リバネス丸さん、ICCサミット会場の中心で「100年企業」を叫ぶ | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

6. リバネス丸さん、ICCサミット会場の中心で「100年企業」を叫ぶ

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『最近「面白い」と思っていることを雑談!』8回シリーズ(その6)の雑談は、Drone Fund千葉さんがドローンを3年間操縦して身につけた「ある視点」からスタート。そして「東洋の時代」の訪れを主張するリンクトイン村上さんに呼応して、リバネス丸さんが会場に向かって叫びます。丸さんの訴えとは何か? ぜひご覧ください!

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ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回200名以上が登壇し、総勢800名以上が参加する。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うためのエクストリーム・カンファレンスです。次回 ICCサミット KYOTO 2019は2019年9月2日〜5日 京都での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット KYOTO 2018 プレミアム・スポンサーのLexus International Co.様にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2018年9月4〜6日開催
ICCサミット KYOTO 2018
Session 11A
Fireside Chat シリーズ
最近「面白い」と思っていることを雑談!
Supported by Lexus International Co.

(スピーカー)

尾原 和啓

千葉 功太郎
投資家 / Drone Fund General Partner

丸 幸弘
株式会社リバネス
代表取締役 グループCEO

村上 臣
リンクトイン・ジャパン株式会社
日本代表

吉藤 健太朗
株式会社オリィ研究所
代表取締役CEO

(モデレーター)

西脇 資哲
日本マイクロソフト株式会社
コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト

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最初の記事
1.「ワンちゃんの感情が分かるIoT」「無殺菌牛乳」動物の“気持ち”にアプローチするビジネス最前線

1つ前の記事
5.「人間の身体は、テクノロジーによって拡張する」ロボット研究者・吉藤オリィさんの改造メガネの“笑撃”の機能

本編

吉藤 次のテーマに行く前に、ちょっとだけいいですか? フリップにもう1つ、最近面白いと思っているテーマを書いていました。

尾原 「人型人間」。

吉藤 はい、「人型人間」の話です。昨日、東京大学の稲見先生(稲見昌彦教授)方と話したとことにも少し関わってくるのですが。

(写真左) 株式会社オリィ研究所 代表取締役CEO 吉藤 健太朗(オリィ)さん

人間のワーキングメモリーには限界があるのではないか、という話に対して、私は「ワーキングメモリーは鍛えられるのでは」と思っていまして。

だからスマホをいじりながら自転車を運転して、前から飛び出してくる女の子に常に注意を払って、実際によけられる確率は何パーセントかみたいな話で、何かこれってゲーム、具体的にはファイナルファンタジーにおけるアビリティポイントみたいな……

分かります?

村上 一応補完すると、昨日尾原さんのモデレーションで「サイボーグ/AI社会の到来!そして人間の役割や生活はどう変わるのか?」というセッションがありまして……。

 分からない(笑)。

西脇 解説が必要(笑)。

村上 尾原さんと僕の他に東大先端研の稲見先生、石川善樹さん、MELTINの粕谷さんが登壇していたんですけど、その時に、オリィさんがフロアから面白い質問をしました。

要は、いわゆるサイボーグ化にはマイナスをゼロにするみたいな、身体の欠損を補うところがあるけれど、例えば指を1本足して6本になったどうなるとか、腕が1本増えたら便利だな、というような身体拡張をした時に、それを自在に動かせるようになったら、我々の脳はより負荷がかかるのではないかと。

今までよりも多い情報量を処理しないといけないから、そうするとより脳にワーキングメモリーが必要なのではないかみたいな質問をしたというのが、今のオリィさんの話です。

はいどうぞ!

吉藤 要は「Pokémon GO」をしながら自転車を運転すると危ないですよね。

でも、危ないという風に片付けられてしまっているけれども、意外と2つ以上のことを同時にこなせる聖徳太子みたいな人も世の中にはいるわけです。

それは単純にワーキングメモリーによる個人差なのかなというところ、つまりこういうもの(改造メガネ)をつけたりして同時にモノが見えるようになったり、いろいろな機能を拡張して翼が生えたりして、人間はそれらを全部操ることが果たしてできるのかというのが僕の質問だったんです。

ドローンの操縦で千葉さんが得た「ビュー」とは?

