開発・販売する「イヌパシー」。ラングレス代表取締役 CEOの山入端佳那さんには、ICCサミット FUKUOKA 2019 リアルテック・カタパルトに登壇いただきました。プレゼンテーションの書き起こし記事を以下よりご覧いただけます。
西脇 あ~なるほどね。でも仮にセンシングができても、「犬がどう思っているか」という気持ちの翻訳の部分が難しいですよね?
丸 そうなんですよ。どうやって研究したか知ってます?
じーっと犬を見て、ドキドキがどこにあるか、ずーっと観察したんですよ。
「お手!」って言って。
村上 あ、犬をドキドキさせようとしたわけ?
丸 そうそう。ワッと驚かせて、犬がドキドキしたところで、そのときの心拍をどうなっているのかを記録したんですよ。
村上 ヤバいですね。
丸 ペットは言葉をしゃべれないからね。
だから、ペットテックのキーワードは「気持ちが分かる」。
そもそも僕は、鳥、犬、豚、牛と、気持ちの感覚が全然違うのではないかなと思っていて。
西脇 それが分かる人、ほとんどいらっしゃらないと思いますけど……。
丸 だから、これは、フロンティアなんですよ!
西脇 確かに(笑)。
丸 人間と犬との関係は、2000年以上前から続いているわけですよね。
なのに、なぜ誰もやらないのかと。
村上 ところで、牛の場合はいわゆる“気持ち”ってどれくらい持っているんですかね?
丸 畜産農家の方の話を聞いたことがあるのですが、育てた牛を“ドナドナ”することを僕らはすごく可愛そうという気持ちになりますよね。
農家の人たちと話すと、それは違うのだそうです。
その時が最高潮で「お互いやったな!」みたいな感じだと言うんです。
尾原 達成なんですね。
日本で唯一の“無殺菌牛乳”とは?
村上 昔聞いた話を思い出したのですが、牛乳というのは殺菌されていますよね。
でも、「殺菌をしない牛乳」というのが日本に1種類だけあるって知っていますか?
牛小屋を徹底的に掃除したりして、いろいろ研究した結果、殺菌しなくても大丈夫な牛乳を作ったという例があるんですよ(※)。
▶編集注:現在、日本では厚生労働省令「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」により牛乳の殺菌が義務付けられていますが、一定の条件を満たすことにより無殺菌生乳の販売が許されています。村上さんが言及されている想いやりファーム(北海道河西郡)が生産する特別牛乳「想いやり生乳」は、日本で唯一の無殺菌状態でビン詰めされた牛乳(生乳)だそうです。以下のページにて詳しく解説されています。 〔参照:日本で唯一 想いやり生乳(Shigenoya Forum)〕
保健所にも認めてもらうために10年ぐらい実験データを取り続けて「大丈夫だ」と認めてもらいようやく販売許可を得たそうです。
最終的なキーが何だったかというと、牛小屋をきれいにして、思いやりをもって、優しくすることだったそうです。
丸 来たね、これ。
西脇 アナログですよ。
村上 そう、アナログなんですよ!牛をすごい丁寧に飼ったら、菌がなくなったと。
尾原 繁殖しないんですか?
村上 繁殖しないし、たぶん免疫がよくなって、クリーンな牛乳が出るようになったと。
これは超アナログで定性的な話なんだけど、そういう結果が出ているんですよ。
西脇 その牛乳が高く売れるんだったら、なおさら良いですよね。
村上 もちろん、高くせざるを得ないと思うんですけど、そうですよね。
▶編集注:想いやりファームのウェブサイトによると、180 mLビンの8本セットで4,000円(1本500円)とのことです。
無殺菌牛乳なんて皆さんほとんど飲んだことがないですよね?
僕は飲んだことがあるのですが、すっごいクリーミーなんですよ。
吉藤 健太朗 (以下、吉藤) 肉も殺菌しなくていいんですかね?
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吉藤 健太朗
株式会社オリィ研究所
代表取締役CEO
小学5年~中学3年まで不登校。高校時代に行った電動車椅子の新機構の発明により、国内最大の科学技術コンテストJSECにて文部科学大臣賞、世界最大の科学技術コンテストISEFにてGrand Award 3rdを受賞。その後寄せられた多くの相談と自身の療養経験から、孤独の解消を志す。高専にて人工知能を研究した後、早稲田大学にて2009年から孤独解消を目的とした”分身ロボット”の研究開発を独自のアプローチで取り組み、自分の研究室を立ち上げる。2012年株式会社オリィ研究所を設立、代表取締役所長。分身ロボット”OriHime”、神経難病患者のための視線文字入力装置”OriHime-eye”を発明、その他バリアフリーマップの開発に関わっている。青年版国民栄誉賞「人間力大賞」、スタンフォード大学E-bootCamp日本代表ほか、Googleインパクトチャレンジグランプリ、AERA「日本を突破する100人」、フォーブス誌が選ぶASIAを代表する青年30人などに選ばれる。
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村上 肉は焼きますからね(笑)。
(会場笑)
丸 いやいや、あのね、皆さんね、今 殺菌って言葉が出ましたけど、全然だめです。
西脇 殺菌したらだめ?
丸 これからは「保菌」ですよ。菌を保つ。
(編集注:ここで、壇上では「糞便(腸内細菌)移植」に関する議論が交わされました。残念ながらその詳細については“オフレコ”とのことで、割愛しております)
村上 そもそも、ICCサミットで千葉さんと丸さんが初めて会った時、ずっとウンコテックの話をしてましたよね。
丸 ここでの出会いね。皆さん聞いてください、ICCってすごいんですよ。
(続)
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続きは 2. きっかけは「ウンコ」!? Drone Fund千葉功太郎さんとリバネス丸幸弘さんのICCサミットでの出会い をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/鈴木ファストアーベント 理恵
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