ビル・ゲイツはなぜ環境保全に取り組むのか? “ゾーン”に入った人間はここが違う | 【ICC】INDUSTRY CO-CREATION

3. ビル・ゲイツはなぜ環境保全に取り組むのか? “ゾーン”に入った人間はここが違う

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「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン5 )」全8回シリーズの(その3)では、リバネス井上浄さんが「努力は夢中に勝てない」を考察します。やらなければいけない仕事、やらされる仕事に振り回されず、夢中や興味をもとに行動できる人間になるためには? ぜひご覧ください!

ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。そして参加者同士が朝から晩まで真剣に議論し、学び合うエクストリーム・カンファレンスです。 次回ICCサミット KYOTO 2021は、2021年9月6日〜9月9日 京都市での開催を予定しております。参加登録は公式ページをご覧ください。

本セッションは、ICCサミット FUKUOKA 2021 ダイヤモンド・スポンサーのノバセル にサポート頂きました。


【登壇者情報】
2021年2月15〜18日開催
ICCサミット FUKUOKA 2021
Session 2C
大人の教養シリーズ
人間を理解するとは何か?(シーズン5)
Supported by ノバセル

(スピーカー)

石川 善樹
公益財団法人Well-being for Planet Earth
代表理事

井上 浄
株式会社リバネス
代表取締役副社長 CTO

北川 拓也
楽天株式会社
常務執行役員CDO(チーフデータオフィサー)グローバルデータ統括部 ディレクター

福田 真嗣
株式会社メタジェン
代表取締役社長CEO

(モデレーター)

深井 龍之介
株式会社COTEN
代表取締役

「大人の教養シリーズ 人間を理解するとは何か?(シーズン5)」の配信済み記事一覧


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最初の記事
1. 人気シリーズ第5弾!今回の人間の理解は「ワクワク」の探究から!

1つ前の記事
2. ビジョン・ミッションより「謎」を掲げよ

本編

株式会社リバネス 代表取締役副社長 CTO 井上 浄さん

井上 以上を踏まえて次のスライドです。

1年前から半年ぐらい前にかけて一時期ものすごく考えていたのが「努力は夢中に勝てない」ということです。

これについて、なぜそうなるのかをめちゃくちゃ考えていました。

石川 どれだけ優秀でも、好きでやっている人には勝てないとよく言われますよね。

井上 そう。実際、好きで夢中になっている人は何らかの“ゾーン”に入ってしまっているので、とてもじゃないけど勝てません。

そのことを考察して作ったのが次の表です。

「努力・必死」を「興味・夢中」に変えるために

井上 上に行くほど楽しくて、右に行くほど集中度が高いことを示しています。

真ん中は行動する前の状態です。

それをもとに、「興味」「努力」「夢中」「必死」の4つの言葉を並べています。

上半分の「興味」や「夢中」は内的要因による行動、つまり中から湧き出てくるもので行動しているので、これまで話してきた“ワクワク”のグループです。

逆に、下半分の「努力」や「必死」は、外的要因によって“やらなければいけない”と思ってする行動です。

後者の目的は目標の達成や何かとの比較である一方、前者の目的は自己納得や自己妄想を実現することです。

これら2つのワクワクグループとそうではないグループについて、どんな違い、分かれ目があるかをずっと考察していました。

努力や必死から、どうやって興味や夢中に行けるか。

重要なのは、目標の達成や何かとの比較といった動機に、先ほどの「自分主人公感」の要素を加えることだと思っています。

誰かに言われたからやるのではなく、「今は傷ついているけれど、最後にはカメハメ波で敵を倒しているんだ」とイメージすれば、夢中や興味の側に行けるのではないかなと。

そしてそのようにマインドを変えるには、内的要因から始まるワクワク感を動力源とする仕掛けが大切で、そのためには自分主人公感が必要であり、さらにその前には、心理的安全性や環境の開放性が重要だということです(Part2参照)。

例えば皆さんの会社でも1on1をする機会があると思いますが、相手に自分主人公感を持たせてあげられるような話し方をすれば、その人を興味・夢中のグループに入れることができるかもしれません。

ビル・ゲイツは、自我を拡張して地球を背負っている

楽天株式会社 常務執行役員CDO グローバルデータ統括部 ディレクター 北川 拓也さん

北川 それでいうと、「自我の拡張」が大事だと思っています。

例えば昨今、CO2を削減しなさい!と言われますが、やらされる仕事なので「面倒だなあ」と思ってしまいます。

でも、「いやいや、地球=俺だろ」と思っていれば……

井上 それそれ!

