インドやイスラエルの起業家、ここが凄い!【K17-6E #6】 – 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

インドやイスラエルの起業家、ここが凄い!【K17-6E #6】

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「ビジネスのフロンティアはどこにあるのか?(インド/イスラエル/アフリカの投資機会)」【K17-6E】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!7回シリーズ(その6)では、登壇者の皆さんが、日本の起業家とインドやイスラエルの起業家の違いについて議論しました。海外ではなぜ理系出身者が起業するのか、について現地通の視点から語られています。是非御覧ください。

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【登壇者情報】
2017年9月5〜7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2017
Session 6E
ビジネスのフロンティアはどこにあるのか?(インド/イスラエル/アフリカの投資機会)

(スピーカー)

蛯原 健
リブライトパートナーズ 株式会社
代表パートナー

榊原 健太郎
株式会社サムライインキュベート
代表取締役

椿 進
Asia Africa Investments & Consulting Pte.Ltd.
代表パートナー

(モデレーター)

本間 真彦
インキュベイトファンド
代表パートナー

「インド/イスラエル/アフリカの投資機会」の配信済み記事一覧

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最初の記事
【新】インド・イスラエル・アフリカ…、ネクスト・マーケットのベンチャー投資家が語るフロンティア【K17-6E #1】

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インド・イスラエル・アフリカへの進出を成功させる秘訣とは?【K17-6E #5】

本編

本間 皆さんは日本人であり、そこにいるという観点からすると、2つのスタンダードでファウンダー(創業者)やスタートアップの質を見ていると思います。

榊原さんは元々日本の企業をイスラエル経由でグローバルにしようと思ったけどクオリティが違いすぎるとおっしゃっていました。

クオリティというと何がどのぐらい違うのかとか、日本と現地のファウンダーは何が違うのというのを教えてほしいです。

(左)インキュベイトファンド 代表パートナー 本間 真彦氏

榊原 違いについては色々あるんですけど、日本人は基本的に1言語しかできない。

僕も1.2ヵ国語ぐらいしかできないんですけど(笑)、向こうは皆5ヶ国語ぐらいできます。日本語も話せます。

蛯原 インドもデフォルトは3カ国語で、だいたい4か5です。

榊原 数学的なロジックで3個目からは普通にスラスラ入ってくるらしいですね。

僕、イスラエルに行ってから1年後ぐらいに「僕の英語が上手くなってきたか?」と思うぐらい、僕の周りにいる人に理解されるようになったのですが、(英語が上手くなったのではなく)「もしかして”榊原健太郎語”を理解しているの?」と聞いたら「そうだ」と。

(会場笑)

(右から2人目)サムライインキュベート 代表取締役 榊原 健太郎氏

榊原 ちなみに、なぜ気づいたかと言うと、僕の周りにいない人に、僕が自信を持って英語を話しても全然通じませんでした。アハハハ!

(会場爆笑)

イスラエル人は兵役でマネジメントを学ぶ

榊原 あと日本のスタートアップのピッチは最近ちょっと違ってきたと思うんですけど、一番違うのはイスラエルの方は特許を持っているとか申請しているというのが必ずありますね。

日本はBtoCのサービスが多いですが、イスラエルはBtoB型の特許を持ったスタートアップが非常に多いというところがあります。

榊原 また日本だと文系、理系という分け方がありますが、イスラエルはなくて、科学技術幼稚園というのがあって全員幼稚園の頃からプログラム言語と物理学を学んでいます。

小学校と中学校でC+やC++が義務教育、高校に行くとPythonが義務教育だったりします。

イスラエルは軍事力を転用していて技術が強いと彼らは言っていますよね。

よくイスラエルの人に僕は「それはダメなブランディングだ」と言っているんですけど、軍事力が関与する兵役に行く前、高校卒業した段階で皆さんサイバーセキュリティの技術をかなり習得しています。

兵役というよりは世界最強のR&Dセンターという専門の学校に勉強しに行っているという感じで、どちらかと言うとリーダーシップとかチームのマネジメントを兵役の方で学ぶのではないかなと思います。

