【マインドフルネス⑤】自分のバイアスを理解することで「無」に近づける【F17-9E #6】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

【マインドフルネス⑤】自分のバイアスを理解することで「無」に近づける【F17-9E #6】

Pocket

平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! Youtubeチャネルの登録はこちらから!

「今、マインドフルネスが熱い」【F17-9E】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!7回シリーズ(その6)では、バイアスを外すこととルーティンワークとの関係性などについて幅広く議論しました。「無になる・無に近づく」とはどのような状態なのでしょうか?是非、御覧ください。

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(正社員&インターン)とオフィス/コミュニティマネジャーの募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

ICCサミットは新産業のトップリーダー600名以上が集結する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2018は2018年2月20日〜22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。


【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 9E
「今、マインドフルネスが熱い」

(スピーカー)
井上 一鷹
株式会社ジンズ(当時:株式会社ジェイアイエヌ)
JINS MEME Gr 事業開発担当

川上(全龍)隆史
宗教法人 春光院
副住職

(ナビゲーター)
小林 雅
ICCパートナーズ株式会社
代表取締役

「今、マインドフルネスが熱い」の配信済み記事一覧

連載を最初から読みたい方はこちら

最初の記事
【新】今、マインドフルネスが熱い【F17-9E #1】

1つ前の記事
【マインドフルネス④】集中力を鍛えるには日々の鍛錬が大切【F17-9E #5】

本編

小林 年をとると頭が固くなるとよくいいますが、それは物理的に固くなるのは分かりませんが柔軟性がなくなったりします。

あれとマインドフルネスは何か関係性するのでしょうか、頭が固い=バイアスがかかっているということなんでしょうか。

川上 年を取ってくると疲れやすいので、エネルギーを使いたくないんです。

だから、今までのやり方で良いじゃないか、ということになりやすいと思いますし、チャレンジはエネルギーが必要なので脳があまりチャレンジをしなくなると思います。

スタンフォード大学の「Center on Longevity」という長寿について研究している部署がありますが、そこのローラ・カーステンセン教授は、年寄りの方が若者に比べて幸せだと言うんです。

実際に70代ぐらいの人の方が、20才の人より幸せなんです。

70才の人はほとんどがあと10年、15年ぐらいで死んでしまうわけですが、20才の人はまだずっとあるわけですよね。

面白いことに、人間は先が見えると目の前にあることに集中しやすくなり、注意を向けるようになって、「こういうところにも美しさがある」とか、「幸せはこういうことなんだ」と小さなことに気を向けるようになります。

しかし、若い人は目の前ではなく、先に注意を向けます。

小林 将来何になりたい、金持ちになりたいとかね。

川上 目の前にないから不幸せなんです。

ある意味それは年寄りが幸せに振りやすい方ですが、逆にいうとチャレンジも確かに減ります。

やはりエネルギーを使いたくないから今まで通りのことをずっとやったらいいやと言う。

人によっては悲観的になって、「どうせ先が短いからこれでいいんです」という人が多いじゃないですか。

でもそうではなくて、百才超えた人は新しいことにチャレンジしている人が多く、全然ボケていません。

小林 脳みそを使わないとボケますね。脳をどう動かすか、ということを常に考えなければいけませんが、逆にルーティンは良くないんですか。

ルーティンを時々変えることが重要

川上 ルーティンは必要です。

恒常性は人にやすらぎを与えるので、ルーティンは必要ですが、それを定期的またはランダムに直すというか変えることが必要です。

人間は常にバランスが必要で、ランダムネスと安定性の両方のバランスが必要です。

どちらが良いというのは絶対にないので、文化や習慣が何故存在するかというと、人間の恒常性というものを上げるためのもので、それで安らぎを感じるからです。

川上 お寺に対して何を求められるかというと、ブレの無さ、変わらないことを求める人がいます。

どんどん世の中が変わっているけれど、そこに行くと安定しているというのがありますが、しかし私たちもちょっとずつ変えていかないといけません。

ずっと変わらないままでいるとなくなってしまいます。

人間もまさしくそれと同じで、どこかで変わらない部分をキープすることによって安らげる、安定するところがあるけれど、変えていかないと周りの変化についていけないので知らないうちに弾かれている、ということだと思います。

小林 色んなセッションで議論してきて面白いと思っているのは、マインドフルネス、「無にしましょう、色々バイアスを外しましょう」という考え方と、ルーティーン、「ルールを決めて確実にやった方が安定したパフォーマンスが出ますよ」という話があります。

さらに、ランダムネス思考の幅、これはバイアスを外すということかもしれませんが「色んなことで頭を使って自分のカオスでトレーニングします」等、色んなものが出てくることです。

それぞれがどのような関係性なのかをまとめてみたいと思うのですが、どういう位置関係にあるのでしょうか。

これができたら本が書けそうなテーマですね(笑)

井上 僕が石川善樹さんから聞いた話で理解しているのは、ルーティンというのは何かを本番で思考する前の自分の状態を確かめたり、自分が今日どれくらいちゃんとできるかということと、思考を深くバイアスなく考えるフェーズに入るための準備だということです。

その準備段階では自分のルーティンがあります。そこでは自分の調子を確認したり、脳みそのスタンスを持っていくのがルーティンです。その後は全部取っ払ってバイアスなくものに触れる、というフェーズの違いだと僕は理解しています。

「無になる」とは何なのか?