北川 「俺を守るんだ!」となりますよね。

公益財団法人Well-being for Planet Earth 代表理事 石川 善樹さん

石川 「CO2から守るのは、地球じゃなくて俺だ!なぜなら地球は俺だから」ということですね(笑)。

北川 そういうことです!「政府がみんなに号令をかけて、俺の地球を守ろうとしてくれているなんて、何てありがたいんだ!」と思うわけです。

石川 「ありがたい」(笑)。

井上 (笑)。

北川 ビル・ゲイツはそういう気持ちでいるはずです。彼は勝手に、地球温暖化を自分の背中に背負ったわけです。

▶参照:
2050年のCO2ネットゼロに向け「グリーンプレミアム」を指標にすべきだ──気候災害の回避をビル・ゲイツに訊く(Wired)
二酸化炭素排出量を減らすため… ビル・ゲイツ氏は飛行機の利用を減らし、人工肉を食べる(BUSINESS INSIDER)

僕らがCO2を削減していたら、いきなり「みんなありがとう、俺のために」と言ってくるに違いないんですよ。

写真左から、リバネス井上さん、楽天 北川さん

井上 そういうことです(笑)。ビル・ゲイツは相当、ワクワクしているのではないかと思います。

これからの経営やSDGsの実現には、そういうリーダーがきっと必要なのでしょう。

SDGsとは?(JAPAN SDGs Action Platform | 外務省)

深井 先ほど出てきた「知的好奇心」がキーポイントだと思っていて、今言った自己の拡張も、拡張した後に“自分ごと” として思えるからこそ、好奇心が生まれるのだと思います。

何かを自分ごとだと思えるか、どれくらいの範囲までそう思えるかに、(行動との)因果関係があるのではないでしょうか。

石川 自分が地球だと思えば、イエメンで起きていることも気になりますからね。

井上 なりますね。「まずい!うちが大変なことになっている!」と思えるようになります。

やはり人間は、自分を主人公にして物事を考えていきましょうということです。

ワクワク感を表情から読み取る試み

井上 もう1つ、EMOSTAという面白い会社と一緒にやっているのが、「ワクワク感を表情から解析できないだろうか」という取り組みです。

まず、YouTubeやTEDのプレゼンテーション動画について、見た側がどういう印象を受けるかのタグをつけます。

「美しい」「勇気付けられる」「魅力的」「面白い」「ためになる」「上手い」「心動かされる」「説得力がある」の8つのタグです。

これらのタグを動画とともにAIに学習させた上で、ある人のプレゼンテーション動画を撮影してAIに読み込ませると、81%の精度で「聴衆が受ける印象」を予測できるようになりました。

早速やってみたのですが、僕のプレゼンテーションは(Apple 創業者の)スティーブ・ジョブズ型でした!

一同 (笑)。

井上 何回か聞いたんですよ、「僕は本当にジョブズ型なのか?」と。

81%じゃなくて19%側に入ってしまったのでは? とも聞いたのですが…。

石川 浄さんは8割ジョブズってことでしょ?(笑)

井上 そうそう、ほとんどジョブズ(笑)。Connecting the dotsですよ。

‘You’ve got to find what you love,’ Jobs says(Stanford University)

ちなみにジョブズのプレゼンテーションの特徴は「魅力的な」「ためになる」「心を動かされる」です。

僕はこのタグリストに、「ワクワク感」を入れられないかなと考えています。

表情や目のキラキラなど、ワクワクしている人には共通した特徴があると思うので、そこから何かを見出したいと思っています。

そして、ここで1つ言いたい。僕は、ジョブズよりも「魅力的な」のバーが高い!

石川 逆なんですね!むしろ、ジョブズが井上浄に似ていると!

井上 自分主人公だから(笑)。

北川 自分主人公感、強すぎるよね(笑)。

井上 強すぎると嫌われて友達いなくなるかもしれないので、気をつけてください(笑)。

ということで、ワクワク感の測定についてアンケートや表情解析などのテクノロジーを活用ながら、引き続き進めていきます。

そしてこの進捗を、「人間の理解」のために使っていきたいと思っています!

石川 素晴らしい!

ワクワク感と自分主人公感を持ち、さぁ……

井上 それでは最後のスライドです。

「Wakuついてる?」という言葉を流行らせたいと思っていたのですが、今このスライドを見て、いや、これは流行んねーわと思ったので、次のスライドお願いします(笑)。

一同 (笑)。

井上 ということで、こっちは流行らせたいと思っています。「さぁ研究だ!!」。

10.リバネス井上 浄の叫び「さぁ研究だ!!」【終】(ICC KYOTO 2020)

写真左から、Well-being for Planet Earth 石川さん、リバネス井上さん

僕のワクワク感についての話は以上です。

(会場拍手)

深井 ありがとうございました。

石川 ワクワク発祥の国(Part1参照)としては、ワクワク立国宣言をしたいですね。

井上 自分主人公感でね。そして謎を掲げる企業が出てくると。

ワクワクについて興味がある方がいれば、ぜひお声がけください。

まだ話せていないこともありますが、色々やっているので、一緒に取り組んでいきたいです。

(続)

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続きは 4. 人類は、お腹の中の“パイセン”腸内細菌に支配されている!? をご覧ください。

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編集チーム:小林 雅/尾形 佳靖/浅郷 浩子/戸田 秀成/大塚 幸

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