LITALICO長谷川氏が考える多様性を尊重する組織【F17-3A #5】 – INDUSTRY CO-CREATION(ICC)

LITALICO長谷川氏が考える多様性を尊重する組織【F17-3A #5】

LINEで送る
Pocket

【公式LINE@はじめました! 平日 毎朝7時に新着記事を配信しています。】友達申請はこちらから!

「最高の組織文化・ハイモチベーション組織を創る」【F17-3A】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!11回シリーズ(その5)は、LITALICO長谷川さんに事業戦略と組織文化のリンクについてお話しいただきました。社会性あふれるメッセージをいただきました。是非御覧ください。

ICCカンファレンス FUKUOKA 2017のプラチナ・スポンサーとして、Motivation Cloud (Link and Motivation Inc.) 様に本セッションをサポート頂きました。

logo_MCbyLMG

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級の招待制カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。参加者の募集を開始しました。

登壇者情報
2017年2月21日・22日・23日開催
ICCカンファレンス FUKUOKA 2017
Session 3A
最高の組織文化・ハイモチベーション組織を創る
Supported by Motivation Cloud(Link and Motivation Inc.)
 
(スピーカー)
青柳 智士
株式会社VOYAGE GROUP
取締役 CCO(Chief Culture Officer)
 
梅田 優祐 
株式会社ユーザベース 
代表取締役 共同経営者
 
梅原 一嘉
佐竹食品株式会社/株式会社U&S
代表取締役社長 
 
長谷川 敦弥 
株式会社LITALICO 
代表取締役
 
(モデレーター)
麻野 耕司
株式会社リンクアンドモチベーション 
執行役員

その1はこちら:【新】最高の組織文化・ハイモチベーション組織を創る【F17-3A #1】
その2はこちら:「離職を防止するのは斜めの繋がり」VOYAGE GROUPの最高文化責任者が語る【F17-3A #2】
その3はこちら:ユーザベース梅田氏が語る「自由」な企業文化【F17-3A #3】
その4はこちら:「日本一楽しいスーパー」とは?-佐竹食品の挑戦【F17-3A #4】


麻野 今、これまでお話し頂いた流れとしては、VOYAGE GROUPは事業が多角展開するので人にコミットして事業が変わっても大丈夫なカルチャー、ユーザベースはプロフェッショナル型組織なので自由を提供していく、そして佐竹食品はサービス業で楽しい文化を創っていく、というのがありましたが、LITALICOの長谷川さんのところはどうでしょうか。

長谷川敦弥氏(以下、長谷川) はい。

長谷川 敦弥 株式会社LITALICO 代表取締役社長

長谷川 敦弥
株式会社LITALICO
代表取締役社長
 
1985年2月生まれ。2008年名古屋大学理学部数理学科卒業。
2009年8月に株式会社LITALICO代表取締役社長に就任。「障害のない社会をつくる」というビジョンを掲げ、障害のある方に向けた就労支援サービスを全国58カ所、発達障がいのある子どもを中心とした教育サービスを全国74カ所、小中学生にプログラミングを教えるIT×ものづくり教室や、子育て中の親に向けたインターネットメディアも展開。幼少期の教育から社会での活躍までワンストップでサポートする独自の仕組みを築いている。従業員数1,600人、年間約3万人の応募を集める就職人気企業に成長。2016年3月、東証マザーズに上場。企業理念は『世界を変え、社員を幸せに』

LITALICOはビジョンを重視してやってきたというのが一番のポイントで、「障害のない社会をつくる」というビジョンのもと、障がい者の方の支援を10年間ぐらいやってきてます。

障がいは人ではなく社会の側にある

長谷川 障がい者の方は、働くことや学ぶこと、移動することに困難がある、色んなところに障がいがありますが、僕らは、障がいは人ではなく社会の側にあり、社会の障がいを無くすことによって、多様な人が輝ける社会ができると考えています。

例えばメガネやコンタクトレンズが社会の側にできたことによって、見る困難が随分軽減されたと思います。

同じ様な形で、今彼らにある困難を解消するようなサービスをどんどん作っていこう、ということでやってきています。この文化の形成にはお客さんから学んだことが非常に大きくて、一番最初はLITALICO ワークスという、障がい者の就職支援をやっていました。

そこでは精神疾患の方がこれまで1万人ぐらい利用してくれてるんですが、やはり働くことに困難があるんですね。

でも何で困難があるのかというと、精神疾患の方が働けるような企業が社会にないから働くことに困難があるのであって、逆から考えれば、精神疾患の方が安心して活躍できる企業が社会の当たり前になっていれば働く困難は無くせると考え、地域の企業を変えていく、ということをやってきました。

一方で、精神疾患になると大変なこともあって、例えば統合失調症という精神疾患の中でもちょっと重たい病気があります。

幻聴が聞こえたり幻覚が見えるので、「そこに怒ったおばあちゃんが立ってる」と言ったりする病気なんですけど、何で精神疾患の方は精神疾患になったんだろう、ということを掘り下げて調べていくと、ある方が、僕はストレスの限界が来た、高校生の時に発症したと言っていました。

