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「楽しくて、信頼できて、シェアされる」Buzzfeed が目指すメディアの在り方【K16-7C #2】

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「今後のメディアはどう進化するのか?」【K16-7C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その2)は、バズフィードジャパン古田さんに日本版の現状やBuzzFeedが持つ理念についてお話し頂きました。是非御覧ください。

ICCサミットは新産業のトップリーダー600名以上が集結する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCサミット FUKUOKA 2018は2018年2月20日〜22日 福岡市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。


登壇者情報
2016年9月7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016
Session 7C
「今後のメディアはどう進化するのか?」

(スピーカー)
佐々木 紀彦
株式会社ニューズピックス
取締役 NewsPicks編集長

藤村 厚夫
スマートニュース株式会社 執行役員
メディア事業開発担当

古田 大輔
バズフィード・ジャパン 創刊編集長

吉田 大成
株式会社エブリー
代表取締役

(モデレーター)
瀬尾 傑
株式会社講談社
第一事業戦略部長兼デジタルソリューション部担当部長

「今後のメディアはどう進化するのか?」の配信済み記事一覧

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最初の記事
【新】今後のメディアはどう進化するのか? -”NewsPicks”と”SmartNews”のいま【K16-7C #1】

本編

瀬尾 では、古田さんお願いします。

古田大輔 氏(以下、古田)  バズフィード・ジャパン編集長の古田と申します。よろしくお願いします。



古田 大輔
BuzzFeed Japan 株式会社
BuzzFeed Japan(バズフィード・ジャパン)創刊編集⻑

1977 年⽣まれ、福岡県出⾝。2001 年早稲⽥⼤学政治経済学部卒、2002 年朝⽇新聞社⼊社。京都総局、豊岡 ⽀局、社会部、アジア総局(バンコク)、シンガポール⽀局⻑、デジタル版の編集などを経て、2015 年 10 ⽉ 16 ⽇に BuzzFeed Japan による新メディアの創刊編集⻑に就任。

バズフィード (BuzzFeed)は、元々ニューヨークで生まれたメディアで、2006年にジョナ・ペレッティ(Jonah Peretti)により設立されました。ハフィントンポストの創設者でもある彼が実験プロジェクトとして作り、その後会社化して一気に世界に拡大しました。

今どれくらいの規模になっているかというと、全世界で従業員が1,300人超、編集部員は500人います。

最先端のエンジニアリングを駆使した解析や動画制作

特徴としては、エンジニアを200人抱えており、ほぼ全てのツールを内制し、最先端のエンジニアリングを基にデータ解析をして、よりよいコンテンツを作り上げていく方策をとっていることが挙げられます。

もう一つの大きな特徴は、映像制作部隊の本体がハリウッドにおり、ハリウッドの映画スタジオのようなところでどんどん動画を作っていることです。

Tasty(テイスティ)」をご覧になられたことがある方はいらっしゃいますか?

これは、料理動画です。

お隣の(エブリー)吉田さんも素晴らしいものに取り組まれていますが、あの早回し料理動画が今とても流行っていて、昨年最初にUSで始めて、US本体のFacebookのページのフォロワーがが、一年で6,000万人(2016年12月12日現在で7680万人)になりました。日本では2016年6月にTasty Japanを始め、間もなく100万人(同161万人)を達成するというペースで成長しています。

我々が今何をしようとしているのかというと、グローバルでクロスプラットフォームなネットワークを作ろうと話しています。

つまり、世界中のあらゆるプラットフォームにコンテンツを出していきましょうという分散戦略です。

メディアと一括りに語られますが、プラットフォームの人達と、コンテンツプロバイダーの人達がいて、例えば藤村さんのスマートニュースであればプラットフォームであり、ニューズピックスであればプラットフォーム機能もあればコンテンツプロバイダーとしての機能もあります。

我々バズフィード・ジャパンはコンテンツを作っている側で、それを色々なプラットフォームに出して見て頂いています。

特に動画に力を入れるようになってからは、このペースで伸び続けています。

ほぼすべてのコンテンツを自社で制作

コンテンツプロバイダーの中でも我々にとっての大きな特徴となっているのは、ほぼすべてのコンテンツを自社で制作していることです。

自社にプロのライターや編集者や動画製作者を抱え、その人たちが自社のツールでデータを解析し、よりよいコンテンツを作っていきます。

外注してしまうと、どうしてもそこのコミュニケーションが密にとれなくなってしまう。

例えばエンジニアに「こういう機能を作ってよ」「こういう機能があった方が、編集者は楽だよ」と言えばエンジニアがすぐに作ります。

「こういうデータがあったらもっと良いコンテンツ分析ができるのだけれど」と言えば、エンジニアがすぐに作るのです。

そのようなコミュニケーションをしながら制作しています。

バズフィード・ジャパンは今年の1月に13人体制でローンチしたのですが、現在は36人です。これをまだどんどん増やしていこうとしています。

Buzzfeed の理念

僕達がとても大切にしているのは理念です。お金に走ってしまうとどうしても歪んでしまうんですよね。

お金というのはとても大切なものだけれども、そもそも僕たちは何のためにこの仕事をしているのか、常に話し合うようにしています。

僕達はとてもシンプルな定義を作っていて、人々の実生活にポジティブな影響を与えるものを作っていこうとしています。やはりそれが我々の価値だよねと言っていて、

具体的には何なのというと、我々バズフィード・ジャパンの中では、「楽しくて、信頼できて、シェアされるもの」と定義しています。

我々はものすごく堅いニュース、例えば政治家へのインタヴューや、災害報道や、福島の原子力発電は今どうなっているか、そういった事件報道や災害報道や政治報道もやりますけれども、一方でものすごく楽しいエンターテイメントや、オリンピック等のスポーツ報道や、クイズ等、何でもやります。

例えばニュースだったら分かり易くて楽しいとか、信頼に関しても、すごく笑えるコンテンツだけれども弊社では絶対に盗作はしないし嘘話も書かないといった風に、そういったものがシェアされて「バズフィードのあれ見た?」といったコミュニケーションを生むようなものを作っていこうとしています。

以上です。

瀬尾 バズフィード・ジャパンは、今どれくらいの規模なのですか?

古田 基本的に、バズフィードでは各国版のビュー(ページビュー)を出さないようにしているのです。

ただ、ずっと出さないでいると、皆に本当は「ド滑り」しているのではないかと思われるので、プレスリリースを出そうという話がようやく出始めました。

ド滑ってはないと思います。

瀬尾 こっそり言うとどれくらいなのですか?

古田 日本でこういう総合ニュースメディアをされているところの中では、多分一番早く成長していると思います。

瀬尾 どれくらい?(笑)

(会場笑)

一応記者なので、しつこく食い下がります。(笑)

古田 …と言い切れるぐらいの桁には乗っているということですね。

瀬尾 分かりました。

(続)

続きは 「DELISH KITCHENは他とどこが違うんですか?」エブリー吉田氏が語る分散型メディアの差別化 をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/Froese 祥子

【編集部コメント】

続編(その3)では、エブリー吉田さんに展開する4つの分散型メディアの現状についてお話し頂きました。是非ご期待ください。感想はぜひNewsPicksでコメントを頂けると大変うれしいです。

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