「IBM BlueHub」から日本IBM発のイノベーションを生み出したい【K16-8F #3】 – INDUSTRY CO-CREATION(ICC)

「IBM BlueHub」から日本IBM発のイノベーションを生み出したい【K16-8F #3】

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「IBM BlueHubの取り組み」【K16-8F】セッションの書き起し記事をいよいよ公開!4回シリーズ(その3)は、独自のエコシステム「IBM BlueHub」のインキュベーションプログラム(3期)に集う注目のベンチャーと、「IBM BlueHub」が目指す姿についてお話し頂きました。是非御覧ください。

スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は、ICCカンファレンス KYOTO 2016をプラチナ・スポンサーとしてサポート頂きました。ICCカンファレンス FUKUOKA 2017も引き続きご支援頂くこととなりました。「IBM BlueHub」の詳細はこちらからご覧ください。

登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016 「ICC SUMMIT」
Session 8F
IBM BlueHubの取り組み
 
(出演者)
大山 健司 
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM BlueHub Lead 事業開発担当
 
(聞き手)
坂本 達夫
AppLovin Corporation 
Director Sales, Japan
 
竹内麻衣(ICC運営メンバー)

その1はこちらをご覧ください:日本発のオープン・イノベーションを推進する「IBM BlueHub」とは?【K16-8F #1】
その2はこちらをご覧ください:「IBM BlueHub」インキュベーション・プログラムに集う注目のベンチャー企業【K16-8F #2】


大山 3期は、結構バラエティに富んでいおり、いずれも、Watsonを使い倒したいということで、応募してきてくれていますが、今までとの大きな違いは、比較的ステージが進んだ会社が多いことです。

坂本 既にローンチしてから応募してきているとうことですね。

「ビースポーク」-AIで観光情報をオススメ

大山 はい。ビースポークはBotアプリをこれから提供しようとしている会社なのですが、B to Cではなくて、ホテル向けのサービスで、外国人宿泊者が聞きたいことを尋ねると、AIがお勧めのレストラン、お土産屋さん、お勧めスポットなどを紹介してくれるようなサービスです。

今は英語のみですが、多言語化の予定もあります。

坂本 なるほど、フロントに電話を掛ける代わりに、AIがサービスを提供するということですね。

竹内 AIは既に出来上がっているけれど、Watsonを利用してより効率を高めようとしているということですか?

大山 そうです。すでに実用化の段階にありプロトタイプはあるのですが、これをWatson APIを使って変えていきたいと考えています。

「アンター」-医者向け情報交換プラットフォーム

大山 アンター社は、医者間での情報交換の仕組みを提供します。

学会で発表したプレゼンテーション資料など、様々な症例や病気の内容ごとに、医者は莫大な資料や情報を持っています。

しかし、うまく情報交換する仕組みがないために、欲しい時に欲しい情報が得られない、緊急性が高まれば高まるほど、そのような情報というのはタイムリーに必要であるにもかかわらず、なかなか情報が得られないというケースが非常に多いのです。

ですので、それを共有するための仕組みを考えていますが、、まだ立ち上げ前です。

「ナーブ」-不動産会社向け内覧VR

大山 ナーブ社は、VRで、これも不動産会社向けに既にいくつかビジネスが走っています。

店頭にVRデバイスが置いてあり、表面はスマートフォンが埋まっているような形なのですが、ひっくり返すと物件の部屋の中が見えるようになっています。

これにより、一々内覧に行かなくてもよく、不動産会社にとっては非常に効率的な物件紹介が可能になります。

「STANDING OVATION」-自前の服でコーディネートアドバイス

大山 STANDING OVATIONはファッション関連で、すでに何十万人もの会員がいるのですが、自分のクローゼットの中身を写真とともにアップすると、どこかの誰かがコーディネートしてくれます。

自分が持っている服の中から、このような着回しがあるのだというアドバイスを得られます。

売ったり買ったりということはなくて、いろいろなコーディネーションをいろいろな人から教えてもらうことができるというサービスで、これもローンチ済みです。

坂本 Watsonはそこにどのように絡むのでしょうか。Watsonを使ったアプリがコーディネートを提案してくるとか?

