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「今、IBM BlueHubが熱い」【F17-4F】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!8回シリーズ(その5)は、IBM BlueHubでの事例をもとに、大企業とベンチャーの協働の難しさとその打開について議論しました。是非、御覧ください。
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ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、IBM BlueHub(日本アイ・ビー・エム株式会社)様に本セッションをサポート頂きました。
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【登壇者情報】
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 4F
オープン・イノベーション特集「今、IBM BlueHubが熱い」
(スピーカー)
伊澤 諒太
株式会社ハタプロ
代表取締役
大山 健司
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM BlueHub Lead事業開発担当
萩原 悠太
株式会社PREVENT
代表取締役
(ナビゲーター)
坂本 達夫
AppLovin Corporation
Director, Business Development
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最初の記事
【新】今、IBM BlueHubが熱い【F17-4F #1】
1つ前の記事
「IBM BlueHub」の仕組み①:ハタプロ伊澤氏が語る企業間のコラボレーションによる新事業創出の成果【F17-4F #4】
本編
▶「IBM BlueHub」についてはこちらからご覧ください。以下の動画もぜひご覧ください。
坂本 萩原さんの方もハタプロさんのような感じで期間中はトントンといかれたのですか。
萩原 トントンではなく、大変でした(笑)
まず、大企業さんとベンチャーではカルチャーが違いますよね。
うちとしては早くやりたいのですが、社内の稟議等、アクセルの踏み方やスピード感が違う中で、そのあたり、かなりIBM BlueHubのスタッフの皆さんにクッションになってもらいました。
多分1対1の関係ではなかなか上手く進まないところも、IBM BlueHubという同じ土台にのってもらった上で話し合いができたということがすごく大きかったと思っていて。
その橋渡しはかなり支えていただいて、ちょっとずつ前に歩みを揃えながらやっていけたというところがすごく有難かったです。
大企業とベンチャーの協働の難しさを和らげる
坂本 それはPREVENTさん担当という形でIBMさんからどなたかがアサインされて、その方が実際に大企業さんとの折衝のときに一緒に頑張ってくれるのですか?
萩原 そうですね。
文化が違うとコミュニケーションが上手くいかなかったり、考えていることが分からなかったりします。
その点は我々自身も非常に勉強させてもらいましたし、今も継続していますが、IBM BlueHubがあったからこそ、どのように進めていくかという点などについて同じ方向を見ながらスタートできたというのは非常に大きいと思っています。
スタートアップ側で営業を立てて、となってくると、「同じ目線で」とか「同じゴールを向いて」というのは非常に難しいところだと思います。
プログラムの中でワークショップを含めてプロジェクトを組んでもらいました。
「ゴールはここ」と確認し、ニーズと今できていないところを抽出しながらまとめていき、ちゃんとアクセルを踏むところまでいったというのは大きいと思いますし、かなり時間をかけて良かったと思っています。
坂本 先程からお話が出ているサーバーや「Watson」だけではなく、IBMの担当スタッフにはプロジェクトマネジメントも結構がっつりやってもらったということですね。
萩原 そうですね、泥臭いところをテクノロジーの企業にやっていただくという(笑)。
大山 そうなのです。ですので、運営側の話にはなりますが、自動車とヘルスケア、2つの領域を同時並行でというのはすごく大変でした(笑)。
坂本 参加していたのは何社でしょうか?
大山 自動車は大手が5社・スタートアップが9社、ヘルスケアは大手が4社・スタートアップが16社(最終的に6社)です。
坂本 IBM側は何名ぐらいでメンタリングやサポートをやられていたんですか。
大山 それぞれのプログラムに5、6人ですよね。
坂本 その5、6名の方も大変ですよね。
伊澤 でも、皆さん楽しんでやってましたよね。
大山 そうですね、大手とスタートアップの皆さんだけではなくて、うちのメンバーもフェーズが進むにつれて一体感ができていったんですよね。
三方(大手企業・ベンチャー企業・日本IBM)がWin-Win-Winになるプログラムなので良かったと思います。
さらに、ヘルスケアの方は、さいたま市等自治体も入っていたんです。
坂本 また難しそうなところですね。
大山 あと、総合病院の意見も聞いた方がいいと思い、秋葉原にある大きな病院にもオブザーバーに入ってもらいました。
坂本 その方々もIBMさんが引っ張ってきたんですか。
大山 そうなんです。先々実証実験のフェーズになると、そういうところが関わっているとやりやすいと思います。
大手、スタートアップ、IBM、自治体、関連する病院の5者が関わり、それだけステークホルダーが集まるプログラムもなかなか珍しいと思います。
坂本 水と油ではないですが、普通だったら話も合わなそうですよね。
大山 実際、合わないことはいっぱいありました。
大企業の中の人のマインドも変わる
坂本 何か苦労したエピソードはありますか。
萩原 我々ベンチャーとしてガンガンやっていきたいというところがあるのですが、他の方々は現場での決済はもちろんできません。
また、プロジェクトを担当する方たちが来ていただいているので熱意は伝わってくるんですが、担当者がやりたくても、本社というか大本での意思決定がなかなかということがあったりして、「皆さんの体制は分かりますが、こっちはやりたいんです」というところで歯がゆいことはありました。
その代わり、お持ちのソリューションやデータ等アセットに関しては、データをもらったり意見をいただきながらできたことは非常に参考になりました。
どう事業に向けてプログラムを作っていくか、というところを色々教えていただいたのも有難かったですし、最終的には良好な関係を作れたと思います。
伊澤 大企業側の人たちも、プログラムの期間を通していい意味で気持ちが変わっていった感じがします。最初はベンチャーに対して警戒していて。
大山 不安の方が大きかったですよね。
坂本 大企業の方も、新規事業をご担当しているような方が参加するのですか。
大山 基本そうです。
伊澤 ただ、オープンイノベーションやアクセラレータプログラムに参加するのは初めてという企業が多かったですよね。
最初は、IBMさんとの普段のお付き合いで参加しているとか、調査目的で参加しているといった企業もありました。
実際に取引に繋がるかどうかというのは、担当者のモチベーションによるところも大きいですが、そのモチベーションがどれくらいあるか分からないなと思う企業もいくつかはありました。
しかし、最後の方になると「みんな一緒にオープンイノベーションするぞ!一緒に何かを生み出すぞ!」とまとまっていきました。
アルパインさんは最後の方で「私もこのプログラムに感化されて、社内でオープンイノベーションのプログラムを立ち上げようと思いました」というようなことを言っていて、少し感動しました。
坂本 大企業の中の人も変わっていったんですね。
伊澤 最初の方は「どのように接したらいいのか分からない」という感じでしたが、最後の方は共感してくださったようでした。
実際にうちの会社もアルパインさんとお付き合いを続けて、取引にも繋がりました。
オープンイノベーションというのを、口だけではなく、実際に実行に移してくれたので、そういう意味でもベンチャー側も良かったし、大企業側も良かったのではないかと思います。
坂本 大企業側も、新しいことをやらなければいけないのにできる人がいない、やる気のある人が見つからないとか悩まれているところはきっと多いですよね。
大山 参加している大企業は皆、そういう課題意識があって参加しています。
(続)
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続きは IBM BlueHubのオープンイノベーション・プログラムに大企業が続々と参加したのはなぜか【F17-4F #6】 をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/城山 ゆかり
【編集部コメント】
続編でも同様の話が出ますが、IBM(BlueHub)の泥臭さみたいなところは面白いですよね。(立花)
続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。
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