小林 バイアスを外して無にするスイッチを切り替えるのは、何がきっかけになるんでしょうか。

川上 人間は常にバイアスはかかるので、無には絶対なりません。

ただ、自分のバイアスがどういうものなのかを理解することによって、無に近づけると思います。

例えば馬が合わない人と話している時というのは自分のバイアスが通用しない相手ですが、相手も違うバイアスで世の中を見ているわけです。

その時に自分にバイアスがかかっていると気づかない人は、「俺が正しい、お前間違っている」と言います。

しかし、自分はバイアスがかかっていて、相手もバイアスがかかっているけれど、結局自分はこの部分、相手は違う部分を見ているんだろうなと思い、「ひょっとすると、この人間のバイアスを理解することによって、俺もここを見れるようになるんじゃないかな」という考え方、それがある意味「無」になるということじゃないかというのが僕の理解です。

自分のバイアスに気付いて違う人のバイアスを使える柔軟性が出てくるということが、無になるという本当のことだと思います。

小林 無になるとは何なんでしょうか、客観視できることですか。

川上 客観視と僕も伝えていましたが、正確には客観視ではないんです。

小林 1つのものを自分が立場を変えて色んな角度から見れるようになることでしょうか。

川上 英語だとそこの違いを説明できるのですが、はっきりとは言えないんです。

でも分かりやすくなるのは、主観性は英語で”Subjective”で、客観的は”Objective”ですが、その間の”Non Subjective”を仏教では使います。

人間だから確実に”Objective”にはなれませんが、自分が”Subjective”に世の中を見ていると気づくことがまず第一であるということです。

だから、無というのは存在しないというかそれが悟りで、今の段階では科学でも証明できない部分だと思います。

完全に自分も他もなくなって、その段階から世の中を見ることができるようになるということは難しいと思いますし、できるのか分かりません。

井上 無になれていないということに少なくとも気づく、というこですか。

川上 そうですね。

気づくことと、自分と他人は全部繋がり合っているのだから、ここの人間関係や行動を良い悪いと判断するのではなくて、結局人類全体でどうなのかということを考えます。

そしてそれをこの時点だけで見るのではなくて、そこから100年後、200年後、300年後等ずっと見れるようになれるような視点で考えることが無ではないかと思います。

小林 幅広い視野ですかね。

川上 単純に言うとそうですね。

小林 難しいですね、何なんですかね。

人類の脳は現代に合わせたものに進化できるか?

井上 川上さんが以前おっしゃっていましたが、脳の重さは身体全体の重さの2.2%から2.5%ですが、エネルギー的には25%ぐらい使っているんですよね。

川上 18%から25%ぐらいですね。

井上 人類は進化の過程で飢餓の時間が長かったので、出来る限り効率性の低いものはシャットダウンまたはエコモードにし、それがバイアスとなりましたが、今は飽食の時代なのに、それに合わせた脳みそに進化できていない、という考え方なんだと思っています。

せっかく人類がここまで社会インフラを整え、いつだってご飯を食べられるようにしたのに、脳がついてきていないと。

川上 多分それは生理学上不可能だと思います。

細胞分裂のスピードは決まっていると阪大の先生が語られていますし、そこには絶対に限界があるので、飽食の時代だから肥満が多い、ということになります。

小林 肥満になると思考が鈍るんですよね、一般的には。

川上 血流が悪くなったりするので。

井上 もちろん細胞等物理的な限界はあると思いますが、例えば、人間の中でももうちょっと頑張れないタイプの人はよりその頃の脳みそを引きずっている気がして、エコモードではなく今の時代にあった脳みそを作るというのも1つの切り口だと思いました。

(続)

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(正社員&インターン)とオフィス/コミュニティマネジャーの募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

次の記事を読みたい方はこちら

続きは 【マインドフルネス<終>】生きることはしんどい。まずは深呼吸。 をご覧ください。

平日 毎朝7時に公式LINE@で新着記事を配信しています。友達申請はこちらから!
ICCの動画コンテンツも充実! ICCのYoutubeチャネルの登録はこちらから!

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/城山 ゆかり/横井 一隆/立花 美幸

【編集部コメント】

けんかした友達と仲直りした時の時の自分は無に近づいているのかも、と思いました。(横井)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

Pocket

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンフ ァレンス「Industry Co-Creation(ICC) カンファレンス」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。