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2. 独自授業×LINE×リバ邸で通信制・定時制高校の生徒を支援!NPO法人D×Pの取り組み

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「ソーシャルビジネスが世界を変える!」全14回シリーズの(その2)は、通信制・定時制高校の生徒を対象としたD×Pの支援活動について。オフラインでの特別授業の他、LINEによる進路相談、“リバ邸”とのコラボレーションなど、多彩な活動をご紹介いただきました。ぜひご覧ください!

▶ICCパートナーズではコンテンツ編集チームメンバー(インターン)の募集をすることになりました。もし興味がございましたら採用ページをご覧ください。

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。


【登壇者情報】
2019年9月3〜5日
ICCサミット KYOTO 2019
Session 12F
ソーシャルビジネスが世界を変える!(レクチャー編)

(スピーカー)

今井 紀明
認定NPO法人D×P
理事長

高田 修太
一般社団法人HLAB / 株式会社エイチラボ 共同創設者・理事
プロマジシャン

田口 一成
株式会社ボーダレス・ジャパン
代表取締役社長

村田 早耶香
特定非営利活動法人かものはしプロジェクト
共同創業者

(スピーカー&モデレーター)

三輪 開人
特例認定NPO法人 e-Education
代表理事

「ソーシャルビジネスが世界を変える!」の配信済み記事一覧


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1. 孤立する10代の若者にセーフティーネットを(認定NPO法人D×P 今井 紀明さん)

本編

通信制・定時制高校に特化したD×Pの授業「クレッシェンド」

今井 ここで質問です。もし皆さんが、経済的に厳しい家庭の子たち、しかも高校中退やひきこもっている不登校の子たちとつながろうと思ったら、どうしますか?

あるいはその子たちに授業をしようと思ったとき、どうしますか?

例えば、スタディサプリのようなオンラインでの学習支援の取り組みは素晴らしいですよね。

そういった企業は他にもたくさん存在しています。

一方で、一部の10代には行き渡らないという現実もあります。

経済的に厳しい状況の家庭のなかには、自宅にWi-Fi環境がないという場合もあります。

そうするとネットサービスには、なかなかリーチできないのです。

D×Pは、単位認定されている「クレッシェンド」という1~2カ月間のプログラムを学校の中で実施しているので、生徒とつながることができます。

授業では毎回、ボランティアさんが高校に来て、高校生と関係性を築いていきます。

単位認定をされている授業なので、生徒さんの出席率も高いのが特徴です。

そして、授業をきっかけに進学、就職までサポートをつなげていきます。

実際のクレッシェンドの授業の様子をご覧ください。

夜間定時制高校でのプログラムでは、19時に集まって、19時半から授業をしています。

最初はなかなか話を聞いてくれないところから始まることもありますが、アイスブレイクをしながら、ボランティアさんが仕事の経験や自分の過去の話をするなどして、継続的な関係性をつくるところから始めています。

これが、D×Pのリアルな学校現場の様子です。

2~3回継続して会っていくうちに、生徒と大人との関係性が築けてきます。

ボランティア向けの研修も整備され、初心者の方も参加しやすいプログラムになっています。

ここには、本当に色々な背景の子どもたちがいます。

虐待や色々な課題を抱えている子どもたちもいますが、まず大人と仲良くなってもらい、次に社会に興味を持ってもらうようにしています。

最近は「働きたくない」と言う子も非常に多くなっているので、ボランティアと一緒に、学校現場をスタート地点として、就職までの道筋をつくってきています。

校内就職相談室&LINEで気軽に進路相談「ライブラボ」

今井 授業でつながった後のステップとして僕たちが運営しているのが、「ライブラボ」という就職相談室です。

【高校生のみなさんへ】LINE@で不登校・高校中退、就職に関する悩みを相談してみませんか?(認定NPO法人 D×P)

最近の子はゲームが好きですし、プログラムを組む子もいます。

アートが好きな子もいますので、一人ひとりの興味関心に合わせて、職場体験やインターン、アルバイトにつなげていきます。

学校現場ではこれまでに、製造メーカー、清掃、ビルメンテナンス、ゲーム産業、ウェブ系の制作会社など、色々な企業につなげています。

2018年は協力企業は21社で、今は関西圏を中心として約50社とつながって動いています。

さらに最近では、LINEを使った進路相談事業が非常に伸びてきています。

LINE相談の主な流入はTwitter経由ですが、学校とも連携しています。

ドラマ『ヤンキー母校に帰る』で有名になった、北星学園余市高等学校という高校が北海道にありますが、その他にも日南市や大阪の自治体とも組み始めており、非常に注目されてきています。

LINE以外にも、ナナメウエという会社のひま部(2019年12月サービス終了・第二章として2020年1月Yay!がスタート)を皆さんご存じでしょうか。

10代の子たちが使っているSNSで、Twitterのようなものです。

ユーザーは10代の子たちで数万人くらいいますが、そのうち不登校の子が3割ぐらいいます。

そうした子たちからも相談率が高く、D×PがNPOとして初めてSNSに入って動き始めました。

僕たちはここでつながりをつくって、進路選択のサポートをしていこうとしています。

「リバ邸」との事業提携で、生徒の“暮らし”を支援

今井 「住む」ことに関する事業としては、親元から離れたい子を支援する目的で、家入一真さんのリバ邸と事業提携しています。

リバ邸は全国に約50軒ありますが、D×Pは関西で「リバ邸箕面」と「リバ邸十三」の2カ所を運営しています。

ここには高校生や卒業生が住んでいて、関東圏でもオンラインで相談を受けていた施設の子がリバ邸に住み、全国的にネットワークができています。

D×Pでは2018年までに、4,000人以上の生徒と関わってきました。

D×Pが関わることで、生徒たちの就職に対する姿勢が変化し、実際に成果として現れています。

(続)

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続きは 3. 10代を生きる若者の大きな可能性を、社会へつなぐ をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/小林 弘美/戸田 秀成

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