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ICC FUKUOKA 2021の下見レポートDAY3【特別プログラム「陶芸体験」・美食「あるところ」編】

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ICC KYOTO 2020のスタッフ打ち上げの翌日の10月1日、ICCチームは次回、2月のICCサミット開催地、福岡へ飛びました。このレポートでは、唐津焼の里で予定している特別プログラムの下見についてお伝えします。プログラムで予定されている陶芸体験や、ランチで訪れる素晴らしいレストランもしっかり下見してきました。ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット FUKUOKA 2021は、2021年2月15日〜2月18日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

最終日は窯元訪問&陶芸体験!

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ICC FUKUOKA 2021の下見最終日は、佐賀県唐津まで足を伸ばしたICC一行。9月の1回目の下見で、これまた住吉酒販庄島さんに教えていただいた、村山健太郎さんによる「健太郎窯」を訪問して大感激したICC一行は、村山さんに紹介いただいた、別の窯元を訪ねることにしていました。

思考と試行を繰り返す気鋭が生んだ「蓋物の唐津焼」。健太郎窯「ボンボニエール(唐津球形蓋物)」。[DESEGNING OUT/佐賀県西松浦郡](ONEONESTORY)

八女から唐津まで走ること約2時間。周囲に田んぼが広がる山の麓に、紹介された窯元「三藤窯」はありました。村山さんとは兄妹弟子として、川上清美さんに学んだ三藤 るいさんは、唐津焼の作家です。

2009年に独立して築窯した三藤窯は、外観も内装もすべて、三藤さんの美意識が行き渡っています。飾られている作品(買うこともできます)に、ICC一行は早速釘付けになってしまいました。

 

網代の天井に、深い紺色の壁

三藤さんは、材料となる土を求めて、山に入って探すそうです。

「斑唐津(※)というのは、白手の荒い土でないと出にくいのですが、白い土は少ないので、大雨の翌日に山の崩れたところに探しに入ったりします。

食器と、作家性の高い『一品物』では土が違いますが、ここに置いてあるものでは、20倍以上の値段差のものがあります。その差は使っている土、焼く窯、釉薬などの違いです。登り窯ならば1回で16万かかりますが、ガス釜なら1万円以内で焼けます。登り窯だと茶碗が置ける位置はごく一部なのですが、そういう違いもあります。

斑唐津(まだらがらつ)(陶磁器お役立ち情報 )

食器は普段使うので、ある程度強度も必要です。唐津焼は磁器に比べると土なので、どうしても割れやすい。だから普段遣いのものには、少し温度を上げて焼いて、強度を上げます。『一品物』は、みなさん大切に使いますよね。だから自分の表現が強いものは『一品物』、そういう作り分けもします」

唐津焼についてさまざまなお話をうかがいながら、どんなふうに作っているのかという現場を見たくなり、登り窯を見せてもらうことになりました。

三藤窯の登り窯は、お話をうかがった展示室の奥、山を背にしたところにあります。大きくてびっくり!

山の持ち主の許可をとって採取してきた土は、適しているかどうか試作を繰り返すそうです。

三藤さんにはこちらからもICCサミットの説明をして、たとえば特別プログラムで訪問することはできないかという提案をさせていただきました。三藤さん、いろいろご案内いただきまして、どうもありがとうございました!

焼き上がったものを説明する三藤さん

特別プログラム下見/「あるところ」でランチ

9月に健太郎窯を見学したときに村山さんに聞いた、この界隈のおいしいレストランが「あるところ」。特別プログラムとして窯の見学ツアーをするときに、どこでランチを食べるか?という課題を解決するために、この日、私たちは試してみることにしました。

三藤窯から車で5分強のところ、普通の民家が並ぶなかにひっそりとある「あるところ」。平日だというのに、このレストランを目指して人が集まってきています。

入ってみると、オープンなキッチンで立ち働いているのは2人だけ。

約130年の民家を自分たちの手でリノベーションしたという、コース料理のみのレストランです。

テーブルの土間席と畳の座敷席があります

座敷席

あとからミシュラン1つ星のレストランと知ったのですが、何を食べてもしみじみとシンプルに美味しいものばかり。水菜のおひたしから、デザートの栗蒸し羊羹まで、ひたすら堪能させていただきました。

これは窯元ツアー特別プログラムの際に、ぜひご体験していただけたらと思います。冬はイノシシの鍋が自慢だそうですよ!

特別プログラム下見/陶芸体験!

窯元を見て話を聞いて、自然な流れで陶芸に興味をもったICC一行。これは作ってみたいよね!ということで、これまたご紹介いただいたのが「中野陶痴窯」。ここれでは手びねりや、ろくろを回して作る陶芸体験ができます。予約の電話をしたICC小林、電話を置いて一言、

「映画『ゴースト』みたいな、ああいう“ろくろ”ですって言われたよ。古くないか…?」

電話の主、中野 政之さんに迎えていただき、まずは窯の見学からスタートです。

ここの登り窯、さらに大きいです!

解説してくださる中野さん

立って入れるほどの高さのある窯も

ガス窯も大きなサイズ

いろいろ見学したあとは、ついに、陶芸体験です。

まずは中野師匠からのデモンストレーション。両手に水でゆるく溶いた「ダボ」をつけて…

両手で包み込むようにして…

ぐいのみを作ろう!と決めたICC小林。

ろくろの回転は足のペダルで調整。中野さんも適宜サポートしてくれます

だんだんそれっぽい形になってきました

ろくろの台から切り離すところは中野さんがやってくれます

これはハマります。次は筒型のぐいのみを作ろう!

完成! 窯で焼くと、2〜3割小さくなります

ろくろは1台だけなので、順番を待っている間、私たちは手びねりの陶芸にもチャレンジしました。この粘土から何を作るか? ツアーに参加する人は考えておいてくださいね!

手びねりは、粘土遊びのような感覚です

言うことが古いとか言ってごめんなさい、とても優しい中野先生のサポートで、一人3つの作品を完成!

陶芸体験スペースはこんな感じです。

ここで作ったものは、釉薬の色(黒・白・灰色)を決めて、器に入れるネームを決めてお伝えすると、約1カ月後に郵送で届けてくれます。筆者は初めて陶芸を体験しましたが、ひたすら心を無にして集中して作る、土を触って造形するというのは、とても楽しい体験でした。

小林作の片口は、ICCの刻印入り。オフィスに飾ってあります!

以上、2泊3日のICC FUKUOKA 2021下見ツアーの模様をお届けしました。2020年11月現在の情報であり、内容は変更の可能性がありますのでご了承ください。以上、現場から浅郷がお送りしました!

(終)

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編集チーム:小林 雅/浅郷 浩子/北原 透子/戸田 秀成

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