▶平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
▶ICCの動画コンテンツも充実! Youtubeチャネルの登録はこちらから!
「個性的な創業者の経営チームの作り方をズバズバ聞きたい」【F17-6A】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その9)は、KLab真田さんのブレーキ役、KLab五十嵐さんから質問いただき、「創業社長にブレーキを本気でかけられる社員を育成していくには?」といった点を議論しました。最後に、各登壇者からお話し頂いたメッセージも必見です。是非御覧ください。
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、Motivation Cloud (Link and Motivation Inc.) 様に本セッションをサポート頂きました。
ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。
▼
【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 6A
個性的な創業者の経営チームの作り方をズバズバ聞きたい
Supported by Motivation Cloud(Link and Motivation Inc.)
(スピーカー)
真田 哲弥
KLab株式会社
代表取締役社長 CEO
松本 恭攝
ラクスル株式会社
代表取締役
溝口 勇児
株式会社FiNC
代表取締役社長CEO
吉田 浩一郎
株式会社クラウドワークス
代表取締役社長 CEO
(モデレーター)
嶺井 政人
株式会社マイネット
取締役 副社長
▲
▶「個性的な創業者の経営チームの作り方をズバズバ聞きたい」の配信済みの記事
【前の記事】
【本編】
嶺井 それでは会場から質問を1つ受けようと思うのですが、質問がある方はいますか?
五十嵐さんもし何かありましたらどうでしょうか?
五十嵐さんぜひ。
社長を本気で止める気迫を引き出すには
質問者 KLab株式会社のブレーキ役、五十嵐と申します。
(会場笑)
本日は素晴らしいお話ありがとうございます。
僕も真田のブレーキを踏む時、先ほど真田も言っていましたが、自動的に会議を通さなければならない、この書類を書かなければならないといったことで仕組みをつくると、ブレーキがなくても、(アクセル役の)慣性が働くことを止めるということには役立つと思います。
一方、最後そこに魂がこもっていないというか、結局「これはもう命がけでも社長を止めるぞ」という気迫がないと、相手の踏む力に負けてしまいます。
▼
五十嵐 洋介
KLab株式会社
取締役副社長 COO
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。
大学時代からフリーランスのエンジニアとして活動。大手企業のアプリケーション開発、ネットワーク設計・構築に従事。2000年ヴィジョンアーツ株式会社入社。2003年8月、KLab(ケイ・ラボラトリー、当時)に入社。研究開発部長、開発本部長を経て、2005年6月、取締役に就任。その後コンテンツビジネス事業部長など、事業部門長を歴任し、同社COOに就任。
▲
皆さんの中で、部下の「止める本気」を引き出すために行なっていることはありますか?
内部統制といった仕組みは沢山あると思いますが、そうではなく、どうすれば気迫といったものを折らないよう仕組み化しているのか?
そのような所があれば教えていただきたいです。
嶺井 なるほど、ありがとうございます。
ぜひお答えがある方?
(溝口挙手)
では溝口さんお願いします。
溝口 「怖くても行動できるかどうか」は、個々の性格や持っている哲学、責任の範囲といった色々な変数があると思います。
例えば僕は柔らかく見られるのですが、比較的社員から恐れられています。
それもあって評価に勇気に関係した一文をいれています。そこには「勇気とは、恐れを抱かないことではなく、恐れを抱いても行動をする度胸があること」と書いているのですが、僕や上司に対してだけではなく新しいチャレンジに対しても勇気を持つよう伝えています。
もう一つ「FiNCファミリー」という一文があります。家族であれば、言い難いことであっても、見て見ぬ振りをせずに相手のことを想って伝えますよね。
いかにカルチャーを作っていくか、そのためにいかに評価に加えていくか、これらがすごく重要かなと思っています。
大先輩に対して恐縮ですが、当社はこれらのことを心がけています。
嶺井 はい、ありがとうございます。
真田さんはどうですか?
どんなことを心がけていますか?
聞く耳がないと言う口が減っていく
真田 僕は、言いづらいことを言ってくれることに対して、リスペクトを示せるかどうかだと思います。
特に工夫をしていることがある訳ではないのですが、結局聞く耳を持たない態度だと、どんどん言う口が減っていく訳ですよね。
なので、もっと下のレイヤーである一般社員の皆さんも、「社長に言ったって聞いてくれないよ」と思った瞬間、何の提案も出なくなってしまいます。
だから、いかに聞く耳を持つか?
頭ごなしに否定しないということです。
ともすれば、僕も極端な性格、過激な性格をしているので…ここにいる登壇者は皆そうだと思いますが(笑)
(登壇者笑)
元々は「ダメだよそんなもん」と言ってしまう性格なんですよ。
若い時は完全に「ダメだよそんなもん」と言ってしまっておりましたが、聞く耳がないと言う口が減っていくという現象が起きる訳です。
自分の過去にそういったことを経験しているので、できるだけ聞く努力をする。
仮にそれは違うと思っても、Yes, But方式ですかね。
一旦は聞き入れてから、何が違うのかを言うというような対応をできるだけする。
このように、大人になりましたね。
嶺井 なるほど。
吉田 社内の人が質問をして、その社長が答えているのですが。(笑)
これ五十嵐さん言っている通りになっていますか?