要は日本だとなかなか理系の方は起業しないと思うんですけど、そういった方がいわゆる文系的な能力も持っているのが一番大きい。

それからだいたい40歳前後の起業家が一番脂が乗っていると言われていて、日本だと40歳以降だと投資の対象にもならないイメージがあるんですけど、何回も起業しているシリアルアントレプレナーだらけで、だいたい会うのは起業3回目、4回目とかの方です。

会社を商品と思っているので、僕らとかが最初投資して上場目指そうよとか言うと、いやいやアイディアまだいっぱいあるから、それは次の次の次ぐらいでやりますというような感じです。

本間 確かにおじさんが活躍していますよね。

日本はおじさんだときつい。

榊原 そうなんです。一生俺は起業家だとか言って、50歳、60歳とか70歳とかがやっていますね。

蛯原 業種はありますよね。

インドもそうなんですけど、結局インターネットは若者のもので、インターネット系は若い人がやります。

一方で、IoTとかセキュリティはキャリアがないとダメだから、最低でも30代(がやります)。

イスラエル人は課題をテクノロジーで解決するのが好き

榊原 彼らの考え方は少ない人数でいかにやるか、というのもあります。

「WhatsApp」もユダヤ人が作ったんですが、あれは40人のときにFacebookに1.9兆円で買収されました。

「いかに少ない人数で、テクノロジーを使って世の中を変えるか?というブランディングを自分たちはしているんだ」と彼らは言っているんですけど、そこが違いますよね。

マーケットを見ていないものもありますが、目の前の誰も解決できていないような課題をテクノロジーで解決するのが好きで、元々マインドが違うところですね。

たとえばビルゲイツ財団が投資しているところで、目が見えない人に対して、目が見える人が見えている画像を、脳を通じて見させてあげるサービスを作ろうとか。

どもってしまう子どもの脳に刺激を与えてどもらないようにするとか。

あまり雨が降らないので、水がない時に海の水を淡水化するとか。

イスラエルの水は美味しいんですけど、飲料水の60%は海水からなんです。日本だとありえないですよね。

自給自足率も日本みたいに低いのかと思ったら90%以上で、自分たちで全てを解決しようという意識が日本の起業家に比べてすごく強いのではないかと思います。

枯渇感ですね。

本間 インドはどうですか。

インドでは情報科学の学士出身者が起業している

蛯原 インド人の話を深堀すると、いくらでも、それこそ三日三晩語れるぐらいなんだけど、まず外形的に言うとインドはユニコーンが10社あります。

10社中9社はファウンダーがIIT(Indian Institutes of Technology=インド工科大学)出身、ほとんど全部です。

僕はリークアンユー大学の特別授業で教えたりしているので一回統計的に調べてみたんですけど、文系と理系の話で言うと、IT業界で文系社長ばかりいる国はたぶん日本だけです。

リブライトパートナーズ 代表パートナー 蛯原 健氏

蛯原 ジャック・マーさんは変わった経歴なので有名だけど、テンセントの創業者であるポニー・マーもバイドゥの創業者(ロビン・リー)もコンピューターサイエンスの学位を持っていて、インドもそうです。

インドが国として危機感を持っていることとして、AIが仕事を全部やるようになったらプログラマーは要らないのではないかという議論があります。

先ほど見たように世界一プログラマー人口が多いので、この人たちが大量失業したらどうしようということを、国の役所や業界団体も真面目に考えていて、どういうふうにトランスフォーメーションしていかなければいけないかというのを真剣に考えている。

そういう意味で日本がプログラミング教育を義務教育化しましょうと今更言っても滑稽なのではないかなというのはありますよね。

蛯原 本質的なところで言うと、先ほどの言語の話でさっきインド人は3カ国語が標準で話せるって言ったんですけど、例えば僕らのインターンの子はお父さんがヒンドゥー語、お母さんがタミル語を話します。