大山 そうです。人ではなくて、AIがやるというメニューを別に用意しようとしています。

最初はたぶん大したことはないでしょうけれど、どんどん賢くなってくると思います。

竹内 Watson、段々センス良くなってきたな~という感じですね。

坂本 垢ぬけてきたな、と(笑)。

大山 画像認識や、レコメンデーションの技術が大事になってきます。

「ミーニュー」-主婦向けに献立を提案

ミーニューは主婦向けに献立を提案する会社です。

これはまさにWatsonが得意とする領域です。

ご家族に病気を患っている人、糖尿病の人がいるというような場合にも、そのような家族向けの献立を考えてくれます。

主婦というのは、1週間の献立を考えるのがストレスだと聞きます。

坂本 そのようですね。「何が食べたい?」に対して「何でもいい」と答える、このパターンが一番だめなのだと怒られます(笑)。

大山 はい。そういう人向けのサービスです(笑)。

5社ともバラエティに富んでいますが、それぞれにステージが異なり、各社ともそれなりにテクノロジーの活用が重要になってきます。

今まではインキュベーションの中でもビジネス面での支援が占める割合が大きかったのですが、今回はテクノロジー面がかなり重要になっています。

竹内 先ほどIBM社のクライアントとも繋がるようにできれば、というお話がありましたが、今の5社については、クライアント企業とはどのような繋がりになるのでしょうか?

大山 例えば、ビースポーク社は、ホテル向けに事業を行なっている会社が考えられます。

ナーブ社は、VRの活用というのは当然不動産業だけに限定されるものではありません。

また、ミーニュー社であれば食品メーカーや流通系の会社など、これもいろいろ考えられると思います。

「日本IBM発」イノベーションを生み出したい

坂本 日本IBMとしてはどこに目標を置いているのか、どういう姿を目指しているのかについてお伺いしたいと思います。

一方にクライアントがいて、もう一方にそことコラボしたら面白そうなスタートアップがいて、両者を紹介しコラボレーションできたらそれで良かったといって完結なのでしょうか。

それとも、自分たちの技術を使ってもらって、結果としてそこの部分で収益を上げようとしているのか、もしくは、今はベンチャー投資はやっていないということでしたが、そちらの方向へ進んで行くのかなど、日本IBMとして何を目指しているのかお聞かせください。

大山 よく聞かれる質問です。

規模を問わず、いろいろなイノベーションを起こしていきたいと思いますが、我々も営利企業なので、中長期的には、クラウドやコグニティブなど、我々のソリューションを使ってもらうことが目的です。

(ICCカンファレンス KYOTO 2016 スタートアップコンテスト「カタパルト」表彰式より)

しかし短期的にはそれを求めず、様々な機会を提供し、弊社のテクノロジーも可能な限りトライアルで使ってもらえるような形からスタートして、先々、果実を刈り取っていければと考えています。

加えて、イノベーションを起こすということは、大手企業やスタートアップのためだけではありません。

IBMにとってもメリットになるような、IBMのためのインキュベーションができればと思っています。

つまり、将来的には買収して、我々の技術やソリューション、サービスラインナップのひとつに組み込んでいくという可能性です。

坂本 IBM社のコア技術として、より多くの会社に使ってもらうということですね。

大山 そうですね。

これを「日本IBM発」でできれば面白いと思います。

IBMのためのイノベーションというのが、やりたいことのひとつです。

(続)

編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成/鈴木 ファストアーベント 理恵

続きは 「IBM BlueHub」は『何か一緒にやれたらいいですね』で終わらせない をご覧ください。

【編集部コメント】

続編(その4)では、日本IBM大山さんに、スタートアップ向けエコシステム「IBM BlueHub」の特徴と、日本IBM自身が本プログラムを通じてどう変わっていきたいかについてお話し頂きました。是非ご期待ください。他にも多く記事がございますので、TOPページからぜひご覧ください。

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