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キング・カズに学ぶ、長く成果を出し続けるモチベーション術【F17-5B #8】

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017 Session 5B

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「最高の成果を生み出すチーム作りの方法論を徹底議論」【F17-5B】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!12回シリーズ(その8)は、インナー・ドリーム(内発的な動機づけの感情的な源泉)と成果を長く出し続けることの関係性について議論しました。是非御覧ください。

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、Motivation Cloud (Link and Motivation Inc.) 様に本セッションをサポート頂きました。

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ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。

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「最高の成果を生み出すチーム作りの方法論を徹底議論」の配信済み記事一覧

石川 スポーツ選手の研究をしていて、こんな人がいたのだと驚いたのが、溝口和洋さんです、

皆さんはご存知ですか?

室伏広治さんの師匠で、槍投げで世界記録を出して、日本の陸上界のレジェンドと言われている方です。

彼の記録は未だに、30年以上破られていないんですよ。

岡島 そうなんですか。

石川 「伝説の溝口和洋」と検索して、一回YouTubeで彼の槍投げを見て頂きたいのですが、びっくりするフォームで投げるんですよ。

後ろ向きで走ってみた陸上界のレジェンド

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川邊 独創的ということですか?

石川 普通は槍投げってこう、「ト、ト、ト、ト、エイっ!」という感じなのですが、彼は違うんですよ。

もうね、「ダダダダ!」と走って、「バチーン!」と止まるんですよ。

それはもう、4トントラックで思い切りぶつかるような走り方なのですが、「バチーン!」とぶつかったその衝撃を槍に伝えるという。

川邊 なるほど。

石川 この方、すごいんですよ。

岡島 中竹さんもびっくりされています(笑)。

中竹 それちょっと観たいですね。

石川 溝口和洋さんがどれくらいすごいかというと、1ミリでも記録を伸ばすために、外的モチベーションを高めてありとあらゆることをしているんですね。

トップ選手はここまでするのかと思ったエピソードがあって、彼はある時、ちょっと待てよと思ったらしいんですよ。

誰が前向きに走った方が速いと決めたのか、と。

(会場 笑)

後ろに向かって走るのが速いこともあるじゃないかと。

それで、数か月間後ろ向きで助走したらしいんですね。

川邊 試してみたのですね。

石川 結論としては、前の方が速いということが分かったようです(笑)。

(会場 笑)

川邊 まあ、でも試してみたのですね。

石川 そうです。

彼の本が出ているのですが、彼は「前向きに走ることに対して、俺ほど自信のある奴はいない」と言ったそうです。

(参考資料: 一投に賭ける 溝口和洋、最後の無頼派アスリート

(会場 笑)

なぜなら、俺は後ろ向きで走ったことがあるから、と。

そこまでやった溝口選手は、それで限界までいったんですね。

その後に初めて、彼は内面と向き合うんですよ。

やはりこうなんだなと思って。

インナー・ドリームを言語化しよう

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中竹 内面の話で一つ言うと、「リゾナンス・パフォーマンス・モデル」(Resonance Performance Model)という結構面白い理論があります。これも心理学ですね。

言葉として「ドリーム(Dream)」というのを使う。

僕らの場合は「ドリーム」と言うと、一発当てるぞといったドリームなのですが、実は中にある「インナー・ドリーム(Inner Dream)」のことですね。

要するに、長く競技を続けて勝ち続けている人達というのは、その競技に対して、例えば陸上だったら「自分はスタートの、この動き出しのところに快感を覚える」とか、野球選手だったら「打つ瞬間のあの音であったり感触に対して喜びを得る」、これは石川さんがおっしゃるような、外的モチベーションを極めた人ではないと気づかなかったりすると思うんですよね。

石川 キング・カズ(三浦知良選手)で言う、

中竹 そうですね。

石川 キング・カズのインタビューを観たのですが、「カズさんはいつ引退するのですか?」という質問に対して、「練習が楽しくなくなった時」とおっしゃっていました。

つまり、練習を楽しむということが、それがカズさんなりのインナー・ドリームだと思うんですよね。

中竹 だと思いますね。

あとは最近、若い選手のインタビューを聴いていて、「あの時の瞬間が快感でした」と、要するに優勝して嬉しいとかではなくて、それを答えている選手というのは、ほぼインナー・ドリームに近いなと思います。

僕が知っている選手で言うと、僕の先輩の息子で、(早稲田実業 野球部の)清宮 幸太郎 選手。

彼はかなり早い段階で、ホームランを打った瞬間に、入る時は感触が手に伝わると言っていました。

それがたまらなくて野球を続けているという話をしていて。

川邊 そのインナー・ドリームを意識させた方がいいのですか?

中竹 多分、自分で認識した方がいいですね。

川邊 認識した方がいいと。

岡島 しかも言語化もした方がよいのですか?

中竹 はい、言語化した方がいいですね。

今までは分からなかったのですが、心理学者がずっとついている中で同じパターンを持っていたということが分かってきたんですね。

ビジネスマンのインナー・ドリームとは?

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安渕 これはビジネスにどう持ち込むかですね。

川邊 今お話を伺っている限りでは、ネットが結構簡単で、ネットはあるところに行きつく要素をすごく解析して、KGI(Key Goal Indicator=重要目標達成指標)に対してKPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)の要素がバーッと出て来る訳ですよね。

要するに、クリックレート(Click Through Rate)だとか、CVR(Conversion Rate)だとか何とか。

それのどこが上がると快感なのかと聞くと、結構、皆個性があるわけですよ。

CVR派と、CTR派と。

石川 そんなに別れるのですか?

川邊 別れますよ。

やはり、僕はCTRですよねとか、僕はCVRまでいかないと男じゃないと思っていますとか(笑)。

(会場 笑)

岡島 でもそれはどこから来るのでしょうか?

川邊 やはり毎日数字を見るので、気持ちよさがあるのではないでしょうか。

新規ユーザーが増えるのが気持ちいい人もいれば、既存ユーザーの利用度が上がるのが気持ちいい人もいれば、色々です。

インナー・ドリームは、ネット業界では結構実現し易いかなと思います。

安渕 リアル業界でもそうですね。

新規のお客さんを獲ることがとにかくインナー・ドリームだという人はいますね。

川邊 そうそう。

安渕 新規開拓型。

既存のお客さんと長くやって、そこからどんどん自分も発展していくのがものすごく好きという、タイプがやはり別れますよ。

川邊 それはおっしゃる通りで、意識させるのはすごくいいことかもしれないですね。

岡島 しかもそれに関係のある部署に配属されていると、やはりいいですよね。

川邊 もちろんそうですね。

ここでまた話を変えてよろしいですか?

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/Froese 祥子

▶続きは 組織マネジメントにおけるAI活用の可能性とは? 

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【編集部コメント】

続編(その9)では、ヤフー川邊さんにAIを活用すると働き方がどう変わるのかについてお話いただきました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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