投資家 / Drone Fund General Partner 千葉 功太郎さん

千葉 できると思う。飛べると思うよ、人間は。

実際、自分はドローンを3年前から運転しているのですが、VRゴーグルというのをかけて飛ぶわけですよ。

そうするともう身体拡張して飛んでいる気がしていて、それで何が変わったかというと、歩いているだけで常に「俯瞰のビュー」が出てくるようになったの。

 あ~なるほど。

千葉 分かる? 地上を歩いていて初めての場所に行っても、上から俯瞰した立体映像が頭に出てくるようになって、人間はすごいなと。

村上 なるほどね。

尾原 実は千葉ちゃんの話は正しくて、脳科学が進化して分かってきたのですが、僕たちは毎日慣れた道を歩いた時に「見ている」って思っていますよね。

あれ実は嘘で、脳が勝手に80%ぐらいは「再生」しているんですよ。

だから実際に目の前で見ているものって20%ぐらいなんですね。

逆に言うと、千葉ちゃんみたいに1回俯瞰力を持つと、目の前に見ている20%で残り80%の俯瞰を作れるんですよ。

千葉 びっくりだよねぇ。おかげで、幽体離脱をしているような生活になっちゃって、歩いているだけで自分が上から見えるのよ。

尾原 実際、サッカー選手のイニエスタとかは、そういう風に見えているって言いますよね。

 僕は大体もう地球から見えてますからね。

千葉 そうねぇ (笑)。

西脇 それ別の意味で意識がどっかにいっちゃっているんじゃ (笑)。

尾原 結局、意識というのは物語を創る能力なんですよ。

今はたまたま、僕たちは地上の目線の高さにカメラがあるっていう前提条件のもとで物語を創るとインストールされているだけであって、その物語を俯瞰でもう1回再構成するという能力を得たら、それは再構成できるんですよ。

吉藤 その再構成の面白いところって、この俯瞰性の能力を持っていると後でその情景を思い出したときに、そこに自分がいるんですよね。

つまり、後でこのセッションを思い返すと、私はこの壇上にいるはずなのに、向こうから見ているように思い出すと。

西脇 だから今コンテンツがそういう風になっていて、VTuberが出てきたのもまさにそれなんですよね。

YouTuberは自分自身を演じなきゃいけません。演者の意識と身体は同じ場所にあります。

しかしVTuberというのは、身体という物理的なエリアか意識をどんどん離していったものを提供できるようになってきたんですよ。

村上 だから僕はフリップにこう書きました。

「これから1000年は東洋の時代」

西脇 お、いきましょう、これ。

これから1000年は、東洋の時代?

村上 今まで1000年ぐらいは、欧米が強かったわけですよね。

でも経済もアジアが中心になってきている今の感覚というのは、一神教でなくて多神教的な考え方で、要は複数の人格があるとか、意識が自分の中にあるという、まさに東洋思想じゃないですか。

ここから1000年は我々の時代ですよ。

 間違いないね。

村上 VTuberみたいなものって、我々にはスッと入ってくるけれども、全然入ってこない人たちがいるわけですよね。

スッとくるこの感覚、擬人化というものにスッとくる感覚、これは我々の超アドバンテージなわけです。

サイバーワールドというのはそういう東洋感に溢れているので、これに関してネイティブでいられるということは、すごく強いんじゃないかなと思います。

尾原 本当にその通りです。

これはサイボーグのセッションでも話したんですけど、やっぱりこういうサイボーグやフードテックの話をアメリカのカンファレンスで話すと、最初に「それはやっていいのか?」という話から入るんですよね。

村上 そうそう、倫理の話が出てくるんですよね。神はそれを許すのかと。

尾原 そう。人間の手を増やしていいのかとか、そういう議論が始まってしまって、ブレーキがかかるんですよ。

でも日本では、稲見さんみたいに朗らかに「何で手は5本じゃなきゃダメなんですか? 6本じゃだめなんですか?」という地点から始められるから、僕たちの方がずっとアドバンテージがあるんです。

村上 やはりこの「1つの何か偉大なものが創りし人間」というところに立つスタンスの人と、我々のように八百万ぐらい神様がいるのでは大きな違いがありますよね。

盆も暮れもクリスマスもあるような、レイヤーが混沌としている量子的な世界に生きていると。

吉藤 デジタルでのアバター性に関していうと、そのアバターって人間である必要すらないですしね。

村上 必要ないですよね。

リバネス丸さん、会場の中心で「100年企業」を叫ぶ

株式会社リバネス 代表取締役 グループCEO 丸 幸弘さん

 ちょっといいですか。「東洋の時代」から繋がるとしたらこれなんですよ。

「100年企業」!