何がストレスだったかと聞くと、小学校2年からずっと勉強が分からなかったそうで、分からない状態で日本の教育は学年だけ上がっていくじゃないですか。

その中でずっと否定されてきて、家族からもお兄ちゃんと比較して「お前はバカだ」と言われ、中学生になった時も先生から理解してもらえず、中学校の時に親に暴力をふるっちゃって、逆に高校生の時に親から虐待を受けるようになって、高校生の時に街中を歩いていたら、街中の音が自分の悪口に聞こえたそうです。

ユニークな子どもたちに合った教育が社会の側になかった

長谷川 僕らの問題認識は、彼にとっての障害が一体何だったのかを考えると、彼に合った教育が社会の側になかったことが一番の障害だったのではないかと。

ICC FUKUOKA 2017 Session3A

精神疾患の方は、非常にユニークな方が多いんです。

仮説は、ユニークな子ども達に合った教育が無かった結果、精神疾患になってるんじゃないか、ということで教育の事業に入っていったんです。

今で言うADHDとかアスペルガーなど、発達障害のお子さんが集まれる場所を作ろうということでこの事業をやっていて、本当にユニークなお子さん達が集まってきたんですね。

僕らはそういう彼らに、幼い頃から彼らに合った教育を提供して、彼らの家族のサポートをして、将来的にきちんと就職に繋げていく、というサービスをしています。

僕も、もともと学生時代に働いていた会社が管理統制型だったんですね。

どう管理者側が指標にしている人材に適応するのか、ということで、僕もそういう教育を受けてきたので、うちの会社も元々そうしてたんです。

しかし、お客さんから教えてもらったことというのは、みんなエッジが効いているのでこちら側が適応するしかないんですよ。

こっちがこうあって欲しい、というものに合わせようとしても、絶対上手くいかないんですね。

普通の子どもが集まってたら、それが上手くいくからずっとそれを繰り返すんですが、全く上手くいかないから諦めるんです。

彼らに合わせ、彼らの個性がオリジナルに輝いていく方向性をどう見出すのか、というのが僕らの仕事になってくるので、そういう事を仕事でやっていく中で、うちの会社のカルチャー自体も、どうやってお互いの多様性を活かすか、ということはお客さんから教えてもらったことが多いと思っています。ビジョンを重視していくということは創業からずっとやってきていることですが。

麻野 ユーザーや顧客が多様なので、自社の中でも多様性を育んでいくことが重要ということでしょうか?

長谷川 そうですね。

麻野 先ほどの梅田さんの「自由」というのとも重なるんですが、確かに「多様」でみんなそれぞれ自分の強みを活かしてやったらいいよ、と言ってビジネスが上手くいけばそんなに苦労はないと思うのですが、上手くいかないことはよくあるじゃないですか。

それぞれのサービスの基準が属人的になってしまうと、一定の品質に満たないなど、多様だからこその課題はどう解決しているのでしょうか?

ICC FUKUOKA 2017 Session3A

長谷川 うちの場合はあくまでも「障害のない社会を作る」というビジョンを実現するということが優先事項なので、そこにとって何がチームとしても事業としても重要なのか、という意思決定基準は結構明確なんですよね。

あとは、個々を活かすということそのビジョンをどう繋げるか、というのは常に努力、進歩しながらやらなければいけないと思います。

先ほど梅田さんがおっしゃってたようなことが弊社でもあって、障害のない社会を作るということに共感して、みんな入社していて、それを一番伝えているのは年に1回全社員が集まるイベントでなんです。

それはビジョンを伝え、みんなに理解してもらうイベントなので、「最重要だ」というふうにしてたんですが、「来たくない」と言う社員がいたんです。

「土日は家族と過ごしたいです」という人達がいて、最初の2年間ぐらいはどうにか参加してもらうようにしていたんですが、その人達って満足度が下がるだけなんですよね、来てもらったとしても。

なので、ビジョンを伝えるのは別の機会に彼ら向けに作っておいて、その場にくるかは自由であったほうがいいな、というのはありました。

麻野 ありがとうございます。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/城山 ゆかり

続きは 驚異の稼働率120%!「社内BAR」を持つVOYAGE GROUP の秘密 をご覧ください。

【公式LINE@はじめました! 平日 毎朝7時に新着記事を配信しています。】友達申請はこちらから!


【編集部コメント】

続編(その6)では、組織文化を醸成するための特徴的な組織施策について話を移し、VOYAGE GROUP CCO(Chief Culture Officer)の青柳さんに社内にBARを設置した施策などの効果についてお話しいただきました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

更新情報はFacebookページのフォローをお願い致します。

LINEで送る
Pocket

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ

ICCパートナーズ(ICC Partners Inc.)は産業を共に創る経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンフ ァレンス「Industry Co-Creation(ICC) カンファレンス」の企画・運営および新規事業創出・アライアンスなどのアドバイザー業務を行っています。