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SmartHR宮田昇始さんのプレゼンテーションを3回シリーズでお届けします。(その3)は、SmartHRの導入状況と、SmartHR APIの開放によるプラットフォーム戦略についてお話し頂きました。ICCカンファレンス FUKUOKA 2017「カタパルト・グランプリ」プレゼンテーションの書き起こし記事です。是非ご覧ください。
スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「カタパルト(CATAPULT)」のオフィシャル・サポーターです。
本記事で特集しております8分間のプレゼンテーションを行う「CATAPULT(カタパルト)」のプレゼンターを募集しております。「スタートアップ」「IoT/ハードウエア」「リアルテック」「カタパルト・グランプリ」の4カテゴリーで募集しております。ぜひ募集ページをご覧ください。
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【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
CATAPULT GRANDPRIX (カタパルト・グランプリ)
Supported by IBM BlueHub
宮田 昇始
SmartHR
代表取締役CEO
サラリーマン時代、10万人に1人と言われる疾患を発症。完治の見込みは20%と宣告を受けるも、闘病期間中に傷病手当金(社会保険の一つ)を受給できたおかげで、リハビリに専念し無事完治。社会保険のありがたみを身をもって感じる。その後、2013年に株式会社KUFUを創業。経営者としては社会保険手続きの煩雑さに課題を感じクラウド労務ソフト「SmartHR」を発案。2015年11月にサービスを公開。TechCrunch Tokyo、IVS、B Dash Camp で3度の優勝。HRアワード 2016 最優秀賞、グッドデザイン賞 2016、東洋経済すごいベンチャー100にも選出されました。
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▶労務の複雑な手続きを自動化する「SmartHR」の配信済み記事
【前の記事】
【本編】
▼Part 1,2 のハイライト▼
宮田 こんにちは、SmartHRの宮田です。
SmartHRは、企業が行う労務手続きを簡単・便利にするクラウド型労務ソフトウェアです。
私たちは、半年間で、企業の人事労務担当者に200件を超えるヒアリングを行いました。当たり前の結果ですが、担当者さんはとても困っていました。
労務手続きは難解です。紙で、専門の書籍が必要なほど難しい書類を大量に作成しなければいけません。
更に、役所へ届出をする必要があります。しかも、1箇所だけではありません。手続きが発生する度に、年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署等、何箇所にも出向く必要があります。
私たちは、この面倒な労務手続きをSmartHRで自動化していきます。
例えば、入社の手続き。新入社員をメールアドレスで招待するだけで、新入社員が自宅にいながら入力した必要情報をベースに、面倒な書類が全て自動で出来上がってきます。役所にWEB申請まで出来てしまいます。
例えば、従業員データベース。SmartHRでは、手続きに使った従業員情報が自動で登録されています。過去の人事評価や、その人が持っている資格なども一元管理できます。
例えば、年末調整。画面上のアンケートに答えていくだけで、解答し終えると、面倒な年末調整の書類が出来上がります。
SmartHRは、従業員データベース、マイナンバー、WEBの給与明細、年末調整等、労務領域を広くカバーする製品にアップデートされています。
従来、これらの労務領域は、社労士さんにお願いするという方法がありました。
SmartHRを使うことで、手続き完了までの時間は3分の1に、月額2万円からの顧問料はその20分の1、980円から利用可能です。
ちなみに私たちは、社労士さんたちの仕事を奪うのではなく、彼らの課題解決にも取り組んでいます。
例えば業務効率化、顧問先とのやり取りを簡単にする管理画面を提供しています。
社労士の皆さまの手続きにかかる工数を削減し、より付加価値の高いサービスに時間を使っていただけるようにしています。