これは関西弁と標準語とかの違いではなくて、本当に単語も文法構造も違う言語です。生まれた時からWindowsとMacOSが一緒に走っているというような脳みその人たちです。

面白いのが、よくインド人は早口だと皆さん言うんです。ある言語学者に聞いたらインド人は1分間に170ワード話すらしく、アメリカ人は70ワードしか話さないそうで、やはり倍速いというのが統計的に証明されている。

ピッチを見ても、アジア1、ピッチが下手なのがおそらくインド人で、話が長いし、スライドも文字がたくさん書いてある。

僕はいつも文字数を減らせというんですけど、インド人が見る分には苦じゃないと言うのです。僕は見ていてわかったんですけど、彼らは話すのだけじゃなく読むのがめちゃくちゃ速い。

やはり「CPU」が良いという感じが本当にします。

それはやはりシリコンバレーを牛耳るよなという感じが正直します。

イスラエル人の1日は日本人の7倍の密度!?

榊原 イスラエルもそうで、フェイスブックのザッカーバーグみたいに皆早口で、皆やることが早い。

たとえばベンチャーキャピタルの方に車を運転してもらったら、車運転して僕らと話しながら奥さんと車の電話でしゃべって、且つWhatsAppとViberをやっている。

あと、名刺交換してメールがきて電話番号教えてくれと言われてだいたいミーティングしようとするとその日中に電話するか、次の日の朝です。

その日中にやらないと気持ち悪いんですよね。

あとうちのイスラエルのメンバーは僕が30分ぐらいミーティングしている中で「こういうニュース来たよ」、「これどうする?」と10回ぐらい邪魔しに来ます。

すぐ動かないと気持ち悪いようです。

日本人は翌週とか翌々週にアポを取ろうとしますよね。

彼らはいつ死ぬかわからないから、仕事もプライベートも100%やっていて、だいたい起業家は午後5時ぐらいに仕事終えて帰って、男女共に育児と家事をやって、夜寝る前に2時間ぐらい仕事をする。

1日の単位が日本で言う1週間みたいな、1日が7倍ぐらいの感じがしますね。

蛯原 さっき軍事の話が出ましたが、インドも実は軍事が世界の中でもトップクラスです。

ロケットは一応世界記録持っていて、この前は衛星を100個同時に打ち上げて、ロシアが持っていた記録を抜きました。

ただ、インドの場合は小型、無人、格安で安くいっぱい飛ばすので、イーロン・マスクがやっているような有人のものとは、トラックとバイクぐらい違いますが。

榊原 (インドの)軍隊は義務ですか?

蛯原 兵役はないです。

榊原 そこで学ぶみたいな感じはあるんですか?

蛯原 (学ぶというよりは)論点としては、産業として軍事産業が大きいのでお客さんがいるという事だと思います。

タタとかインフォシスとかもバンガロールにあって、そこに軍事・航空産業が集中しています。

「シリコンバレーの父」と言われるような、ターマン(※)とかショックレー(※)とか皆、軍事アルゴリズム屋ですよね。

フレデリック・ターマン:スタンフォード大学の工学部長として教鞭を取り、ヒューレット・パッカード社をはじめ、後のシリコンバレー企業の創業者となる人物を多く支援した。

ウィリアム・ショックレー:アメリカの物理学者。トランジスタを発明した。

軍事産業がパトロンになって、ITのベースとなる人材や資本が蓄積されて、ベンチャーキャピタルができて、といった流れはバンガロール・シリコンバレー・イスラエルの共通点なのではないかと思います。

榊原 ユダヤ人も世界中に散らばっているんですけど、R&Dセンターがあるイスラエルで勉強させるために高校を卒業するとわざわざ戻るという人もいるみたいです。

イスラエルはちなみにテクニオンという大学がイスラエルのMIT(マサチューセッツ工科大学)と言われていて、成功している方の過半数はそこ出身と言われています。

本間 ありがとうございます。

(続)

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/立花 美幸/本田 隼輝

【編集部コメント】

僕ももっと密度の高い生活を送らなくては、と思いました。本気で。(横井)

続編もご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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