尾原 100年以上続いている企業が一番多いのが日本だからね。

 何かさっきからITの話ばっかりで、VRとかもうみんな飽きてますよね?

村上 ごめん、ここ丸さん以外はチャラテックだからしようがないから(笑)。

 何が言いたいかというと、「お前ら、食わないと生きていけないんだぞ」と。

どうやって飯を作るか考えたことがあるかと。今日何食べた? 肉食べたでしょ。

吉藤 肉食べました。

 今日野菜食べたでしょ?

村上 野菜食べたね。

 お米食べたでしょ?

千葉 (うなずく)

西脇 ざっくりした質問(笑)。

 食べたよね、食べた? それはどこから来るかですよ。地球ですよね?

だから重要なのは、100年以上続いている企業がもっている考え方。

ここからもう一度何かを学ばないと破綻するのではないかと。

サイボーグで腕が何本になってもいいのだけど、今ここにある考え方に何かテクノロジーをインストールして次の1000年に向かう。

そうすれば、東洋の時代が日本発でできるんじゃないか、というのが仮説なんですよ。

村上 なるほど。

 そこで今僕が一番力を入ているのは「町工場」です。町工場は今大変なんです。

そこでリバネスでグループ化したりしているのですが、この会場にはたくさんのベンチャー企業が出席していますね。大企業からもたくさん来ています。

しかし唯一来ていないのが、超優秀な中小企業なんですよ!

100年ぐらい続いていて、数百億円の売上があって、モノをちゃんと作っている、もしくは土地を持っていたりする。

いいですか? 100年間同じことをやり続けている会社を、なぜ僕らは見ていないのかと!

最近、こういうイベントに来ると何か違和感を感じるんですよ。分かりますか?

大企業がいる、ベンチャーがいる、VCもいる、あれ!?と。

村上 出てこないのは、それで幸せだからじゃないですか?

 いや、違うと思う。この次の1000年がもし「東洋の時代」であるならば、僕らは何かを忘れています。

東洋側の本当の考え方、つまりこういう100年以上続く、地に足のついた企業とのコミュニケーションから何かを感じ取らないと、先に進めない気がするんです。

西脇 それ、僕もすごく感じています。

日本には100年企業がすごく多いという事実、これはすごいことですよね。

ではその100年企業がICCサミットの参加企業の中にどのくらいいるかと問うと、いないと思うんですよ。

日本マイクロソフト株式会社 コーポレート戦略統括本部 業務執行役員 エバンジェリスト 西脇 資哲さん

お客様の中で、100年以上続いている会社に勤めているという人います?

千葉 大企業以外で。

(会場挙手なし)

西脇 こんなもんよ。

尾原 だってそんな人が、こんな雑談セッションに興味持つわけないじゃん。

村上 あ、1人だけいた!

西脇 いたいた。

千葉 100年企業がいた。

西脇 あ、もう1人いる。

 スタッフの方、ちょっとマイク渡して!

ICCサミットで発見!「100年企業」の参加者

 ちなみに何やっている会社ですか?

発言者1 僕自身は別の会社に勤めているんですけど、実家の事業が100年以上続いています。

一同 おぉっ~。

西脇 拍手しましょう、これすごい。

(会場拍手)

村上 すごい。何の会社?

発言者1 新潟の家具屋です。

村上 すごいなぁ~。

 こういうの!家具屋だよ!

西脇 もうお一方は?

