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100年後に結果が分かることを「今」どう判断するのか?【F17-2C #8】

ICC FUKUOKA 2017 Session 2C「伝統から革新を生み出す挑戦者の取り組み」

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「伝統から革新を生み出す挑戦者の取り組み」【F17-2C】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!9回シリーズ(その8)は、100年後に結果が分かることの学習サイクルをどう回すのかという質問に対し、太宰府天満宮の西高辻さんと春光院の川上さんに答えて頂きました。ぜひ御覧ください。

ICCカンファレンスは新産業のトップリーダー160名以上が登壇する日本最大級のイノベーション・カンファレンスです。次回 ICCカンファレンス KYOTO 2017は2017年9月5〜7日 京都市での開催を予定しております。参加者の募集を開始しました。

ICC FUKUOKA 2017 Session 2C「伝統から革新を生み出す挑戦者の取り組み」

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中竹 いい感じでまとまらなくなったので、ここで質問を受けたいと思いますが、会場から何かご質
問ありますか。

100年後に結果が分かることをどう判断するか

質問者1 グッドラックスリーの井上と申します。

ICC FUKUOKA 2017 Session 2C「伝統から革新を生み出す挑戦者の取り組み」

井上 和久
株式会社グッドラックスリー
代表取締役CEO

東京大学工学部卒業後、2004年㈱ドリームインキュベータに参画し、インターネットモバイルコンテンツ部門のリーダーとして、日本を代表する大手ゲーム会社、モバイルプラットフォームへの経営戦略コンサルティングを担当。ベンチャー企業支援では、担当投資先㈱DLE(代表作「秘密結社鷹の爪」)の東証マザーズへの株式公開を実現。2013 年、生まれ故郷の福岡で、㈱グッドラックスリーを設立し、代表取締役兼CEOに就任。代表作「さわって!ぐでたま」シリーズ300万ダウンロード突破。累計6億円超の資金調達。日本アントレプレナー大賞エンタメ(社会貢献)部門賞受賞。福岡から世界No.1 モバイルアミューズメントパークを構築中。

色々お話を伺っていて面白いと思ったのは、百年続くとか、百年ごとのビジョンの話しで、それは企業経営でも継続性というところで大事にしていますが、結局100年後にしか結果が分からないと、今この瞬感の成功、失敗の認定は難しいと思います。

そういう中で、自分の中での成功、失敗というのをどう定義して、どう学びに繋げていっているのかというのを、西高辻さんと川上さんに伝統というところで聞いてみたいと思います。

自分も色々施策をやるのですが、結局短期的見ると結果が出ないことは多く、でも必ず中長期で結果が出ると思って信じてやっています。

その中でも改善をしていかないといけないので、とにかく前身するような施策をやり、少しずつ改善しながら信じているものに向かっていってる感じはするのですが、そのスパンが宗教とか伝統とかだともっと長いと思います。

どういうマイストーンを置いて、どういうふうに学習のサイクルを回しているのかをお聞かせください。

お客さんの反応を日々振り返る

川上 単純な話でいうと、私の場合は仕事の長期的なビジョンは「100年、200年後に禅宗とか仏教というのが残るか残らないか」というところになってきます。

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短いサイクルだと、毎日座禅とかマインドフルネスのクラスを教えてるのですが、その時のお客さんの反応とか、どういうものに食いついてどういうものに食いついていないかということですね。

企業の講演に行って、例えばマインドフルネスの話は今 間違った方向にいってるので、即効性等と話す人が非常に多いのですが、そういうのに食いつく人は多いんです。

でも一番大切なのは哲学的なところ、考え方をいかに変えるかということになってくるんですが、そういう内容を話し出した時に、あーみたいな顔をする人がいるんですよね、露骨に目を見ていたら分かるんですが。

それをさせないようにどうしたらいいのかを考えたり、やはり小さいこと、毎回毎回皆さんと接する機会がある時に、自分はどういう反応で見られているのかとか、皆さんの注意がどこにあるのかを結構見ています。

特にJINSさんと仕事を始めてから、目に対する学習を結構やりました。

(参考資料:メガネ×IoT!眼の動きを測定する「JINS MEME」)

それによって今日完全にこの人は聞いてないとか、この人はすごく聞いている、というのが分かるようにあって、それをフィードバックのような感じにして話しの内容を変えていく、というのをコンスタントにやっているので、それが短いスパンでの改善になってるのかなと思います。

長期的なビジョンは絶対ブレないようにしておいて、仏教とかが200年後、300年後に世の中にどういうふうに影響を与えることができるのかを考えています。

私が一番ライフミッションに考えているのが、今世界の幸福度ランキングで53位の日本10位以内に入れることなので、10年後、20年後にランクがどれだけ上がってるんだろう、ということを考えていたりしますね。

中竹 日々の振り返りがあるということですね。

”51点”でいいんだという気持ちでやってみる

西高辻 川上さんと似てる部分はやはり100年後、200年後の目標が神道、神社をどうやって残していけるか、世の中に対してどういう貢献ができるかということです。幸福度ランキングについても同じようなことを考えていて、現状はちょっと良くないんじゃないかな、と思っています。

そこはどうにかして世の中に対して貢献したいと思っていますが、1つあるのは、宮司である父は30歳のときに祖父が亡くなって、宮司を継いで30年以上やっているんですが、51点をいかに取り続けるかが大事だ、ということをよく話しているんですね。

100点を狙ったら絶対難しい場合も多いし、コンスタントに80点取り続けられるかといったらそうではないと思う中で、51点をいかに重ねられるか。

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質問者1 51点もあったんですか、結構80点が並んでいる感じがしますが。

西高辻 お蔭様でそうかもしれないんですけど、始めやった時は分からないですよね。

自分が未熟だということもありますが、どう結果が転ぶか分からない中でやれる気持ちというのは、「51点でいいんだ」というものがあったので、「じゃあやってみよう」というふうにやっています。

それがもしかしたらいい形で結果が出るかもしれないけど分からないので、それは多分皆さんもそうだと思いますが、その時に1歩を踏み出す勇気をもらったのは、「長く見た中で51点でやってきたからこそ1,100年続いているんだよ」ということで、それが分かれば一歩踏み出せる、というのはすごくあると思います。

中竹 良い質問でしたね、他に質問ある方いますか。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/横井 一隆/城山 ゆかり

続きは 【最終回】100年後まで繋がる「真の原点回帰」とは? をご覧ください。

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【編集部コメント】

続編(その9)では、安易な原点回帰に陥らないためにはどうすればよいかについて議論しました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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