実態として(笑)
質問者 真田の名誉のために言っておくと、そういう努力というのはすごく伝わっています。
(会場笑)
嶺井 努力は伝わっていると(笑)
質問者 どうしても人間なので、できている時と、できていない時があるのは仕方ないのかなと思います。
言う側からすると、言う口を減らさずにいられる理由としては、何度か言えば、つまり何打席か立てば何回かヒットが打てるな(聞いてもらえる)という実感があると、言うのを止めないですよね。
これが、10回言って10回ともリジェクトされると「なんだこのヤロー」という話になってしまうので。
吉田 質問者が答えていますね(笑)
質問者 (笑)
皆さん聞き入れる努力を10回のうち3回でも良いので、「ありがとう」と言うとか、「なるほど」と言ってみるとか、取り入れてみると言う口は減らないのかなと、真田を見ていて思います。
嶺井 皆さん勉強になりますね。(笑)
真田 社内ミーティングを公開の場でしているという。(笑)
吉田 これが大経営会議ですよね、全員の目線が上がってきましたからね(笑)
嶺井 ありがとうございます。
五十嵐さんありがとうございました。
それでは時間となりました。
皆さん今後も良い経営チーム作りに取り組んでいかれると思うので、経営チーム作りについて抱負をお聞きし、セッションを締めたいと思います。
では吉田さんからお願いします。
感謝と尊敬の念を持ち続けよう
吉田 誰しもが絶対に合意できると思いますが、仲間がいないと何もできません。
長年経営をしてきて思うのですが、仲間へのリスペクト、本当の意味での感謝が欠けている時は必ず相手に伝わるなと思います。
だからそこについては、毎日毎日の積み上げの中で、感謝と尊敬の念を持ち続けるということが会社を持続的に成長させ、良い会社を作る上では重要かなと思っているので、明日からも頑張ります。
嶺井 吉田さんありがとうございました。
(会場拍手)
では溝口さんお願いします。
プロフェッショナルなしですごい会社はできない
溝口 「企業は人」という言葉は、すごく使い古された言葉ですが本当にそうだなということを日々感じる今日この頃です。
今、特に現代は非常に変化が激しく、ゆえに押さえなければならない技術、押さえなければならない情報というものがあまりに数多くありますが、これだけ複雑になった環境下でトップが全てに精通するというのはもはや現実的ではありません。となると否が応にも責任や役割を分担する必要が出てきます。
そうした背景の中でCXOというものが普及し始めているのだと思いますが、それぞれの領域における本物のプロフェショナルがいなければ本当の意味ですごい会社はできないと僕は思っています。
掲げるビジョンの実現に本気であるなら、時に自分自身の社内における居場所や居心地が悪くなったとしても、そのような可能性や恐れがあったとしても、本気であるなら経営者は「チーム作り」に一生懸命向き合わなければならないと思っています。
これからもそれを実践していければ良いなと思っています。
ありがとうございました。
(会場拍手)
嶺井 松本さんお願いします。
松本 「経営者の仕事って何だろう?」「経営チームの役割って何だろう?」ということを常々考えているのですが、全く答えが出ておらず、ずっとそこに迷っています。
事業のタイミングとともにその役割は変わっていくと思いますが、本日個性的な経営者の皆様のお話を聞いて、そのヒントを少しいただけたなと思い、大変勉強になりました。
ありがとうございます。
(会場拍手)
嶺井 では真田さんお願いします。
ベンチャーで次世代の経営者づくりに取り組む
真田 はい。
皆さん非常に若くて、僕も世の中の大手企業の経営者よりは少し若い。
弊社の他の経営メンバーも僕より10歳位若いので、この先10年、15年、20年、ひょっとしたらそのままその経営チームが年をとっていく訳ですよね。
そうするとその下のレイヤーからすると、俺はいつまで経っても経営レイヤーには入れない。
という事態が若いベンチャーは起こります。
そうすると、その下のレイヤーの人達が育たないか、辞めて独立するという事態が起きていく訳です。
やはりそこを、組織の子会社であったり、関連会社であったり、複層化することでなんとか次世代の経営者を育てていく。
放っておくと育った人が辞めていくだけで終わるので、その受け皿を作っていくことも考えながらやっていかないと、育てば育つほど辞めていくという事態が起こります。
でも、若い人はどんどん育って経営者になってほしいなという思いもあるので、そこのジレンマにこれから取り組みたいなと思っています。
嶺井 ありがとうございます。
(会場拍手)
皆さん朝一、10時からお集まりいただきありがとうございました。
私自身も皆さんのお話を聞いて、経営者の1人として大変勉強になりました。
これからも各社頑張って良い経営チームを作っていきましょう。
皆さんありがとうございました。
(終)
▶平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
▶ICCの動画コンテンツも充実! ICCのYoutubeチャネルの登録はこちらから!
編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/鎌田 さくら
【編集部コメント】
最後までお読みいただきありがとうございます!他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。
更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。