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GEが人事評価で実践するコンスタント・フィードバックとは?【F17-5B #5】

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017 Session 5B

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「最高の成果を生み出すチーム作りの方法論を徹底議論」【F17-5B】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!12回シリーズ(その5)は、予防医学研究者の石川さんによる「会社に『憲法』に当たるものはあるのか」という問題提起から議論が進みました。是非御覧ください。

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、Motivation Cloud (Link and Motivation Inc.) 様に本セッションをサポート頂きました。

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ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。

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「最高の成果を生み出すチーム作りの方法論を徹底議論」の配信済み記事一覧

石川 少し話が変わるかもしれないのですが、今回のセッションにあたって、僕は研究者なので、基本的に一人で楽しくやっているだけなのですが、

岡島 チームではないですからね。

石川 そうそう。

僕も、組織…日本国民という意味では組織だなと。

よく2段階上の発想で考えろというじゃないですか。

考えると、僕の一段上の上司は、安倍総理になる訳ですよ。

(会場 笑)

その上は天皇だなと。

天皇陛下の視点でものごとを考えてみようと思ったんですね。

しょうがないです、フリーで生きる人はそうなっちゃうんですよ。

会社の「憲法」とは?

石川 僕にとってのやらなければならないこと、成果というのがどこに書いてあるのだろうと思ったとき、ふと思ったんですよ。

憲法だと。

憲法に書いてあるじゃないかと。

見てみると、3つのことをするように書いてあったんですよ。

納税と、教育と、勤労。

川邊 なるほど。

石川 この3つをやればいいのだということが、腑に落ちました。

ちょっとお聞きしたかったのですが、憲法にあたるものって、会社にもあるのでしょうか。

さらに、憲法では、義務と権利とが分かれていますが。

義務というのはある意味、外的なモチベーションのようなもので、これは絶対やって下さいということですよね。

内的モチベーションは、権利的な、好きにしろといったようなことですかね。幸福追求の権利があるように。

憲法というのは、実はすごく面白いものだなと思って。

そういう風なものは、組織の中ではどういう位置づけなのかなということをお伺いしたかったんですよね。

川邊 恐らく、GEが一番はっきりしているのでしょうね。

Yahoo! JAPANはかなりGEの真似をして…

石川 GEはそんなにすごい会社なのですか?

川邊 すごいです。

(会場 笑)

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川邊 かなりすごい会社ですけれども。

石川 発明王エジソンの…

岡島 Great Companyですよ。

川邊 GEはプロダクトもそうですけれども、そのマネジメントが世界最高と言われています。

会社のバリューはキリスト教の十戒

川邊 それは後で存分にお話して下さると思うのですが、Yahoo! JAPANは、GEを真似してミッション、ビジョン、バリューを定めています。

ミッションというのは、Yahoo! JAPANという会社が成すべきこと。

ビジョンというのは、それをやった時になった世界観、世界。

バリューというのは、それを実現する働く人達が、どういう働き方をしたらいいのかということで、これは全部宗教用語というか、宗教の考え方なんですね。

石川 バリューというのは、今の話で言うと義務にあたるようなものですか?

川邊 そうですね。

ミッションが、神がこうしろと言ったという風な、神から与えられた使命で、ビジョンが天国の実現、つまり出来上がった時の姿ですよね。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King, Jr.)で言うところの、“I have a dream that one day…“以下のところ。

バリューというのは、キリスト教で言うところの十戒ですね。完全に。

石川 なるほど。

川邊 これはしてはいけない、のような。

あるいは、こうしろという。

それを分けて、Yahoo! JAPANの場合だと、ミッションが「情報技術を使って人々や社会の課題を解決する『課題解決エンジン』」ということで、ビジョンは、それができた姿は、“UPDATE JAPAN“、つまりアップデートされた日本だと。

バリューは最近変えたばかりなのですが、前のバリューで言うと、「迷ったらワイルドな方へ」といった行動原理のようなものがありました。

ベンチャー企業などの小さな組織だと、暗黙知でそういうものが全て共有されていて、皆その通りにきちんと動けるのですが、人数が増えて来るとそれを明文化した方が理解が早いし、その通りにやっているよねという評価ができますよね。

ですからチームを作るという意味では重要なことかなと思って行っているのですが、GEのご経験からはいかがですか?

GEが人事評価で実践する対話型フィードバック

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安渕 全くそうだと思いますね。

一つのキーポイントは、それで評価されるということですよね。

その組織の中で評価されるということは、ポジティブなフィードバックが来るということですが、そこでどんどんポジティブなフィードバックをもらって、脳内でまたエンドルフィンが出て「これをやればいいんだ!」と思って皆どんどん進んでいく、そういうことですよね。

岡島 それに関して言うと、GEさんには有名な人事評価制度「9ブロック」というのがありましたが、そういったバリューで測ることをもうおやめになりましたよね。

むしろ対話型になっており、そういう意味では益々、今のようなウェイ・マネジメントのような色が強くなっているという感じなのですか?

安渕 今はフィードバック型ですよね。

コンスタント・フィードバック型というのは一つの流行りになっています。

岡島 四半期ではちょっとスピードが遅すぎるという?

安渕 もっともっと、ほとんど毎日のような世界ですね。

中竹 デイリーなんですね。

安渕 何かやって「いいな」と思うと、すぐにフィードバックする、要するにフェイスブックの乗りです。

例えば同僚や上司やプロジェクトメンバーがお互いにフィードバックできるようなシステムを、今、作っていますね。

岡島 そのGEさんが「9ブロック」をやめられたことはかなり衝撃的でした。

やはりフィードバックループをもっと速くしていくとか、まさに先ほどの「集団天才型」のようなことで言うと、どんどんフィードバックをする、あるいはお客様からフィードバックされるスピードが速くなるといったことは、やはり結構衝撃的でしたね。

安渕 どんなやり方も、皆がものすごく慣れてくると、やはりほぼ想像できてしまうという。

自分のやっていることを見て、大体9つの箱のどこに入っているかと想像できてしまうと、そこでエクストラの努力をするかしないかということなのですけれどもね。

6割、7割の人が真ん中の箱に入る訳ですから、そこに安住してしまう人が増えてくるというのが一つのパターンですよね。

そうすると、実は評価するようでしていない。

要するにほぼ固定してしまっていると。

そうなると、あまりプラスの効果もないので、それよりは、とにかく一人一人の能力が伸びた方がよいではないかと。

そのためには、半年や四半期待って、「君、あの時のあれはダメだったよ」と言われても仕方がないので、色々なフィードバックをどんどんしなければなりません。

川邊 即時フィードバック?

安渕 即時フィードバック。

中竹 そういう意味では、その仕組みごと一緒に、文化を変えたということですよね。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/Froese 祥子

続きは 95%の人が見過ごす「小さな進捗」を見つける究極の質問とは? をご覧ください。

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【編集部コメント】

続編(その6)では、日本ラグビーフットボール協会の中竹さんを中心に「フィードバック効果が最も高い質問」について議論しました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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