発言者2 農業機械を作ってます。

▶編集注:ご回答いただいたのは、1910年創業、小橋工業株式会社代表取締役の小橋正次郎さんです。小橋さんが登壇された、ICCサミット FUKUOKA 2019のセッションレポート記事もぜひご覧ください。参照:ICC異色セッション「『創業の精神』と『事業継承』を徹底議論」登壇企業から学ぶ、変わらないもの、変えるべきものとは【ICC FUKUOKA 2019レポート#10】

西脇 やっぱそうなんだ。

 いいですか。先ほど言いましたよね、誰がご飯を作ってるかですよ。

こういうの忘れていませんか? サイボーグじゃないんですよ!

家具とか農業なのよ。僕らこの椅子に座ってるわけ。ご飯も食べているわけ。

日常に最も融け込んでいるものたちですよ。

これこそ、僕らが忘れていることなんですよ。

100年企業が多いよねってデータを見て、あたかも知ったようなことを言っている。

実際に会ったことあるのか、実際にそいつと語ったことがあるのか、これがなければ、次の1000年は来ませんよ。

村上 なるほど。

 忘れちゃいけない。宣言します。

来年は、ここICCサミットに100年企業を100社集めます!!

(一同沈黙)

 あ、勝手に決めちゃいけない(笑)? 例えばの話です。そのくらいのCo-Creationですよ。

村上 でも「100年企業セッション」はあってもいいかもしれないね。

大事にするべきは町工場?それとも最先端テック?

吉藤 ちなみに100年企業は日本に何社ぐらいあるんですか?

 たくさん。

村上 (笑)

 ちょっと誰か調べてもらっていいですか?

尾原 でもさ、あえて言うけど、100年企業っていうのは結局、今までは衣食住とかの欲望が変わらなかったから100年続いているということですよね。

言い方が悪いけど、これからは例えば牛を育てなくても……

西脇 出ました。3万社以上あると。

尾原 あ、そんなにあるんだ!

 無視しちゃだめ。

尾原 ごめん。そうなんだけどね、でもやっぱりテクノロジストとしてはあえて言いたい。

だってこれからは、肉だって人工培養できる時代なわけですよね。

 僕も投資しているよ。

尾原 でしょう? 家具だって3Dプリンティングでできるし。

 僕が一緒にやろうとしている会社にも、そういうところがあるよ。

尾原 野菜だって全部工場で作れちゃうでしょう?

村上 植物工場とかやってますよね。

 それも投資してるよ。

西脇 丸さん、だめじゃない……。

村上 全部投資してますね(笑)。

▶参照:
インテグリカルチャーは細胞培養で「純肉(クリーンミート)」を創り出し、食糧生産の超省資源化を実現する(ICC KYOTO 2018)【文字起こし版】
宇宙船に植物工場!「ファームシップ」は最先端植物工場で農業を大地から解放する(ICC KYOTO 2017)【文字起こし版】

尾原 どっちよ!

 ほら来た。AかBか!

もうね、その時点で君たちは思考停止なんだよね。「&」の発想でしょう?

村上 東洋だ、東洋。

 そう、東洋思想。(尾原さんを指して) いつから君の頭はアメリカに行っちゃったの!

尾原 そうねぇ。ちょっとアバターがアメリカに2年くらいいることになっているもんで。

 全然だめ。もう分かった。皆さん分かりましたね。これがアメリカです。

(会場笑)

 東洋思想というのは、相反する言葉を同時に持つことです。

僕は全部の最先端テクノロジーに投資してます。

皆さんが知らないぐらいの、SFレベルの最先端テクノロジーに投資しています。オリィさんもそうです。

一方で僕は、町工場の皆さんをグループ化しているんです。

一見おかしいですよね、最先端テクノロジーと町工場と両方を視野に入れているって。

それはなぜか。両者の間に何かもや~っと見えるものがあるんです。

これが東洋です。時代は東洋です。まとまったね、今日。

村上 なるほど(笑)。

西脇 千葉さんには、「時代は東洋」は見えていますか?

千葉 え?

西脇 時代は東洋、見えていますか?

千葉 うん、見えてますよ。

西脇 感じます?

千葉 感じますね。僕ね、今重力からだいぶ解放されていて。

村上 眠いんだと思うよ、たぶん (笑)。

西脇 千葉さん、先ほどのエアモビリティについてもっと語っていただいていいですか。

(続)

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/戸田 秀成/鈴木ファストアーベント 理恵

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ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンス「Industry Co-Creation サミット/ICCサミット」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。