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ICCサミット FUKUOKA 2018 カタパルト・グランプリに登壇した、アスラボ 片岡 義隆さんの【アスラボは「横丁コミュニティ」で飲食業出店の場を創り、地域を活性化する】プレゼンテーションの文字起こし記事をぜひご覧ください。
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2018は2018年9月3日〜6日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。
スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「STARTUP CATAPULT」のオフィシャル・サポーターです。
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【登壇者情報】
2018年2月20日・21日・22日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 1B
STARTUP CATAPULT
-スタートアップの登竜門-
Supported by IBM BlueHub
(プレゼンター)
片岡 義隆
株式会社アスラボ
代表取締役
2001年新卒で不動産鑑定士試験に合格、同年(株)谷澤総合鑑定所本社鑑定部入社。2004年、AIGグローバル・リアルエステート・アジアパシフィック・インク(現インベスコアセットマネジメント)不動産投資部入社。マネージャーとして商業施設、オフィス、レジデンスのほか、開発、リノベーション等多岐にわたる投資を担当。2008年米系ヘッジファンドを経て起業。2010年不動産投資と不動産のユニークな活用をコアビジネスとする(株)アスラボを設立。
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▶「ICC FUKUOKA 2018 カタパルト・グランプリ」の配信済み記事一覧
片岡 義隆 氏(以下、片岡)初めまして。
株式会社アスラボの片岡です。
本日は、料理人の起業・成功を支援する、横丁コミュニティのご紹介をさせて頂きます。
まずは自己紹介をさせてください。
私は、リターンこそが最優先の不動産投資ファンド、ヘッジファンドで働いていました。
しかし、リターンの追求だけでなく、投資によってより良い社会を作りたいと思い、起業しました。
地方のシャッター街にある廃ビルを横丁として再生
当初は社員寮をシェアハウスにするなど、シェアリングビジネス(※)を行っていました。
▶編集注:シェアリングビジネスとは、個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。シェアリングエコノミーとも言う。(一般社団法人シェアリングエコノミー協会)
駐車場を畑にした元麻布農園(現在は閉園)では、子供向け農業スクールを開催していました。
そして、次に挑戦したのが、地方のシャッター街にある廃ビルの再生です。
廃ビルを横丁として再生し、全国で事業を行っています。
本日はこの横丁コミュニティについてお話させて頂きます。
1つの場所に、10店舗以上のお店が集まります。
契約金20万円※だけでオーナーシェフになれます。
(※食器、調理器具、厨房設備の修繕、食材、看板、のれんなど通常の店舗運営に掛かる費用は自己負担)
どこに座っても全てのメニューを注文することができ、お会計は一度で済みます。
全店舗のデータを収集し、経営改善に役立ており、オペレーションのシェアリングによって経営効率を高めています。
オーナーシェフ同士の毎日の会議によって、経営改善を行っています。
共に学び、成長するコミュニティ価値がそこにはあります。
低コスト運営により料理人が初期投資20万円~で開業可能
まずは、横丁コミュニティとは何か、ということについて説明します。
横丁コミュニティは、リアルな場所/シェアリング/オペレーション・コミュニティ価値から成り立ちます。
そして、より効率的な経営を行うため、ITツールやデータを最大限活用していることが大きな特徴です。
板さん.comというITツールを使って、場所と、お店を持ちたい料理人をマッチングしています。
たった契約金20万円~でオーナーシェフになれる場所があるため、拡散力がとても強く、募集店舗の10倍以上の出店希望が集まることもあります。
このため、技術力・成長意欲が高い料理人だけを厳選して集めることができます。
ホールスタッフ・洗い場・ドリンクの仕入れなどは全てシェアリングされており、個店と比べて大きく運営コストが下がります。
また、全国の売り上げ情報をシェアし、メニューや価格の改定も随時行います。
また、横丁コミュニティでは、毎日経営会議を開き、経営改善を行っています。
今後は板さん.comにチャット機能を追加することを予定しており、それによって全国の意欲ある料理人同士が繋がることができます。
人気メニューのレシピを全国の横丁間でシェア
食材や調理技術についての情報交換などを行うことで、全国規模で仲間とともに成長していきます。
例えば、人気メニューのレシピも全国の横丁間でシェアする(機能は実装予定)ことによって、成功を分かち合えます。
レシピを公開した料理人にはレシピ利用料が入り、Win-Winの関係になります。
このように、料理については個店のオリジナリティや価格帯を維持しつつ、オペレーションコストはフランチャイズチェーンレベルに下がります。
つまり、横丁コミュニティは、個店とフランチャイズチェーンの良い部分のみで成り立っています。
横丁コミュニティは料理人の起業支援が目的なので、メディアからとても注目されます。
メディア効果や魅力的な個店の集合によって、横丁の集客力は大手チェーン店を大きく上回る結果となります。
料理人の粗利35%と同エリアのチェーン店対比1.75倍
また、同エリアのチェーン店と比較すると、坪当たりの売り上げで40%以上も上回っているうえに、オペレーションのシェアリングにより低コスト運営が可能となり、オペレーション・コストも下がります。
そのため、料理人の粗利は35%と、非常に大きな手取りを得ることができます。
この結果、ある店主は年収1,000万円を超え、また他店主は新築一戸建てを購入しました。
アスラボの横丁コミュニティは、人がいない・利益が低いといった飲食業界における様々な問題を解決し、多くの成功者と幸せを生み出す、幸せ創造産業です。
日本全国で300ヶ所以上出店、横丁売上1,000億円を目指す
今後の展開をお話しします。
「板さん.com」によって、多くの出店希望が寄せられています。
この出店希望に応えるべく、地方だけでなく、東京・大阪などの大都市圏での出店を増やしていきます。
さらに、このオペレーション・ノウハウとITツールを活用するモデルは、街づくりを行う電鉄、デベロッパー、自治体、NPOから大変注目されています。
現在、東京都心のほか、長野など複数のエリアでフランチャイズや事業連携の話が進んでおり、パートナー企業とともに成長スピードを一気に高めていきます。
自社事業はパートナー企業とともに、日本全国で300か所以上の出店を目指しており、この時の横丁コミュニティ全体の売り上げは1,000億円、アスラボの売り上げは150億円を目指しています。
日本の食文化を世界に誇るグローバル産業に
我々の最終的な目標は、グローバルなコミュニティになることです。
インバウンドの最も強いニーズは、日本の食文化だと我々は考えています。
この食文化こそ、我々が持っている最高のアドバンテージです。
グローバル展開により、横丁コミュニティで成功した料理人を世界に出していく。
横丁コミュニティで蓄積したデータをベースに、外国人が日本の料理で起業できる。
フランス人がフランスでおでん屋さんを経営したり、アメリカ人がサンフランシスコで焼鳥屋さんを出店したりする。
そんなことを夢見ています。
我々のミッションは飲食業界にイノベーションを起こし、日本の食文化を世界に誇るグローバル産業にすることです。
そのためには、多くの皆様のご支援を必要としています。
ぜひ応援よろしくお願いします。
ご静聴ありがとうございました。
(終)
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編集チーム:小林 雅/戸田 秀成/浅郷 浩子/三木 茉莉子/高杉 涼平/平井 優花
【編集部コメント】
「横丁コミュニティ」と定義することで、今までなら地域の競合店という存在がノウハウをシェアし、ともに高め合う仲間に変わるというのがイノベーションだと思いました。外国の不思議な日本食も面白いですが、日本人が伝えていく仕組みが整備されたら、新たな日本食ブームが起こるかも?と期待してしまいます。(浅郷)
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