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「ソーシャルビジネスが世界を変える!」全14回シリーズの(その10)は、本セッション4人目のプレゼンター、ボーダレス・ジャパンを率いる田口一成さんが登壇です。世界9カ国、グループ30社で社会課題解決型のビジネスを展開するボーダレス・ジャパンを、どのような思いで経営しているのか? いま社会起業家のプラットフォームが必要とされている理由とは? ぜひご覧ください!
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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回250名以上が登壇し、総勢900名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2020は、2020年8月31日〜9月3日 京都市での開催を予定しております。参加登録などは公式ページをご覧ください。
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【登壇者情報】
2019年9月3〜5日
ICCサミット KYOTO 2019
Session 12F
ソーシャルビジネスが世界を変える!(レクチャー編)
(スピーカー)
今井 紀明
認定NPO法人D×P
理事長
高田 修太
一般社団法人HLAB / 株式会社エイチラボ 共同創設者・理事
プロマジシャン
田口 一成
株式会社ボーダレス・ジャパン
代表取締役社長
村田 早耶香
特定非営利活動法人かものはしプロジェクト
共同創業者
(スピーカー&モデレーター)
三輪 開人
特例認定NPO法人 e-Education
代表理事
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最初の記事
1. 孤立する10代の若者にセーフティーネットを(認定NPO法人D×P 今井 紀明さん)
1つ前の記事
9.【世界最大の被害者数】インドの「子どもの人身売買」を解決するために、日本から支援の輪を
本編
三輪 本セッションのタイトルは「 ソーシャルビジネスが世界を変える!」です。
私が自信を持って1つ言えるのは、今回田口さんに登壇いただけたおかげで、このセッションのタイトルが、「 ソーシャルビジネスが世界を変える!」になり得たということです。
これまでの、今井さん、高田さん、村田さんのお話は、どちらかというとNPO寄りのお話でした。
どうやって社会課題を解決するのか、寄付を組み合わせ、さらに事業も交ぜながらというお話でしたが、田口さんは完全に事業に特化されて、ビジネスの最前線で活躍されています。
私も以前からずっと田口さんのお話を聞きたいと思っていて、一緒に登壇できるのを楽しみにしていました。
それでは田口さん、よろしくお願いします。
田口 一成さん(以下、田口) 僕も村田さんのお話を聞いた後、じっくりとちゃんと考えたいテーマだなと思って、プレゼンをするのが嫌になりました。
(会場笑)
素晴らしい3人に続いて、お話しさせていただきます。
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田口 一成
株式会社ボーダレス・ジャパン
代表取締役社長
1980年生まれ。福岡県出身。大学2年時に栄養失調に苦しむ子供の映像を見て「これぞ自分が人生をかける価値がある」と決意。早稲田大学在学中にワシントン大学へビジネス留学。株式会社ミスミに入社後25歳で独立し、ボーダレス・ジャパンを創業。世界9カ国で30社のソーシャルビジネスを展開し、2018年度の売上は49.2億円。2018年10月には「社会起業家の数だけ社会課題が解決される」という考えのもと、社会起業家養成スクール、ボーダレスアカデミーを開校。年間100社のソーシャルベンチャーが生まれる社会起業家のプラットフォーム構築を目指すユニークなビジネスモデルは2019年度グッドデザイン賞を受賞。2019年日経ビジネス「世界を動かす日本人50」、Forbes JAPAN「日本のインパクト・アントレプレナー35」に選出。
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今ご紹介いただいたように、僕はビジネスという本道を持って、この社会課題に挑むこともまた一方で大切かなと思っています。
今日はそのお話をできればと思います。
「ソーシャルビジネスしかやらない」ボーダレス・ジャパン
田口 ボーダレス・ジャパンは、社会問題を解決する「ソーシャルビジネス」しかやらない会社です。
「結果的に社会のためになる」ではなく、「社会問題を解決するためにビジネスを始める」。
僕らはそんな人を「社会起業家」と呼んでいます。
そして「社会起業家の数が増えれば増えるほど、解決される社会問題の数も増える」、この1つの方程式を信じています。
社会問題の解決には、社会起業家のプラットフォームが必要
田口 どうすれば社会起業家の数を増やせるだろうか、そして成功できるだろうかと考え、世の中に1つくらい社会起業家のための会社があっていいのではないかと思い、「社会起業家のためのプラットフォーム」と呼べるものをつくることにしました。
そこではノウハウや資金、人材を提供します。
提供するだけではベンチャー・キャピタルと変わらないという話もあるかもしれませんが、共有しあうコミュニティのようなものをつくっていく意味で、プラットフォームが必要だと思っています。
2018年度の売上は49億円で、利益は4億円を超えました。
今世界9カ国で、グループ30社がビジネスをしています。
毎年約10社、正確に言うとここ数カ月では毎月1~3社が新しく立ち上がっています。
例えばあまり知られていませんが、日本国内にも難民の方は結構いらっしゃいます。
そうした方々には仕事をつくることが大切ですので、そういう事業をしています。
また、障害を持つ方の賃金は非常に低いのですが、一生懸命働いている方に対して、健常者と同じ賃金を得るにはどうしたらいいか、そういう工場をつくりたいと思い東京で事業をしています。
さらに中米のグアテマラでも事業をしています。
マイクロファイナンスと聞いたことがある方はいらっしゃいますか?
(会場を見渡して)いらっしゃいますね、さすがです。
▶マイクロファイナンスとは(大和証券「マイクロファイナンス特集」)
マイクロファイナンスはすごくいいのですが、皆さんは200万円をぱっと渡されて、「このお金で、自分たちの好きな事業をやっていいですよ」と言われたら、2カ月後にお金が増えている自信はありますか。
自信のある方は? 挙手が結構減ってしまいましたね(笑)。
借りることができるのは素晴らしいのですが、さらにその先の「お金を借りた後、どういう事業をやったらいいのか」をセットにする必要があります。
僕たちはそれを「マイクロフランチャイズ」と呼んでいますが、マイクロファイナンスと養鶏事業をモデル化して、グアテマラの貧しい家庭の女性に仕事をつくっています。
その他、国内では耕作放棄地がの農業活用、ホームレスの再就職の問題解決など、助成金や寄付金が全くない状態で、事業として取り組んでいます。
社会ソリューションをつくり、成功事例を積み上げる
僕たちはビジネスをつくるというより、たくさんの社会ソリューションをつくろうと思っています。
そして、そうした事例がたくさんあることで「あっ、そんなやり方もあるのか」と、たくさんの人が参加してくれる。
そんな社会実験のような取り組みの、ファーストペンギンになれたらなと思っています。
では、どうすれば事例をたくさんつくることができるのか。
さらにそうして出来上がったものは、世界に、それも世界とひとくくりに言うのではなく、世界の色々な地域に広げていかなければいけないと思っています。
では、どうしたらそれを広げていけるのかと考えてつくったのが、ボーダレスグループです。
(続)
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続きは 11.「単月黒字化までバディが伴走、余剰利益はグループ内で100%共有」ボーダレス・ジャパンの社会起業家支援の仕組みとは? をご覧ください。
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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/小林 弘美/戸田 秀成
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