▲Part 1,2 のハイライトはここまで▲
▼Part 3 はこちらから▼
宮田 私たちがなぜ今、労務分野を攻めるのか、それは、国が動き始めたからです。
一昨年、総務省が運営する電子政府がAPIを公開しました。国もこの分野の電子化を後押ししています。
サービス開始1年で大企業含む3,500以上の企業が利用
サービス開始からわずか1年で、3,500を超える企業にご利用いただいています。
そして、毎月の利用継続率は98.8%、一度使うとなかなか手放せないサービスです。
引き続き、チーム一丸となってユーザーに愛される、そんなプロダクトづくりを頑張っていきます。
導入実績で注目すべきは、中小企業だけでなく、大企業でも利用できるという点です。
最大では、8,000名規模の企業様で導入が決定しています。今後もこの規模は、数千、数万と上がっていきます。
労務にかける時間を削減し、生産性を向上
導入事例です。
クラウドワークスさんでは、SmartHRの導入で、労務にかける時間が3分の1に削減できたそうです。
そして、新しく生まれた時間で、リモートワークや副業解禁等の新しい制度を作り、社員6割の生産性向上に成功した、そんな嬉しい声をいただいています。
私達のターゲットは、日本全国の中小企業、そして大企業です。その数382万社、そこで働く従業員数は約4,800万人です。
そして、従業員を雇用する限り、社会保険の加入義務があるので、彼ら全てをエンドユーザーとして取り込む、そのポテンシャルがSmartHRにはあります。
他サービスとの連携でプラットフォーム化を目指す
未来に向けた取り組みも始めています。SmartHR APIの公開です。
これは、プラットフォーム化に向けた第一歩です。
マネーフォワードさんの「MFクラウド給与」、ソニー(ネットワークコミュニケーションズ)さんの勤怠管理ツールAKASHI、インテリジェンスさんの採用管理ツールHITOLink等、HR系のサービスを中心に連携を始めています。
HR系のサービスが連携すると何が便利なのか、1つ具体例をお話します。最近連携した採用管理ツール「talentio」との例です。
内定者が出たというボタンを「talentio」側で押すと、SmartHRにデータが同期されます。
労務担当者に、新入社員がいることを通知し、履歴書、職歴書といったファイルもそのままデータが取り込めます。そして、そのまま入社手続きができてしまいます。
便利です。
将来的には、採用管理ツールが持っている入社前のデータと、SmartHRが持っている入社後のデータ、これらのデータを横断的に解析していきます。
何ができるかというと、流入経路毎の、どの媒体からの採用者が離職率が高いのか、どのエージェントからの紹介が活躍してくれる社員なのか、そんなことが可視化されていきます。
こんな未来がもうすぐやってきます。
宮田さんがSmartHRに取り組むもう一つの理由
さて、冒頭で妻に関するエピソードをお話しましたが、最後に私がSmartHRをやっているもう1つの理由をお話させてください。
今から5年前、私は10万人に一人と言われる病気にかかりました。耳も聞こえず、味覚も無くなり、顔面も麻痺、遂には車椅子生活になってしまいました。
しかし、今は元気で自分の足でここに立つことが出来ています。何故でしょうか。
それは、社会保険制度のおかげです。
この制度が、闘病中の収入を保障してくれました。そのお陰で私はリハビリに専念し、無事完治することができました。
今では、娘を肩車して歩くことも出来ています。本当に素晴らしい制度だと感謝しています。
しかし、本日ご紹介したように、その手続の不便さ、煩雑さ、分かりづらさは否めません。これでは抜け漏れや、後回しが起こってしまいます。
私たちはこの領域を、テクノロジーの力でもっとシンプル、もっと簡単に変えていきます。
経営者は本業に、人事担当者は採用や制度作りに集中でき、そして従業員はよりよい環境で安心して働くことができる、そのような社会を私たちはSmartHRで実現していきます。
SmartHRでした、ご清聴ありがとうございました。
▶SmartHR宮田 昇始さんのプレゼンテーション動画をぜひご覧ください。
(終)
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/城山 ゆかり
【編集部コメント】
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